社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
「ルノアール」におじさんが多い理由とは?
「ちょっと時間があるから、お茶でも飲む?」
こんな会話は今も昔も変わらないものです。ただ女性にとって、その場になるのはここ近年「カフェ」であり、昔ながらの「喫茶店」に足を運ぶことは少なくなっているのではないでしょうか。
その一方でウィークデーに働く社会人のオジサンにとって、仕事の合間に一息つける喫茶店の存在は貴重なものです。
そんなお店で思いつくのは1964年に東京・日本橋に第1号店を開店した「喫茶室ルノアール」です。ネットでは「喫茶店の最強はルノアール」という声もあるほど、愛着を持っている人々は非常に多い模様。そして、他のコーヒーチェーン店と比べると「おじさん」が多いのも特徴的です。では、なぜルノアールに「おじさん」が多いのでしょうか?
さらに、大正モダンをイメージしたシックな内装、イスやテーブルのゆったりとした配置など、くつろげる環境が整備されています。 2012年に「労政時報の人事ポータル jin-Jour」が行ったインタビューで、当時の代表取締役社長 小宮山文男氏はルノアールのコンセプトを「自宅では味わえない雰囲気を持つ店として、ホテルのロビーを意識した喫茶店にした」と語っています。喫茶室ルノアールのウェブサイトでも「都会のオアシス」をうたい「ビジネスユースや語らいの場としてご利用ください。」と書かれています。
そして、意外に知られていないこととして、ルノアールでは必ず喫煙ができます。喫煙規制が厳しくなった現在は、愛煙家にとってコーヒーを飲みながらタバコの煙をくゆらせながら物思いに耽れることのできる貴重な場所となっているのです。
お値段はちょっと高めだけれど、静かで落ち着いてくつろげる空間であることが、仕事の合間にホッと一息つきたいサラリーマンを惹きつけ、「おじさんのオアシス」として定着したと言えるでしょう。
また2015年7月には銀座インズに女性をメインターゲットにした「瑠之亜珈琲」を開店。同社の公式サイトのメニューを見てみると、コーヒーだけでなくオシャレなティーポットに入った紅茶、スムージーや「ブルームーン」といったビールに始まり、女性向けの見た目と内容量の日替わりランチセットも用意されています。
執筆するにあたり、せっかくなので筆者も「瑠之亜珈琲」に足を運ぶことにしました。やはり、アップルパイをはじめとした女性向きのメニューが多い印象でした。ただ訪れた際の男女比率を見ると、半々と言ったところ。日本屈指のビジネス街ということもあってかもしれませんが、サラリーマンのくつろぎの場所であるということで、ルノアールのDNAを脈々と受け継いでいるのでしょう。
こんな会話は今も昔も変わらないものです。ただ女性にとって、その場になるのはここ近年「カフェ」であり、昔ながらの「喫茶店」に足を運ぶことは少なくなっているのではないでしょうか。
その一方でウィークデーに働く社会人のオジサンにとって、仕事の合間に一息つける喫茶店の存在は貴重なものです。
そんなお店で思いつくのは1964年に東京・日本橋に第1号店を開店した「喫茶室ルノアール」です。ネットでは「喫茶店の最強はルノアール」という声もあるほど、愛着を持っている人々は非常に多い模様。そして、他のコーヒーチェーン店と比べると「おじさん」が多いのも特徴的です。では、なぜルノアールに「おじさん」が多いのでしょうか?
「ルノアール」におじさんが多い理由
そこには「昔からあるから」と一言で片づけられない理由があります。利用者の立場から考えてみましょう。ルノアールのコーヒーの値段は600円程度とやや高めです。学生ら若者にとっては300円でコーヒーが飲める他のチェーン店と比べると、敷居が高いと感じるでしょう。そのため、若者が少なく、相対的に年齢の高い人の利用が多いのです。さらに、大正モダンをイメージしたシックな内装、イスやテーブルのゆったりとした配置など、くつろげる環境が整備されています。 2012年に「労政時報の人事ポータル jin-Jour」が行ったインタビューで、当時の代表取締役社長 小宮山文男氏はルノアールのコンセプトを「自宅では味わえない雰囲気を持つ店として、ホテルのロビーを意識した喫茶店にした」と語っています。喫茶室ルノアールのウェブサイトでも「都会のオアシス」をうたい「ビジネスユースや語らいの場としてご利用ください。」と書かれています。
そして、意外に知られていないこととして、ルノアールでは必ず喫煙ができます。喫煙規制が厳しくなった現在は、愛煙家にとってコーヒーを飲みながらタバコの煙をくゆらせながら物思いに耽れることのできる貴重な場所となっているのです。
お値段はちょっと高めだけれど、静かで落ち着いてくつろげる空間であることが、仕事の合間にホッと一息つきたいサラリーマンを惹きつけ、「おじさんのオアシス」として定着したと言えるでしょう。
ここ近年はセルフカフェなどの業態も
実はルノアール、様々な店舗名を持って新たな客層開拓をしています。代表格で言えば「NEW YORKER’S Cafe」でしょう。「コトバンク」の「デジタル大辞泉プラス」によると、「スターバックス」などが日本に定着し始めた1999年に第1号店がオープンしています。いわゆるセルフカフェとして利用したことがある方は多いのではないでしょうか。また2015年7月には銀座インズに女性をメインターゲットにした「瑠之亜珈琲」を開店。同社の公式サイトのメニューを見てみると、コーヒーだけでなくオシャレなティーポットに入った紅茶、スムージーや「ブルームーン」といったビールに始まり、女性向けの見た目と内容量の日替わりランチセットも用意されています。
執筆するにあたり、せっかくなので筆者も「瑠之亜珈琲」に足を運ぶことにしました。やはり、アップルパイをはじめとした女性向きのメニューが多い印象でした。ただ訪れた際の男女比率を見ると、半々と言ったところ。日本屈指のビジネス街ということもあってかもしれませんが、サラリーマンのくつろぎの場所であるということで、ルノアールのDNAを脈々と受け継いでいるのでしょう。
<参考サイト>
・労政時報:トップインタヴュー株式会社銀座ルノアール代表取締役社長小宮山文男さん
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57369
・喫茶室ルノアール
https://www.ginza-renoir.co.jp/renoir/
・瑠之亜珈琲
https://www.ginza-renoir.co.jp/runoacoffee/
・労政時報:トップインタヴュー株式会社銀座ルノアール代表取締役社長小宮山文男さん
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57369
・喫茶室ルノアール
https://www.ginza-renoir.co.jp/renoir/
・瑠之亜珈琲
https://www.ginza-renoir.co.jp/runoacoffee/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
OpenAI創業者サム・アルトマンとはいかなる人物なのか
サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話(1)ChatGPT生みの親の半生
ChatGPTを生みだしたOpenAI創業者のサム・アルトマン。AIの進化・発展によって急速に変化している世界の情報環境だが、今その中心にいる人物といっていいだろう。今回のシリーズでは、サム・アルトマンの才能や彼をとりまくアメ...
収録日:2024/03/13
追加日:2024/04/19
「和歌」と「宣命」でたどる奈良時代の日本語とその変遷
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
日本語の発音は、漢字到来以来一千年の歴史を通してどう変わってきたのか。また、なぜ日本語は「文明語」として世界に名だたる存在といえるのか。二つの疑問を解き明かす日本語学者として釘貫亨氏をお招きした。1回目は古代日本...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/08
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とはどういうものだろうか。例えば、富裕と貧困という問題について、「運」で決まるのか、あるいは「運」とは異なる努力、教養、道徳などの要素で決まるのかという点でも、思想家たちの考え方は分かれる。第1...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/04/18
急成長するインドネシアとトルコ、その理由と歴史的背景
グローバル・サウスは世界をどう変えるか(3)インドネシアの成長とトルコの外交力
グローバル・サウスの中でも高度経済成長を遂げているのがインドネシアだ。長期のスカルノ時代とスハルト時代を経てその後に民主化が進んだ、東南アジアで最大のイスラム教国である。また、トルコは多国間に接する地理的特性と...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/17
ぬばたまの、あしひきの……不思議な「枕詞」の意味は?
和歌のレトリック~技法と鑑賞(1)枕詞:その1
日本古来の詩の形式である和歌。しかし、その中身について詳しく知っている人は少ないのではないだろうか。渡部泰明氏が和歌のレトリックについて解説するシリーズレクチャー。第一弾である今回は枕詞についてで、その知られざ...
収録日:2019/03/11
追加日:2019/06/15