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DATE/ 2022.05.17

中古車を買うときに必ず確認すべきこと

 新車はそうそう安くなることはありませんが、中古車であれば状態やタイミングによっては比較的安く買うこともできます。ただし、中古車は価格や状態が個別に異なるので、よくチェックしないと価格に見合っているのかどうかわかりません。ということで、ここでは中古車を買うときの大まかなチェックポイントを確認しておきましょう。

「年式・走行距離」「損傷・不具合」「購入の時期やタイミング」

 ネットで検索していると、相場に比べて随分と安いものがあったりします。掘り出し物かも、と感じるかもしれませんが、安いものには必ずその理由があります。実際に車を見に行ってその理由を明確に特定しましょう。その上で、この理由(欠点)を自分が許容できるかどうかを見極めます。また極端に安い場合、理由は一つではないことも多いです。自分が納得できるまでしっかり店員さんに状態を確認しましょう。

 同じ車種で同じグレードの場合、中古車の値段が大きく変わる理由は、大きいところでは「年式・走行距離」「損傷・不具合」「購入の時期やタイミング」が挙げられます。またもちろん、同じ車種でもグレードや装備の有無によって価格は変わります。この辺りもしっかり確認して価格が妥当かどうかを見極めます。以降はここで挙げた3つのポイントについてそれぞれの詳細です。

「年式・走行距離」を確認

 一般的に年式と走行距離は比例的な関係にあるので、古い車であれば走行距離が長くなります。中古車販売のガリバーによると「状態の割に値ごろな車が欲しいのであれば、3年落ちの車を探すことがおすすめ」とのこと。このあたりの車は車検のタイミングで手放す人が多いので在庫が多く、価格が下がりやすいようです。「車検のタイミング」というのは比較的安い車を買うための目安です。

 走行距離は1年で1万キロが標準的と考えましょう。つまり年式の割に走行距離が短い車は比較的状態がよいと考えられます。その状態での価格を見て問題なければ購入を検討する大きな材料です。ただし、極端に走行距離が短い場合(例:5年で1万キロなど)は、過去に放置されてメンテナンスされていない可能性があります。状態をしっかり確認する必要はあります。また、おおよそ10万キロ以上走っている車は部品交換が必要です。ただし、走行距離が長くても部品が交換済みであれば、購入費用を抑えることもできます。

「損傷・不具合」を確認

 中古車は細かく見れば通常使用に伴う傷はあります。またちょっとした不具合もあるかもしれません。ここでは安全や快適さに大きく関わるポイントを整理します。まず一つ目は「修復歴」です。これは確実に把握しておきましょう。特に車の骨格部分(フレーム部分)に対する修復は安全性や快適さに大きな影響を与えます。また、この辺りの指定箇所の損傷に対しては販売店側に表示義務があります。

 次にエンジンやマフラーの確認です。エンジンを始動させたときにこれらから異音がしたら要注意。エンジンの場合、購入後に修理となると数十万円もの想定外の出費となる可能性があります。特に「現状販売」や「現状渡し」とされている場合、価格は安いですが、整備や保証などがない状態で買い取ることになります。状況をしっかり確認しましょう。問題があったときに自費で直す気持ちが持てない車であれば、購入はやめたほうが無難です。

 他にもエアコンをつけたときに異臭がする場合、内側にカビが生えている場合があります。対処するにはプロに洗浄しもらったり、フィルターを交換してもらったりする必要があります。もし配管やコンプレッサーの異常でエアコン本体を交換する場合は、20万円以上かかります。また、タイヤの溝が浅くなっている場合は、購入後に必ず交換の必要が生じます。逆に考えれば、この点をしっかりチェックしておけば、中古車販売店と値段交渉する材料になるとも言えます。

 あとは、前のオーナーが定期的にメンテナンスしていた車の場合、故障しにくいと言えます。特に「メンテナンスノート」で整備記録がしっかり確認できる車であったり、保証制度や返品制度があったりする車を選べば、購入後に問題が起こる可能性は低くなると考えていいでしょう。

4月と5月は価格が下がる可能性あり

 中古車も需要と供給のバランスで価格に変化があります。大枠で言えば、3月と9月の決算前シーズンは多少利益を減らしても、販売店は販売台数を増やしたいタイミングです。さらに、2月と3月は新生活に向けて車の需要が高まることもあり、競争が生まれます。このことから比較的、値引きされやすい時期でもあります。ただし、人気車種は逆に値上がりするようです。

 この後4月と5月は、セールの時期を過ぎ、自動車自体があまり売れない時期です。しかし、3月の年度替りに下取りした自動車が整備を終えて店頭に出る時期です。つまり需要が減りつつ供給が増えるので、全体の価格は下がる傾向にあります。また、ディーラーが自社登録を行った登録済み未使用車もこの時期に多く出回るようです。

 あとはモデルチェンジ直後、特にフルモデルチェンジ直後の前モデルは価格が下がります。また、年式が下がる1月、大型連休の後、ボーナス前も需要が落ち着き、価格が下がりやすい時期です。ただし、値段だけに意識を奪われると、先に示した安全性や不具合に対して目が行き届きにくくなる可能性もあります。あくまで販売店としっかりコミュニケーションをとって問題点を明確にすることを忘れずに。

<参考サイト>
失敗しないための中古車選びの注意点と7つの選定基準|ガリバー
https://221616.com/guide/point/
中古車購入後に不具合が出たらどうする?修理や返品の対応と修理費用の目安|ネクステージ
https://www.nextage.jp/buy_guide/info/330987/
車のエアコンがくさい理由は?臭いの原因と対策法を紹介|おトクにマイカー 定額カルモくん
https://car-mo.jp/mag/category/tips/carlife/acsmell/
中古車の購入価格が安い時期とは?時期や車種ごとの価格変動の傾向|ネクステージ
https://www.nextage.jp/buy_guide/info/145181/

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