テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2017.08.23

葵=めろん!?驚きの「キラキラネーム」とは?

 名前は親がわが子に与えるこの世で初めてのプレゼント。その名づけは、夫婦のみならずその家族まで巻き込んだ大騒動になることも少なくありません。

 スタッフのなかにも2015年に第一子が産まれた者もいますが、やれ「画数がよくない」とか、やれ「親戚の名前とかぶる」とか、さまざまな横やりが入った後に、なんとかしっくりくる名前をつけることができたと話していました。

 個性を尊重し、オンリーワンであることこそが素晴らしいという時代のせいなのか、近年は名づけのバリエーションが大変豊富になりました。特に昨今取り沙汰されているのが俗にいう「キラキラネーム」。漢字を見ても読み方が分からなかったり、そもそも読み方が珍しかったりする名前をこう呼びます(ネット上では、よりネガティブな意味合いを込めてインターネットスラングを使い「DQN(ドキュン)ネーム」と呼ばれることもあります)。

 最近のキラキラネームにはどのような傾向があるのでしょうか。名づけを専門的に扱うサイト「赤ちゃん名づけ」の「2017年上半期赤ちゃん名づけトレンドランキング」から考えてみましょう。

読み方の多様化が顕著

 一見すると普通の名前に見えて、実は読み方で他と差を付ける親御さんも多いようです。名づけの専門サイト「赤ちゃん名づけ」の「2017年上半期赤ちゃん名づけトレンドランキング」で3位になった「颯」は、普通に読めば「はやて」や「そう」なのですが、「そうや」「そら」「たくみ」「たける」「りゅう」など、目を疑うような読みのオンパレード!どれも漢字辞典に載っている読みにかすりもしていません。

 明治安田生命が毎年発表している「名前ランキング」では、2016年の1位は男の子が「大翔」、女の子が「葵」でした。それぞれ、さすが1位になるようなポピュラーな名前だと思いきや、読み方を見てみると大変。大翔はまだ「おおか」「かける」「しょう」「つばさ」など、なんとなくのイメージで読みをあてたものが多いのですが、葵は「あかね」「ひまわり」「めろん」など、そもそも種類が違う読み方をつけている方もいるようです(言うまでもなく葵は植物の名前です)。

 ちなみに、赤ちゃん名づけでランキング1位の「心桜」は、以下のような読み方があるそうです。みなさん、発想力が豊かですね…。

 心桜=こころ/こはる/ここあ/ここな/さくら/しお/みくら/みさ/りお/みさき

キラキラネーム=不利、非常識という風潮

 「光宙(ぴかちゅう)」、「泡姫(ありえる)」、「主人公(ひーろー)」など、過去には目を疑うようなキラキラネームがたくさん取り沙汰されましたが、近年は少し落ち着いた印象があります。先述のスタッフによると、わが子が通う保育園(100人規模)の名簿を見ても、ぎょっとするような名前(漢字)の園児は見当たらないとのことです。

 これには、各メディアで芸能人・一般人問わず、さまざまなキラキラネームが紹介され、「受験や就職で不利になる」「親の常識を疑われる」という風潮が世間一般に高まってきたことが影響しているのかもしれません。

「あくまで見た目(漢字)は普通。だけど中身(読み方)で個性を発揮!」

 そんな名づけのトレンドが透けて見えてきました。

<参考サイト>
・赤ちゃん名づけ
https://namae-yurai.net/trendRanking.htm?rankingId=9
・明治安田生命
http://www.meijiyasuda.co.jp/enjoy/ranking/index.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える

歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える

運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」

歴史における「運」とはどういうものだろうか。例えば、富裕と貧困という問題について、「運」で決まるのか、あるいは「運」とは異なる努力、教養、道徳などの要素で決まるのかという点でも、思想家たちの考え方は分かれる。第1...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/04/18
山内昌之
東京大学名誉教授
2

多神教の日本と民主主義…議論の強化と予備選挙の導入を

多神教の日本と民主主義…議論の強化と予備選挙の導入を

民主主義の本質(4)日本の民主主義をいかに強化するか

民主主義の発展において、キリスト教のような一神教的な宗教の営みがその礎にあった。では、そうした宗教的背景をもたない日本で、民主主義を育てるにはどうしたらいいのか。人数が多ければ正しいというのは「ポピュリズム」の...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/04/16
橋爪大三郎
社会学者
3

急成長するインドネシアとトルコ、その理由と歴史的背景

急成長するインドネシアとトルコ、その理由と歴史的背景

グローバル・サウスは世界をどう変えるか(3)インドネシアの成長とトルコの外交力

グローバル・サウスの中でも高度経済成長を遂げているのがインドネシアだ。長期のスカルノ時代とスハルト時代を経てその後に民主化が進んだ、東南アジアで最大のイスラム教国である。また、トルコは多国間に接する地理的特性と...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/17
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授
4

ロシアによるウクライナ侵略で国際政治はどう変わったのか

ロシアによるウクライナ侵略で国際政治はどう変わったのか

ウクライナ侵略で一変した国際政治(1)歴史的経緯とNATOの存在

ロシアによるウクライナ侵略によって、国際政治は一変したといわれる。だが、具体的には何がどう変化したのか。この問題について大事なのは、両国のみならずヨーロッパとロシア、さらにアメリカも含めた各国の関係、その歴史的...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/05/27
小原雅博
東京大学名誉教授
5

なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る

なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由

「心理的安全性」は近年もっとも注目されるビジネスバズワードの一つともいわれている。その背景には、コロナ禍におけるリモートワークの増大、社会全体が未来予測の難しい「VUCAの時代」に入ったことがある。職場環境が多様に...
収録日:2022/04/26
追加日:2022/07/23
青島未佳
一般社団法人チーム力開発研究所 理事