社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
イヤホンしてると捕まる!?6月からの自転車・新ルール
6月1日に施行された自転車の交通ルールの改正をうけて、WEBやTwitterで『自転車 捕まった』で検索するとさまざまなケース事例が報告されている。
すでに2回以上「指導警告」をうけ、「講習」を受けることが確定した人も少なくない。改正されたルールに気がつかなかったケースもあることから、あらためて、自転車の交通ルールの改正の内容を確認してみたい。
自転車走行における悪質な交通違反として14類型に整理された「危険行為」は下記の通りである。
・道路標識等によりその通行禁止されている場所での走行
・自転車道がないときは車道の左側を自動車の流れと同じ方向に走行
・歩行者の邪魔になるようなら一時停止
・前輪のみまたは後輪のみのブレーキの自転車で公道を走ると違反
・両手放しでの運転
・夜間の無灯火走行
・2人以上で並んでの走行
・傘をさしたままの運転
・イヤホンやヘッドフォンで音楽を聞きながらの運転
・スマートフォンなどを操作しながらの運転
今回の改正のポイントは、このように自転車をめぐる規定が整備されたことにある。信号無視や酒酔い運転、遮断踏切立ち入りなどの危険運転はもとより、安全運転義務違反に該当する行為を正しく知る必要がある。
ルール改正の結果、違反として3年以内に2回摘発された14歳以上の運転者には、有料5,700円3時間の自転車運転者講習が義務化される。その該当者には各都道府県の公安委員会から3ヶ月以内に講習を受講するよう命じられる。従わなかった場合、5万円以下の罰金が課されることとなる。
警視庁の統計によると、昨年2014年に自転車が絡む事故総数は約10万9千件で前年比1万2千件減と減少傾向にはあるが、交通事故全体に占める割合は19%と、ここ数年間で2割前後となる状況は改善されていない。
特にスマホに気をとられた歩行者と自転車運転者の事故も多発し、死亡につながるケースとして賠償問題なども深刻化している。
自転車には、自動車のような免許制度による反則金や加点制度が設定されていないため、これまでは違反摘発から事項発生を受けて刑事罰が課せられることになっていた。今回の法改正で制度が整備されたため、軽度の違反からの摘発から、少しでも深刻な自転車事故の抑止つながることを願う。
すでに2回以上「指導警告」をうけ、「講習」を受けることが確定した人も少なくない。改正されたルールに気がつかなかったケースもあることから、あらためて、自転車の交通ルールの改正の内容を確認してみたい。
自転車走行における悪質な交通違反として14類型に整理された「危険行為」は下記の通りである。
1.信号無視【道交法第7条】
2.通行禁止違反【第8条第1項】
・自転車の通行できる場所は原則「車道」・道路標識等によりその通行禁止されている場所での走行
3.歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)【第9条】
・道路標識で通行可とされている歩道では歩行者に注意して徐行4.通行区分違反【第17条第1項、第4項又は第6項】
・自転車道があるときは、自転車道を走行・自転車道がないときは車道の左側を自動車の流れと同じ方向に走行
5.路側帯通行時の歩行者の通行妨害【第17条の2 第2項】
・路側帯において歩行者の通行を妨げないような速度と方法で走行6.遮断踏切立ち入り【第33条第2項】
7.交差点安全進行義務違反等【第36条】
・交差点から合流する道路が優先道路(標識がないときは、自分が走っている道より広い道路の場合)なら、優先道路を走る車両を優先する8.交差点優先車妨害等【第37条】
・右折の際は直進車両、左折車の邪魔にならないようにする9.環状交差点での安全進行義務違反等【第37条の2】
・環状交差点(ラウンドアバウト)に入る際は必ず徐行10.指定場所一時不停止違反等【第43条】
・「止まれ」標識などの前では、自転車も一時停止する11.歩道通行時の通行方法違反【第63条の4 第2項】
・道路標識で通行可とされている歩道では、「車道寄り」を徐行・歩行者の邪魔になるようなら一時停止
12.制動装置(ブレーキ)不良自転車運転【第63条の9 第1項】
・必ず前後輪両方のブレーキが正常に作動する自転車に乗る・前輪のみまたは後輪のみのブレーキの自転車で公道を走ると違反
13.酒酔い運転【第65条第1項】
14.安全運転義務違反【第70条】
・他人に危害をおよぼすような運転・両手放しでの運転
・夜間の無灯火走行
・2人以上で並んでの走行
・傘をさしたままの運転
・イヤホンやヘッドフォンで音楽を聞きながらの運転
・スマートフォンなどを操作しながらの運転
今回の改正のポイントは、このように自転車をめぐる規定が整備されたことにある。信号無視や酒酔い運転、遮断踏切立ち入りなどの危険運転はもとより、安全運転義務違反に該当する行為を正しく知る必要がある。
ルール改正の結果、違反として3年以内に2回摘発された14歳以上の運転者には、有料5,700円3時間の自転車運転者講習が義務化される。その該当者には各都道府県の公安委員会から3ヶ月以内に講習を受講するよう命じられる。従わなかった場合、5万円以下の罰金が課されることとなる。
警視庁の統計によると、昨年2014年に自転車が絡む事故総数は約10万9千件で前年比1万2千件減と減少傾向にはあるが、交通事故全体に占める割合は19%と、ここ数年間で2割前後となる状況は改善されていない。
特にスマホに気をとられた歩行者と自転車運転者の事故も多発し、死亡につながるケースとして賠償問題なども深刻化している。
自転車には、自動車のような免許制度による反則金や加点制度が設定されていないため、これまでは違反摘発から事項発生を受けて刑事罰が課せられることになっていた。今回の法改正で制度が整備されたため、軽度の違反からの摘発から、少しでも深刻な自転車事故の抑止つながることを願う。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
急成長するインドネシアとトルコ、その理由と歴史的背景
グローバル・サウスは世界をどう変えるか(3)インドネシアの成長とトルコの外交力
グローバル・サウスの中でも高度経済成長を遂げているのがインドネシアだ。長期のスカルノ時代とスハルト時代を経てその後に民主化が進んだ、東南アジアで最大のイスラム教国である。また、トルコは多国間に接する地理的特性と...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/17
多神教の日本と民主主義…議論の強化と予備選挙の導入を
民主主義の本質(4)日本の民主主義をいかに強化するか
民主主義の発展において、キリスト教のような一神教的な宗教の営みがその礎にあった。では、そうした宗教的背景をもたない日本で、民主主義を育てるにはどうしたらいいのか。人数が多ければ正しいというのは「ポピュリズム」の...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/04/16
26歳で老中首座…阿部正弘が幕末の動乱期に担った使命とは
徳川将軍と江戸幕府~阿部正弘編(1)若き老中首座・阿部正弘の使命
阿部正弘は幕末の若き老中首座として、徳川家斉・徳川家慶・徳川家定の時代を支えた。黒船で泰平を揺るがしたペリーが再来し、日米和親条約が結ばれ、鎖国政策は終わりを告げる。近代日本への舵取りを果たしたと評価される阿部...
収録日:2021/03/29
追加日:2024/03/09
きわめて特異的な「ウイルスと宿主の関係」
ウイルスの話~その本質と特性(1)生物なのか、そうではないのか
ウイルスとはいったい何なのか。彼らは生物とは異なり、自分でエネルギーを生み出して生存するわけではなく、遺伝情報のみを持ち、他の生物の機能を利用して自らを複製している。そうした「ウイルスと宿主の関係」はきわめて特...
収録日:2020/02/17
追加日:2020/03/12
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
「心理的安全性」は近年もっとも注目されるビジネスバズワードの一つともいわれている。その背景には、コロナ禍におけるリモートワークの増大、社会全体が未来予測の難しい「VUCAの時代」に入ったことがある。職場環境が多様に...
収録日:2022/04/26
追加日:2022/07/23