10MTVオピニオン|有識者による1話10分のオンライン講義
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米国の人口は日本の倍、でも上院の議員定数は日本の半分

松下幸之助の人づくり≪3≫理想の政治(5)政治の生産性~安くて良い政治を(前編)

松下幸之助
パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者
情報・テキスト
たとえ政治であっても「安くて良い」が必ず実現できるはず――。「経営の神様」の政治の生産性に対する問題意識を受け継いだ第95代内閣総理大臣・野田佳彦氏が、衆議院解散について言及した2012年11月のあの党首討論で、自民党・安倍晋三総裁に対して議員定数削減の実現を迫る攻防は必見!(第3章5話目)
時間:08:33
収録日:2015/06/17
追加日:2016/01/21
たとえ政治であっても「安くて良い」が必ず実現できるはず――。「経営の神様」の政治の生産性に対する問題意識を受け継いだ第95代内閣総理大臣・野田佳彦氏が、衆議院解散について言及した2012年11月のあの党首討論で、自民党・安倍晋三総裁に対して議員定数削減の実現を迫る攻防は必見!(第3章5話目)
時間:08:33
収録日:2015/06/17
追加日:2016/01/21
≪全文≫

●政治の生産性~政治家数の日米比較


 議会でも日本の議会の参議院は、アメリカの上院と一緒、早く言えば。アメリカの上院議員というのは100人以下。人口が(日本の)2倍あるのに。だから日本が100人であれば、アメリカは200人でもいい。ところが、日本は250人。アメリカは100人。人口が倍あって、そうして議員は半分。いや4分の1、アメリカは。日本は多すぎる。そして、一人の参議院議員を選挙するのに最低5億円いる。多い人は10億円いる。これではやっていけない。

 日本はほぼ一民族一言語。日本は国が小さいゆえに、(人口は)1億もあるけれど、ほぼ一民族、ほぼ一言語。だから、非常にそのまとまりが早い。だから、政治費用は5分の1でできる。アメリカは国が25倍ある。それだけ人口がばらばらに住んでいる。しかも、人種が混合民族だから、黒人もあれば、アジア人もあるし、西洋人もあるし、いろんな国民がいる。だから、がんじがらめに法律でくくって、それで法律万能によってやっている。だから法治国家。日本でも法治国家で法律によって決めているけれど、日本は皆さんの家庭に顧問弁護士は置いていない。アメリカに行ったら君、各個人が顧問弁護士を持っている。何でも法律によって決めている。

 だから、アメリカで10億の国民で100人の上院議員で済むのであれば、日本は50人で済む。それが、250人も議員がいる。多すぎる。土地が狭いから、その狭さを利用すればもっと早くいく。もっと少なくできる。だから、40人でもいい。30人でもいい。それを250人でやっている。それで、けんかばかりしている。これでは君、金がいるのは当たり前。今のことはだんだん、事あるたびに増えていく。

 まあいろいろある。他にもいろいろたくさんあるけれども、もっと政治を合理化して、日本式にやらなければいけない。日本の民族は、固有の民族は、固有の習慣、風俗を持っているのだから、それを活用しないといけない。そして、同じ民主主義でも、日本式民主主義というものがある。そうしたら、5分の1の公共料金でいける。最近、国がやっている公共料金が全部上がっている、次々に。そういうことを考えてみると、本当の日本の政治というものを、日本で生み出さないといけない。「日本はこうするんだ」「やれる」と。そして、「日本のいいところを取りなさい」ということを、世界に示す。そんな政治をわれわれがやらないといけない。


●政治の生産性~議員定数削減/野田佳彦


 29歳から県会議員を始めて、もう30年近くいわゆる職業政治家でやってきていますが、生産性という考え方は、とても大事な観点です。

もう一つ大事なのは、やはりきちんと民意を反映して、丁寧な議論をして成案を得るというのは、民主的な政治です。

 この二つをどう両立させるかだと思うのですね。社会保障と税の一体改革、あれは国会の中で230時間の総質疑時間なのです。安保国会に次いで、戦後2番目の審議時間でした。国会の質疑は230時間ですから、政党、党内での議論などではもっと時間をかけてやっています。

 生産性だけではなく、やはり丁寧に成案を得るという努力が、一つの政治の要諦なのです。一方で、丁寧にやることはいいのだけれども、それに関わる人の人数ですね。

 人口はアメリカが2倍、だけど、定数は日本の半分で上院はやっている。それだけ、4倍、生産性が高いということですね。丁寧な議論をちゃんとやるけれども、関わる人の人数はこれでいいのか、規...
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