一見上得意!?悪質買主がM&Aの世界で跋扈する理由
間違いだらけのM&Aと後継者問題
近年、M&A仲介会社が増加傾向にあるが、玉石混交で、よく見極めて選ばないといけないと河合氏はいう。後継者問題は、今の日本では喫緊の課題だが、どう考えていけばいいのか。欧米の事例も参考に議論する。
※インタビュアー...
収録日:2025/03/24
追加日:2025/06/18
「政治は情、役人は理」…後藤田正晴が示したバランス感覚
日本の財政と金融問題の現状(2)「政と官」のあるべき姿とは
第二次安倍政権時代、長らく5パーセントだった消費税が8パーセント、そして10パーセントへと上がっていった。その政策の背景には、閣僚と官僚による経済政策をめぐる苦闘と調整があった。その内幕を明らかにしながら、理想的な...
収録日:2025/04/13
追加日:2025/06/17
日本の財政は本当に悪いのか?将来世代と金利の問題に迫る
日本の財政と金融問題の現状(1)財政赤字の何が問題か
GDP比の債務残高が世界的に見てもかなり高い日本の財政状況。そのような状況にあって、他方では、日本は本当に財政不安なのかという意見もある。日本の財政状況を今一度正確に把握し、財政赤字がもたらす将来世代へのリスクや財...
収録日:2025/04/13
追加日:2025/06/10
問題だらけの閣僚たち…トランプ政権の真の公約とは?
第2次トランプ政権の危険性と本質(5)トランプの政治手法の問題とは?
トランプの経済政策は、文化戦争の手段としての反グローバリズムという軸で理解するしかないが、そのような政策を進めるトランプ政権の政治手法の問題点はなにか。その背景には、陰謀論者が全部入ってしまったような閣僚の問題...
収録日:2025/04/07
追加日:2025/06/07
ロシアのキエフ攻略失敗の背景にあった地理的要因
地政学入門 ヨーロッパ編(5)ロシアのウクライナ侵略と難民問題
ロシアによるウクライナ侵略において、大方の予想を覆して失敗したキエフ侵攻。そこには湿地帯を要するウクライナの地理的要因があった。また、プーチンの主張とは食い違うウクライナの民族的アイデンティティとはなにか。アイ...
収録日:2025/02/28
追加日:2025/06/02
なぜ日本の医療はテロに対応できないのか?三つの理由
医療から考える国家安全保障上の脅威(5)日本の医療の問題点と提言
残念なことだが、現在の日本の医療はテロ攻撃には対応できない。その理由として、テロの悪意に対して無防備なこと、時代遅れの教科書的知識しか持っていないこと、テロで想定される健康被害に対応できる医療体制にないこと、が...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/29
ロシア暴挙の要因!? ソ連崩壊後のNATO拡大と「口約束」問題
地政学入門 ヨーロッパ編(4)ドイツ再統一とNATOの東方拡大
極右政党が台頭するドイツの背景には、「再統一」後の経済格差が残響している。また、ソ連崩壊後のNATO拡大の背景にあった政治的「約束」の問題は、現在のロシアとウクライナの関係にも尾を引いている。それぞれについて、経済...
収録日:2025/02/28
追加日:2025/05/26
ハンナ・アーレントが追及した「政治における嘘」の問題
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(4)アーレントの公共性論
ユダヤ人の女性哲学者ハンナ・アーレントは、ナチス政権下ドイツの状況から公共性の本質について思考した。他者から切り離され、孤立した存在としての「大衆」が生み出す全体主義に対して、アーレントが示した公共性論とは。複...
収録日:2024/09/11
追加日:2025/04/18
地下水は土地所有者の財産…問題山積みの日本の土地制度
水から考える「持続可能」な未来(7)地下水と土地所有の問題
日本の水資源問題の根本には、土地所有の問題がある。諸外国に比べて土地の売買が誰にでも容易に可能な法体系が、地下水資源の海外流出といった問題とつながっている。講義終了後の質疑応答を通じて、日本の地下水について解説...
収録日:2024/09/14
追加日:2025/04/17
漏水・破損事故が年間2万件以上…水道インフラ老朽化問題
水から考える「持続可能」な未来(6)インフラの老朽化問題と超越人材
日本の水道インフラは老朽化が進み、いろいろなところでほころびが見え始めている。また、水資源の偏在を防ぐために「水みんフラ」の構想があるが、気候変動による激しい豪雨をはじめとする異常気象に対応できるインフラを整え...
収録日:2024/09/14
追加日:2025/04/10
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
ショーヴィニズム(排外主義)、反エリート主義、反多元性を特徴とする政治勢力が台頭するなどポピュリズムと呼ばれる動きが活発化する中、「デモクラシーは大丈夫なのか」という危惧がかなり強まっている。アメリカのトランプ...
収録日:2024/09/11
追加日:2025/03/28
日本の働き方の大問題~第2の人生を明るくする方策は
編集部ラジオ2025(4)「壁」ばかりの労働市場をどうする?
日本では、2040年に働き手不足が1100万人になるといわれています。しかしその一方で、定年後の「労働市場」は、まことにお寒い限りです。
2025年4月の高年齢者雇用安定法改正で、企業には『雇用を希望する65歳までの労働者』...
収録日:2025/02/05
追加日:2025/03/26
東大生YouTuber!?『三四郎』に描かれたメンタルヘルス問題
いま夏目漱石の前期三部作を読む(3)『三四郎』の時代背景と深い陰影
夏目漱石の前期三部作の最初の作品となる『三四郎』は、九州から上京した三四郎の視点を通じて明治末期の知識人の姿を描いている。特に東京帝大の学生たちの姿や、彼らが直面する不条理を鋭く捉え、知的に生きることの困難さを...
収録日:2024/12/02
追加日:2025/03/16
シニアの雇用、正規・非正規の格差…日本の労働市場の問題
第2の人生を明るくする労働市場改革(1)日本の労働市場が抱える問題
日本人のライフコースとして「3ステージ(教育・仕事・引退)の人生」とよくいわれているが、長寿化が進み「人生100年時代」と呼ばれる現在、長くなった3つ目のステージとともに、これまでの日本的な労働慣行も見直すべき時期を...
収録日:2024/08/03
追加日:2025/02/07
時計とカレンダーが支配する現代社会とストレスの問題
進化的人間考~ヒトの性質と異様な現代社会(3)近未来の情報革命に対する提言
ヒトは本来の進化環境における基本的欲求を満たしながら、文明社会を形成してきた。産業革命によってヒトも社会も大きな変化を遂げ、この百年余りの社会ではカレンダーと時計がヒトを支配し、貨幣が全てに介在するようになった...
収録日:2024/06/12
追加日:2025/01/31
哲学=「西洋哲学」という不思議な誤解と歴史的問題
世界哲学のすすめ(3)西洋哲学中心主義
世界哲学が出発点とするのは、西洋中心に築かれてきた哲学史を見直し、突破することである。書店でも図書館でも、哲学のコーナーにはギリシアから始まる西洋哲学が並び、東洋の思想は宗教のコーナーへと区別されている。それは...
収録日:2024/09/06
追加日:2025/01/29
マネの《草上の昼食》が問題に…スキャンダルの真相とは
印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(4)マネとモネの《草上の昼食》
印象派を代表するマネとモネがそれぞれ描いた《草上の昼食》という作品。マネの《草上の昼食》について、その内容が発表当時からスキャンダルをおこしていたとする言説が長年あったが、実際にはそこまでではなかったようだ。そ...
収録日:2023/12/28
追加日:2025/01/18
18歳人口がピーク時の半分以下!?深刻な大学進学者減少問題
大学教育の未来~対話・デザイン・多様性(5)人材の流動性と大学進学者減少の問題
女性の活躍や若手登用などが叫ばれる昨今、要職の女性比率や博士人材の活躍において、欧米と比べて遅れをとる日本。その改善には、日本的な雇用慣行の改革が必要になる。その道のりの困難さを確認した上で、少子化が進み、大学...
収録日:2024/06/26
追加日:2024/12/30
博士号が生かせない…ポスドク問題解消への方策はあるのか
寛政の改革・学問吟味と現代の教育改革(3)ポスドク問題と第二の「寛政の改革」
若者の「博士離れ」とともに「高学歴ワーキングプア・学歴難民」の新語が流行して数年。博士号取得後のポスドク問題も高齢化するばかりで、解消の道は見えない。博士号が優秀な若者から敬遠されていては、日本の競争力はさらに...
収録日:2024/04/11
追加日:2024/12/29
北欧諸国の真似では解決せず!? 少子化問題への妙案はあるか
教養としての「人口減少問題と社会保障」(8)今こそ制度改革にチャレンジする時期
日本の人口減少問題への対応として、医療にしても、行政にしても、これまでの制度自体を根本的に見直し、制度改革にチャレンジする時期に来ているのではないかと森田氏は言う。その際、メディアでよく取り上げられる北欧諸国が...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/12/17
松平定信のもう一つの功績「学問吟味」の画期性に注目
寛政の改革・学問吟味と現代の教育改革(1)学問吟味の導入と正統性の問題
松平定信による寛政の改革は近年、財政再建とともに教育改革の効果が注目されている。科挙にならった「学問吟味」が有能な若者を育て、硬直化した幕府官僚の顔ぶれを一新したからだ。幕府にならって各藩がほぼ一斉に藩校をつく...
収録日:2024/04/11
追加日:2024/12/15
人口減少社会での新たな仕組みづくりへ、鍵はデジタル化
教養としての「人口減少問題と社会保障」(7)デジタル化で社会を変える
人口減少の流れは止められないとすると、どうやって今の社会を維持していくかが課題となる。そこで、森田氏が提案するのが「デジタル化」の推進である。どの分野でデジタル化を進めればよいか、バーチャルな総合病院の構築など...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/12/10
選挙期間こそ党首討論すべし…政策論争の不足という大問題
「議会と民主主義」課題と処方箋(8)日本の政治を前進させるための提言
日本の選挙制度は諸外国と比べて環境整備がなされているという。政党助成金や選挙公営制度で候補者の経済的負担は軽減されており、ある意味では政治参加しやすい環境にあるからだ。しかし、政策論争の不足などから有権者に十分...
収録日:2024/06/07
追加日:2024/12/08
超深刻化する労働力不足、解消する方策はあるのか
教養としての「人口減少問題と社会保障」(6)労働力の絶対的不足という問題
人口減少によって深刻となる問題の2つ目が「労働力不足」である。今盛んにいわれている女性活用、高齢者活用、外国人労働者受け入れは、労働力の絶対的不足を解消する有効な方法となり得るのか。これからの労働力不足の問題と方...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/12/03
買い物難民、スポンジ化…地方消滅という人口減少の課題
教養としての「人口減少問題と社会保障」(5)地域社会の崩壊
人口減少がもたらす社会の変化として顕著に現れているのは、労働力不足が課題になっている大都市圏ではなく、むしろ地方だと森田氏は言う。地域社会の崩壊は、「スポンジ化」といわれる空き地・空き家問題をはじめ、「買い物難...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/11/26
40歳未満は2%…若手政治家が少ないという大きな問題
「議会と民主主義」課題と処方箋(6)若者の政治参加率が低いという問題
若者にもっと政治に参加してもらうためにはどうすればいいのだろうか。若年層の投票率の低さはそのまま政治への関心の低さを表しているが、実際に彼らの政治参加を阻む要因として、被選挙権の年齢が高く、また政治家という職業...
収録日:2024/06/07
追加日:2024/11/24
国の借金は誰が払う?人口減少による社会保障負担増の問題
教養としての「人口減少問題と社会保障」(4)増え続ける社会保障負担
人口減少が社会にどのような影響を与えるのか。それは政府支出、特に社会保障給付費の増加という形で現れる。ではどれくらい増えているのか。日本の一般会計の収支の推移、社会保障費の推移、一生のうちに人間一人がどれほど行...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/11/19
「自分さえよければいい」では社会問題は解決しない
対談・反生命論(5)「自分が大切」は下品な考え方
「自分が大事」「自分さえよければいい」というのは、下品な人間の考え方である。グリム童話などではずる賢いおじいさん、おばあさんが登場するが、そんな人たちばかりを目にする状況が、日本は70年以上続いている。ロシアなど...
収録日:2024/05/24
追加日:2024/11/15
高福祉国家フィンランドでも…世界的に進む人口減少の実態
教養としての「人口減少問題と社会保障」(3)なぜ少子化は止められないのか
なぜ人口減少は止まらないのか。日本の場合、合計特殊出生率の低下に加え、20~30代の女性の数自体が大幅に減っているという現状がある。さらにこの人口減少は日本だけの傾向にとどまらず、世界的にも問題となっている。それは...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/11/12
供託金の問題…候補者の質を担保するために考えるべき方策
「議会と民主主義」課題と処方箋(4)供託金の没収だけで良いのか?
政治改革を実現するためには政治理念を継続して共有していくことが重要である。そのためにも優秀な政治家を育てていくという有権者の意識改革が必要となる。そこで課題となるのは、多様な考え方を政治の場に入れていくために兼...
収録日:2024/06/07
追加日:2024/11/10
生産年齢人口が4割減に!? なぜ人口減少は起こったのか
教養としての「人口減少問題と社会保障」(2)人口減少のメカニズム
今回はまず、戦後の日本の人口推移を年代別に見てみよう。すると、子どもや現役世代の人口数のピークはとうの昔に過ぎ去り、それが日本の人口減少につながっていることが分かる。では、なぜそのような人口変化が起きるのか。そ...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/11/05
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
昨今、日本において「少子化」や、それに伴う「人口減少」が大きな話題となっている。なぜ少子化や人口減少は問題なのか。どうすれば解決できるのか。それについて考えるための前提知識として、まずは日本の人口が歴史的にどの...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/10/29
二大政党化のはずだが…選挙区制の目的が達成できない理由
「議会と民主主義」課題と処方箋(2)小選挙区比例代表並立制の大問題
政策本位の政治や、政権交代の可能性を目指して導入された小選挙区制であるが、多様な意見の反映には課題が多い。また、二大政党や政権交代の実現にはまだまだ距離があるが、比例代表や並立制の機能も十分に活用されているとは...
収録日:2024/06/07
追加日:2024/10/27
白物家電を軍事転用!?…深刻な「制裁の抜け道」問題
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(4)制裁の効果と抜け道の問題
ウクライナへのハイブリッド戦争を繰り広げるロシアにとって誤算だったのは、ヨーロッパの国々からの強い制裁である。しかし、ロシアはその制裁に対し、これまでの通商の姿勢を変えて厳しい状況に順応し、国力を維持させている...
収録日:2024/07/25
追加日:2024/10/09
いまだ残る「馬車の時代」の制度…アメリカ最大の課題とは
アメリカの理念と本質(8)連邦と州の問題
独立宣言と独立戦争を経てアメリカ合衆国を構成したのは13の植民地だった。入植の経緯も文化もバラバラな13の州は、当時それぞれ独立した国として機能していたため、国家間の条約として「アメリカ合衆国憲法」を起草する。その...
収録日:2024/06/14
追加日:2024/10/08
結婚も競争も個人の責任…「家」の崩壊と個人化社会の現実
ヒトの性差とジェンダー論(7)「配偶」と「個人化」の問題
結婚・配偶者選択の文化が大きく変わっている部分もあるが、それは生物学的に見ると、どう位置づけられるのだろうか。実は、生物学的に見ただけでも、雄雌がどうやって配偶して、一緒になって、子どもを持つかということには、...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/09/30
『失敗の本質』より先に指摘した日本型組織の弱点
『タテ社会の人間関係』と文明論(7)日本型組織とリーダーシップの問題
日本軍研究で知られる『失敗の本質』よりも前に、日本型組織の弱点を指摘していた『タテ社会の人間関係』。日本の軍隊と英米の軍隊を例にとって、人間関係を重視する日本型組織の特徴を鋭く指摘、さらに法然と弟子の話を取り上...
収録日:2024/05/27
追加日:2024/09/19
『風と共に去りぬ』で表現されたアイルランド移民の精神史
アメリカの理念と本質(5)アメリカのアイルランド問題
アイルランド本国で始まったアングロ・サクソンからの差別は大西洋を越えても消えず、逆にアメリカへ移民するアイルランド人たちに不撓不屈の精神を植え付けた。名作『風と共に去りぬ』には、その姿がビビッドに描かれている。...
収録日:2024/06/14
追加日:2024/09/17
冷房をつけると気持ち悪い…断熱性能の低さが影響する問題
断熱から考える一年中快適で健康な住環境(4)冷房効果を左右する断熱性能
年々過酷さを増す夏の暑さ。室内での熱中症患者も多くなっているが、冷房の使用をためらってしまう人も少なくない。冷房の使用を躊躇する理由として、節電やエアコンの不快さといった動機が挙げられるが、電力事情や断熱性能の...
収録日:2024/06/20
追加日:2024/09/01
「暴力はいけません」では済まない…国際社会が抱える難題
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(2)国際社会の問題点と人間の本性
なぜ国際社会は世界から戦争や紛争を止めることができないのだろうか。その原因について、「国家とは何か」といった根本的な問いから考える。しかし、そこには「暴力の独占」を正当化する国家を超越する「至上の権力」がない国...
収録日:2024/04/27
追加日:2024/08/14
なぜ日本は夏暑く、冬寒いのか…断熱から考える住宅の問題
断熱から考える一年中快適で健康な住環境(1)日本の住宅の実態と問題点
なぜ日本は夏の暑さが厳しく、冬は寒すぎるのか。近年、気候変動の影響など温暖化の問題が指摘されているが、実は原因は日本の住環境にあった。毎年のように気温が変化する中、日本の住環境は100年以上前と基本的にほとんど同じ...
収録日:2024/06/20
追加日:2024/08/11
山上憶良が「沈痾自哀文」で問いかけた因果応報の問題
山上憶良「沈痾自哀文」と東洋的死生観(1)因果応報と日本仏教の課題
『万葉集』にさまざまな歌を残した山上憶良は、8世紀の「知の巨人」と目されている。例えば彼は、「善行を積んできた自分が報われず、老いの醜態をさらす惨めな状況になったのはなぜか」という問いを「沈痾自哀文」に残した。こ...
収録日:2024/04/02
追加日:2024/07/12
ジャスト・イン・タイム…物流業界の生産性が低い要因とは
物流「2024年問題」~その現実と打開策~(3)「2024年問題」を乗り越えるために
2024年4月、物流関連法が可決成立し、政府が「2024年問題」の改善を後押しする動きを見せている。労働時間の短縮と賃金単価の上昇を同時に進めるためには、生産性の向上が必須だが、どうすればいいのか。中継輸送、モーダルシフ...
収録日:2024/04/30
追加日:2024/07/02
『大衆の反逆』でオルテガが指摘した「大衆化」の問題とは
福田恆存とオルテガ、ロレンス~現代と幸福(3)「大衆化」とは何か
1970年代、高度経済成長を迎えた日本の自然観は、大きく変容していった。社会が消費社会化することで起こる人々の精神的な変化を、日本に先んじて20世紀初頭に経験したヨーロッパにおいて、それを「大衆化」の問題として指摘し...
収録日:2024/05/10
追加日:2024/06/30
分岐点は1990年「物流二法」…過重労働するドライバーの実態
物流「2024年問題」~その現実と打開策~(2)ドライバーの労働条件が低下した背景
ドライバーの賃金に関する実態調査によると、トラックドライバーの場合、多くの残業時間を含む長時間労働によって、ようやく一般の労働者に比較的近い収入を得ているという。しかし、そうしたいわゆる過重労働がドライバーの健...
収録日:2024/04/30
追加日:2024/06/25
2024年問題は2024年で終わらない…物流業界の厳しい現実
物流「2024年問題」~その実態と打開策~(1)「2024年問題」とは何か
トラックドライバーの労働時間制限によって引き起こされる物流「2024年問題」。トラック業界に訪れる働き方改革は、5年間の猶予措置を経て、さまざまな問題を噴出させる。中でも注目すべきは、時間外労働の上限規制と改善基準告...
収録日:2024/04/30
追加日:2024/06/18
真空状態に望まれる人材と未来の展望…戦後のガザを考える
パレスチナ問題…解決への道(5)ガザ戦争終結後の展望
戦後のガザを考えることは、戦争の不毛性について考えることにもつながる。ガザに必要なのは、これまでとは違う仮に「ガザ再建統治機構」あるいは「ガザ臨時政府」といったものであり、パレスチナ内外からの支援を受け入れて被...
収録日:2023/12/11
追加日:2024/02/12
パレスチナへの無差別行為…Z世代から噴出する深刻な疑問
パレスチナ問題…解決への道(4)ガザ戦争による変化
イスラエルとハマスの武力衝突は、パレスチナ内外に重大な変化をもたらした。歴史の「被害者」としてのイスラエルのイメージは、国内でも欧米でも若い世代(Z世代)中心に変化を余儀なくされている。これまでの通念や主義が通じ...
収録日:2023/12/11
追加日:2024/02/05
ガザの安定と復興は可能か…パレスチナ自治政府の可能性
パレスチナ問題…解決への道(3)ガザ再建への早すぎる問い
いかにすればガザの安定と復興は可能なのか。戦争終結が見えてこない現在、このガザ再建への問題提起は現状では早すぎるといわれるだろうが、今後の中東を平和と秩序に導く核心的な問いである。政治主体をパレスチナ自治政府に...
収録日:2023/12/11
追加日:2024/01/29
前衛のハマス、後衛のガザ市民?…聞こえてこない住民の声
パレスチナ問題…解決への道(2)聞こえないガザ市民の声と悲劇の本質
ガザの悲劇を報道する記事や映像に、被害者であるガザ市民の声が含まれることはまれだ。ハマスに賛同して共闘をも覚悟する人からハマスの政治・軍事責任を厳しく追及すべきと考える人まで、多様な声が聞こえてこない。それは取...
収録日:2023/12/11
追加日:2024/01/22
「憲法9条に自衛隊を書き込む」という改憲案は「姑息」
ポスト国連と憲法9条・安保(4)自衛隊と憲法改正の問題
憲法によって交戦権を放棄している日本は、「専守防衛」に特化した自衛隊をこれまで組織してきた。しかし、現実的に国際的な危機が高まる中で、有事の際に日本は対応できるのだろうか。さらに、やみくもに改憲に反対するなど、...
収録日:2023/11/01
追加日:2024/01/16
第二次独立戦争か第二次ナクバか…悲劇的なガザ戦争の行方
パレスチナ問題…解決への道(1)当事者双方に最悪なガザの悲劇
先の展望が見えないガザにおける軍事衝突に対して、私たち日本人は言葉を失っている。ガザ戦争は、イスラエルによって「第二次独立戦争」と定義されつつあり、パレスチナ人は「第二次ナクバ」だという解釈をする人たちも多いと...
収録日:2023/12/11
追加日:2024/01/15
生成AIは人類の希望…生成AIで教養を高めて問題解決せよ
完全循環型社会と教養の時代(2)生成AIで教養を高める
人類は再生可能エネルギーと都市鉱山による「完全循環社会」という方向へ向かっている。再生可能エネルギーはその普及予測が何度も書きかえられるほど急速に普及しており、都市鉱山への可能性としてスクラップからEV車を作ると...
収録日:2023/11/22
追加日:2024/01/08
政治資金を裏金に?…マネー・ロンダリングの逆をなぜやるか
「政治とカネ」の裏の意味-政治資金不記載問題
2023年の年末に急浮上した自民党議員の裏金問題。だが、その発端となっている「政治資金不記載問題」は昔から続く政治とカネの大きな問題の一部でもあります。政治献金を明瞭化するための政治資金規正法がつくられ、さまざまな...
収録日:2023/12/21
追加日:2023/12/28
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
国際連盟の反省を踏まえて、第2次世界大戦後に設立された国際連合(国連)。国連に加盟する大国間が連帯し、世界の平和を守るために設置されたのが安全保障理事会(安保理)という枠組みであった。だがいまや、安保理常任理事国...
収録日:2023/11/01
追加日:2023/12/25
賃金上昇の格差が経済を活性化!?最適なインフレ論の真相
インフレ社会への転換と日本経済の行方(2)賃上げの問題と最適なインフレ論
「停滞と安定の時代」といわれる20年以上のデフレ社会が終焉を迎え、インフレ社会へと移行する日本経済。その大きな変化の中で重要なのは賃金についてである。賃上げの問題は実体経済、とりわけ企業経営に非常に大きな影響を与...
収録日:2023/11/01
追加日:2023/12/19
物価も賃金も2%上昇する社会へ…資産運用に敏感な動きが
インフレ社会への転換と日本経済の行方(1)値上げの問題と財政への影響
日本は今、物価も賃金も2パーセント上昇する社会へと移行しようとしている。30年近く続いたデフレの間、国民にはデフレマインドが定着し、値上げができないままでいたが、2022年の後半から3パーセントを超えるような水準でイン...
収録日:2023/11/01
追加日:2023/12/12
問題は日本的雇用慣行の機能不全…鍵は労働市場の流動性
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(4)賃金を上げるための改革
賃金の上がらない要因として、「労働生産性」に引き続き「労働市場の構成」に焦点を当てる。日本の労働市場は「専業主婦つき男性正社員」を想定してきたが、現在は想定外の労働者が増加し、それが社会に歪をもたらしている。こ...
収録日:2023/06/30
追加日:2023/11/21
コンプライアンスよりも重いレピュテーショナルリスク問題
経済と社会の本質を見抜く(4)コンプライアンスとリスクの境界線
経済を動かす企業の活動に大きく関わるのが「コンプライアンス」の問題だ。事業の透明性を担保し健全に事業を運用する上では欠かせないコンプライアンスだが、そこには活動を萎縮させる負の側面もあるようだ。それが「レピュテ...
収録日:2023/08/09
追加日:2023/11/19
欧米の落ち方は日本の比ではない…これは「人類問題」だ
電脳社会の未来(9)この堕落は「人類問題」
かつて国家は、「働くことが好き」「勉強が好き」という人たちに支えられていた。だが今や、その文化を国家が否定している。知性や合理性、平等、民主主義、科学は全てAIに移行し、われわれホモ・サピエンスが担うのは悪いもの...
収録日:2023/08/02
追加日:2023/11/10
【会員アンケート企画】どのメディアが問題か?
編集部ラジオ2023:10月19日(木)
会員の皆さまからお寄せいただいたご意見を元に考え、テンミニッツTVの講義をつないでいく「会員アンケート企画」。今回は、ジャニーズ問題などで注目が集まった、「日本のメディア」についてご意見をいただきました。
メデ...
収録日:2023/10/12
追加日:2023/10/19
【ジャニーズ問題】日本のメディアはナチスのアイヒマン?
編集部ラジオ2023:9月20日(水)
故ジャニー喜多川氏による性加害問題で、ジャニーズ事務所がこれを認め謝罪した会見の後、メディアやSNSでは非難の声が飛び交いました。またジャニーズ事務所に所属するタレントを起用したテレビCMなどの広告を停止する企業も多...
収録日:2023/09/14
追加日:2023/09/20
【ビッグモーター問題】をプラトン哲学で考えてみる
編集部ラジオ2023:8月9日(水)
中古車販売大手ビッグモーターの不正やパワハラが関係者によりリークされた事件で、世間からは次々と非難の声が上がっています。明るみになった問題の他、事実確認が取れていない憶測も飛び交い、メディアやネットはまさに炎上...
収録日:2023/08/02
追加日:2023/08/09
脳の「やる気スイッチ」ドーパミンが大きな社会問題!?
知られざる「脳」の仕組み~脳研究の最前線(6)4つの情報伝達方式と広範囲調節系
脳の中には「一対一」だけではなく、「一対多」や「多対多」といった情報伝達の仕組みもある。大きく分けると、4つの情報伝達の方式があるという。その中でも特に注目したいのが「広範囲調節系」という伝達方式で、私たちの日々...
収録日:2022/10/21
追加日:2023/08/07
選挙シニシズム・野党・政治への無関心…日本政治の問題点
ポスト冷戦の終焉と日本政治(5)日本政治の混迷と3つの問題点
世界情勢が大きく動いている非常事態の中で、日本の政治は劣化し続けているように感じられる。その問題点として、「選挙シニシズム」とも呼ばれる選挙至上主義をはじめ、野党の責任、そして国民の政治への無関心の3つを挙げるこ...
収録日:2023/05/24
追加日:2023/07/25
中国の強大化、台湾問題…緊迫した国際秩序と日本の立場
ポスト冷戦の終焉と日本政治(4)中国の強大化による世界秩序の激変
世界の様相がここまで激変した要因の一つは、「中国の強大化」である。中国がここ数年で見せた国内の弾圧や対外膨張に、アメリカ、ヨーロッパを含め、多くの国が懸念を示している。冷戦終焉後、消滅したと思われていたイデオロ...
収録日:2023/05/24
追加日:2023/07/18
『坊っちゃん』の借金問題から考える人間関係の基礎
『「甘え」の構造』と現代日本(3)人間の自立と『坊っちゃん』のエピソード
「輔弼してくれる人が欲しい」という学生からの相談の話が、『「甘え」の構造』の中に出てくる。土居健郎氏はそこから天皇論と結びつけて日本人の特殊性という方向へ話を進めていくのだが、一方、自立という観点からみると、こ...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/06/10
一次産業+再生可能エネルギーで承継問題・過疎問題解消へ
日本の「新しい成長」実現のために(2)農林水産業を魅力ある産業へ
食糧安保の強化が叫ばれる一方、一次産業は後継者不足と高齢化にあえいでいる。その現状を一変するのが再生可能エネルギーとの組み合わせだと小宮山氏は言う。太陽光や風力発電の導入で、農林水産業が「儲かる」魅力的な産業に...
収録日:2023/01/31
追加日:2023/05/22
経営幹部のセクハラは一発退場!ハラスメント問題を考える
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(2)社会の変化から考えるハラスメント
セクハラ、パワハラ、マタハラなど、ハラスメントにはさまざまな種類がある。その全てが法令違反というわけではないが、企業のリスク管理において、役員・経営幹部のセクハラは一発退場になるのが現在の常識となっている。では...
収録日:2023/01/16
追加日:2023/05/10
譲歩の「レッドライン」…ウクライナ問題が示す教訓
世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(5)ウクライナの教訓を生かすために
緊張感を増す台湾問題において、隣国として重要なポジションにある日本。中国への態度を模索する中、ウクライナの現況からどのような指針が得られるだろうか。武力行使による中国の損失の提示や、譲歩的な姿勢が「弱さ」として...
収録日:2023/02/28
追加日:2023/04/26
中国は台湾だけでは満足しない…次なる危機はどこに?
世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(4)台湾問題と日本の責任
予断を許さない状態が続くウクライナの戦況であるが、それは日本にとってより身近な台湾をとりまく動向とも関わってくる。日本は、ウクライナ戦争を踏まえて、台湾問題に対してどう動いていくべきなのか。隣国として、また主要...
収録日:2023/02/28
追加日:2023/04/19
ゲノム編集技術も培養肉へ展開可能!課題は社会受容性
培養肉研究の現在地と未来図(5)これからの培養肉研究と社会受容性の問題
技術がいくら進歩しても、それを人々が拒んで使わなければ、その技術は社会に普及しない。進展著しい培養肉研究を、人々はいったいどのように受け止めているのだろうか。大規模な調査によって、日本人の培養肉への抵抗の強さが...
収録日:2022/10/11
追加日:2023/02/07
大国主義を鮮明にした中国による「3つの列島線」
台湾有事を考える(2)台湾問題緊迫化の歴史的背景
半世紀前、米中は国交回復を果たした。アメリカはその後、中国の主張する「一つの中国」の原則は認めつつも、台湾関係法を成立させて台湾との関係も深めていった。しかし、ますます独裁色を強める習近平政権の中国に対し、世界...
収録日:2022/12/19
追加日:2023/01/30
台湾問題を左右する中国の不安定化、矛盾噴出、国家の危機
戦争と平和の国際政治(2)台湾危機と中国の合理性
ロシアのウクライナ侵攻は、日本にとってより身近な台湾危機とも無関係ではない。これからますますの緊張が予想される中台関係を、われわれはどのように注視すればいいのか。2024年に総統選挙を控える台湾の政局と、その台湾を...
収録日:2022/12/01
追加日:2023/01/19
「プラザ2」はあるのか…プラザ合意との違いと問題点
円安の構造的メカニズム(4)日米の通貨・金融政策と「プラザ2」
2022年の記録的円安をもたらした背景として、アベノミクスの存在を忘れてはならない。デフレ克服を目指したアベノミクスは、かつてインフレ撲滅を目指したレーガノミクスと方向性こそ真逆だが、いくつかの類似点を見いだすこと...
収録日:2022/11/15
追加日:2023/01/18
なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い
モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題
「世界史はモンゴル帝国から始まった」――この言葉の背景には、日本の「世界史」教育の問題点がある。そもそも日本では明治以後、戦前まで、「(ドイツから見た)西洋史」と「(漢籍ベースの)東洋史」および「国史」(日本史)...
収録日:2022/10/05
追加日:2022/12/31
私心を捨てる――幕臣・山岡鉄舟が体現した武士道
江戸とローマ~「父祖の遺風」と武士道(6)武士道の喪失と現代社会の問題
新渡戸稲造の『武士道』には、古代ローマの「父祖の遺風」に訴えるエピソードが多数盛り込まれていた。「義」を貫き、相手への思いやりを「惻隠の情」として表し、私心を捨て捨て身になることの大切さである。幕末には武士道を...
収録日:2021/07/16
追加日:2022/12/17
政経分離は困難?…だが国家と個人を分けて相互理解の深化を
2024年危機~米中関係の行方(3)台中問題と安全保障の道
台湾と中国の情勢次第では、日本にも軍事的な動員が求められるのか。台中の危機的状況が予測される中、その「有事」を起こさないために、日本がこれから実行していくべき外交とはどのようなものか。また、国民一人ひとりにでき...
収録日:2022/09/06
追加日:2022/12/16
中国の「民主」とは何か?民主主義の後退に絡む厄介な問題
2024年危機~米中関係の行方(2)民主主義の後退と中国の「民主」
種々の政治的問題は当然、国民の生活にも影響を及ぼすが、米中の国民はいったいどのような政治的関心を持っているのだろうか。最新の調査をひも解くと、アメリカでは国民の関心事や価値観が分断され、二極化が進んでいることに...
収録日:2022/09/06
追加日:2022/12/09
「正義とは何か」第1巻の重要性と全10巻の全体構造
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(4)第1巻の問題提起
全10巻からなる『ポリテイア(国家)』の中で最も重要なのは、「正義とは何か」という主題が明確に示される第1巻だと納富氏は言う。第1巻では、ケファロス、ポレマルコス、トラシュマルコスの3人がソクラテスの対話相手として登...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/08
全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作
日本では戦後、『国家』というタイトルで親しまれてきたプラトンの『ポリテイア』。実はこの書物は、現在もアメリカトップ10の大学生の必読書として、最も読まれている本だという。日本では『国家』という邦題のせいもあって、...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/11/17
「リスクを取らず」では発展なし…日本社会の負の螺旋構造
現代人に必要な「教養」とは?(7)日本型タテ社会と語学教育の問題
日本型タテ社会で多様性が叫ばれインターネットが進展するに伴って、社会的なつながりが希薄になっているといわれる昨今。ではそうした状況の中、どう社会性を育めばいいのか。母国語と英語教育についてと合わせて、両先生が非...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/11/11
源実朝暗殺…なぜ公暁は鶴岡八幡宮で襲ったか?黒幕は?
源氏将軍断絶と承久の乱(9)源実朝暗殺事件と後継問題
朝廷・将軍・御家人の三者を満足させるはずの「親王将軍推戴」プロジェクトは、思いがけないかたちで頓挫する。第二代将軍・源頼家の遺児で、鶴岡八幡宮の別当職として鎌倉に戻った公暁が、右大臣拝賀式で鶴岡八幡宮を訪れた源...
収録日:2022/07/13
追加日:2022/11/06
決断に必要な「パッション」の欠如と「大きすぎる」問題
現代人に必要な「教養」とは?(4)社会を変えるためには
社会を本気で変えるためにはどうすればいいか。江戸時代は停滞した発展性のない社会だったと思われがちだが、鎖国の中でモノを考える素地が育まれた。そのため幕末に危機感を持ち、西洋の科学技術を取り入れる藩が相次いだ。物...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/10/21
同調圧力で何も言わない若者、議論を阻むタテ社会の壁
現代人に必要な「教養」とは?(3)ダイバーシティの場とタテ社会の問題
知識が圧倒的に不足していた時代には、いわゆる「知識人」とよばれる人が尊敬された。しかし、情報があふれ、それに誰でもたやすくアクセスできる現代では、知識の多寡は教養の有無にとって決定的な条件ではない。むしろ違う分...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/10/14
真の国際協調とは何か…統制派、条約派の危険性を見誤るな
戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(7)昭和維新と歴史解釈の問題
政治と軍の関係でいえば、保身的な政治家や軍の指導者に対する若い佐官の強い焦燥感こそが歴史を動かしたと考えられる。陸軍と海軍との関係でも、陸軍の統制派に比べて海軍の条約派は良く描かれがちだが、これらも含めて、昭和...
収録日:2018/12/25
追加日:2022/09/23
「新しい資本主義」に物申す、分配の前にすべきことがある
これからの日本をどうすべきか(2)「成長と分配と需要」の問題
「新しい資本主義」を唱える日本の政府に対して、「今こそ日本国内に目を向けるべきだ」と主張する小宮山宏氏。世界の流れから遅れていてもなかなか変われない日本の課題を挙げながら、国内で需要をつくり成長していく重要性を...
収録日:2022/05/16
追加日:2022/08/17
「最適化」の問題で活用が期待される量子コンピュータ
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(3)計算の仕組みと応用
量子の性質をもっともよく表す典型的な実験に「2重スリットの実験」がある。これは「水の波」を利用するとイメージしやすい。量子を「粒」ではなく「波」として捉えることで、そこで生じた「重ね合わせ」と「干渉」という現象を...
収録日:2022/03/09
追加日:2022/08/09
スターリン、ジェルジンスキーに遡るロシアの「負の伝統」
歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(5)ロシア文明と「負の伝統」
プーチンの思想を育んだロシアはどのような風土なのか――ウクライナ問題とロシアを考えるとき、こうした問いが思い浮かぶのではないだろうか。旧ソ連時代、KGBに所属していた彼の行動や倫理がそこに根づいた可能性は高い。それは...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/08/04
「心と感情」とは何か、行動生態学から考える大事な問題
心と感情の進化(1)そもそも「心と感情」とは何なのか
「心と感情」を分析したり定義したりするのは難しい。行動生態学から考えると全ての基礎は、動物は「動ける」ということだ。そのため、つねに新しい状況に直面し、そのつど何をするかを決めなくてはいけない。その行動選択と意...
収録日:2022/04/21
追加日:2022/07/31
ユティニアヌスの腐敗がかすむほど深刻なプーチンの腐敗
歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(4)大義なき戦争と独裁者の核恫喝
ロシアでは兵士の年齢上限の撤廃によって兵力の不足を補おうとしている。しかし、実際には戦死したにもかかわらず、軍曹や曹長などがいつまでも生きているという事態が生じている可能性がある。そうなると、軍隊では階級と昇進...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/07/28
『真空地帯』を想起させるロシア軍の腐敗という根深い問題
歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(3)ロシア国家の腐食と軍の腐敗
ロシア軍とウクライナ軍では「命」の値段が違うとささやかれる。祖国を防衛するために立ち上がったウクライナ兵と、上層部が掲げる理想を追求するために集められたロシア兵とでは、そもそも使命感が違うからだ。さらにロシア社...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/07/21
世界から「ワイルドカード」といわれる日本の大問題
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(11)日本は何を学ぶか
シリコンバレーについて学んできたのは、今後の日本にどう生かすかを考えるためである。一つは人材問題で、イノベーションに必要な人材、そのモデルを追求し、さらに市場競争と国家戦略においてはそのあり方を見直す必要がある...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/07/19
20世紀以降、世界史を転換させたロシアによる四つの大事件
歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(2)近現代ロシアの「正負の教訓」
政治家プーチン氏が歴史家として祖国を語るとき、そこにはロシア国民が共有するいくつもの体験や印象が投影される。ロシアの近現代は、日露戦争に次ぐ革命という負の体験からの出発である。ユーラシアの理想を掲げ、軍事行動に...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/07/14
世界支配企業に成り上がったITベンチャーの問題点
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(10)SVを再点検する
GAFAMNTが体現してきたのは、産業革命に比肩する世界史的技術革新だろう。それは、私たちの生活、社会、産業、国家、つまり世界の全てが高速に変化し、格差の拡大さえ後押ししているように見える。彼らを生み出したシリコンバレ...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/07/12
プーチンが信じる「大ロシア再生」のための使命とは
歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(1)プーチン大統領の使命感
ロシアのウクライナ侵攻に関するニュースは連日報道されているが、進行中の事態を正しく理解するには、その奥に潜む歴史的・大局的な観点が必要である。いったいロシアはどのような使命感を持ち、プーチン大統領は何を実現しよ...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/07/07
『正法眼蔵』が説く本当の自己…身心脱落して自我を超える
【入門】日本仏教の名僧・名著~道元編(2)現成公案と「自己」の問題
現成公案は『正法眼蔵』の冒頭をなしている。ここで最初に取り上げられるのは「自己」の問題である。「自己」とは確固たる存在ではなく、その他全ての関係性、そのつながりの中で変わり続ける存在と捉えなおすことが、道元思想...
収録日:2020/09/30
追加日:2022/07/02
日本以上に切実なのは台湾、問われる「国を守る覚悟」
ウクライナ侵略で一変した国際政治(5)台湾問題と国際社会の声
ロシアを相手に戦うウクライナの姿は、わたしたちに国を守る覚悟、その重さを問いかけてくる。安全保障や防衛同盟は、核恫喝のもとでどこまで頼りにできるのか。今、日本以上に切実なのは台湾である。プーチンと習近平の置かれ...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/06/24
ウクライナ侵略で激化した情報戦争と核恫喝の問題
ウクライナ侵略で一変した国際政治(4)情報戦争と核恫喝
ウクライナ侵略は情報戦争の熾烈さを浮き彫りにしている。人々の意思も認知も左右する情報とどう対峙していくかは、今われわれが直面している課題である。プーチン大統領による核恫喝の問題はより深刻に世界の歴史を揺るがしつ...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/06/17
「スコープ3」に注目、大手企業が取り組む気候変動対策
気候変動問題から考えるSDGs(2)「スコープ3」への取り組み
気候変動対策ではグリーン・ファイナンスやコーポレートガバナンスが主流だったが、企業の対応として注目されているのが「スコープ3」である。サプライチェーン全体の排出量を抑えていく姿勢は、企業や投資家などからの社会的信...
収録日:2022/04/07
追加日:2022/06/13