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相場を動かす要因の中で最も大切なものとは?

株式相場を読む(1)読み方の基本~アベノミクスを例に~

菅下清廣
スガシタパートナーズ株式会社 代表取締役社長/国際金融コンサルタント/投資家
情報・テキスト
 アベノミクスを知らない人はいないが、その経済効果を実感できない人も多い。株価と相場を知らなければ、アベノミクスの成長戦略の実態を知ることはできないからだ。今回は「経済の千里眼」と呼ばれる菅下清廣氏に、相場の基本の「き」から教えていただく。(全3話中第1話目) ※投資は自己責任でお願いいたします。当サービスで配信している内容からお客様に損失が生じたとしても、責任は負いかねます。
時間:10:25
収録日:2014/12/01
追加日:2014/12/09
ジャンル:
≪全文≫

●相場を読むには、まず「波動を読む」のが基本


 皆さん、こんにちは。スガシタパートナーズ代表取締役の菅下清廣です。

 株式相場に限らず、為替相場、商品相場など、あらゆるマーケットの予測をするのが私の仕事です。そういうわけで、今回はマーケットを予測する「相場の読み」は、どのようにしてやっているのかというお話をしたいと思います。

 ホワイトボードに手書きですが、相場を動かす三つの要因を書きました。これに沿って今日はお話ししたいと思います。

 まず第一に、相場を動かす要因の中で最も大切なものは「波動」なのです。「相場は波」というように言われています。つまり相場とは、上昇の局面と下降の局面、そして横ばいの局面の繰り返しなのです。引き潮と満ち潮があるような波の動きを、マーケットはしています。この「波動を読む」のが相場の基本になります。


●「価格の波動(値ごろ)」と「時間の波動(日柄)」


 相場の波動には2種類あります。価格の波動と時間の波動です。

 価格の波動とは何か。これは極めて簡単です。株価でいえば、過去の高値・安値を知ること。これが基本で、過去の天井と底を知ると言います。日経平均株価の過去の天井・底。あるいは個別の銘柄の最近の高値・安値。これらを知ることが、価格の波動を読む第一歩です。価格の波動一つをとっても非常に深いので、いくらでも研究・勉強ができます。

 そして、もう一つ。価格の波動以上に大事だと相場世界で言われているのは、時間の波動です。つまりその相場が、天井を打ってからどのぐらい時間が経っているか、底入れをしてからどのぐらい時間が経っているかです。この時間の読みが、いわば株価の歴史のサイクルを読むことにあたります。

 ですから、株式相場を予測するにあたっては、過去の株価の動きを熟知していないと、時間の波動も価格の波動も全く捉えられません。昨日・今日の株価の動きだけを見ていたのでは、相場予測はできないのです。

 相場の世界では、価格の波動を「値ごろ」と言い、時間の波動を「日柄」と言います。「値ごろより日柄」という相場格言があり、日柄を読む方が大事だと言われています。


●アベノミクス相場の「値ごろと日柄」を読む(1)第一ステージ


 今日は第一回目なので、実際に「値ごろと日柄」を読んで、今の相場をどのように予測しているのかをお話ししたいと思います。

 まず、日本の株価における最近の価格の波動はどうかと言いますと、今回の株価上昇の出発点はいつか、皆さんご存じでしょうか。「アベノミクス相場」と言われる相場が始まったのはいつですか。

 2012年11月14日、ここが出発点です。それは、まさに前民主党政権の野田佳彦前首相が、国会において解散総選挙を明言した、その翌日が株価上昇の出発点だったのです。出発点が分かれば、次は相場の終着点を知る必要があります。

 最初の高値(天井)はどこだったのか。それも調べればすぐ分かるのですが、2013年の5月23日です。この日は1万6000円直前の高値をつけました。

 一般には、株価上昇が始まってから、日柄でいうと2、3カ月で高値をつけるというのが、経験法則です。ですから、2012年11月14日に始まった相場では2013年の2月から3月ぐらいに高値をつけてもおかしくない状況でした。実際に2013年の始めには小さな天井もつけています。

 ところが、その後、株価は急激に上昇を続けます。なぜなら、2013年の4月4日に黒田東彦日銀総裁が登場して、「異次元の金融緩和」を発表したからです。これにより「アベノミクス相場」第1ステージの仕上げが始まりました。そして、その後の5月23日に高値、当面の天井をつけます。


●アベノミクス相場の「値ごろと日柄」を読む(2)二番天井まで


 5月23日に高値をつけた後の相場は、ほぼ年末近くまでもみ合いを続けます。前述したように、大きな上昇の後には、必ず調整局面があるのが株価の波動だからです。

 普通、調整局面の日柄は、株価の波動でいうと2~3カ月と言われますが、くどい場合は数カ月もみ合いを続けます。1年間もみ合うこともまれにありますが、こういうことは経験法則ですから、かなり高い確率で読むことができます。

 実際に、2012年11月14日に出発した「アベノミクス相場」は2013年の5月が天井ですから、数カ月もみ合って高値をつけました。高値をつけた後、もみ合いが終わるのはいつかというと、2013年の11月、つまり「アベノミクス相場」開始からちょうど1年後です。2013年5月の天井からは数カ月後の底入れとなり、再び上昇が始まりました。

 そして昨年末、2013年の12月末の大納会に再び高値をつけて、1万6000円を突破した。これが、...
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