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「セレブ」しか住めない国?モナコ公国とは
フランスとイタリアの間に位置するごく小さな国、モナコ公国。国のことはよく知らなくても名前はよく知っている、セレブが集まる豊かな国で、エレガント&ゴージャスなんて言葉がぴったり……そんなイメージなのではないでしょうか。
F1レースの開催国であること、あるいは元ハリウッド女優で王室に嫁いだグレイス・ケリー妃のことを思い出す人も多いでしょう。2011年には、現国家元首のアルベール2世が南アフリカの元五輪水泳選手と結婚したことでも話題となりました。
そんな華やかな印象を持つモナコ公国とは、いったいどんな国なのでしょうか。
グリマルディー家が主権を要する立憲君主制で、公用語はフランス語。日本とはあまり関係性がないように思われがちですが、実は政治、文化、経済面のほか皇室同士の交流も活発です。2011年3月の東日本大震災の折には、モナコから多額の支援金ほか、救援部隊も送られました。
メインの産業は観光業。最も観光客でにぎわうのがカジノとオペラ座で、その外観はまるで宮殿のようなきらびやかさです。昼の時間帯であれば、見学のみの入館も可能だとか。もちろん街歩きも人気で、モナコ大聖堂を始めとする歴史的建造物と旧市街の街並みは、まさにおとぎ話の世界です。
さらにモナコは気候にも恵まれており、年間晴天日は300日以上。空と太陽、そして地中海の青さが、街の美しさをいっそう際立たせます。
またモナコは世界一安全な国としても知られ、治安の良さは日本をしのぐとも。街中には至る所に監視カメラが置かれ、警察の数も多く、24時間厳重に警備されています。浮かれた観光客が服を脱いで裸になったとたん、数秒で警察が現れて厳重注意を受けた、なんて話も……。
さらに地理的に、緊急時はすぐに国を封鎖しやすいという点も、治安を高めているとされています。
そう言われるととても移住しやすい国という印象を受けますが、実際はその逆。移住にはいくつかの方法がありますが、
「モガネスク(純モナコ人の富裕層)の雇用主から雇用されること」
「自身が高額の資産を有することを国に証明すること」
「モナコで開業すること」
など、条件はかなりシビア。資産は35万~100万ユーロ(約1800万~1億4000万円 ※2023年1月現在のレート)は必要といわれています。
つまりモナコに住むためには、名実ともにリッチでなければなりません。言い方を変えれば、モナコの人口の多くが世界中のセレブたちで占められていることになります。
それほどまでに、モナコにセレブが集まる理由は何なのでしょうか。
その最大の理由は、税制です。日本をはじめとする国の多くは、富裕層であればあるほど高額な所得税の納税を強いられますが、モナコでは、移住者には所得税や相続税、贈与税などが課せられない「タックス・ヘイブン」と呼ばれる税制が採用されています。富裕層であればあるほど、暮らしやすい国なのです。
ではモナコ国家の主な財源は何かといえば「付加価値税」、日本で言う消費税です。モナコの付加価値税は約20%で、歳入の半分以上がこれで支えられています。実は物価は日本と同じか少し高い程度とされますが、モナコに住むセレブたちが国内で多く消費することで、国にたくさんのお金が入るような仕組みになっているのです。
徹底した警備態勢を敷いて治安を維持するのは、治安の悪化によって富裕層が国外へ流出し、国内消費が減少してしまうのを防ぐため。モナコの国は、セレブたちによって支えられているのです。
いかがでしたか。モナコはセレブにとって住みやすい土地ではありますが、セレブでなければ行けない、というわけではもちろんありません。ヨーロッパ屈指のリゾート地として、一般の観光客も十分に楽しめるレジャーがたくさんあります。世界一セレブな国、モナコの豊かさを、是非その目で確かめてみては。
F1レースの開催国であること、あるいは元ハリウッド女優で王室に嫁いだグレイス・ケリー妃のことを思い出す人も多いでしょう。2011年には、現国家元首のアルベール2世が南アフリカの元五輪水泳選手と結婚したことでも話題となりました。
そんな華やかな印象を持つモナコ公国とは、いったいどんな国なのでしょうか。
人口密度は世界第2位の高級リゾート地
モナコ公国は三方をフランス、一方を地中海と接した国で、国土の大きさは2.02平方キロメートル。バチカン市国に続く世界で2番目の小国です。皇居の2倍ほどの広さの中に約4万人が住み、人口密度も中国のマカオに続いて世界第2位(独立国としては世界一)となっています。グリマルディー家が主権を要する立憲君主制で、公用語はフランス語。日本とはあまり関係性がないように思われがちですが、実は政治、文化、経済面のほか皇室同士の交流も活発です。2011年3月の東日本大震災の折には、モナコから多額の支援金ほか、救援部隊も送られました。
メインの産業は観光業。最も観光客でにぎわうのがカジノとオペラ座で、その外観はまるで宮殿のようなきらびやかさです。昼の時間帯であれば、見学のみの入館も可能だとか。もちろん街歩きも人気で、モナコ大聖堂を始めとする歴史的建造物と旧市街の街並みは、まさにおとぎ話の世界です。
さらにモナコは気候にも恵まれており、年間晴天日は300日以上。空と太陽、そして地中海の青さが、街の美しさをいっそう際立たせます。
またモナコは世界一安全な国としても知られ、治安の良さは日本をしのぐとも。街中には至る所に監視カメラが置かれ、警察の数も多く、24時間厳重に警備されています。浮かれた観光客が服を脱いで裸になったとたん、数秒で警察が現れて厳重注意を受けた、なんて話も……。
さらに地理的に、緊急時はすぐに国を封鎖しやすいという点も、治安を高めているとされています。
モナコがセレブ憧れの国である理由
モナコの人口のうち、生まれも育ちもモナコという純モナコ人は、実は1/4程度だといわれています。つまり残りの人口のほとんどが外国籍の移住者です。そう言われるととても移住しやすい国という印象を受けますが、実際はその逆。移住にはいくつかの方法がありますが、
「モガネスク(純モナコ人の富裕層)の雇用主から雇用されること」
「自身が高額の資産を有することを国に証明すること」
「モナコで開業すること」
など、条件はかなりシビア。資産は35万~100万ユーロ(約1800万~1億4000万円 ※2023年1月現在のレート)は必要といわれています。
つまりモナコに住むためには、名実ともにリッチでなければなりません。言い方を変えれば、モナコの人口の多くが世界中のセレブたちで占められていることになります。
それほどまでに、モナコにセレブが集まる理由は何なのでしょうか。
その最大の理由は、税制です。日本をはじめとする国の多くは、富裕層であればあるほど高額な所得税の納税を強いられますが、モナコでは、移住者には所得税や相続税、贈与税などが課せられない「タックス・ヘイブン」と呼ばれる税制が採用されています。富裕層であればあるほど、暮らしやすい国なのです。
ではモナコ国家の主な財源は何かといえば「付加価値税」、日本で言う消費税です。モナコの付加価値税は約20%で、歳入の半分以上がこれで支えられています。実は物価は日本と同じか少し高い程度とされますが、モナコに住むセレブたちが国内で多く消費することで、国にたくさんのお金が入るような仕組みになっているのです。
徹底した警備態勢を敷いて治安を維持するのは、治安の悪化によって富裕層が国外へ流出し、国内消費が減少してしまうのを防ぐため。モナコの国は、セレブたちによって支えられているのです。
いかがでしたか。モナコはセレブにとって住みやすい土地ではありますが、セレブでなければ行けない、というわけではもちろんありません。ヨーロッパ屈指のリゾート地として、一般の観光客も十分に楽しめるレジャーがたくさんあります。世界一セレブな国、モナコの豊かさを、是非その目で確かめてみては。
<参考サイト>
・モナコ公国基礎データ(外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/monaco/data.html#section4
・在モナコ大使館HP
https://www.fr.emb-japan.go.jp/jointad/mc/ja/index.html
・モナコ政府観光会議局HP
https://www.visitmonaco.com/ja/
・モナコ公国基礎データ(外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/monaco/data.html#section4
・在モナコ大使館HP
https://www.fr.emb-japan.go.jp/jointad/mc/ja/index.html
・モナコ政府観光会議局HP
https://www.visitmonaco.com/ja/
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