●まず行動することが、成功のポイントである
皆さん、こんにちは。7回目は、「まず、動こう」ということをお話しします。
このことがなぜ人間力をつけることと関係があるのか、不思議に思うかもしれません。しかし、まず動くということは、私自信の体験でもそうですし、また、さまざまな方々の成功のポイントを聞いてみても、重要なことだと分かります。
一言でいってしまえば、人生の分かれ目は行動力だと思っています。私自身の体験においても、そうでした。私は、もともと暗記力も理解力もなく、特に国語と英語の勉強が全くできませんでした。その中で、とにかく行動するしかないということで、英語力もないのに、大学を卒業する前にもうアメリカに渡ってしまいました。それは、英語を使って国際的に活躍したいと腹を決めていたからです。その時は、もう行動ありきという考えでしたので、片道の航空券で、しかも観光ビザで、アメリカに出て行きました。後のことはもう考えていませんでした。周りのみんなからは、ほんとに大丈夫なのかと心配されました。
●行動して失敗して反省することは、成功のプロセスである
しかし、あの行動がなかったら、今の自分は無かったと思っています。その時に思ったのは、「自分には失うものはなにもないじゃないか。失敗したとしてもそれが何だというのか」ということです。「このまま日本に残ったところで、何の結果も出せない。それならやってみよう。やらないで後悔するよりも、やって後悔した方が次に進める」と思いました。
私は、「失敗は成功のプロセス」だと考えています。なぜならば、挑戦して失敗することで、学ぶことができるからです。挑戦して失敗すれば、どうしてできなかったのかを振り返って反省することができる。しかし、もし挑戦しなければ、そういった失敗への反省すらできない。だから、前進することができないのです。
それならば、とにかく動くことが重要です。動くことによって、失敗し反省し学ぶことができる。だからこそ、人間力がつくと思います。逆にいえば、動かない人には人間力はつかないと思います。ただ黙っていては、人間力はつきません。だから、とにかく動く、とにかく挑戦する、それで失敗し反省し学んで精進していくことが必要です。
●徹底して行動することが、不可能を可能にする
日本人はすごくリスクを取らない傾向にあると考えられていますので、成功する確率をまず考えてしまいます。しかし、私は勉強ができない分、あまり先のことを考えません。だから、成功する確率などといった発想すらありません。ただ、世の中には、何かをやってみて100パーセント失敗することはあるのかと考えると、それは本当に少ないと思います。
確かに、そもそもできないものは存在します。例えば私は男性ですので、女性のオリンピック種目に出ようとしても無理です。それはルールで決まっているからです。しかし、参加できるものに関しては、100パーセントできないことはないと思っています。
そうすると、そこに1パーセントでも可能性があるならば、挑戦する方がいいのではないかと思います。なぜならば、失敗から学ぶことができるからです。したがって、成功する確率も失敗する確率も考えない。まずやってみることが大事です。そして徹底した行動が、不可能を可能にするのです。私のように国語力がなく本もほとんど読んでこなかった人間に本を書くことができるのかと、散々言われました。友人に相談したら、「浜口に本が書けるのなら、自分はノーベル文学賞を取れる」とバカにされました。それくらい本も読めないし文章も書けない人間でしたが、本を書くことに挑戦をして成し遂げたのです。
われわれはやはり、知らず知らずのうちに、勝手に自分の壁を作ってしまいます。しかし、人間である以上、絶対に可能性はあります。ただ挑戦をし続けていないだけだと思います。挑戦をし続けていれば、そして失敗を繰り返して、学び反省し続けていれば、そこに前進があります。あれがいけない、これがいけないと気付いていくと、消去法でだんだんと成功の法則が見えてきます。
●周りに行動をさせたいなら、まず自分が行動すべき
だから、徹底して行動することが大事だと思います。ですが、ここには、私自身が常に肝に銘じていることがあります。まず動くことが重要だとしても、行動しなさいとみんなに言っても、それだけでは分かってもらえません。特に自分自身が事業に関わっていると、若い方に「行動しなさい」と言っても、分かってもらえない。場合によっては、失敗を恐れてしまいます。
私自身は幸いにして、能力がなくて失敗ばかりしていたので、悪いことが当たり前という人生を歩んできました。そこでは、失敗が当然であり、失敗ありきです。いきなり...