テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
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DATE/ 2022.09.22

ペーパードライバーが運転で注意すべき点とは

 自動車運転免許所有者のおよそ30%はペーパードライバーだと言われています。中には免許取得以降数回しか運転したことがない人や、10年以上のブランクのある人も。そんなペーパードライバーの人でも、どうしても運転をしなくてはならない機会に遭遇することがあります。そんな時、何に注意してハンドルを握れば良いのでしょうか。

ペーパードライバーが運転するシュチュエーションとは

 自動車を所有していなくても、以下のような運転を避けられない状況になることがあります。

・家族の病気や介護のための通院や送迎
・仲間との旅行中、運転の交代を頼まれる
・公共交通機関の整っていない土地での移動
・仕事で運転をする必要が出てきた

 必要に駆られて久しぶりにハンドルを握ることになる上記のようなケースもありますし、また最近ではカー・シェアやレンタカーが以前より手軽に便利に使用できるようになったため、ペーパードライバーの人が運転再デビューする機会も増えているのです。

ペーパードライバーにありがちなトラブルやミス

 まずは久しぶりに運転をする際に起こりがちな問題やトラブルを確認しておきましょう。

・発進方法を忘れている
 そもそも車の発進方法の手順を忘れている場合も。今はボタン一つでエンジンが掛かる車がほとんどと驚く方もいますし、車種が変わると操作が分からなくなってしまう方も。シフト位置やブレーキ/アクセルを踏むタイミング、ウィンカーの出し方などおさらいが必要です。

・交通ルールや標識がうろ覚え
 種類が多く類似した標識も多いため「これ何だっけ?」とモタモタしていると事故や交通違反に繋がることも。免許取得から時間が経ってしまうと忘れている交通ルールもあります。基本となる標識や交通ルールは再度確認しましょう。

・恐怖心でテンパってしまう
 怖いという気持ちや極度の緊張感で運転していると、ちょっとしたミスや分からない運転ルールに遭遇した時にパニックになり危険です。困った時は一旦安全な場所に停車し、落ち着く必要があります。

・交差点や合流時のタイミングが掴めない 
 スピードや車間距離、対向車や後方車も確認しながらの運転となるため初心者やペーパードライバーにはハードルの高い場所。あまりのんびりしていると後方車両からプレッシャーを掛けられてバタバタしてしまいます。

・駐車がうまくできない
 駐車はペーパーでなくても苦手な人の多いジャンル。バックモニターの付いた車も増えていますから苦手意識を持たずに、練習あるのみです。

・スピードや車間距離など運転感覚を忘れている
 慎重になり過ぎてノロノロ運転をしてしまったり、逆に思ったよりもスピードが出ていたり、スピード感覚を取り戻すのに苦労しがちです。また運転する車の車幅や車間距離など、感覚と実態にずれがあることも。

 教習所に通ってから長い年月が経っていればルールや感覚を忘れていて当然ですし、運転技術も維持できている人の方が少ないのでは。運転すれば身体が思い出すだろう、ではつとまらないのがペーパー歴の長いドライバー。復習が必要です。

久しぶりの運転で注意すべきこととは

 運転前に注意すべきことは、以下のようなポイントです。

・ミラーやシートの位置を自分仕様に設定し、死角や見えにくいポイントを確認。
・運転席周りの、クーラー、ワイパー、ライト、ウィンカー、窓、ロック、ナビ等の操作も頭に入れる。
・ナビ任せにせず、目的地までのルートや地図をある程度確認してから出発。
・ハイヒールやサンダル、ブーツ、ロングスカートやロングコートなど危険な服装を避け、運転しやすい服や靴を意識する。
・事故を起こしやすいペーパードライバーは必ず自動車保険に加入する。
・交通ルールや標識など、基本的な運転ルールを一通り再確認しておく。

 続いて、運転中に注意したいポイントはこちら。

・意識して少し広めに車間距離を取っておく。
・ウィンカーは早めに出して、周りの車に次の動きを認識してもらう。
・スピードは出来るだけ一定を保つ。
・急停車や急発進など、事故を誘発する急な動きはしない。
・後方確認や一時停止を徹底し、安全第一を心掛ける。
・いきなり長時間の運転は避け、休憩を挟むことも忘れずに。

 ペーパードライバーの方が再び運転に慣れるには、何を置いても「実車」すること。しかしいきなり運転するのではなく、運転前に分からないことや不安なポイントを解消し、頭の中も身体感覚も更新する必要があります。

 まずは近所のよく知っている道路や通行量の少ない道を選んで練習しましょう。できれば見通しの良い天気の良い日の昼間に、よく通るルートを走って理解しておくのも安心。夜間や雨などの見通しの悪い時の助けにもなります。焦らず、無理せず、徐々に運転への自信をつけていくことが大切ですね。

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