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DATE/ 2019.08.22

年収1000万円以上の人に多い「共通点」とは?

 お金持ちとそうでない人の違い。それは年収が「1000万円」以上か、そうでないか。日本人の平均年収が430万円程度なので、その約2倍に達する800万円~900万円でも十分にはお金持ちだと言えますが、やはり1000万円の大台に乗るかどうかでその印象は大きく異なります。

バーベキューは焼く派? 食べる派?

 総合人材サービス、パーソルグループのパーソルキャリア株式会社が2019年3月からサービスを提供しているハイクラス人材に特化したプラットフォーム「iX(アイエックス)」のホームページには、「今どき1000万円プレイヤー」に着目した記事がいくつも掲載されています。それらの記事をもとに、1000万円プレイヤーのライフスタイルに迫っていきます。

 1000万円以上稼ぐ人は日本の給与所得者のなんと6パーセントしかいないのだそうです。とは言え、1000万円以上稼ぐ人もそうでない人も同じ人間です。能力にそこまで大きな差があるとは思えません。違いがあらわれるとしたら、日々のちょっとしたこと、ルーティンでしょう。たとえば、バーベキューに参加するとき、あなたはどのように行動しますか。

 「iX」の調査によると、1000万円プレイヤーの64パーセントは「焼く派」と回答し、平均年収層は「食べる派」が51パーセントで「焼く派」を上回ったのだそうです。食べることはいわば「消費」です。焼くことは「生産」と言い換えていいでしょう。バーベキューに限らず、仕事上手な1000万円プレイヤーは日常的に「消費」よりも「生産」に積極的なのかもしれません。

リフレッシュはインドア派? アウトドア派?

 趣味やリフレッシュするときには1000万円プレイヤーはどのように過ごしているのでしょうか。「iX」の調査で最も多かった回答は「国内旅行」でした。しかし、これは平均年収層も同じような結果でした。1000万円プレイヤーと平均年収層のポイントの差がもっとも大きかったのが「スポーツ・運動」でした。なんと2倍以上の差が開きました。

 趣味の項目を大まかに「インドア」と「アウトドア」に分類してると、1000万円プレイヤーは明らかにアウトドアの傾向が強く、休日にかぎらず、平日の仕事の一息でも散歩やランニングなど体を動かすようにしているようです。

 さらに興味深いのは1000万円プレイヤーと平均年収層は趣味に費やす時間もお金も大差がないということです。稼いでいるからと言って、仕事一辺倒というわけではなく、メリハリをつけて仕事と休養を両立しているわけです。また、稼いでいるからと言って、お金をじゃんじゃか使うというわけでもありません。

 いろんな点で1000万円プレイヤーがバランス感覚に長けていることがよくわかります。アウトドアの趣味が多いのもインドアな仕事とのバランスをとっていると見ることができます。

1000万円プレイヤーの意外な「お金事情」

 お金の使い方について話題にあがりましたが、「iX」でも「お金事情」について調査しています。質問は2つです。「翌月の給料日をいつ頃から意識しているか」、それから「日頃、財布の中には現金でいくら入れているか」です。

 先ほどの趣味に関する調査では、1000万円プレイヤーと平均年収層は趣味に費やすお金があまり変わらないということがわかりました。実は今回の2つの質問でも同様の結果となりました。

 1000万円プレイヤーも平均年収層も「給料日を意識していない人がおよそ6割」で最も多く、持ち歩く現金も「10,000円以上30,000円未満」が最も多いという結果になりました。ちなみに、最近はキャッシュレス化が進んでいますが、「現金を持ち歩かない」という回答は双方ともにほとんど見られませんでした。

 以上の結果から分かることは、意外にも1000万円プレイヤーはお金に対して庶民的な感覚を保持しており、無駄遣いしていないということです。

朝を制するものはビジネスを制する

 最後は「睡眠事情」です。睡眠は仕事の質を大きく左右します。まずは睡眠時間。こちらは、1000万円プレイヤーも平均年収層ともに1日「約6時間」睡眠が最も多いという結果が出ています。1000万円プレイヤーには「5時間以内」の人がおよそ3割いることも判明しましたが、1000万円プレイヤーも平均年収層も睡眠時間にはそう大差はありません。

 では、何が違うのか。それは起床時間です。「5時」と答えた人が21.9パーセント、「6時」と答えた人が41パーセントでした。また、6割以上が「8時」までに出社していることが分かりました。この結果について「iX」では、「朝を制するものはビジネスを制する!?」と表現しています。まさにその通りですね。1000万円プレイヤーは、朝の時間を有効活用すること、限られた時間を有効的に使うことを強く意識しているでしょう。

 「学ぶ」の語源は「真似ぶ」です。学びは真似をすることから始まります。たとえば、趣味やリフレッシュが「インドア」の人は「アウトドア」に切り替えてみてはいかがでしょう。リフレッシュをアウトドアに切り替えることで、睡眠の質が高まるかもしれません。

 適度な睡眠時間は個人差があるので無理に短くすることはお勧めできませんが、睡眠の質が高まれば、起床時間を少し早くすることはできますね。ぜひ、真似できることはどんどん取り入れていきましょう。

<参考サイト>
・日本初、ハイクラス人材のキャリア戦略プラットフォーム「iX(アイエックス)」が
今どき1,000万円プレイヤーの「夏のイベント事情」を徹底調査
“BBQ(バーベキュー)”では「焼く派」が過半数!
https://ix-portal.jp/pressroom/news/20190717_01/
・今どき1,000 万円プレイヤーの「趣味・リフレッシュ事情」を徹底調査│iX
 https://ix-portal.jp/pressroom/news/20190703_01/
・今どき1,000万円プレイヤーの「お金事情」を徹底調査│iX
 https://ix-portal.jp/pressroom/news/20190606_01/
・今どき1,000万円プレイヤーの「睡眠事情」を徹底調査│iX
 https://ix-portal.jp/pressroom/news/20190419_01/
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