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DATE/ 2016.10.29

「育ちが悪い」と思われる人の特徴

 「育ちがいい・悪い」がネットを賑わせることが多くなりました。いわゆる不寛容社会というものでしょうか。それとも「他人のふり見て我がふり直せ」と、見知らぬ人が母親代わりに言ってくれるありがたい風潮なのでしょうか。いずれにせよ「この人、育ちが悪い」とは誰しも思われたくありません。ささいなふるまいで幻滅されたくない人が注意すべきポイントについて、調べてみました。

「食べ方が汚い」「クチャラー」

 会食の席は、「育ち」がもろに現れる場所のようです。とりわけ嫌われるのが「音を出して食べる」と「箸づかいがなっていない」、そして「食べ方が汚い(魚など、食べた後のお皿がぐちゃぐちゃ)」の3パターンです。

 なかでも「音を出して食べる」のは、「クチャラー」とさえ呼ばれてしまう嫌われっぷり。たしかに耳ざわりかもしれませんが、音を立てて食べてしまうのには、いくつか理由があります。鼻呼吸ができない人、噛み合わせが悪いいわゆる「出っ歯」や「受け口」の人、部分入れ歯が気になる人などは、噛むときに口を閉じておくことがむずかしく、クチャクチャ音が出てしまいやすいとか。

 ヨーロッパ随一の名門ハプスブルク家の家系は、代々「受け口」が特徴だったそうです。すると「クチャラーは育ちが悪い」というのは、「眼鏡をかけた人は頭がいい」という程度の思い込み、とも考えられるのではないでしょうか。

「歩き食べ」「歩きスマホ」

 「歩きながら食べるなんてありえない」という意見も多いですね。多くの人は小さいころに「食べ物は座って食べなさい」と親にしつけられたと思います。もちろん食事は座ってゆっくり食べたほうが消化にもよく、見た目もいいのは当然です。

 そして、最近増えてきたのは「歩きスマホ」。これは「歩き食べ」と違い、ここ十数年でのスマホの普及に伴い、問題化してきたもので、小さいころから親に注意されてきたものではありません。ですが、そういうところにこそ「育ち」が出ると言えます。いずれにしろ、これらは見ていて気持ちが良くない、周りのことを考えない(危険行為)というのが、他人に嫌われる理由なのでしょう。

 スマホのような機器の使い方は、これからいろいろな線引きができていくでしょうが、スマホを見ながらベビーカーを押す親に「育て」られた子どもはどうなっていくのでしょう。気になるところです。

電車内のマナー

 混雑していようといまいと、電車は公共交通機関の代表。「泣く子を乗せるな」という極端な説も出ましたが、最低限の思いやりは残したいですね。「電車で化粧」は他人が迷惑か否かの問題ではないですし、新幹線の中で前の座席などに足を載せてくつろぐのも快適なのはご当人だけでしょう。

 2016年9月に行われたアメリカ大統領選第1回テレビ討論後には、アメリカでは「トランプの鼻すすり」が嘲笑を買ったと言います。日本では人前で鼻をかむのが無作法とされていますが、欧米では鼻をすすってしまうほうがよほど評判が悪く、「お里が知れる」行い、だったようです。

 万が一あなたが、気にもとめていない誰かに「育ち」を指摘された場合には、「あ、自分、帰国子女ですから」と冗談半分に開き直ってしまうのもスマートな方法かもしれません。
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