テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2023.12.18

コンビニ店員に聞いた「イヤな客」とは

 人によっては毎日通うほど、わたしたちの身近な存在となったコンビニエンス・ストア。コンビニコーヒーの普及や、イート・イン・スペースを備えた店舗も拡大し、ますますコンビニを利用する頻度や時間が増えているのではないでしょうか。

 実はコンビニ店員さんたちの業務は意外と大変で、ATMやコピー機の利用案内、チケットや通販商品の受け取り、中には衣服のクリーニングの窓口をやっている店舗もあり、ただ商品を販売していた頃と比べるとその業務内容の多さは雲泥の差なのだそう。そんな忙しい店員さんたちにさらに追い討ちをかけるのが困ったお客さん達。今回はコンビニ店員さんたちに「こんな客は嫌われる」という特徴やエピソードを伺っていきます。

意外に多い?コンビニでキレる客にうんざり

・お昼時などレジが混んでいる時に「他に店員はいないのか!」と怒鳴ったり、新人アルバイトが袋詰めや支払いの処理などに手間取っていると「サッサとしろよ」とキレる客。少し待つだけなのにイライラする人が結構います。

・他のお客さんにキレる人もいて、たとえば年輩の方が小銭を出すのにもたついていたら舌打ちしてプレッシャーをかける客が嫌ですね。店内の通路が通りにくいと「じゃまなんですけど」と因縁をつけたりする客も勘弁してほしいです。

・「箸が入ってなかった!」とキレながら再来店する客。そんなトラブルを回避するため、必要なカトラリー類はお客さんがセルフで持って帰れるようにしていますが、それを説明してもこちらのミスと言い張る客には腹が立ちます。

 また、最近都内のコンビニでは外国人の店員も増えており、ちょっとしたミスがあったり日本語が通じないと、「店長を呼べ!」と騒ぎ出すお客さんが増えているそうです。「なぜかコンビニでは、こらえ性がなくなるというか、寛容じゃなくなるお客さんっているんですよね…」と現コンビニ店長の女性が語っています。

無言、無視、目も合わせないコミュ障気味の客たち

・「温めますか?」とか「スプーンはお付けしますか?」と聞いても、無言で首を縦か横に振るだけで、一切声を出さない客に遭うと不愉快な気持ちに。返事くらい声を出してほしい。

・携帯電話で通話をしながら、商品をレジに無言で置き会計する客。こっちを人間扱いしてない感じがして気分が悪いし、行儀の悪い人なんだなと思ってしまいます。

 コンビニはさくっと買物を済ませられる便利な場所なのは分かりますが、店員さんたちの存在を無視するような客も案外多く見かけますね。

貸す?貸さない?コンビニトイレのNG利用客

・「使用時には店員に声を掛けて」と貼り紙しているのにも関わらず、黙ってトイレを利用するお客さんが多くて嫌になります。トイレ貸し出しをしてない店舗も一部ありますが、貸してないと断っているのに無断でスタッフ用のトイレを使う客もいて、通報したこともあります。

・無料で貸しているのに、汚したままトイレを後にする客は許せない。繁華街にあるコンビニなので、酒に酔って嘔吐されることも多く、正直使用禁止にしたいです。

・もしかしたら生活が苦しいのかもしれませんが、時々備品のトイレットペーパーをこっそり持って帰る老人客がいます。もちろん何も買いません。

 地域に密着したお店として、トイレの貸し出しを快く行っているコンビニも増えています。「トイレを借りても何も買わなくてもいいんです」というコンビニ店員さんの声が多いのは驚きでしたが、それよりもマナーを守ってもらうことを望んでいるようでした。

便利に使って、マイ・コンビニと良好な関係を

 多種多様なお店の中でも、もっとも敷居が低いとも言えるコンビニエンス・ストア。深夜でも早朝でも、誰でも自由に出入りできるコンビニはとても便利な場所である一方、働くコンビニ店員さんたちにとってはリスクやトラブルも少なくありません。

 最近のことですが、当スタッフはコンビニで万引きする人を見つけ、店員さんに伝えて警察に通報・連行される現場に立ち会ったことがあります。店員さんが言うには「誰でも何時でも入れるところだからこそ、実は万引きも多い」とのこと。なかには人員確保が難しく最低人数で営業しているコンビニもありますし、まだ日本に慣れない外国人のアルバイト店員だけが店頭にいる時間もあり、24時間訪れるお客さんたちに目を光らせているのは相当な努力が必要で、新規出店したはいいが早々に閉店に追い込まれる店舗も多いとのこと。

 しかし、いつも使っているコンビニがなければ、わたしたちの暮らしは今よりかなり不便なものになってしまうのは間違いありません。最近では、災害時や緊急時の一時的な支援ステーションとしての役割も担うようになり、これからコンビニはますます人々の生活に密接した場になっていきそうです。そんなもしもの時のためにも、せめて自分がよく足を運ぶコンビニエンス・ストアとは良好な関係を築いておくべきかもしれませんね。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

OpenAI創業者サム・アルトマンとはいかなる人物なのか

OpenAI創業者サム・アルトマンとはいかなる人物なのか

サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話(1)ChatGPT生みの親の半生

ChatGPTを生みだしたOpenAI創業者のサム・アルトマン。AIの進化・発展によって急速に変化している世界の情報環境だが、今その中心にいる人物といっていいだろう。今回のシリーズでは、サム・アルトマンの才能や彼をとりまくアメ...
収録日:2024/03/13
追加日:2024/04/19
桑原晃弥
経済・経営ジャーナリスト
2

「和歌」と「宣命」でたどる奈良時代の日本語とその変遷

「和歌」と「宣命」でたどる奈良時代の日本語とその変遷

文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元

日本語の発音は、漢字到来以来一千年の歴史を通してどう変わってきたのか。また、なぜ日本語は「文明語」として世界に名だたる存在といえるのか。二つの疑問を解き明かす日本語学者として釘貫亨氏をお招きした。1回目は古代日本...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/08
釘貫亨
名古屋大学名誉教授
3

歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える

歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える

運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」

歴史における「運」とはどういうものだろうか。例えば、富裕と貧困という問題について、「運」で決まるのか、あるいは「運」とは異なる努力、教養、道徳などの要素で決まるのかという点でも、思想家たちの考え方は分かれる。第1...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/04/18
山内昌之
東京大学名誉教授
4

急成長するインドネシアとトルコ、その理由と歴史的背景

急成長するインドネシアとトルコ、その理由と歴史的背景

グローバル・サウスは世界をどう変えるか(3)インドネシアの成長とトルコの外交力

グローバル・サウスの中でも高度経済成長を遂げているのがインドネシアだ。長期のスカルノ時代とスハルト時代を経てその後に民主化が進んだ、東南アジアで最大のイスラム教国である。また、トルコは多国間に接する地理的特性と...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/17
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授
5

ぬばたまの、あしひきの……不思議な「枕詞」の意味は?

ぬばたまの、あしひきの……不思議な「枕詞」の意味は?

和歌のレトリック~技法と鑑賞(1)枕詞:その1

日本古来の詩の形式である和歌。しかし、その中身について詳しく知っている人は少ないのではないだろうか。渡部泰明氏が和歌のレトリックについて解説するシリーズレクチャー。第一弾である今回は枕詞についてで、その知られざ...
収録日:2019/03/11
追加日:2019/06/15
渡部泰明
東京大学名誉教授