10MTVオピニオン|有識者による1話10分のオンライン講義
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日本の未活用資源の可能性―健康と女性

未活用資源の潜在的可能性(1)健康づくりと健康産業、女性の能力活用

島田晴雄
公益財団法人日本国際フォーラム理事長/慶應義塾大学 名誉教授
情報・テキスト
日本の未活用資源の潜在的可能性の一つは健康づくりと健康産業にあり、超高齢化社会における社会保障制度の抜本的解決のためにも、この可能性追求は必須である。では、どのような観点からこれを追求し、産業需要を喚起すべきなのか。同じく潜在的可能性が見出せる女性の能力活用における対処すべき課題も合わせ、島田晴雄氏がその詳細に迫る。(島田塾第109回勉強会 島田晴雄氏講演『日本経済は果たして、どこまで成長出来るのか』より:全14話中12話)
時間:07:06
収録日:2014/01/14
追加日:2014/03/27
日本の未活用資源の潜在的可能性の一つは健康づくりと健康産業にあり、超高齢化社会における社会保障制度の抜本的解決のためにも、この可能性追求は必須である。では、どのような観点からこれを追求し、産業需要を喚起すべきなのか。同じく潜在的可能性が見出せる女性の能力活用における対処すべき課題も合わせ、島田晴雄氏がその詳細に迫る。(島田塾第109回勉強会 島田晴雄氏講演『日本経済は果たして、どこまで成長出来るのか』より:全14話中12話)
時間:07:06
収録日:2014/01/14
追加日:2014/03/27
≪全文≫

●高齢化の社会的費用膨張の恐怖


未活用資源の潜在的可能性というのがあります。健康づくりと健康産業がそれです。
今、このようになっています。高齢者65歳以上の人口比は24パーセント。これで税金と社会保障の国民負担率は40パーセントです。いまから37年すると老人の人口比率は40パーセントに近づきます。大和総研の推定だとその時今の社会保障制度を平行移動すると国民負担率は73パーセントとある。500万円の所得の人が手取り130万円になってしまうということで、これではダメですよね。おそらく負担率を5割くらいまで落とそうということになります。
では、5割をどこに下すかというと、下した23パーセントは全部、次の世代が負担することになる。これでは暮らせません。「この国は子供と孫を殺すのか」ということです。しかし、そういう構造になっているわけで、ひどい状況なわけです。

●社会保障の抜本的見直しが必要


清家(篤)先生という私の一番弟子が、社会保障改革制度国民会議議長として、こうした問題を一気に引き受けて、島田塾で、4月に話してくださったこととして、報告書にはこう書いてあります。
「これまでの社会保障は年金・医療・介護だった。しかしそういう時代ではない。これからは雇用機会の提供、子育て支援、格差対応をしなければならない」
みな正論です。今の日本の保険制度で一番危ないのが国民保険なのです。要するに所得があるのかないのか分からない人が日本にはたくさん、1000万人ほどもいるのです。これを放置してほかの保険で埋めていると全部つぶれてしまう。
ということで、「それをやりましょう。トータルで考えないといけない」と、言うのはいいのですが、一番具体的な解決策は何かと言うと、「高所得の人からは応分の負担を求めましょう」ということになります。要するに、島田塾にいるような人を狙い撃ちするわけです。これまた、つけ回しで抜本的解決にはなっていません。

●鍵は「楽しくできる健康づくり」にあり


やはり、医療の中身、介護の中身を変えないといけないわけで、その部分は清家先生の報告書にも少し入っています。
しかし、本丸は健康づくりなのです。健康はどうしたらつくれるか、と言えば、これは真理は明快です。
健康は4要素。食と運動と禁煙と睡眠。それだけです。この4つを守れば、人間は健康になるのです。わかりきっていることなのです。アメリカにアンチエイジングのソサエティがあって、何十万人も会員がいて、みな、80歳、90歳になっても元気でやっていますが、要するに彼らは腹7分目。それだけなのです。
つまり、人間はエネルギーをどう使うかというと、生活代謝といって生活に使うエネルギーと寝ているときの基礎代謝があるのですが、生活代謝だけでエネルギーを使っていれば、人間は太りません。そうすると血圧は下がって寿命が延びる、というのは明らかなのです。なぜ、それができないのかといえば、それは辛いからです。
私はこの1年で8キロ減量しました。それは計ってはいないけれども、なんとなく生活代謝分で減らすのがいいだろうなと思って、考えてやりました。楽しく減量したのです。
どのように楽しくやっているかと言いますと、ビール一杯バーッと飲んだらダーッとあとは捨てます。料亭に行くと料理がダーっと出てくるから、一箸つけたら手の届かないところに置きます。皿がずっと固まって置かれると、料亭の女将が来て、「何かお気に入らないことでも」と、真剣な顔をしてくるわけです。「いや、...
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