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本気で願い祈ることが、圧倒的努力につながる

人間力をつけるために(5)「願えば叶う」と信じよう

浜口直太
経営コンサルタント
情報・テキスト
願い続けることが、執念を生み、圧倒的努力につながる。経営コンサルタントの浜口直太氏は、人間力をつけるための五つ目のポイントとして、「願えば叶う」と信じることを挙げる。数々の偉人のエピソードを踏まえ、強く願い続けることの重要性について、浜口氏が解説する。(全10話中第5話)
時間:09:33
収録日:2018/03/19
追加日:2018/05/27
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キーワード:
≪全文≫

●祈ることは人間にしかできない


 皆さん、こんにちは。私は、「願えば叶う」と信じることを、大事にしています。

 われわれ人間は、動物の中では一番高等であるといわれています。そこで私は、人間を他の動物と差別化するものは何か、他の動物にはできないことは何であるか、一時期考えていました。これが正しいかどうかは別として、それを私は、願うことだと思っています。

 さらに誤解を恐れずに言えば、祈ることこそが、人間にしかできないことだと思います。願うことに近いものまでは、動物にも多分できるとは思います。例えば、鹿でもキリンでもそうですが、どんな動物も自分の子どもがどこかに行ってしまったときには、帰ってきてほしいという願いのような気持ちを持つと思います。しかし人間であれば、願いをもっと強くした、「祈り」をすることもできます。


●サム・ウォルトンさんとの出会い


 私は、アメリカに20年もいましたので、ウォルマートの創業者であるサム・ウォルトンさんと、たまたま出会うきっかけがありました。ウォルマートは、アーカンソー州に本部を置く、当時世界最大の小売業でした。そのウォルトンさんと、ウォルマートが日本に進出しようということで、日本の市場のことを分かっているコンサルタントを探していて、友人の紹介でお会いすることになりました。

 実は、その出会いが非常に面白いものでした。私がウォルマートの本社に行った時、少し時間があったので、トイレに行きました。そうしたら、Tシャツとジーパンを着たおじいさんがトイレにいました。隣同士に立って、ウォルマートの店員さんの一人かなと思っていたら、向こうからフレンドリーに話しかけてきました。どこから来たのかを聞かれたので、「日本です」と言いました。そうしたら、「私も偶然、これから日本から来た人に会うのだ」とおっしゃいました。そして「日本はいい国」だとおっしゃって、その一言ですごくいい印象を持ちました。30分後、会議室に行ったところ、なんとその方がいらっしゃって、実はウォルトンさんだったのです。それで大笑いしたということがありました。


●ウォルトンさんの教え~関わる人の幸せを祈ること~


 ウォルトンさんとは、日本への進出をするかどうかを考えたり、アジアの市場調査を行ったり、いろいろな依頼を受けて、3年間仕事のお手伝いをさせていただきました。ウォルトンさんは、ビル・ゲイツ氏が台頭するまで、フォーブスという雑誌で世界トップの大富豪として長者番付のトップに載っていました。そのような方が、本当に驚かされたことなのですが、Tシャツとジーパンでいつも動き回って、時間さえあればお店に出ていって、店員さんやお客様とお話をしていたのです。商品の陳列がしっかりとしているか、お客様がお探しのものはないかと気を配っていらっしゃいました。仕事が大好きで、小売業が大好きだ、という方でした。

 そのウォルトンさんがいつもおっしゃっていたことが、「自分は本当に能力があるわけではないのに、ここまで来ることができて本当にありがたい」ということでした。そして、「お客様が毎日満足して帰ること、社員が一人でもこの仕事を通じて自己実現ができて幸せに暮らせること、それを願っている」ということでした。「自分が世界一の富豪であるとか、ウォルマートが小売り業で世界一になったとか、そういうことを称賛されるけれども、そんなことは重要ではない。それは結果的にそうなったのであって、お客様の幸せ、社員の幸せ、取引先の幸せ、それが自分にとって最高の幸せである」と、よくおっしゃっていました。そしてウォルトンさんは、そうおっしゃる通りに振る舞っていて、時間さえあれば、お店に行ってお客様とお話をして、店員さんを励ましているというのです。私はその姿を見て、素晴らしいなと思いました。

 ほとんどのアメリカ人の方はクリスチャンですが、彼もそうで、社員・お客様・取引先の方々が、毎日健康で幸せに働けることが、自分にとっての最大の願い・祈りであると、おっしゃっていました。それを聞いて私は、反省させられました。私自身にもいろいろと夢はあったけれども、どれだけ本気で願っていたのか、祈っていたのか、そう反省しました。


●カーネル・サンダースとリンカーンの教え~成功を祈り挑戦し続けること~


 これに関してはもうひとつ、よく使う話なのですが、ケンタッキー・フライドチキンの創業者である、カーネル・サンダースさんのエピソードがあります。彼は、ご存じのように、さまざまな失敗を繰り返してきました。破産もしましたし、大事な人との別れもありましたし、ホームレス状態になったこともありました。また、生活保護を受けていたこともあって、周りからはもうビジネスを辞めた方がいいといわれる中、ビジネスへの挑戦をずっと...
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