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現在の政党ではせいぜい「5年の計」しか立てられない

松下幸之助の人づくり≪2≫塾設立の究極の目的(5)国家百年の計を発表する

松下幸之助
パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者
情報・テキスト
衆議院ホームページ
(http://www.shugiin.go.jp/internet/index.nsf/html/images/gijidou002.jpg/$File/gijidou002.jpg)より
百年先の日本や世界はどのようになっているのか。百年先の人類はどういう形で発展を遂げているのか――松下政経塾塾生が行うべき、これからの政治の目標となる壮大な仕事について松下幸之助が熱く語る。(第2章5話目)
時間:08:28
収録日:2015/06/17
追加日:2015/12/31
ジャンル:
≪全文≫

●毎年、国家百年の計を発表する


 本塾は国家百年の計を毎年立てるという具合にならないといけない。それを目標にして政治を行っていくと、もう無理せずにやれる。その代わり、百年の計というものは立てなければならない。立てないから百年たったら大変。今の調子だったら国家百年の計は立たない。現代の政党のやっているのを見ていると、せいぜい5年先ぐらい。こうなってくると、一挙に政経塾がそういうことを言い出さなければならない。そういう具体的な仕事が塾生の双肩にかかっている。

 日本の50年なら50年先というものを考えたときに無税国家にならないといけない。50年ではならないけれども、無税国家は今、百年かかるけれども、百年の間には半分なら半分やる、三分の一やるとか、実体に入らないといけない。実体に入る第一歩を決定するのは、国民総意の下でやっていかないといけない。だから、国民にもそういうことをできるということをジリジリジリジリと支持させていきたい。

 それは相当長い間かかる。5年や10年かかる。けれども、5年や10年かかってもやらなければいけない。そして、百年先にはこういうふうになると。世界はこうなっていくと。人類はこういう形になって発展していくということも、ちゃんと描けないといけない。そういうものをつくらないといけない。それがこの政経塾の仕事。そのために、塾生の諸君はその衡にあたれる人はあたってもらう。あたらなければ、他の分野でそれを裏書する仕事をしてもらう。こうやって、全部の力を結集して、日本だけでなくして、将来は世界各国とも無税国家になるというようなことにしてしまう。無税国家にできないんだったら、税を半分にする。半分は税金を使っても、もっと有効に使うというようにしてやらないといけない。それが、この塾の遠い将来の目的。今からそんなことを言っても、人が笑うから今は言わないけれど、塾生には僕は言っておくけれど、今日は。

 この塾の終局の目的は、そういうことを成し遂げる人材をつくるところ。だから、政治に立って直接そういう仕事にあたる人も、政治家以外になって国家のいろんな機関で働いてそれを助成する人、民間人になって活動してそれを助成する人。何にでもなっても総意をもっていわゆる理想の世界というか、そういうものをつくり上げていくということに力を尽くす。


●松下政経塾後援会


 政経塾の表看板は、政治家とか経済界で活動する人を、リーダーになる人を今から育てていこうということを目標に掲げた看板だな。それで、政経塾を中心に政治活動していくというのはもう少し違う。だから、そこのところが、どういうように塾は考えたらいいということが問題。

 今、あなたの質問のうちの一つに、政経塾が団結して、政経塾自身が一つの政治の基盤になるということでやっていったらいいと。従って、塾生は、政経塾の方針に従って団結するというようなことがいいかどうかという問題がある。それは今のところ、政経塾が将来一つの政党を目指していくとか、政治の目的を持ってやるというようにとらわれると、政経塾というものは色が出てくる。それをやはり排せなければいけない。

 塾生の間は全部が不偏不党。不偏不党でやらなければいけない。白紙の状態で。それが候補者になって、運動するというときに、皆さんに色が付く。そうなったら、それに対してもう、塾として好意を持つことはいいけれど、具体的な応援はできないことになってくる。

 それに応えるためにはどうするかということが、これから塾で考えていかなければならない。今度、塾そのものを応援するという団体をつくろうと思っている。「松下政経塾後援会」というものをつくろうと思う。それがどの程度できるか分からないけれど、松下政経塾が国のためになる、また政治のためになるということになれば、後援会ができると思う。けれども、松下政経塾自体はまだ弱いものだから、これを一般社会から応援してもらおうという組織だけはつくっていこうと思っている。

 とにかく、政治経済の発展を図らなければいけない。今ちょうど全世界が困窮に陥っている。こんな時はめったにない。だから、塾生諸君としても非常に重要な時期。そのつもりでしっかりきばっていかなければいけない。勉強のしがい、働きがいのある時期に、天下動乱の時代になってきたから。天下動乱というのは日本だけでなく、全世界が混乱の時代だな。
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