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DATE/ 2020.01.10

お風呂には何度のお湯に何分浸かるのが最適?

 お風呂に入る時間が一番幸せ――。そんな季節になってきましたが、湯船にお湯張るのは面倒くさい、シャワーだけで十分という人もいるでしょう。湯船に入る、入らないで効果に違いはあるのでしょうか?体に一番いい温度は?などお風呂に関する謎を解いていきたいと思います。

体が温まるだけじゃない お湯に浸かる効果って?

 まずは湯船につかるかシャワーかの比率ですが、アサヒグループホールディングスのハピ研が行ったアンケート「お風呂にいつ入る?」では、湯船派が77.3%でシャワー派が22.7%と湯船派がかなりの優勢。若い年代の方がシャワー派の比率が高く、20代では34.6%、30代では29.0%だった一方で、60代はわずか9.1%。若者の方が独身者が多い、住環境の違いなどの要因もありそうです。

 やはり湯船でゆっくり体を休めたい、そう思う人の方が多いわけですが、シャワーだけで済ますのとは大きな違いがあります。お湯に浸かると体が温まり、血流が良くなります。それによって老廃物が除去されたり、コリがほぐれて疲れが取れる、いわゆる温熱作用があります。また、水圧作用によっても血行が良くなりますし、浮力作用で筋肉への負担をやわらげることも期待できます。これらは水圧、浮力作用はもちろん、温熱作用に関しても湯船に比べるとシャワーは不十分のため、効果が十分に得られないのです。体の汚れを落とすという観点でも、お湯に浸かると毛穴が開き、毛穴の奥の汚れまで落ちやすくなるというメリットがあります。

42℃を超えると負担増 皮膚が乾燥する作用も

 お湯に浸かる方がいいのはわかりました、では何度のお風呂に入るのが良いのでしょうか。

 熱めのお風呂にさっと入るのが好きな人もいれば、ぬるめなお風呂で長時間のんびりが好み、という人もいるでしょう。金沢大学大学院の石澤太市氏の「入浴法および入浴習慣が心身に及ぼす影響に関する研究」では、温度を38℃、40℃、42℃、入浴時間を5分、10分、15分のそれぞれ3種類に分け、組み合わせによる体温変化を調べています。その結果、40℃で10分から15分が代謝改善や疲労回復に最も効果的ということがわかったそうです。42℃の場合、体温上昇の効果は大きかったものの、血圧上昇など体への負荷が大きく、皮膚が乾燥してしまうという作用もあるようです。

 そうした乾燥を防ぐため、入浴剤の使用も効果的です。入浴剤の種類にもよりますが、肌が温まる効果や保湿効果などを活かすためには洗い流さずにそのままお風呂からあがるのがおすすめと「きき湯」のサイトでは謳っています。海外産の入浴剤などにおいや色が強烈なものもあります。洗い流さないのが常に正解というわけではないので、使用上の注意を見て確かめてみてください。

 せっかくお風呂に入るなら、そのメリットを最大限享受したいもの。入浴のコツをしっかりつかんで、1日の汚れや疲れを吹き飛ばしてくださいね。

<参考サイト>
・お風呂にいつ入る? | 毎週アンケート | ハピ研|アサヒグループホールディングス
https://www.asahigroup-holdings.com/company/research/hapiken/maian/bn/200905/00286/
・知っておきたい!入浴の3つの健康効果 | はぴばす | 株式会社バスクリン
https://www.bathclin.co.jp/happybath/入浴の効果/
・シャワーvsお風呂 お風呂に浸かる方がいい理由とは。-お風呂のソムリエSHOP!
https://www.rakuten.ne.jp/gold/bathlier/b-cafe/ofuro_recipe/ofuro_recipe4/ofuro_recipe4_3.html
・入浴法および入浴習慣が心身に及ぼす影響に関する研究
https://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=36300&item_no=1&page_id=13&block_id=21
・ききテクQ&A | きき湯 | 株式会社バスクリン
https://www.bathclin.co.jp/sp/kikiyu/qa/

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