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「家」の検索結果

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アジア的成熟国家モデルづくりへ、日本が目指すべき道とは

日本の財政と金融問題の現状(4)日本が目指すべき成熟国家への道

機関投資家や経営者の生の声から日本の金融市場の問題点を見ていくと、リスクマネーを供給するための市場づくりや人材育成等の課題が浮き彫りになる。良質なスタートアップ企業を育てるにはどうすればいいのか。今こそアジア的...
収録日:2025/04/13
追加日:2025/07/01
木下康司
元財務事務次官

新たなビジネスを発展させてこそ国家歳入も拡大する

田沼意次の革新力~産業・流通・貨幣経済(5)東西貨幣統一とビジネス創造

田沼意次は、大岡越前の金融緩和策を受け継ぎつつ、さらに東西貨幣の統一などの積極的な経済・金融政策に打って出る。その政策は、やはり気配りが行き届き、実効性が高いものであった。さらに田沼意次は、国家歳入を拡大させる...
収録日:2025/01/28
追加日:2025/06/27
養田功一郎
元三井住友DSアセットマネジメント執行役員

江藤淳と加藤典洋――AI時代を生きる鍵は文芸評論家の仕事

AI時代に甦る文芸評論~江藤淳と加藤典洋(1)AIに代わられない仕事とは何か

昨今、生成AIに代表されるようにAIの進化が目覚ましく、「AIに代わられる仕事、代わられない仕事」といったテーマが巷で非常に話題となっている。では、AIに代わられない事とは何であろうか。そこで、『江藤淳と加藤典洋』(文...
収録日:2025/04/10
追加日:2025/06/25
與那覇潤
評論家

民族自決原則とは?多民族国家が抱える難題と矛盾

地政学入門 ヨーロッパ編(6)「ロシア世界」と民族自決原則

「ルスキー・ミール」という言葉で代表される「ロシア世界」――それは、実際の国境にとどまらず、自国語を話す周辺領域の市民をも包括した概念。プーチンはそれを使ってウクライナ侵攻を正当化するが、国家外の自民族の保護を優...
収録日:2025/02/28
追加日:2025/06/09
小原雅博
東京大学名誉教授

なぜ日本の医療はテロに対応できないのか?三つの理由

医療から考える国家安全保障上の脅威(5)日本の医療の問題点と提言

残念なことだが、現在の日本の医療はテロ攻撃には対応できない。その理由として、テロの悪意に対して無防備なこと、時代遅れの教科書的知識しか持っていないこと、テロで想定される健康被害に対応できる医療体制にないこと、が...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/29
山口芳裕
杏林大学医学部教授

日本のインテリジェンスは大丈夫か…行政機関の対応に愕然

医療から考える国家安全保障上の脅威(4)国家インテリジェンスの課題

「日本のインテリジェンスは大丈夫なのか」という声が海外から聞かれるという。例えば北朝鮮のミサイルに搭載されている化学剤について、「エイジング」と呼ばれる拮抗薬投与までの制限時間の観点からはまったく見当違いの神経...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/22
山口芳裕
杏林大学医学部教授

今や化学兵器の主流…「バイナリー」兵器とは?

医療から考える国家安全保障上の脅威(3)NBC兵器をめぐる最新情勢

2006年ロシアのKGB元職員暗殺には「ポロニウム210」というNBC兵器が用いられた。これは、検知しやすいγ線がほとんど出ない放射線核種で、監視の目を容易にすり抜ける。また、2017年金正男氏殺害に使われた「VX」は、2種の薬剤を...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/15
山口芳裕
杏林大学医学部教授

医療者から見た「NBC兵器」三つの特徴と救命活動のポイント

医療から考える国家安全保障上の脅威(2)NBC兵器の特徴

非対称兵器の中で最も蓋然性の高い兵器が「NBC兵器」である。NBC兵器とは、核兵器、生物兵器、化学兵器のことで、その最大の特徴は、安価で強力な殺傷能力を持つこと。特に生物兵器は、資金力の乏しいテロ組織が使う「貧者の核...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/08
山口芳裕
杏林大学医学部教授

フェンタニルの麻薬中毒も意図的な戦略?非対称兵器の脅威

医療から考える国家安全保障上の脅威(1)「非対称兵器」という新たな脅威

国家安全保障上の脅威といえばミサイルや爆弾投下などの「武力攻撃」を想定しがちだが、現在、特に先進諸国では異なる見方をしているという。2024年米国下院の特別委員会で、国内に大量の中毒者・死亡者を出して社会問題視され...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/01
山口芳裕
杏林大学医学部教授

「神仏習合」と「大家族主義=日本教」の世界史的なすごさ

民主主義を考えるための十二の根本原理(4)神仏習合のすごさ

古代の日本は、全く価値観の違う大豪族たちが暮らしていた時代であった。聖徳太子の憲法十七条の第一条「和を以て貴しとなす」の「和」とは、大豪族たちが同じ席に着き、同じ政治の舞台に上がれる状態をすでに日本で作っていた...
収録日:2025/01/16
追加日:2025/04/04
執行草舟
実業家

セーヌ川ラ・グルヌイエールにみるモネとルノワールの違い

印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(8)モネとルノワールと印象派の出発点

モネとルノワールの《ラ・グルヌイエール》は、パリ近郊の保養地ラ・グルヌイエールで描かれた作品で、印象派の出発点ともいわれている。興味深いことに、同じとき、同じ場所で描かれた両者の作品から、2人の作風の違いが如実に...
収録日:2023/12/28
追加日:2025/02/15
安井裕雄
三菱一号館美術館 上席学芸員

印象派の画家たちによる最先端の表現方法「筆触分割」とは

印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(7)マネのトリックと印象派の表現方法

印象派の画家たちに大きな影響を与えたマネは、最後の印象派展を見届けることなくこの世を去った。マネの最後のサロン出品作となった《フォリー・ベルジェールのバー》には、よく観察するとさまざまなトリックが隠されており、...
収録日:2023/12/28
追加日:2025/02/08
安井裕雄
三菱一号館美術館 上席学芸員

マネ《エミール・ゾラの肖像》に残る浮世絵の影響

印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(6)浮世絵が印象派に与えた影響

印象派の画家たちに影響を与えたといわれるのが日本の浮世絵である。ではその影響は具体的にどのような形で作品に反映されているのだろうか。マネの《エミール・ゾラの肖像》という作品を取り上げて、その中で描かれたアイテム...
収録日:2023/12/28
追加日:2025/02/01
安井裕雄
三菱一号館美術館 上席学芸員

マネ《オランピア》がスキャンダラス…モネへの影響の真相

印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(5)《草上の昼食》と《オランピア》

マネの《草上の昼食》の影響を受けて、描かれたモネの《草上の昼食》。屋外で描かれたその表現の斬新さは、光の描き込み方をバジールの《家族の集い》など他の作品と見比べれば一目瞭然である。しかし、そんな画期的なモネの《...
収録日:2023/12/28
追加日:2025/01/25
安井裕雄
三菱一号館美術館 上席学芸員

マネの《草上の昼食》が問題に…スキャンダルの真相とは

印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(4)マネとモネの《草上の昼食》

印象派を代表するマネとモネがそれぞれ描いた《草上の昼食》という作品。マネの《草上の昼食》について、その内容が発表当時からスキャンダルをおこしていたとする言説が長年あったが、実際にはそこまでではなかったようだ。そ...
収録日:2023/12/28
追加日:2025/01/18
安井裕雄
三菱一号館美術館 上席学芸員

印象派の中心的画家ピサロとドガに影響を与えた人物とは

印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(3)印象派を牽引したピサロとドガ

印象派を中心的に引っ張っていた画家として、ピサロとドガを取り上げる。のちに絶縁することになる2人だが、印象派展を牽引する上では手を取り合っていた。この2人がどのような影響のもとでその画風を作り上げたかを掘り下げる...
収録日:2023/12/28
追加日:2025/01/11
安井裕雄
三菱一号館美術館 上席学芸員

鍵は「真似る」…印象派の歴史をたどる上での重要な観点

印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(2)絵画は絵画からしか生まれない

どんなに優れた芸術家にも手本となる先達や刺激を与え合う仲間がいるものだが、印象派の画家たちはどのような人物に影響を受けてその作風を磨いていったのだろうか。その画法でピサロやセザンヌに影響を与えたクールベ、ミレー...
収録日:2023/12/28
追加日:2025/01/04
安井裕雄
三菱一号館美術館 上席学芸員

知らないうちに成功している社会と生きるのがしんどい社会

米国論(2)国家にとって一番重要なのは中流

ハートランドの人たちの考えは「自由を守るためには銃で武装する」で、これは合衆国憲法に忠実な考えでもある。「アメリカドリーム」という言葉があるように、南北戦争後のアメリカは富をずっと集積してきた。そのため才能や運...
収録日:2024/10/22
追加日:2025/01/03

日本が目指すべきは「資源自給・人財成長・住民出資」国家

2050年「プラチナ社会」実現への挑戦(3)資源自給・人財成長・住民出資国家へ

2050年には多くの国が脱炭素を達成する見込みだが、日本も森林とエネルギー産業を変革していけば、地方財源が期待できる。また、エネルギーを地元の小企業が賄うことになれば、住民出資・住民所有の道も開ける。それは、資源自...
収録日:2024/11/27
追加日:2025/01/01
小宮山宏
東京大学第28代総長

風景画家だけの集まり…?誤解された印象派の本当の姿

印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(1)印象派への誤解

印象派はしばしば誤解されている。風景画だけを描いていたのではないか、画家たちがとても貧しかったのではないか。そういった誤解が印象派にはまとわりつくのだが、実際には、風俗画も印象派の主題として欠かせない要素だった...
収録日:2023/12/28
追加日:2024/12/28
安井裕雄
三菱一号館美術館 上席学芸員

マネ、モネ、ルノワール…芸術家8人の関係と印象派の誕生

印象派の誕生~8人の主要な芸術家

モネ、ルノワール、セザンヌといった印象派の画家たちはあまりに有名だが、その「印象派」を定義するのは簡単ではない。19世紀後半、フランスはパリで開かれた第1回展覧会を皮切りに、合計8回の展覧会を足場にして形成され展開...
収録日:2023/12/28
追加日:2024/12/21
安井裕雄
三菱一号館美術館 上席学芸員

AI時代に必要な大学教育として養うべき「方法知」とは

大学教育の未来~対話・デザイン・多様性(3)AI時代の大学教育と起業家教育の展開

AI技術の発展、普及が急速に進む現代社会にあって、大学教育に求められる役割も変わってきている。知識を持っていることの価値が下がったAI時代に必要な「方法知」とは何か。最新技術の習得と起業家精神を養う大学教育はいかに...
収録日:2024/06/26
追加日:2024/12/16
藤井輝夫
東京大学 総長

鍵は“きしみ合い”…日本を活気づける中間団体のために

独立と在野を支える中間団体(8)日本を活気づける中間団体をつくる

中間団体が失われつつある現代において、中間団体を新たに再構築するとすれば、どのようなことを第一歩としてとらえればよいのか。また、社会を活性化させる中間団体をつくるためには、どのようなことに気をつければよいだろう...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/12/06
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

ドメイン投票をはじめ若者の政治参加を促進する3つの方策

「議会と民主主義」課題と処方箋(7)政治環境を整備し若い政治家を育てる

若者は政治に関心がないといわれる中で、一部の政治系サークルでは若い男女の参加者が増加しているという。また、若者の政治参加を促進するための方策として、ドメイン投票、世代別選挙区制、余命投票制などが提案されており、...
収録日:2024/06/07
追加日:2024/12/01

三公社五現業の解体が象徴的…80年代以降壊された中間集団

独立と在野を支える中間団体(7)中間団体が失われていく時代

近代になり古い中間集団を壊して新しい中間集団を形成してきた日本だが、再び中間集団が失われつつある。なぜ中間団体の力は弱まり、またそれが壊されていったのか。分かりやすい例として中曽根康弘氏が推進した三公社五現業の...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/11/29
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

40歳未満は2%…若手政治家が少ないという大きな問題

「議会と民主主義」課題と処方箋(6)若者の政治参加率が低いという問題

若者にもっと政治に参加してもらうためにはどうすればいいのだろうか。若年層の投票率の低さはそのまま政治への関心の低さを表しているが、実際に彼らの政治参加を阻む要因として、被選挙権の年齢が高く、また政治家という職業...
収録日:2024/06/07
追加日:2024/11/24

国家は助けてくれない…「三田会」誕生への大きな経験

独立と在野を支える中間団体(6)慶應義塾大学「三田会」の起源

中間集団として象徴的な存在である慶應義塾大学「三田会」について考える今回。三田会は単に同窓会組織として存在しているわけではなく、「公」に頼れない場合に重要な役割を果たすものだった。その三田会の起源について解説す...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/11/22
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

なぜ校歌や社歌を歌うのか?音楽の重要性と中間集団の役割

独立と在野を支える中間団体(5)仲間意識の形成と中間集団の役割

仲間意識を高めるには、同じように歌う、同じように踊るなど、同じ儀式をする必要がある。これが集団行動をする社会的な生き物としての人間の本質に触れるところで、そのことによって助け合いや協力度を高めることができる。そ...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/11/15
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

高福祉国家フィンランドでも…世界的に進む人口減少の実態

教養としての「人口減少問題と社会保障」(3)なぜ少子化は止められないのか

なぜ人口減少は止まらないのか。日本の場合、合計特殊出生率の低下に加え、20~30代の女性の数自体が大幅に減っているという現状がある。さらにこの人口減少は日本だけの傾向にとどまらず、世界的にも問題となっている。それは...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/11/12
森田朗
一般社団法人 次世代基盤政策研究所(NFI)所長・代表理事

なぜモーツァルトはフリーメーソンに入ったか…その真実は

独立と在野を支える中間団体(4)社団国家とフリーメーソン

日本の中世では、地方勢力が強く中央集権が不十分だったため、中間集団は見られなかった。一方、中世ヨーロッパでは中間集団はなくてはならないものとなる。「社団国家」と呼ばれるものだ。もう一つ、国家の保護を受けにくい国...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/11/08
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

うわべと人気だけの人が政治家になれる選挙制度の弊害

対談・反生命論(4)エリートと神話

一番大事なのは、国のために命を捨てられるエリート層である。ただし、こういう人は1代では出てこない。エリート層の家が必要で、それには最低3代から5代はかかるという。因果応報と同じだが、現代人はこういう歴史的事実に耳を...
収録日:2024/05/24
追加日:2024/11/08

明治期、一番人口が多かった県は?近代化で破壊されたもの

独立と在野を支える中間団体(3)近代化の影響と新しい中間団体の形成

日本における中間団体の形成は、いつ見られるのだろうか。それは明治以降、農村から都市部への人口移動が新しい中間団体の形成と発展に影響したという。なぜ日本においてそのような現象が起こったのか、どのような集団が形成さ...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/11/01
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

幸運の火打石――闇夜に不案内な土地を旅する者への忠告

『マカーマート』から読む政治家の運(4)幸運の火打石

時の運は決して持続的には働かない。運よく地位を上げた人も、次の瞬間は分からない。悲運に見舞われ挫折したリーダーをサポートすることこそ、人にとって「あらまほしき」ことなのだ。運が天から降ってくるのをただ待つよりも...
収録日:2024/10/02
追加日:2024/10/26
山内昌之
東京大学名誉教授

運の変化に逆ギレ!?運に恵まれた人に訪れる試練のとき

『マカーマート』から読む政治家の運(3)権力者を訪れる試練

法治国家の最高権力者は、政権を掌握したその日から権力を失うことを覚悟しなければならない。彼をその地位に導いたのは運であり、運の本質は気まぐれなものだ。『マカーマート』は万人に対し、「罪悪招く原因より身をば離るが...
収録日:2024/10/02
追加日:2024/10/26
山内昌之
東京大学名誉教授

契機はリスボン大地震…ルソーが中間団体を考えなかった訳

独立と在野を支える中間団体(2)中間団体なきルソーの「社会契約論」

中間団体について深く考える上でルソーの『社会契約論』は基本的な議論の1つといえる。『社会契約論』では、個人が契約して国家を形成し、そこで形成された一般意志に皆が従い、犠牲を払うというものだが、そこには中間団体とい...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/10/25
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

日本政治史に残る大記録…5回目の挑戦で勝敗を分けたのは

『マカーマート』から読む政治家の運(2)リーダーの資質と時の運

政治家のように選挙で選ばれる人に毀誉褒貶はつきものだ。しかし、昨今の批判は若干的外れで、リーダーとしての資質を問う議論は少ない。「時の運」に支配される政治闘争においては、勝っても負けてもリーダーに必要なのは、仲...
収録日:2024/10/02
追加日:2024/10/19
山内昌之
東京大学名誉教授

石破新総裁誕生から考える政治家の運と『マカーマート』

『マカーマート』から読む政治家の運(1)中世アラブの知恵と現代の日本政治

人間とりわけ政治家にとって運がいいとはどういうことか。それを考える上で読むべき古典がある。それが中世アラブ文学の古典で教養人必読の書ともいえる、アル・ハリーリー作の『マカーマート』である。巧みなウィットと弁舌が...
収録日:2024/10/02
追加日:2024/10/19
山内昌之
東京大学名誉教授

なぜ中間団体が重要か…家族も企業も学校も自治会も政党も

独立と在野を支える中間団体(1)「中間団体」とは何か

社会の中で「中間団体」なるものの果たす役割は重要だと片山氏は語る。では「中間団体」とはいったい何か。また、なぜ重要なのか。近代社会ではよく“国家対個人”という構図でクローズアップされるのだが、それではあまりにもサ...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/10/18
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

白物家電を軍事転用!?…深刻な「制裁の抜け道」問題

ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(4)制裁の効果と抜け道の問題

ウクライナへのハイブリッド戦争を繰り広げるロシアにとって誤算だったのは、ヨーロッパの国々からの強い制裁である。しかし、ロシアはその制裁に対し、これまでの通商の姿勢を変えて厳しい状況に順応し、国力を維持させている...
収録日:2024/07/25
追加日:2024/10/09
廣瀬陽子
慶應義塾大学総合政策学部教授

結婚も競争も個人の責任…「家」の崩壊と個人化社会の現実

ヒトの性差とジェンダー論(7)「配偶」と「個人化」の問題

結婚・配偶者選択の文化が大きく変わっている部分もあるが、それは生物学的に見ると、どう位置づけられるのだろうか。実は、生物学的に見ただけでも、雄雌がどうやって配偶して、一緒になって、子どもを持つかということには、...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/09/30
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長

「金属社会」が経済を支え、考えない人間は家畜となる

反生命論(9)反生命が真の人間を創り上げる

人間の歴史は、金属の精錬の歴史である。結果として人間は、AIをはじめとする機械を生み出した。我々人間から魂が去りつつある中、機械が新しい人間になるかもしれない。そこで今、武士道という魂の一部をAIに打ち込んでいると...
収録日:2024/05/16
追加日:2024/09/20
執行草舟
実業家

正しい戦略を本気でやろう…「資源自給国家」への道筋

2050年のための「前向きの愛国心」(2)資源自給国家は実現できる

正しい戦略を本気でやれば、人も情報も集まってくる。では、どのような戦略に基づいて進んでいくべきだろうか。まず、つくったのが「2050年の社会と森林産業はどうあるべきか」のビジョンである。林業の抜本的改革のため、バイ...
収録日:2024/06/05
追加日:2024/09/14
小宮山宏
東京大学第28代総長

新築におススメの断熱等級は?家中くまなく快適にするため

断熱から考える一年中快適で健康な住環境(5)断熱はどこまでやればいいのか

私たちが快適に生活するために重要な断熱だが、いったいどれくらいまで行えばいいのか。ヒントになるのが、2024年4月から始まった省エネ性能ラベルである。分譲・建売住宅や賃貸住宅についてその表示が推奨されているのだが、そ...
収録日:2024/06/20
追加日:2024/09/08
前真之
東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 准教授

ワークライフバランスがストレス!?…仕事と家庭の両立は

メンタルヘルスの現在地とこれから(3)世代論とワークライフバランス

「日本の若者は世界で最も自己肯定感が低い」といわれているが、それはなぜか。バブル世代とバブル崩壊後に就職した就職氷河期世代の違いは、彼らが思春期・青年期を過ごした当時の社会が上向きなのか、凋落しているのかといっ...
収録日:2024/04/17
追加日:2024/06/29
斎藤環
精神科医

なぜ日本人は、まだしも「本当のこと」がいえるのか

価値と人間(7)「家族が一番大切」の真価

ヒューマニズムより「自分の家族が一番大切」、このような心性を持つのは日本人だけになりつつあると執行氏は言う。日本は、政治機構が世界的に劣っているが民衆が歴史的な潜在意識を持っているので、まだ崩れずに済んでいる。...
収録日:2024/01/31
追加日:2024/05/10

驚愕的インフレを克服したブラジルの奇跡と強さの秘密

グローバル・サウスは世界をどう変えるか(5)多民族国家ブラジルの強さ

グローバル・サウスで注目される6カ国の最後はブラジルである。南米最大の多民族国家として、文化やスポーツなどさまざまな面で注目を集めており、世界の中でもその開放的な国民性には関心が高い。しかし、政治では腐敗やスキャ...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/05/01
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

平安文学の危機と藤原定家による「漢字仮名交じり」の試み

文明語としての日本語の登場(6)鎌倉ルネサンス

公家から武家の世へと政権や人心が移る頃、乱れる日本語を通して公家文化の再復興につとめたのが、藤原定家である。釘貫氏が「鎌倉ルネサンス」と呼ぶ彼の活動は「定家仮名遣い」を産み、さらに写本のかたちで定着させていった...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/04/12
釘貫亨
名古屋大学名誉教授

阿部正弘は理想的政治家なのか…その能力と評価の真相

徳川将軍と江戸幕府~阿部正弘編(4)政治家としての評価

「阿部正弘こそまさに理想的政治家」と評価する人もいるが、では阿部正弘は「中庸」の人といえるのか。開国の決意を胸に秘めながら、現実にはその大きなブレーキとなる徳川(水戸)斉昭を幕閣に招き入れた阿部正弘。その八方美...
収録日:2021/03/29
追加日:2024/03/30

『古事談』『古今著聞集』にみる平安朝の結果オーライ主義

平安時代の歴史~「貴族道」と現代(7)律令国家と王朝国家の違い

摂関政治から院政へと移行していく中で、王朝国家はその特徴をさらに強めていった。公家、武家、寺社家の3つの権門は、それぞれの分野で権力を発揮して律令国家と異なる請負体制を確立させた。当時の様子をうかがい知ることので...
収録日:2023/10/20
追加日:2024/02/16
関幸彦
歴史学者

藤原道長によって最盛期を迎えた摂関政治…なぜ衰退した?

平安時代の歴史~「貴族道」と現代(6)摂関家の成立と摂関政治の衰退

藤原道隆、道兼、道長の「三道時代」になってくると、それぞれがライバル関係の中で競争の原理が働き、最終的にチャンピオンシップを握ったのは藤原道長だった。この段階で最盛期を迎える摂関政治だが、その後衰退していくこと...
収録日:2023/10/20
追加日:2024/02/09
関幸彦
歴史学者

律令国家から王朝国家へ…「請負制」と公家、武家、寺社家

平安時代の歴史~「貴族道」と現代(2)請負システムの浸透と王朝国家の確立

10世紀以降、平安時代の日本において、天皇は権威ある存在として権力から離れていくと、政治権力を代行する存在が登場してくる。それが摂関家、武士、宗教権門の3つである。これは中国の律令国家モデルからの脱却と日本独自の「...
収録日:2023/10/20
追加日:2024/01/12
関幸彦
歴史学者

議論と秩序…仏教、儒教、法家の影響と十七条憲法の独自性

聖徳太子「十七条憲法」を読む(6)条文を読む…仏教と礼

十七条憲法を読むときに意識したいのは、仏教、儒教、法家など、当時東アジアの先進性を支えていたその教えと、それらによる影響である。しかも、それらにただ従順に従うのではなく、国家の方向性を定めるための舵として利用し...
収録日:2023/08/24
追加日:2024/01/11
賴住光子
駒澤大学仏教学部 教授

55年体制も裏でつながる一元論…即興には共通の土俵が必要

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(8)分断と対立を超える知恵

戦後、日本には歌舞伎的二元論、あるいは演劇的二元論といって、例えば表では55年体制とか、進歩派と保守派の対立とか、労使の対立などがあるけれども、裏でつながっている、根底では同じ日本のイメージのようなものが共有され...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/30
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

近代の超克への道…「多様性ある一元論」とポストモダン

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(7)近代の超克という課題

昭和10年代のいわゆる日本の全体主義は批判されがちだが、なぜそこに向かうことになったのかを冷静に見直す必要があると片山氏は語る。当時の「西洋の没落」の流れを受け、アジアや日本が自らの独自性を見出そうとした世界の趨...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/23
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

西洋の二元論と東洋の多様性ある一元論…岡倉天心の喝破

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(6)西洋の二元論か東洋の一元論か

戦時中に伊福部昭の音楽が多く取り上げられた背景には、日本全体をとりまく、ある傾向の影響もあった。それは、岡倉天心のような「アジアは一つ」とも似た一元論的な思想である。西洋の没落とともに浮上したこの思想とはいかな...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/16
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

律令国家への道…皆「凡夫」だから人の意見を聞き調和せよ

聖徳太子「十七条憲法」を読む(2)十七条憲法の特徴と聖徳太子の先進性

十七条憲法の特徴は、日本の新たな国づくり、その秩序・維持のため、君(天皇)と民(人民)とを結ぶ「官人(役人)」に対する心構えを説いたところである。日本が氏族社会から律令社会に移行し、当時の東アジアの国々と伍する...
収録日:2023/08/24
追加日:2023/12/14
賴住光子
駒澤大学仏教学部 教授

2つの主題を対比する交響曲を超克し、1つの旋律で多様に

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(5)西洋音楽の型の超克

近代西洋では複数の要素を複雑に構成することがレベルの高い音楽だとされたが、「西洋の没落」が見え始めるとともにその傾向は見直され、1つのものを重視する方法に回帰していく。「複数の要素を構成する」とはどういうものか。...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/09
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

西洋音楽の「異常な変拍子」と伊福部昭の「乗れる変拍子」

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(4)変拍子で音楽が生きる

伊福部昭の音楽の特徴として、変拍子を巧みに使っていることがある。変拍子をつかった作曲家は海外にも多くいるが、伊福部昭の曲とそれは何が違うのだろうか。そうした変拍子に対する考え方が、日本的なもの、アジア的なものを...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/02
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

アイヌの即興的な歌や踊りのなかに見つけた「音楽の命」

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(3)アイヌコタンでの経験

日本の戦時中に多く演奏されたのが伊福部昭の「交響譚詩」である。日本の民謡をそのまま曲にしているというわけではなく、オリジナリティが高く、それこそ日本的ともいえる曲であるが、なぜそのような独創的な曲を作ることがで...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/25
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

日本のバイタリティと近代管弦楽の融合…伊福部昭の独創性

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(2)東洋が見直され始めた時代

チェレプニン賞で1位を獲得した伊福部昭。彼が作曲した「日本狂詩曲」は、日本の祭りのバイタリティと西洋近代のオーケストラの融合であった。民族音楽ではなく、世界のどこでも交響楽団と譜面があれば、日本の祭りが猛烈な音響...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/18
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

映画『ゴジラ』の作曲家・伊福部昭、知られざる経歴を追う

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(1)チェレプニン賞に輝いた無名の作曲家

いまや世界的に広く知られる映画『ゴジラ』のメインテーマを創った作曲家・伊福部昭。彼は、最初から作曲家として順風満帆な人生を歩んでいたわけではなかった。今回はまず、彼を取り巻く環境と、彼の名が知れ渡ることになった...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/11
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

大奥からもっとも嫌われた男・徳川斉昭の致命的な欠陥

徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(4)斉昭と水戸藩、その個性と宿命的矛盾

なぜ水戸藩主・徳川斉昭は大奥からもっとも拒否されたのか。一般的には優れた政治家として知られる斉昭には見逃せない致命的な欠陥があり、最終的に幕府政治から外されることになる。それは彼の側近である藤田東湖が心配してい...
収録日:2021/03/08
追加日:2023/10/24

なぜ将軍家慶は忌み嫌っていた斉昭の子をかわいがったのか

徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(3)家慶と斉昭の歪な関係性

優秀な政治家だと思われた水戸の徳川斉昭を、徳川家慶は幕府から外す決断をする。厳しい倹約政策を行いすぎた斉昭に圧力がかかったわけだが、斉昭が引退を迫られたのはそれだけが理由ではなかった。家慶と斉昭の間にどのような...
収録日:2021/03/08
追加日:2023/10/17

大奥のはじまり…春日局を悩ませた徳川家光の衆道好き

江戸時代を支えた大奥(1)生活空間としての大奥の確立

テレビドラマなどでも題材になることが多い大奥だが、その実態は、作品世界で描かれるような世界とは少し違っているようだ。社交や儀式の場となる「表」に対して、プライベートな空間として区切られた「奥」という空間。その最...
収録日:2023/08/21
追加日:2023/10/15
堀口茉純
歴史作家

烈公の光と影…徳川斉昭のビジョンと政治家としての資質

徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(2)家慶が比較された徳川斉昭の実像

12代将軍・徳川家慶にとって常に意識せざるを得ない存在、それは水戸藩主の徳川斉昭だった。斉昭は非常にスケールの大きな政治家で、ビジョンや理想を描き、実際に北海道開拓に乗り出すなどを行った。だが、斉昭はこのような良...
収録日:2021/03/08
追加日:2023/10/10

ノージック『アナーキー、国家、ユートピア』…最小国家論

日本人が知らない自由主義の歴史~後編(11)ノージックの「最小国家論」

リバタニアニズムの古典としてノージックの『アナーキー、国家、ユートピア』を紹介する。彼は、ニューリベラリズムの古典であったロールズの『正義論』を批判した人物だ。ロールズは「再分配は正義だ」と説いたが、ノージック...
収録日:2022/07/25
追加日:2023/10/06
柿埜真吾
経済学者

アヘン戦争はじめ内憂外患…第12代将軍・徳川家慶の時代

徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(1)12代将軍・徳川家慶とはいかなる人物か

「平凡な将軍だ」と揶揄される徳川第12代将軍・家慶(いえよし)だが、実際にどのような人物だったのか。徳川家慶が将軍職に就いた頃、国内では飢饉の問題などがあり、日本近郊には外国船が出没し、また中国・清朝ではアヘン戦...
収録日:2021/03/08
追加日:2023/10/03

「駿河町と本町」の今昔…健康オタク徳川家康の町づくり

『江戸名所図会』で歩く東京~駿河町・本町(2)薬種店が連なる本町

開発の根本になるという意味が込められた本町には、民間の薬種店が連なった。まちづくりの中心に医療を据え、また民間の保護にまわった徳川家康の狙いはなんだったのか。講義後半ではロケに出向き、現在の本町通りと照らし合わ...
収録日:2023/06/07
追加日:2023/09/23
堀口茉純
歴史作家

混沌=魂を持っている人間だけが家畜にならずに生きていく

電脳社会の未来(2)家畜になるかならないか

われわれは今、ホモ・サピエンスの頂点の文明として、自由、平等、民主主義、科学などを掲げて現代を生きている。しかし、こういった人類の掲げた「理想」=綺麗事をAIが受け持つ社会になっていくのではないか。人類が受け持つ...
収録日:2023/08/02
追加日:2023/09/22
執行草舟
実業家

江戸の絶景スポット、駿河町に隠された徳川家康の思惑

『江戸名所図会』で歩く東京~駿河町・本町(1)富士山と商業の町、駿河町

『江戸名所図会』を手がかりに江戸時代の街並みや生活をひもとく本シリーズ。今回は、いわゆる城下町である、江戸の町人地、駿河町にスポットを当てる。徳川家康や庶民にとって神聖な存在である富士山と江戸を取り結ぶ重要な場...
収録日:2023/06/07
追加日:2023/09/16
堀口茉純
歴史作家

徳川家康と江戸の町づくりー江戸時代の「日本橋」の姿とは

『江戸名所図会』で歩く東京~日本橋 (1)日本橋に見る徳川家康の手腕

江戸時代のまちづくりや人々の暮らしを振り返るとき、その助けになるのが江戸時代後期に書かれた地誌『江戸名所図会』(えどめいしょずえ)だ。当時の江戸の様子を収めた貴重な資料である『江戸名所図会』から江戸時代をひもと...
収録日:2023/06/07
追加日:2023/09/02
堀口茉純
歴史作家

江戸時代「最悪」の老中・水野忠成が担った「汚れ役」とは

徳川将軍と江戸幕府~徳川家斉(4)水野忠成の「汚れ役」と大塩平八郎の乱

50年という安定政権を築いた徳川家斉だが、実はその裏では文化として贈答(賄賂)が横行していた。家斉に仕えた老中・水野忠成も、賄賂による政治を行ったことで有名である。だが忠成は、実は家斉政権の財政を担い、さらに「天...
収録日:2020/12/14
追加日:2023/08/16
山内昌之
東京大学名誉教授

改革派の松平春嶽も評価した“理想的な将軍”徳川家斉

徳川将軍と江戸幕府~徳川家斉(3)江戸の文化が爛熟した“理想的な時代”

徳川家斉の時代は安定した時代だった。家斉の治世は、風紀の乱れにつながるなどさまざまなマイナス面をはらみながらも、結果的に長期的に政権を持続させることができたからだ。そして安定したこの時期に、江戸の文化は爛熟期を...
収録日:2020/12/14
追加日:2023/08/09
山内昌之
東京大学名誉教授

殿席でのインフレ…“子だくさん”徳川家斉が招いた混乱

徳川将軍と江戸幕府~徳川家斉(2)家斉への反感と家格の変動

11代将軍・徳川家斉の行った「自分の血を各家に入れていく」という方針は、各所にひずみをもたらすことになる。“子だくさん”ゆえに、もしかしたら次期将軍になるかもしれないという資格を持つ人間が増えてしまい、殿席において...
収録日:2020/12/14
追加日:2023/08/02
山内昌之
東京大学名誉教授

11代将軍・徳川家斉が50年もの長期政権を築けた理由

徳川将軍と江戸幕府~徳川家斉(1)家斉が長期政権を維持できた理由

江戸幕府11代将軍・徳川家斉は約50年にわたる安定した長期政権を築いた。その要因として、山内昌之氏は4つの点を挙げる。中でも注目したいのは、「自分の血(子ども)を全国に行きわたらせた」点である。このようなことを行った...
収録日:2020/12/14
追加日:2023/07/26
山内昌之
東京大学名誉教授

シェイクスピアの謎…なぜ田舎者の青年が世界的劇作家に?

深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(1)シェイクスピアの謎

なぜ田舎者で無教養の青年シェイクスピアが世界的劇作家になれたのか。『ハムレット』や『リア王』など、数々の有名な戯曲を著したイギリスの劇作家シェイクスピアだが、実はその生涯には謎が多い。今回はまず、シェイクスピア...
収録日:2023/04/12
追加日:2023/07/13
河合祥一郎
東京大学大学院総合文化研究科教授

親ガチャと学生運動と桃太郎…葛藤なき家族のニヒリズム

『「甘え」の構造』と現代日本(7)桃太郎の鬼退治と「親ガチャ」

1970年代当時、過激化する学生運動を「桃太郎の鬼退治」という側面で捉えた土居健郎氏の『「甘え」の構造』。なぜ学生運動が鬼退治に似ているのか。その理由として挙げられているのは、「家父長的」な親の権威と「反抗期」「思...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/07/08
與那覇潤
評論家

エリート、理念重視、自民党近代化…福田赳夫を深掘りする

福田赳夫と日本の戦後政治(9)ぶれない政治家と自民党での役割

派閥争い、金権政治という荒波を乗り越えて、自身の政治理念を貫き通した福田赳夫の政治家人生。どのようにして、福田のような政治家が生まれるに至ったのか。また、福田の掲げた理念は、今の自民党政治にとってどのような意味...
収録日:2022/09/29
追加日:2023/07/07
井上正也
慶應義塾大学法学部教授

『街道をゆく』で旅を続ける司馬遼太郎の夢

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(6)ウラル・アルタイ語族と司馬史観

司馬遼太郎の大陸ロマンには「ウラル・アルタイ語族」という当時の学説があった。東欧や北欧にまで点在する「自由民的な精神の同胞」を信じ、中国的な定住志向に安住しがちな日本人に、「自由な飛躍」こそ日本の真の姿という夢...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/25
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

徳川家康ではなく織田信長…司馬文学が描く「別の可能性」

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(5)移動と破壊と自由の実現

『ペルシャの幻術師』に始まった司馬文学は、『草原の記』で終わる。大陸ロマンを奉じた司馬遼太郎にとって、馬賊への憧れから転じた「移動と破壊と自由の実現」という夢を日本の歴史小説で仮託させたのが「英雄が自由な創意で...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/18
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

オオカミはいつイヌになったか…犬の起源と家畜化の歴史

もっと知りたいイヌのこと(1)イヌの歴史を振り返る

イヌは「人類の最古の友」とも呼ばれる存在だ。オオカミがイヌになり、われわれの家庭のペットとして「うちの子」と呼ばれるようになるまでには、どのような経緯があったのか。まだまだ分かっていないことは多いが、最新の研究...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/06/12
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長

『ペルシャの幻術師』が出世作の司馬遼太郎、実は日本嫌い

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(4)日本嫌いと大陸ロマン

「蒙古語」と呼ばれていたモンゴル語を専門にした学生時代の司馬遼太郎。当時、エリートコースにうまく乗れなかった挫折感もありモンゴル語を選んだ司馬だったが、彼が夢見たのは大陸で自由な旅をする「馬賊」になりたいという...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/11
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

司馬遷を意識…“司馬遼太郎”の由来と海音寺潮五郎との縁

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(3)司馬遼太郎ワールドと司馬遷

『国盗り物語』『関ケ原』『城塞』『竜馬がゆく』『燃えよ剣』など、司馬遼太郎は透徹した歴史家の目で読者にも俯瞰する視野を与える作品を次々と描き出していく。いわゆる英雄を一人ひとり描かれた物語を面白く読むうち、大き...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/04
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

『竜馬がゆく』『坂の上の雲』明治百年を画期した名著秘話

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは? (2)明治百年と司馬文学の歴史的意義

国民作家として書く作品のことごとくがブームを巻き起こしてきた司馬遼太郎。「明治百年」である1968(昭和43)年、『龍馬がゆく』が大河ドラマとして放映開始となったが、同年から『坂の上の雲』という小説も連載が開始されて...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/05/28
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

生誕100年、司馬遼太郎、遠藤周作、池波正太郎の世界に迫る

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(1)1923年生まれの3人の作家

司馬遼太郎生誕100年の今年(2023年)、小学生の頃から愛読者だった片山杜秀氏が司馬文学の魅力と限界、今日への影響を語り尽くす。まず同年生まれの作家として挙げられるのが遠藤周作と池波正太郎。戦前に教育を受け、20代前半...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/05/21
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

昭電疑獄で大蔵省を去り政界へ…なぜ岸信介に惹かれたのか

福田赳夫と日本の戦後政治(2)政治家への道と岸信介との共通点

順風満帆に見えた福田赳夫の大蔵官僚時代は、昭電疑獄事件を境に急転する。この事件をきっかけに大蔵省を退職することになった福田が志したのは、政治家への道だった。その後、岸信介に惹かれ、やがて政治活動をともに行ってい...
収録日:2022/09/29
追加日:2023/05/19
井上正也
慶應義塾大学法学部教授

トップの徳が見られている…本心を表明し良臣と心を1つに

徳川家康と貞観政要(9)君臣の関係と「十思」の教え

太宗が全幅の信頼を寄せていた臣下に生じた疑惑から始まる今回の講義。指導者にとって非常に参考にしたいテーマである。会社組織において幹部社員の育成と管理はトップにとって重要課題である。そこで最初に念頭に置くべきこと...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/05/07
田口佳史
東洋思想研究家

喜ばせて撤回するのは最悪…トップは口を出さず最後まで聞く

徳川家康と貞観政要(8)『詩経』の教えと日本の国家運営の形態

いつの時代も税についての関心は高い。平和で安定した世の中を運営するには必要であっても、重税を強要すれば社会の暗黒化を招くこともある。『貞観政要』では税の公平性とトップのあり方について学ぶことができる。これを読ん...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/04/30
田口佳史
東洋思想研究家

政治も教育も「五倫」や「仁義」に限る…古典を読む大切さ

徳川家康と貞観政要(7)政教仁義の道と古典

徳川家康は多くのことを古典から学んだ読書家だが、その古典の一つ、『貞観政要』に「君臣父子、政教仁義の道、並びに書内に在り」とある。「君臣父子」とはいわゆる五倫、すなわち人間関係で基本となる5つのことで、「政教仁義...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/04/23
田口佳史
東洋思想研究家

儒家の思想「天人相関」…天に代わり愉快な社会をつくる

徳川家康と貞観政要(6)人情と天人相関

儒教に「天人相関」という思想がある。自然現象と人間の行為には密接な関係があるという思想だが、今回は天災による大飢饉が起きたときに太宗が取った政策について、臣下との問答から「長」という立場にある人間が心得なければ...
収録日:2020/02/08
追加日:2023/04/16
田口佳史
東洋思想研究家

民を守り、公平に運用せよ…家康が力を入れた法整備とは

徳川家康と貞観政要(5)法整備の重要性

教育以外にも治政において重要なものは他にもある。徳川家康も太宗も非常に力を入れたのが法整備、つまり法律である。民のための法律をつくり、それを正しく運用してこそ平安の社会が築ける。今回の講義では、太宗と家康の法政...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/04/09
田口佳史
東洋思想研究家

プーチンは三流コメディアン、ゼレンスキーが一流政治家?

世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(2)古代アテネとウクライナの比較

勝ったとしても得るものが少ない「ピュロスの勝利」の教訓は、長期化の様相を呈するウクライナ戦争にも当てはめて考えることができる。ロシアとウクライナ両国の市民や企業がダメージを負い、消耗していく状況を解説するととも...
収録日:2023/02/28
追加日:2023/04/05
山内昌之
東京大学名誉教授

教育のトップを変えず幼年教育も徹底…学び重視の見事さ

徳川家康と貞観政要(4)学問第一と江戸の幼年教育

武断政治から文治政治に転換して「学問を第一」とした唐の太宗に倣い、徳川家康は学問所の創設に尽力し、その後、幕末まで教育のトップを変えることはなかった。そのおかげもあり、江戸の幼年教育はとても充実していた。3歳から...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/04/02
田口佳史
東洋思想研究家

エルの物語…臨死体験から考える「どういう人生を選ぶか」

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(16)エルのミュートス(物語)

ソクラテスが『ポリテイア』全10巻の最後に語るのは「エルのミュートス(物語)」である。戦場で亡くなり12日後に蘇生したパンピュリア族の勇士「エル」は、死後の魂の旅路として2つのコースがあることを知る。100年の人生の死...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/03/31
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

弘文館と昌平黌…儒学を基盤にして幹部の知性を底上げする

徳川家康と貞観政要(3)文治政治の象徴「弘文館と昌平黌」

太宗の唐王朝でも、徳川家康の江戸時代でも、武断政治から文治政治に転換するのはたやすいことではなかった。そこで、そのための基礎として、太宗は正殿の隣に文治政治を象徴する「弘文館」を建設した。家康はそれに倣い、やが...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/03/26
田口佳史
東洋思想研究家

詩人追放論と劇場型政治の批判…イデア論の本質と模倣

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(15)詩人追放論

プラトンの評判を落としている「詩人追放論」には、存在論的議論と心理学的議論の2つの側面がある。存在論的議論では、「寝椅子のイデア」という話を用いながら、ホメロスの作品を標的にして詩というものの存在意義について挑戦...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/03/24
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

盤石の四天王、質問力、仁と義…長期政権の要諦とは

徳川家康と貞観政要(2)安定した長期政権を築くために

武王によって紂の乱を平定した周は700年以上続いた。徳川家康によって戦国の世を終わらせたと徳川の世は260年以上続く長期政権となった。いったい長期政権はどこを注意しなければいけないのか。何によって短命になるのか。この...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/03/19
田口佳史
東洋思想研究家

自由党への葛藤と決断――政治家・岸にとって最大の転換点

岸信介と日本の戦前・戦後(5)国民運動の挫折と自由党入党

日本の将来を見据えてあるべき政治体制を模索してきた岸信介は、戦時中から政治活動の基盤となる組織形成に尽力していた。しかし、戦後、A級戦犯処分を受け、不起訴で釈放となるもしばらく隠遁生活を送ることになる。その後、国...
収録日:2022/09/02
追加日:2023/03/18
井上正也
慶應義塾大学法学部教授

僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路

理想的なポリスから劣悪な社会への堕落が起こる過程で、最も重要なのは「民主制」を経て最後の「僭主制」に移行する段階である。なぜ最も重要なのかというと、そもそも『ポリテイア』の問題提起が「僭主制が一番いい」という議...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/03/17
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生

ショパンの音楽とポーランド(1)ショパンの生涯

ピアニスト江崎昌子氏が、ピアノ演奏を交えつつ「ショパンの音楽とポーランド」を紹介する連続シリーズ。第1話では、すべてのピアニストにとって「特別な作曲家」と言われる39年のショパンの生涯を駆け足で紹介する。1810年に生...
収録日:2022/10/13
追加日:2023/03/16
江崎昌子
洗足学園音楽大学・大学院教授