10MTVオピニオン|有識者による1話10分のオンライン講義
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王陽明

王陽明
王陽明(1472~1529)は、中国明代の儒学者、思想家であり儒学の一派、陽明学を提唱した。もともとは明の官学であった朱子学を学び、科挙合格後、官僚の道を歩みながら勉学を続けていた。その後、宦官との対立で僻地に左遷され、思索を重ねるにつれ朱子学に批判的姿勢を持つようになり、新学説である陽明学を打ち立てた。著書『伝習録』等に書かれている陽明学の思想の根本は「心即理」(「性」・「情」をあわせた心そのものが「理」であるという倫理実践原理)、「致良知」(誰もが先天的にもつ良知に従えばその行動は善である)、「知行合一」(「知・認識」と「行・体験」は不可分のものである)等のキーワードに集約されると言ってよいだろう。以上のキーワードからも分かるように、王陽明は単なる「思索の人」ではなく行動の人でもあったのだ。「10MTVオピニオン」では、中国哲学者でありながら西洋哲学にも詳しい東京大学東洋文化研究所教授の中島隆博氏が、王陽明とその思想について解説。特に、朱子学との比較において「啓蒙」の問題に着目。朱子学が内面の自己啓蒙について限界に突き当たったのに対し、陽明学では内面の自己啓蒙に徹し、一種の強烈な独我論を展開するに至ったと述べている。東アジアでは近代に入って自我の問題に直面した時、陽明学を内面の啓蒙に貢献できるものとして導入し、西洋近代化への精神的足がかりとした。

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中島隆博
東京大学東洋文化研究所 副所長 教授

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中島隆博
東京大学東洋文化研究所 副所長 教授

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中島隆博
東京大学東洋文化研究所 副所長 教授

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収録日:2014/10/07
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中島隆博
東京大学東洋文化研究所 副所長 教授

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収録日:2014/10/07
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中島隆博
東京大学東洋文化研究所 副所長 教授

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収録日:2014/10/07
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中島隆博
東京大学東洋文化研究所 副所長 教授