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DATE/ 2017.10.13
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「ベルマーク」は今も集められているのか?

 「PTA活動」と聞いて、みなさんはどんなイメージをあるでしょうか。保護者が積極的に学校に関わるものして評価すべき活動ではと思う反面、働いている保護者にはちょっと負担になっているという面は否めませんよね。

 そんなPTA活動の一環として、特に古くから行われているのが「ベルマーク集め」。参加しないのは感じが悪い、しかしとにかく時間が取られて悩ましいと思っている人も多いはず。これは本当に必要なのでしょうか。そもそも、今も集められているのでしょうか。ベルマークとは何なのかというところから考えてみましょう。

●いつからどんな活動をしている?


 ベルマーク教育助成財団の年表を見ると、1960年に、へき地にある学校の教育設備の整備・充実を目的とする「財団法人教育設備助成会」(現・ベルマーク教育助成財団)が設立、翌1961年に全国のPTAに運動の参加を呼びかけたことからベルマーク運動が広がったようです。

 活動としては、1984の「三宅島噴火(83年10月)の被災校を支援、2002年には「緊急友愛援助」でアフガンの戦災孤児救済、といったように現在では初期の枠組みを越えているようです。かなり本格的なボランティア団体ですよね。

●ベルマークは集めるとどうなる?


 ベルマーク教育助成財団によると、お金の流れは次の通りです。ベルマーク1点につき、1.27円(消費税込み)の「市場調査費」が協賛会社から支払われ、このうち1円分が、PTAなど参加団体の預金口座に入り、自分たちの学校の設備が購入できる「教育設備助成費」になります。残りの0.27円分は、集票活動したPTAなどの参加団体から財団に寄付されます。

 また、PTAなど参加団体がベルマーク預金で設備などを購入した場合、購入金額の1割が協力会社から割り戻され、PTAから財団への援助資金として寄付されることになります。

 つまり、自分たちの学校で使う備品を買うことが、困っている地域の教育を支援することにもなる、というたいへん考えられた仕組みになっています。

 ベルマークは2014年の集票点数で508,514,234点、企業からの市場調査費(支払われる金額)はこれに1.27をかけた金額なので、合計635,642,535円(約6億円)となります。2015年3月末の参加団体は27,812なので、概算で1団体あたりの年間収入は約18,284円です。どうでしょうか、この金額を多いと見るか少ないと見るか。

●ベルマーク活動はなぜなくならないのか


 ベルマーク教育助成財団のホームページを見ると、「大台達成校アンケート」というコーナーに比較的多く集めている学校の情報が掲載されています。ざっと見るだけで50万点から多いところでは1200万点集めた学校もあるようです。50万点集めるには、上述した1団体年間平均の2万点を集めるとすれば、25年かかるということになります。

 もちろん、もっと少ない点数から備品購入は可能ですが、代々積み上げられてきた点数をどこで使用するか難しいですよね。ベルマークの仕分け作業はそもそもたいへんな労力を要する作業で、この点数の背景に保護者たちの苦労まで含まれていると考えると、簡単にやめるわけにはいかないという点も頷けます。しかし、もう少し合理化した仕組みづくりを期待したいですね。


<参考サイト>
・ベルマーク教育助成財団
http://www.bellmark.or.jp/
(10MTV編集部)