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DATE/ 2017.10.16

トイレで「手を洗わない人」はなんと〇%!

 あなたはトイレ後に「手を洗う派」ですか。それとも、「洗わない派」ですか。

 「日刊ゲンダイDIGITAL」では、「川栄李奈と神田愛花はトイレ後も 芸能界の“洗わない女たち”」と題して、元AKB48の川栄李奈やフリーアナウンサーの神田愛花、芸人の有吉弘行ら「トイレ後に手を洗わない芸能人」を取り上げています。彼らが手を洗わない理由は「モノは触っていない」「すぐに手を洗うと免疫がつかなくなって体を壊す」などです。

 実際に、手を洗わないことがどのくらいの衛生上のリスクになるのか、検証したいと思います。

ノロウイルスやO157の危険

 消費者消費者安全課の調査によると、なんと、トイレ後に手を洗わない人は15.4%にも及ぶことがわかりました。それに対して消費者庁は、手洗いを怠ることで、ノロウイルスによる食中毒になる可能性を指摘しています。

 日本消化器病学会専門医の今村甲彦さんも、ノロウイルスがトイレで感染する可能性が高いことを指摘しています。また、腸管出血性大腸菌感染(O111やO157など)に感染するリスクもあるそうです。

小便後にも洗わなくてはいけない

 ノロウイルスも、腸管出血性大腸菌感染も、大便が主な感染源になります。とはいっても、小便後の手洗いが不必要なわけではもちろんありません。大便にしろ、小便にしろ、いずれにしてもトイレは「感染リスクが非常に高い場所なので」、やはりトイレ後は手洗いが必要だと考えてください。

10月15日は世界手洗いの日

 あまり知られていませんが、10月15日は「世界手洗いの日」です。この記念日プロジェクトは、日本ユニセフ協会が主催しています。

 「世界手洗いの日」のサイトでは、「不衛生な環境や生活習慣を強いられ、下痢や肺炎にかかって命を失う子どもたちが年間約150万人」もいて、「もし、せっけんを使って、正しく手を洗うことができたら」「年間100万人もの子どもの命が守られ、また、下痢によって学校を休まなければいけない子どもたちが大幅に減ります」と伝えています。

 せっけんを使った手洗いは「自分の体を病気から守る、最もシンプルな方法のひとつ」です。潔癖症のようにあまり神経質になる必要はありませんが、やはり、トイレの後は手洗いを心掛けたほうがいいということですね。

<参考サイト>
・日刊ゲンダイDIGITAL:川栄李奈と神田愛花はトイレ後も 芸能界の“洗わない女たち”
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/162441
消費者庁:消費者の手洗い等に関する実態調査について
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/food_safety/pdf/risk_commu_norovirus_shiryou4.pdf

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