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目先の目標値は2007年の安値

円・ドル相場を読む(1)短期の見通し

菅下清廣
スガシタパートナーズ株式会社 代表取締役社長/国際金融コンサルタント/投資家
情報・テキスト
脱デフレの時代は、株高と円安が一体と話す菅下清廣氏。株価同様、ボックス相場となった為替は、今年10月、二つのサプライズを契機に、円安の方向にはっきりと動き始めた。今後、円ドル相場はどんな動きを見せるのか。前回までお伝えした株価の波動の話を並走させながら、円ドル相場の波動について解説する。(前編)※投資は自己責任でお願いいたします。当サービスで配信している内容からお客様に損失が生じたとしても、責任は負いかねます。
時間:09:36
収録日:2014/12/08
追加日:2014/12/18
ジャンル:
≪全文≫

●10月を転機に、マーケットは円安の方向に動き始める


 皆さん、こんにちは。スガシタパートナーズ代表の菅下清廣です。前回までは、日本の株価の波動についてお話しいたしました。今回は、円ドル相場の波動についてお話ししたいと思います。

 まず、最近の円ドル相場の波動はどうなっているかと申し上げますと、昨年2013年12月30日に105円41銭の最安値をつけたのです。

 脱デフレの時代は、株高と円安が一体です。株価の波動では、昨年の12月30日は、日経平均が1万6000円を超えて二番天井を打ち、昨年株価が一番高かったところです。その時、円ドル相場も一番安かったのです。円は105円41銭の安値をつけて、2014年の2月4日ぐらいから、主に100円と105円の間でずっともみ合っていたのです。

 前回、日経平均株価は1万4000円と1万6000円の間でもみ合うボックス相場だったと申し上げましたが、その日経平均株価も、主に1万5000円と1万6000円の間でもみ合っていたのです。

 為替も、実は100円と110円の間のボックス相場だったのですが、主に円ドル相場が動いたのは100円と105円の間で、長らくこのようなもみ合いが続いた後、次第に円安になって、2014年10月1日には、110円09銭という安値をつけて、その後大きく下に放れたのです。つまり、10月辺りを転機に、マーケットが円安の方向に進み始めていたのが、円ドル相場の最近の動きなのです。

 実は、このまま何もサプライズが起こらなければ、円安トレンドながらも、大体今年1年は、100円と110円の間でもみ合って終わる動きだと見られていたのです。つまり、株価が1万4000円と1万6000円の間でもみ合って、ボックス相場で1年終わるのではないかという見方が、今年の10月の始めぐらいまで有力で、為替相場も、100円と110円の間のボックス相場で終わりそうだったのです。


●量的金融緩和追加とアメリカの経済改善が、横ばいだった相場を動かした


 しかし、前回、株価の波動のところでお話ししましたように、二つのサプライズが起こったのです。

 まず、10月の末に黒田東彦日銀総裁による金融の量的緩和追加、いわゆる、QE2があったのですが、これを契機に、株価は1万6000円の壁を突破して上に放れ、為替市場も、100円と110円の間のボックス相場だった円ドル相場が、110円の壁を軽々と突破して、円安方向にはっきりと動き始めたのです。ですから、今年は株価も円ドル相場も10月が転機です。

 10月を境に、それまで横ばいの波動だったボックス相場が、株価は上に放れ、円ドル相場は円安の方向に大きく進んだのが、直近の株価、円ドル相場の動きだったのです。特に、為替市場では、日銀のQE2が世界的サプライズと受け取られて、円安の動きを加速させました。

 それに加えて、アメリカの景気が改善しました。「アメリカの経済は好調ではないか」という経済指標がその後いろいろと出てきて、ドルが強いこともあり、今の円ドル相場は、はっきりと横ばいから円安トレンドへという動きになっているのです。


●円ドル相場は124円を目指しており、年内にも実現という動きになっている


 では、この後、円ドル相場はどういう動きになるのでしょうか。私は最近ずっと、120円をつけるのは時間の問題だと言ってきたのですが、実際、直近に120円を下回って、さらに121円をつけるという円安に入ってきています。今の波動から短期的には、124円を目指す動きが見られます。これは、2007年につけた円の安値なのですね。この時、日経平均株価は2007年7月に1万8000円をつけています。同じ頃に、円ドル相場は124円台に入っているのです。

 したがって、今、株価は1万8000円、円ドル相場は124円という目標値があって、株価と円ドル相場は同じようにその方向に動いているところです。円ドル相場が124円、あるいは125円をつけるのは、ほぼ時間の問題で、早ければ来週後半、あるいは、年内にも、という動きになってきています。

 なぜかと申しますと、波動だけではなく、経済のファンダメンタルズでもドルが強く、アメリカ経済が非常に強くなっているからです。一方で、日本は、いわゆる資源エネルギーの輸入によって、経常黒字減少や貿易赤字という体質になっています。ですから、円が安くなっても不思議ではない状況なのです。そういうことで、今は、円安相場がさらに進みそうな状況です。


●円安は脱デフレのサイン、アベノミクスを前進させるしかない


 そして、この円安は、脱デ...
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