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DATE/ 2018.03.08

中高年の「ひきこもり」その実態とは?

 「ひきこもり」といえば、不登校をキッカケとして、社会から孤立する若者の問題と考えがちです。しかし、この言葉が生まれてから20年近くが経過していることから、そのまま「ひきこもり」を続けている若者もすでに中年となっている計算になり、問題は高齢化し長期化する問題として捉える必要がでてきました。こうしたことから、内閣府は「生活状況に関する調査」を進め、満40歳から満64歳までを対象にした結果を2019年3月29日に公表しました。

「ひきこもり」とは

 「ひきこもり」といえば、家族とは衣食住といった最低限のつながりを持ちつつ、自室に閉じこもり、一般社会とのつながりを持てなくなった状況であることは、少なからずイメージ出来るのではないでしょうか。

 一般的な現象としては、「就労、就学していない」「精神障害ではない」「家族以外の他者との交流を持たず6カ月以上続けて自宅にひきこもっている状態」と定義することができます。

 政府による2010年の調査では「学校や仕事に行かない状態が半年以上続いている人」は約70万人。15年には約54万人に減ったとされています。ただ、ひきこもりの状態が「7年以上」の人は17%から35%へと増えていること、そして、調査対象年齢が15~39歳であり、40歳以上の対象が加算されていないことから、実態としては100万人を越えていることを予測。今回公表された調査結果はこの予測を裏づけることになりました。

「8050問題」とは

 100万人の「ひきこもり」を想定すると、それを支える親・家族として少なく見積もっても250万~300万人規模の社会問題として捉えることができます。

 ひきこもる子と支える親、長期高齢化する社会において、80代の親と50代の子どもが身を寄せる世帯が社会から孤立してしまう「8050(はちまるごーまる)問題」として知られるようになりました。

 島根県が2014年3月に公表した「ひきこもり等に関する実態調査報告書」によると、地域の中でひきこもっている人の年齢は、40歳代が一番多く、40代以上の比率が53%に達していることが分かっています。また、佐賀県が2017年5月に公表した「ひきこもり等に関する調査結果」でも、年代別では、60歳以上が一番多く、次いで40歳代、50歳代となっていることから、ひきこもりの高年齢化が進んでいることは明らかです。

実態調査による広義のひきこもり合算推計110万人超!

 ブラック企業が蔓延し、高ストレスな社会においては、中高年からの「ひきこもり」も少なくなく、安定した就労や社会的な自立支援が不足していることから、今後、問題はさらに大きくなることでしょう。

 そして、気になる内閣府による昨年度(2018年)に対象を40~64歳を対象にした実態調査の結果ですが、算出された広義のひきこもり群はなんと61.3万人。平成27年度(2015年)調査(満15歳から満39歳までが対象)における広義のひきこもり群が、54.1万人であることから、時期はずれているものの合算推計として110万人を越えている計算になりそうです。

 「ひきこもり」が長期化するすると、本人だけでなく支える家族も加齢とともに、病気や障害、貧困など問題は複層化していきます。対象年齢に加えて、生活実態の正確な調査把握から、早急な対策が望まれます。

<参考サイト>
・産経ニュース「8050問題」とは?中高年ひきこもり、初調査40~59歳対象
http://www.sankei.com/life/news/180101/lif1801010024-n1.html
・内閣府:生活状況に関する調査 概要
https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/life/h30/pdf/kekka_gaiyo.pdf
(10MTV編集部)

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