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DATE/ 2018.04.18

定年までのカウントダウン「50代の年収」事情

 「五十にして天命を知る」という孔子による『論語』の言葉もありますが、サラリーマン人生の年収としてのピークともいえる50代。

 20代、30代、40代と年齢が高くなるにつれて平均年収も上昇する傾向にありましたが、定年退職までのカウントダウンともいえる10年を過ごす50代の年収、その実態について調べてみました。

50代は年収のピークにして下降傾向

 気になる50歳代の平均年収ですが、国税庁「民間給与実態統計調査」(平成28年度)を参照すると、

・50代前半(50歳~54歳)の平均年収=504万円
・50代後半(55歳~59歳)の平均年収=494万円

 男女別でみていくと、

・50代前半(50歳~54歳) 男性:661万円/女性:296万円
・50代後半(55歳~59歳) 男性:649万円/女性:288万円

 年代を前半と後半に分けているのは、そこに大きな変化があるためです。この減少傾向は、早期退職や、役職定年、加齢よる仕事能力の減退による給与の減額があるためと推察されます。

 これまで60歳で定年でしたが、今は本人が希望すれば65歳までは働けるようになってきているだけに、企業サイドでは50代から年収を抑えめにして、長く働ける環境を用意しているとも受け取れます。総じて、50代は年収のピークであると同時に下降していく年代になります。

50代の年収分布

 平均にするとなかなか実態がみえにくくなるので、年収分布も知っておきたいところ。転職サイトDODAの調査結果(平均年収ランキング2015年齢別)では、50代は全体で以下のようにレポートされています。

・300万円未満:7.8%
・300~400万円未満:13.5%
・400~500万円未満:14.0%
・500~600万円未満:12.9%
・600~700万円未満:11.6%
・700~800万円未満:9.9%
・800~900万円未満:7.9%
・900~1000万円未満:5.5%
・1000万円以上:16.9%

 1000万以上の年収分布が高く、およそ5人に1人が1000万以上という結果に、格差の大きさが気になるところです。ご自身の状況はいかがでしょうか。

業種別年収に大きな格差

 年収ポータルサイト「平均年収.jp」に掲載されている産業別に50歳代の平均年収(以下参照)を見てみると、知識や経験がとわれる業種での高さに、その特徴を見いだすことができそうです。

・金融・保険業:男性1024万円、女性510万円
・情報通信業:男性912万円、女性704万円
・教育・学習支援業:男性832万円、女性656万円
・学術研究・専門・技術サービス業:男性816万円、女性512万円
・医療・福祉:男性768万円、女性432万円
・卸売・小売業:男性 704万円、女性384万円
・製造業:男性657万円、女性352万円
・建設業:男性640万円、女性400万円
・生活関連サービス業・娯楽業:男性560万円、女性368万円
・宿泊業・飲食サービス業:男性512万円、女性320万円
・運輸業・郵便業:男性480万円、女性336万円

50代の変化をどのように準備するか?

 役職など会社でのポジションも大きく変化し、定年を見据えた具体的な準備もしていく年代になります。

 家庭においては、子どもが大学進学するケースなど教育費がのしかかり、自由に使えるお金はそう多くはありません。また、体力的にも不安が出始め、更年期による病気のリスクも高まるだけに、健康管理に配慮しなければならない年代になります。

 収入的にも体力的にも大きく変化する50代後半ではなく、50代前半から定年後をみすえた準備をこころがけましょう。ポイントは残り50年にむけた、体力と金力になりそうです。
※2018年4月更新

<参考サイト>
・国税庁:平成28年分 民間給与実態統計調査
http://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2016/pdf/000.pdf
・DODA:平均年収ランキング2017
https://doda.jp/guide/heikin/age/
・平均年収.jp(「50代の平均年収」)より
http://heikinnenshu.jp/kininaru/50dai.html
(10MTV編集部)