テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは

「昭和」の検索結果

(全100件)
該当するデータが100件以上ありますので、「並び替え」の順に上位100件のみ表示しています。
絞り込み : 選択解除
並び替え : 関連度が高い よく見られている 追加日が新しい 追加日が古い

斉昭、松陰の発想が是!? 阿部正弘の評価との違いに物申す

徳川将軍と江戸幕府~阿部正弘編(5)徳川斉昭の発想と阿部正弘の現実感覚

徳川(水戸)斉昭の発想は、まるで「昭和20年8月段階の大本営陸軍部、陸軍の参謀たちの作戦」のようだと山内氏は語る。一方、阿部正弘は決断までに時間はかかるけれど優れた現実感覚を持つ。相容れない両者についてどう考えたら...
収録日:2021/03/29
追加日:2024/04/06

全面戦争はできない!?戦後のソ連の思惑と米ソ軍備拡張競争

歴史から考える「ロシアの戦略」(4)ソ連の極東戦略と戦後の米ソ対立

ソ連の基本戦略は強国との対決を避けることである。強国の中でソ連にとって最大の敵はアメリカである。では第2次世界大戦から戦後にかけてソ連はどのような動きをしていたのか。その流れを追いながら、自国維持のためにアメリカ...
収録日:2024/01/18
追加日:2024/03/11
山添博史
防衛研究所 地域研究部 米欧ロシア研究室長

1900年代日本経済の不安定化を招いたインフレと不人気政策

歴史的転換点における影の主役「インフレ」(2)幕末のインフレと1900年代前半

インフレ傾向が強まる現在の日本経済だが、幕末にもインフレは起こっていた。黒船来航に震災、疫病など複合的な要因で発生したインフレの影響により明治維新へと突き進んでいくことになるのだが、実は現在の日本とよく似た状況...
収録日:2023/12/26
追加日:2024/02/22
養田功一郎
三井住友DSアセットマネジメント株式会社 執行役員

院政か親政か…日本史で重要な政治システム「治天」とは

平安時代の歴史~「貴族道」と現代(5)摂関政治から院政へ

平安時代後期の摂関政治において、特に摂関家の女子力が政治的影響力を持つようになる。天皇の血統を保持する上で摂関家の女子たちが重要な地位を占めたからだ。そうして、当時非常に大きな役割を担った摂関政治だが、やがて「...
収録日:2023/10/20
追加日:2024/02/02
関幸彦
歴史学者

近代の超克への道…「多様性ある一元論」とポストモダン

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(7)近代の超克という課題

昭和10年代のいわゆる日本の全体主義は批判されがちだが、なぜそこに向かうことになったのかを冷静に見直す必要があると片山氏は語る。当時の「西洋の没落」の流れを受け、アジアや日本が自らの独自性を見出そうとした世界の趨...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/23
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

西洋の二元論と東洋の多様性ある一元論…岡倉天心の喝破

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(6)西洋の二元論か東洋の一元論か

戦時中に伊福部昭の音楽が多く取り上げられた背景には、日本全体をとりまく、ある傾向の影響もあった。それは、岡倉天心のような「アジアは一つ」とも似た一元論的な思想である。西洋の没落とともに浮上したこの思想とはいかな...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/16
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

2つの主題を対比する交響曲を超克し、1つの旋律で多様に

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(5)西洋音楽の型の超克

近代西洋では複数の要素を複雑に構成することがレベルの高い音楽だとされたが、「西洋の没落」が見え始めるとともにその傾向は見直され、1つのものを重視する方法に回帰していく。「複数の要素を構成する」とはどういうものか。...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/09
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

【会員アンケート企画】戦争をなくすために必要なのは?

編集部ラジオ2023:12月6日(水)

会員の皆さまからお寄せいただいたご意見を元に考え、テンミニッツTVの講義をつないでいく会員アンケート企画。今回は「戦争をなくすために必要なのは何だと思いますか?」というテーマでご意見をいただきました。 この問に...
収録日:2023/11/29
追加日:2023/12/06
テンミニッツTV編集部
教養動画メディア

アイヌの即興的な歌や踊りのなかに見つけた「音楽の命」

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(3)アイヌコタンでの経験

日本の戦時中に多く演奏されたのが伊福部昭の「交響譚詩」である。日本の民謡をそのまま曲にしているというわけではなく、オリジナリティが高く、それこそ日本的ともいえる曲であるが、なぜそのような独創的な曲を作ることがで...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/25
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

日本のバイタリティと近代管弦楽の融合…伊福部昭の独創性

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(2)東洋が見直され始めた時代

チェレプニン賞で1位を獲得した伊福部昭。彼が作曲した「日本狂詩曲」は、日本の祭りのバイタリティと西洋近代のオーケストラの融合であった。民族音楽ではなく、世界のどこでも交響楽団と譜面があれば、日本の祭りが猛烈な音響...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/18
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

映画『ゴジラ』の作曲家・伊福部昭、知られざる経歴を追う

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(1)チェレプニン賞に輝いた無名の作曲家

いまや世界的に広く知られる映画『ゴジラ』のメインテーマを創った作曲家・伊福部昭。彼は、最初から作曲家として順風満帆な人生を歩んでいたわけではなかった。今回はまず、彼を取り巻く環境と、彼の名が知れ渡ることになった...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/11
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

西郷隆盛、ガリレオ…偉人伝が教えてくれた人間のモデル

哲学の役割と近代日本の挑戦(6)歴史を動かす人物と歴史の見方

戦前はとても国際的で、三木清や九鬼周造がドイツに留学し、当時の最先端の哲学を現地で学ぶなど、世界的にも哲学に切磋琢磨した時代だった。その時代についてもちゃんと覚えておくべきだし、さらにいえば、そうした時代に歴史...
収録日:2023/07/28
追加日:2023/11/04
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋

組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論

組織のモチベーションやパフォーマンスをあげるために、「組織心理学」が注目されている。なぜ組織に「心理学」が必要なのかといえば、組織が人で構成され、人は心に左右されるからだ。妬みや温度差などのネガティブな感情が及...
収録日:2023/06/21
追加日:2023/10/27
山浦一保
立命館大学スポーツ健康科学部・研究科 教授

【会員アンケート企画】どのメディアが問題か?

編集部ラジオ2023:10月19日(木)

会員の皆さまからお寄せいただいたご意見を元に考え、テンミニッツTVの講義をつないでいく「会員アンケート企画」。今回は、ジャニーズ問題などで注目が集まった、「日本のメディア」についてご意見をいただきました。 メデ...
収録日:2023/10/12
追加日:2023/10/19
テンミニッツTV編集部
教養動画メディア

小林秀雄“最後の弟子”福田恆存の言葉と日本人の「自然」

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(7)改めて問われる、日本人の「自然」

小林秀雄が「伝統」と「直感」、吉本隆明が「大衆の原像」と「対幻想」という言葉でそれぞれ論考している“日本人の「自然」”。戦前・戦後を越え、昭和から平成へと向かう中、ニーチェから始まるポスト・モダニズムが堕落し、200...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/26
浜崎洋介
文芸批評家

食材の価値…亜鉛不足の怖さ、果糖(フルクトース)の害

飽食時代の「選食」のススメ(3)日本人が摂るべき栄養

食事の栄養バランスを自分自身で管理することは「選食」の重要な実践だ。では、私たちはどんな栄養素を意識して摂取すればいいのだろうか。亜鉛やタンパク質など、現代の日本人に不足しがちな栄養素とその摂取方法を解説すると...
収録日:2023/05/23
追加日:2023/09/07
堀江重郎
順天堂大学医学部・大学院医学研究科 教授

吉本隆明の思想を凝縮した敗戦時20歳の回想「戦争と世代」

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(4)純粋戦中世代の葛藤―吉本隆明の「起点」

「戦後最大の思想家」ともいわれる吉本隆明について考える第4話。伝統を重視する小林秀雄を保守と捉えるならば、吉本隆明は新左翼を肯定する左派のイメージが強いが、実際は異なる。そこで、まずは純粋戦中世代である吉本隆明の...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/05
浜崎洋介
文芸批評家

デビュー論文「様々なる意匠」小林秀雄の試みと直観の真意

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(3)小林秀雄の批評

大正から昭和初期にかけて起きた戦争景気、関東大震災、昭和恐慌など時代の荒波は、日本国民の心に多くの影響を与えた。そうした中、昭和4(1927)年に「様々なる意匠」という論文で文壇にデビューした小林秀雄は、これらの人々...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/29
浜崎洋介
文芸批評家

小林秀雄をより深く理解するための「近代日本小史」

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(2)なぜ「批評」は昭和初期に登場するのか

日本は明治維新によって西洋近代化へと大きく舵を切るが、それは大きな矛盾を抱えた大改革だった。そして「和魂洋才」という言葉が象徴するように、日本の国体主義と西洋の資本主義を両輪に推し進めた結果、経済は発展していっ...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/22
浜崎洋介
文芸批評家

魂の苦悩に耐える「こらえ性」こそ日本人には大切である

人生のロゴス(12)最後には必ず正しい道に到達する

永遠の苦悩に向かって生きようとする人間は、失敗と間違いの連続である。だから、〈心さえ歪んでいなければ、最後には必ず正しい道に到達すると思っている〉というような言葉に感激する感性がないと、苦悩に挑戦もできない。今...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/08/11
執行草舟
実業家

プーチン、習近平、トランプ…リーダーの「終わりの始まり」

ポスト冷戦の終焉と日本政治(6)世代交代と民主主義のために

今、欧米では政治の世界で世代交代が起きつつある。それは同時に、プーチン、習近平、トランプという3人のリーダーが率いた時代の「終わりの始まり」、すなわち行く末が決しつつあるということでもある。この新しい世界への移行...
収録日:2023/05/24
追加日:2023/08/01
中西輝政
京都大学名誉教授

選挙シニシズム・野党・政治への無関心…日本政治の問題点

ポスト冷戦の終焉と日本政治(5)日本政治の混迷と3つの問題点

世界情勢が大きく動いている非常事態の中で、日本の政治は劣化し続けているように感じられる。その問題点として、「選挙シニシズム」とも呼ばれる選挙至上主義をはじめ、野党の責任、そして国民の政治への無関心の3つを挙げるこ...
収録日:2023/05/24
追加日:2023/07/25
中西輝政
京都大学名誉教授

小津安二郎映画の「節度ある甘え」…持続可能な甘えとは?

『「甘え」の構造』と現代日本(8)小津安二郎の映画と「節度ある甘え」

『小津安二郎の芸術』(佐藤忠男著)という本が、『「甘え」の構造』と同じ1971年に出版されている。その本では、『「甘え」の構造』を引用しながら小津映画で描かれている「甘え」の美学について分析されているのだが、当時あ...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/07/15
與那覇潤
評論家

アウグストゥスが強調した「権威」、象徴としての街道

江戸とローマ~アッピア街道と東海道(2)権威に通じる道

アウグストゥスが『業績録』の最後に強調したのは「権威」だった。大規模な道路建設に、多大な動員力を要するのはいうまでもないが、それは単なる権力だけでなく、「権威」を意味している。ローマの権威とは、それまでに培われ...
収録日:2021/08/20
追加日:2023/07/12
本村凌二
東京大学名誉教授

エリート、理念重視、自民党近代化…福田赳夫を深掘りする

福田赳夫と日本の戦後政治(9)ぶれない政治家と自民党での役割

派閥争い、金権政治という荒波を乗り越えて、自身の政治理念を貫き通した福田赳夫の政治家人生。どのようにして、福田のような政治家が生まれるに至ったのか。また、福田の掲げた理念は、今の自民党政治にとってどのような意味...
収録日:2022/09/29
追加日:2023/07/07
井上正也
慶應義塾大学法学部教授

「いい思い出」を持っている人とは勇気がある人である

人生のロゴス(5)記憶と思い出が人間を創る

日本の知性人、教養人の代表と当時言われた小林秀雄は〈上手に思ひ出す事は非常に難しい〉と述べた。大事なのは、思い出を情感の中に美しく入れられるか否かである。それができる人はたとえ貧しくとも、いい思い出ができる。い...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/06/23
執行草舟
実業家

苦悩と葛藤の意義…文明を生み出すには地獄の池の底が要る

人生のロゴス(4)苦悩と葛藤

ダンテの『神曲』に〈地獄には、地獄の名誉がある〉とあるように、西洋はずっと葛藤を続けてきた。この言葉には、「本当の名誉心とは何か」ということが書いている。当時の人間は人間が持つ理想や憧れなどを神と対立する悪いも...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/06/16
執行草舟
実業家

派閥解体をめざす党風刷新運動の挫折…不遇から大蔵大臣へ

福田赳夫と日本の戦後政治(5)党風刷新運動の失敗と佐藤栄作政権

池田勇人政権の方針との食い違いが顕著になり、政調会長を辞職した福田赳夫。その後、自民党の派閥政治を改めるために「党風刷新運動」を展開したが、それも失敗に終わる。キャリアにおいて「冬の時代」を迎えた福田だったが、...
収録日:2022/09/29
追加日:2023/06/09
井上正也
慶應義塾大学法学部教授

司馬遷を意識…“司馬遼太郎”の由来と海音寺潮五郎との縁

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(3)司馬遼太郎ワールドと司馬遷

『国盗り物語』『関ケ原』『城塞』『竜馬がゆく』『燃えよ剣』など、司馬遼太郎は透徹した歴史家の目で読者にも俯瞰する視野を与える作品を次々と描き出していく。いわゆる英雄を一人ひとり描かれた物語を面白く読むうち、大き...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/04
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

『竜馬がゆく』『坂の上の雲』明治百年を画期した名著秘話

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは? (2)明治百年と司馬文学の歴史的意義

国民作家として書く作品のことごとくがブームを巻き起こしてきた司馬遼太郎。「明治百年」である1968(昭和43)年、『龍馬がゆく』が大河ドラマとして放映開始となったが、同年から『坂の上の雲』という小説も連載が開始されて...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/05/28
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

生誕100年、司馬遼太郎、遠藤周作、池波正太郎の世界に迫る

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(1)1923年生まれの3人の作家

司馬遼太郎生誕100年の今年(2023年)、小学生の頃から愛読者だった片山杜秀氏が司馬文学の魅力と限界、今日への影響を語り尽くす。まず同年生まれの作家として挙げられるのが遠藤周作と池波正太郎。戦前に教育を受け、20代前半...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/05/21
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

経営幹部のセクハラは一発退場!ハラスメント問題を考える

本質から考えるコンプライアンスと内部統制(2)社会の変化から考えるハラスメント

セクハラ、パワハラ、マタハラなど、ハラスメントにはさまざまな種類がある。その全てが法令違反というわけではないが、企業のリスク管理において、役員・経営幹部のセクハラは一発退場になるのが現在の常識となっている。では...
収録日:2023/01/16
追加日:2023/05/10
國廣正
弁護士・国広総合法律事務所パートナー

お妾さん文化、不倫騒動…時代で変わる価値観の多様性

江戸とローマ~娼婦と遊女(4)変化する価値観と遊女文化

明治以降、ヨーロッパのキリスト教文化の影響を受けてきた日本人は、そうした近代の価値観に基づいて吉原についても批判する。だが、歴史的な事象は、同時代の価値観、あるいはその地域の価値観に基づいて考えてみるべきもので...
収録日:2021/08/20
追加日:2023/05/08
本村凌二
東京大学名誉教授

「食乱れて、民族滅ぶ」今こそ和食に注目すべきわけ

和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(4)日本の遺産を守れ

発酵食による免疫増進という素晴らしい伝統を持ってきた日本人は、納豆汁のようなすぐれたスタミナ食を生み出し、日本酒を伝えてきた。しかし、ここ数十年で激増した肉食の脅威は、世界遺産たる和食の牙城を揺さぶっている。小...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/04/29
小泉武夫
農学博士

日本人は地球上最もベジタリアンだった?和食の7つの基本

和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(1)和食の特徴と日本人

ユネスコ無形文化遺産に「和食」が登録されたのは、大きな話題になった。国の「日本食文化の世界遺産登録に向けた検討会」委員として尽力された小泉武夫氏に、和食の魅力の真髄を伺う。「良い水での調理」「心と体のための食事...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/04/08
小泉武夫
農学博士

霊性文明の危うさと、無限成長の危うさに共通するもの

逆遠近法の美術論(5)インパール作戦と無限成長はイコール

江戸時代とビザンティン帝国は、近いところまで到達したと言われる霊性文明――。特に、幕末の日本人の生活を見ていると、本当に霊性文明を感じる。日本人はみな武士道に憧れ、武士のような指導階層がいたからである。しかし、明...
収録日:2022/08/30
追加日:2023/04/07
執行草舟
実業家

「昭和の妖怪」岸信介の知られざる実像を検証する

岸信介と日本の戦前・戦後(1)毀誉褒貶相半ばする政治家

戦後、A級戦犯容疑者として獄中生活を送ったのち、政界復帰からわずか4年で内閣総理大臣にまで上り詰めた岸信介。戦前と戦後を跨いだその激動の政治家人生は、どのようなものだったのか。晩年になって「昭和の妖怪」といわれた...
収録日:2022/09/02
追加日:2023/02/18
井上正也
慶應義塾大学法学部教授

貨幣数量説と大恐慌…大恐慌の本当の原因はFRBのミスだった

本当によくわかる経済学史(8)1929年世界大恐慌の真実

よく知られているように、1929年から大恐慌が始まってしまう。はたして、大恐慌はどうして起こったのだろうか。その原因を知るためには、まず、貨幣数量説を知っておいたほうが良い。そして貨幣数量説を理解するためには、「長...
収録日:2022/06/08
追加日:2023/01/25
柿埜真吾
経済学者

柳田國男『遠野物語』に感銘、折口が説いた「生活の古典」

折口信夫が語った日本文化の核心(4)折口信夫の「戦後のメッセージ」

日本人は明治期に日本が近代化する過程で、自分たちに文化があるのか疑問を持つようになる。そうした中、外国の文化に触れることで日本を自覚する岡倉天心や新渡戸稲造のような青年たちも現れる。一方、日本人の生活を見直すこ...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/01/16
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

寅さんも水戸黄門も…「ほかひびと」が伝承した貴種流離譚

折口信夫が語った日本文化の核心(3)貴種流離譚と型の文化

日本の物語の多くは古来から「貴種流離譚」といい、偉い人が流浪の旅を続ける苦難の物語である。折口信夫は、そうした物語を伝承したのは自らも流浪の民だった「ほかひびと」だと指摘している。さらに語りには必ず弦楽器を伴い...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/01/09
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

今川「人質」時代、徳川家康の実像を物語る3つのエピソード

家康の人間成長~戦略性をいかに培ったか(1)今川「人質」時代と今川義元の思惑

徳川家康の実像が近年、大きく変わってきている。これまでのリーダーシップが前面で出た「徳川中心史観」から、むしろ家康は家臣団によって支えられてきたというのだ。また、少年時代「人質」だった家康だが、いわゆる「辛抱、...
収録日:2022/10/03
追加日:2023/01/03
小和田哲男
静岡大学名誉教授

だんじりと一緒で、絵を描くときは「勢い」「迷わない」

勢いと余白(3)マグマのようなエネルギー

子どもの頃からだんじりを曳いていたコシノジュンコ氏は、絵も「勢い」で描く。だんじりは「一気」「団結」が重要だが、それと同じで、迷うとおかしくなってしまうからである。また三姉妹で競走しながら育ったため、自分の個性...
収録日:2022/10/06
追加日:2022/12/30

「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源

折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」

折口信夫の学問は、大きな見取り図のようなものがあり、それが円を描いているのが特徴である。その学問は、あらゆる文化の根源を「生活」に置いている。例えば「もてなす」という文化は、お祭りが「常世」から来る「まれびと」...
収録日:2022/09/13
追加日:2022/12/26
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

「お祭りがある日本」は団結できて、いざとなったら強い

勢いと余白(2)岸和田と「だんじり精神」

コシノ家の女性は、母も三姉妹も、全員「服の持つ力で世の中に貢献する」という信念を持っていた。コシノ氏の母をモデルにした朝ドラ『カーネーション』から、そのことが濃厚に伝わってくる。そしてこれは、岸和田のど真ん中で...
収録日:2022/10/06
追加日:2022/12/23

「死に死を与える」…死を乗り越える価値観

『ベラスケスのキリスト』を読み解く(12)キーワードを読み解く〈下〉

『ベラスケスのキリスト』第4部第1節に「死に死を与える」という言葉が出てくる。これは「肉体のある人生が人生」と思っている限り、理解できない。戦後の日本人は貧しかったが、写真を見るとみんな明るい。当時の日本人は「...
収録日:2022/08/02
追加日:2022/11/25
執行草舟
実業家

霊性文明とは「一生をかけた、宗教の本質との対決」である

『ベラスケスのキリスト』を読み解く(4)慈善は宗教の本質ではない

昔の宗教家は、信仰のために自らの命を投げ出すことができた。だが、現代人にそれは、とうてい無理である。だから新しい人間の魂を生み出すには、昔の宗教家の魂と対話して、命の価値を考えつづけ、葛藤しつづけるしかない。こ...
収録日:2022/08/02
追加日:2022/09/30
執行草舟
実業家

真の国際協調とは何か…統制派、条約派の危険性を見誤るな

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(7)昭和維新と歴史解釈の問題

政治と軍の関係でいえば、保身的な政治家や軍の指導者に対する若い佐官の強い焦燥感こそが歴史を動かしたと考えられる。陸軍と海軍との関係でも、陸軍の統制派に比べて海軍の条約派は良く描かれがちだが、これらも含めて、昭和...
収録日:2018/12/25
追加日:2022/09/23
中西輝政
京都大学名誉教授

「昭和の悲劇」の教訓とは…従来の昭和史理解の大きな誤り

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(6)二つの教訓

皇道派は中国との戦争の回避を主張したが、統制派こそが侵略を推進し、日本を破滅に導いた。だが総力戦体制は日本のみの考え方ではなかった。グローバリズムの中でも自国の国防については考えをひそかに持っていた。これが日本...
収録日:2018/12/25
追加日:2022/09/16
中西輝政
京都大学名誉教授

ソ連を軽視し中国の資源確保を狙った統制派の戦略的な失敗

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(5)戦略論の違い

皇道派と統制派の決定的な違いは戦略論で、対外戦略や軍の将来ビジョンにその違いが見て取れたという。満洲事変以後、両派が分かれていくその戦略には、いったいどのような違いがあったのか。(全7話中第5話)
収録日:2018/12/25
追加日:2022/09/09
中西輝政
京都大学名誉教授

皇道派の多くは精神主義ではなく、開明的な情報将校だった

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(4)皇道派の人物列伝

皇道派は精神主義のようにいわれるがそれは誤解であり、実は開明的で知的な人々が多く、欧米列挙の情報や文化に親しんだ。例えば、知的な軍人だった小畑敏四郎、戦後に吉田茂のブレーンも務めた辰巳栄一やユダヤ人を保護した樋...
収録日:2018/12/25
追加日:2022/09/02
中西輝政
京都大学名誉教授

永田鉄山の「政界・経済界」工作…高度国防国家と統制経済

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(3)軍縮をめぐる対立

陸海軍における派閥を生み出した要因の一つに軍縮がある。海軍においては艦隊派が軍縮に反対し、条約派と対立した。陸軍の統制派は条約派と共通性もあるが、永田鉄山の例に見られるように、経済界や政界に工作を行ないつつ、統...
収録日:2018/12/25
追加日:2022/08/26
中西輝政
京都大学名誉教授

昭和陸軍の派閥抗争には三つの要因があった

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(2)派閥化の要因

大正時代は大正デモクラシーといわれるように、非常に爛熟した消費文化がはやった時代だとイメージする人は多いが、実際は違っていた。脆弱であったし、非常に日本がもがきだした時代であった。外在的要因によって昭和の陸軍の...
収録日:2018/12/25
追加日:2022/08/19
中西輝政
京都大学名誉教授

日英同盟の廃棄、総力戦…世界秩序の激変に翻弄された日本

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(1)総力戦時代の到来

日本陸軍は戦前の歴史をどう動かしたのか。シリーズでは陸軍の皇道派と統制派がどのような考えのもとに動いたかを論じる。第1話の今回はまず、第一次大戦が世界史的にいかなる意味を持ったかについて解説する。(全7話中第1話)
収録日:2018/12/25
追加日:2022/08/12
中西輝政
京都大学名誉教授

1979年に何が起こったのか――歴史的曲がり角の年を俯瞰する

グローバリズムの“終わりの始まり”(2)振り子のような「歴史の流れ」を読む

これまでのグローバリゼーションが終わり、新時代を迎えようとしている。この未経験の事態を迎える際に大切なのは、「歴史に学ぶ」ことである。では、どのような視点で歴史を読み解けばいいのだろうか。冷戦後のグローバリゼー...
収録日:2022/05/30
追加日:2022/07/22
中西輝政
京都大学名誉教授

『潮騒』と『太陽の季節』…美への憧憬vs煽情的な太陽族

石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿(4)三島と石原の芸術性は対極的

三島由紀夫と石原慎太郎はほぼ同時代に活躍した作家であるといえる。しかし、二人の作品を見ると、似たモティーフを用いつつも、その扱い方が全く異なることが見て取れる。交流があり影響し合った二人が、それぞれ何に重きを置...
収録日:2022/03/18
追加日:2022/06/29
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

価値紊乱者たれ…「生命的な実感」の重視と旧世代への反逆

石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿(3)価値紊乱者・石原慎太郎と戦後派の時代

『太陽の季節』で芥川賞作家となった石原慎太郎が好んで使用した言葉に「価値紊乱」がある。これは単に価値を乱す(壊す)だけでなく、その先に新しい価値を創造するというもの。石原慎太郎の小説や政治に見られる、当時のオー...
収録日:2022/03/18
追加日:2022/06/22
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

ウクライナ侵攻からトップが学ぶべき『孫子』の教え

孫子と統帥綱領でウクライナ侵略を読む(1)孫子の兵法と「info war」

中国春秋戦国時代で生まれ、今なお多くの人に読まれ続ける兵法書『孫子』。また、大日本帝国陸軍が作戦を立案するために策定した手引書である『統帥綱領』。これらは、現在のロシア・ウクライナ間の戦争を見る際にも、多くの視...
収録日:2022/04/27
追加日:2022/05/29

自分のためだけの自己実現の「強烈な虚しさ」は何か?

自信について(8)自分の「道」はどうすれば見つかるか

自分の「道」はどうすれば見つかるのだろうか。自分本位の「自己実現」を果たしたところで、「強烈な虚しさ」を感じるだけになりかねない。「量の追求」を求める現代社会では、「道」を見つけるのは難しい。だが、キリンビール...
収録日:2022/01/25
追加日:2022/05/13
対談 | 執行草舟田村潤

古代ローマの公衆浴場と江戸の銭湯…風呂は楽しい社交場

江戸とローマ~テルマエと浮世風呂(2)お風呂は社交場だった

日常的にお風呂に親しむ日本人は見落としがちだが、入浴文化は良質な水の大量確保に支えられている。ローマも日本も、文字通りその恩恵に浴してきた。公衆浴場や銭湯には町の社交場の機能があったし、体を清潔にしたり、体の芯...
収録日:2021/05/24
追加日:2022/02/11
本村凌二
東京大学名誉教授

現世で成功できるかどうかは本人ではなく親や先祖で決まる

憂国の芸術(4)現世的成功をもたらす「徳」の根源

コシノジュンコ氏は戦後の焼け野原だった大阪から出てきた。日本が豊かになると、彼女のような強い個性の作家は出なくなった。強い個性は枯渇感がなければ出てこないのだ。ところで、コシノジュンコ氏はとても温かくて親切で、...
収録日:2021/12/02
追加日:2022/02/04

課題がデータで「見える化」できる時代…企業のあり方は?

「新しい資本主義」の本質と課題(4)社会課題の変化と「見える化」

以前は消費者の望む課題解決が、そのまま企業の課題解決でもあった。しかし、現在は消費者の課題が企業の課題に直結しなくなっている。そのような社会課題の変化が起きている時代において、企業はどのようにして自社の評価を得...
収録日:2021/11/22
追加日:2022/02/03
柳川範之
東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授

中国が暴走しないように日本がやるべきこと

中国共産党と人権問題(6)米中対立で問われる日本の姿勢

中国の人権問題について考えるには、中華思想を背景とした統治システムを理解する必要がある。日本は中国の文化から多大な影響を受けつつ、西洋から人権の尊さを学んできた。米中の対立が激化する中、日本はどうあるべきか。(...
収録日:2021/10/15
追加日:2022/01/28
橋爪大三郎
社会学者

「人間天皇」を否定した三島由紀夫の思想が問うものとは

天皇のあり方と近代日本(4)三島由紀夫VS東大全共闘

世界中で価値観の分断が進み、社会が大きく割れている。ここで想起されるのが、1969年の「三島由紀夫vs東大全共闘」の両極に割れた討論会である。この討論会で、東大全共闘は天皇を罵り嘲笑する一方、三島由紀夫は「この天皇は...
収録日:2021/11/02
追加日:2022/01/06
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

国家の上に存在する中国共産党はどのような組織なのか

中国共産党と人権問題(2)中国共産党は超法規的存在?

習近平総書記率いる中国共産党が一党支配する中国の政治体制は、どのような仕組みで動いているのか。中華人民共和国建国の歴史的背景や、日本における大日本帝国憲法での天皇の規定との比較から、アメリカや日本の政治と大きく...
収録日:2021/10/15
追加日:2021/12/31
橋爪大三郎
社会学者

小泉信三は「近視眼的」だった…多様性の時代の困難さ

天皇のあり方と近代日本(3)価値観多様化の壁

戦後の皇太子教育を担った小泉信三は、「戦後民主主義的な世の中が永続していく」というイメージのなかでイギリス王室に範をとった。だが、現在までの数十年間に起こったのは価値観の多様化であり、それに前後するブルジョア市...
収録日:2021/11/02
追加日:2021/12/30
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

戦後の「人間天皇」と「開かれた皇室」がもたらす悲劇

天皇のあり方と近代日本(2)「開かれた皇室」の大問題

戦後の皇室には「普通の国民と同じような生活感覚」や「家族の情愛」が求められた。「人間と人間」の関係が求められ、とりわけご結婚がその点から注目を集めた。だが、眞子内親王のご成婚が支持されなかったのはなぜか。そこに...
収録日:2021/11/02
追加日:2021/12/23
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか

天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室

日本の歴史のなかで、天皇や皇室の姿は大きく移り変わってきた。日本が第二次世界大戦に負けた後、戦後日本的な象徴天皇の姿が確立されていったが、今、その「戦後の皇室像」の変化が求められているのではないか。その問題意識...
収録日:2021/11/02
追加日:2021/12/16
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

50代からの「人脈の棚卸し」、会社を離れても付き合いたいか

会社人生「50代の壁」(5)個人として社会とつながるために

50代からの人生をいかに充足させるか。そのために、50代は会社人生で培ったノウハウや人脈をあらためて見直す時期に来ているといえるだろう。さらに、これまで会社を通じて社会とつながっていた人は、個人として社会とつながる...
収録日:2021/08/31
追加日:2021/12/07
江上剛
作家

コリン・タッジが唱える「小規模農耕」とは何か

ソフトな歴史学のすすめ(3)小規模農耕から生まれるネットワーク

従来は、人類が大規模農耕を行うようになり文明が大きく発展したと捉えられていたが、それに若干の修正が出てきた。それが「小規模農耕」の存在だ。いったいどのようなものなのだろうか。上野氏の祖母のエピソードも交えながら...
収録日:2021/06/04
追加日:2021/10/25
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

「くらげなす漂える島」日本は「吊り橋国」である

神話の「世界観」~日本と世界(6)日本人を日本人たらしめたもの

大正時代、『古事記』に魅せられたロシア人のワノフスキー。彼もまた日本神話を自然主義的に解釈した。そして、それが、わが国において次々に自然が起こす災難が「日本人を日本人たらしめた」という寺田寅彦の解釈とつながって...
収録日:2020/12/07
追加日:2021/10/24
鎌田東二
京都大学名誉教授

スサノヲ神話は火山現象?…寺田虎彦の地球科学的な解釈

神話の「世界観」~日本と世界(5)寺田寅彦の日本神話解釈

物理学者・寺田寅彦はかつて「地球物理学的にわが国の神話を見ていくと、日本の国土にふさわしい自然現象が随所に見られる」と述べた。それはどういうことなのか。話は彼が指摘する日本神話の具体的解釈へと進んでいく。(全8話...
収録日:2020/12/07
追加日:2021/10/17
鎌田東二
京都大学名誉教授

日本神話と北欧神話の決定的な違いは終末論があるかないか

神話の「世界観」~日本と世界(3)北欧神話との違いと日本神話の構造

世界の神話にはその地域の気象的特徴や地形的特徴との相関関係がある。そのような中、北欧神話と日本神話には共通する部分も多いのだが、決定的な違いも存在する。それは終末論があるかないかだと鎌田東二氏は言う。いったいど...
収録日:2020/12/07
追加日:2021/10/03
鎌田東二
京都大学名誉教授

家族の対話は問題解決型ではなく、「心の対話」をすべし

黒川伊保子先生に学ぶ「子育てのトリセツ」(5)心の対話と問題解決の対話

男性脳と女性脳の違いを踏まえたうえで、家族でうまくコミュニケーションを取るにはどうすればいいか。黒川伊保子氏によると、家族での対話はおしなべて「心の対話」をすべきだという。多くの男性が苦手とする「心の対話」をす...
収録日:2021/06/28
追加日:2021/09/20
黒川伊保子
株式会社感性リサーチ 代表取締役社長

日本が開戦後に行った省庁再編、実態は「縄張り争い」

近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(7)非常時の省庁再編とその実態

第2次世界大戦中、非常時に対応する名目で省庁再編が行われた。外交や行政を円滑に進めることが目的だったが、実態は「縄張り争い」だった。その結果、どうなったのか。省庁再編によって起こった内実に迫る。(全9話中第7話) ...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/09/15
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編

近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革

近衛内閣から無任所大臣の活用という発想を受け継いだ東條内閣。その東條内閣で進められたのは「兼職」と「省庁再編」だった。これは結果として、日本が悲惨な末路をたどることにつながったのだが、それはなぜか。(全9話中第6...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/09/08
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

日本の核であった「家」制度を、どうすれば復活できるか

「葉隠武士道」を生きる(9)「家」を滅ぼしたGHQ

古来、日本人にとって「家」は非常に重要なものであった。だが、そのことを、現代日本人にどうすれば伝えることができるのか。これは、きわめて難しい。まず、ここで言う「家」は今の「家庭」のあり方とは違う。むしろ小さい企...
収録日:2021/04/08
追加日:2021/09/03
執行草舟
実業家

東條内閣の官僚・山崎丹照が構想した強力政治実現への改革

近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(5)大臣を増やすか、減らすか

「無任所大臣の活用」という発想は近衛内閣から東條内閣に引き継がれた。しかし、東條内閣時代はそれに異を唱える役人も登場した。官僚の中枢において、いわゆる「国家デザイン戦略」を担当していた山崎丹照という人物だ。彼は...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/09/01
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

「いいね」の数を誇る風潮こそ、物質文明的な虚無思想

「葉隠武士道」を生きる(8)すべて「数」で判断する愚

昔は、真っ正面から真剣に文学論を闘わせるような気風もあったが、最近では、「争いがいけない」「嫌われたくない」ということばかり優先するようになり、友達の数やSNSの「いいね」の数を誇るようになってしまった。しかし、そ...
収録日:2021/04/08
追加日:2021/08/27
執行草舟
実業家

大谷翔平と石原裕次郎に見る「人間的魅力」の本質とは?

大谷翔平と石原裕次郎「好かれる男」の共通点

大リーグで活躍する大谷翔平選手。そんな大谷選手を最初に見たとき、本村凌二氏は「あ、これは石原裕次郎と似ている眼だな」と思ったという。しかも両者ともに、周りの人びとからすごく好かれているのが伝わってくる。それは、...
収録日:2021/07/16
追加日:2021/08/18
本村凌二
東京大学名誉教授

岩倉具視の明治維新は第2の徳川幕府を作り出さないこと

近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(3)天皇を中心とした近代国家へ

明治政府、特に岩倉具視が目指したのは、天皇中心の近代的な中央集権国家だった。そして、二度と天皇以外に実権を握られないように、権力が集中しないシステムをつくり上げたのだが、それが結果的に国を動かす際には矛盾をかか...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/08/18
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

伊藤博文は大日本帝国憲法の致命的な問題点に気づいていた

近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(2)明治憲法体制の弱点

第2次近衛内閣時代に無任所大臣を活用するという体制を試みたが、そもそも、この発想に至ったのは、当時の大日本帝国憲法(明治憲法)体制では行政がうまくいかないことが明らかになってきたからだった。そのことに憲法をつくっ...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/08/11
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

財務省は悪代官?なぜ増税に取り組むのか

財務省の課題と役割を問う(1)なぜ「悪代官」役が必要か

1989年に消費税が導入されてから約30年が経った。段階的に引き上げられ、2019年に10パーセントになった。その道のりは決して容易ではなかった。それをすれば「悪代官」といわれる増税だが、なぜ財務省はそれをあえて担ってきた...
収録日:2021/04/27
追加日:2021/07/21

『昭和16年夏の敗戦』『昭和23年冬の暗号』が映す未来とは

『昭和16年夏の敗戦』と『昭和23年冬の暗号』

猪瀬直樹氏が、自身が書いた『昭和16年夏の敗戦』と『昭和23年冬の暗号』の現代的な意味について語る。1983年に出版された『昭和16年夏の敗戦』は、昭和16年当時に日本の若き俊英たちが、3~4年後の日本の敗戦を正確にシミュレ...
収録日:2021/06/25
追加日:2021/07/20

いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか

財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳

国際的に見ても大変厳しい状態にある日本の財政状況。年々膨れ上がる国の借金が長らく問題となっている中、新型コロナウイルスの世界的な蔓延に直面し、日本の経済状況はさらに深刻な事態に陥っている。そもそも、現在のような...
収録日:2021/04/27
追加日:2021/06/30
岡本薫明
第15代財務事務次官

博物館や回想録を通じて、日本も戦争当時の教訓を思い出す必要がある

戦時徴用船の悲劇と大洋丸捜索(6)アメリカの潜水艦

日本の船が戦った当時のアメリカの潜水艦に目を移すと、多くの船が沈没していることがわかる。当時の米海軍の名将・ニミッツの生家近くには、太平洋戦争を記念する博物館がある。ニミッツの回想録は、モノを作ることは得意だが...
収録日:2020/02/28
追加日:2021/06/12
浦環
東京大学名誉教授

沈没船の戦いの歴史をひも解く

戦時徴用船の悲劇と大洋丸捜索(5)他の沈没船とその関係

大洋丸の探索は成功に終わった。しかし、その他の沈没船は何だったのか。歴史を振り返ると、残りの4つの沈没船に関しても推測できることがわかった。日本とアメリカの船がお互いに攻撃し合って、何隻も沈没していったのである。...
収録日:2020/02/28
追加日:2021/06/05
浦環
東京大学名誉教授

本性主義の経営――コロナ禍でも人間の本性は変わらない

「逆・タイムマシン経営論」で見抜く思考の罠(5)本性主義の経営とコロナ

騒動が起こりやすくなったのは、情報流通手段の発達によって、情報拡散のスピードが格段に上がっているためである。しかし、どのような騒動、あるいは緊急事態の中でも人間が高い適応力を示していることは、過去の事例を振り返...
収録日:2020/12/07
追加日:2021/05/22
楠木建
一橋大学大学院 経営管理研究科 国際企業戦略専攻 特任教授

1942年に米潜水艦の魚雷で沈没した大洋丸の数奇な運命

戦時徴用船の悲劇と大洋丸捜索(2)大洋丸の数奇な運命

1942年5月、多くの民間人を乗せた大型客船大洋丸は、長崎沖でアメリカの潜水艦によって撃沈された。この大洋丸は、太平洋戦争開戦直後に沈没するまで、日本のさまざまな歴史に関わり続けた。大洋丸の足跡から見える興味深い日本...
収録日:2020/02/28
追加日:2021/04/03
浦環
東京大学名誉教授

沈没船の探索は戦争と技術の関係を後世に伝える重要な仕事

戦時徴用船の悲劇と大洋丸捜索(1)戦時徴用船と戦争

東京大学名誉教授の浦環氏が新たなプロジェクトとして着手した「大洋丸」の探索に関する講義シリーズ。沈没船の発見は多くの人に戦争と技術の関係に関して強い印象を与える。今回の講義では、「大洋丸」プロジェクトの内容に入...
収録日:2020/02/28
追加日:2021/03/27
浦環
東京大学名誉教授

「本物の芸術作品」には、作者のすべてが入っている

「壁」ありてこそ(6)作品の中に生きつづける魂

価値のあるものを残しておけば、何百年経とうが、才能のある人がその魂を受け取ってくれる。そう思って魂の芸術を集めている。優れた芸術には、作者自身の人となりがすべて入っている。だから『万葉集』を読めば当時の人と会話...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/03/26

「などてすめろぎは人間となりたまいし」という叫びの真実

「壁」ありてこそ(5)天皇の人間宣言と三島由紀夫

三島由紀夫は、戦後、マッカーサーの命令で出された昭和天皇の「人間宣言」を嘆いた。そして自らの作品『英霊の聲』で「などてすめろぎは人間(ひと)となりたまいし」という叫びを奔出させた。しかし、「なぜ、人間なんかにな...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/03/19

もはや純粋に生命を捧げることができるのは「芸術」のみ

「壁」ありてこそ(4)そして芸術のみが残った

コロナ禍で世界中が右往左往しているのも、信仰を失った結果である。天皇への尊崇の心があれば、総理大臣も国民に、病気の根絶か経済の建て直しかという選択を迫ることができた。物事をやるには必ず痛みを伴うのに、それを「我...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/03/12

アメリカの排日運動に「国民外交」で挑んだ渋沢栄一の努力

曾孫が語る渋沢栄一の真実(6)日本とアメリカにかける橋

渋沢栄一の事績として日米親善事業は欠かせない。栄一はあくまで民間の立場を守りつつ、「世界の中の日本」の位置を正確に弁える人だった。アメリカ人実業家とは特に深く親交を結び、青淵文庫に招くことも多かったが、時代の波...
収録日:2020/10/14
追加日:2021/03/08
渋沢雅英
渋沢栄一曾孫

ユーラシアの西と東で違いを見せる「独裁」のすがた

独裁の世界史~ソ連編(4)スターリンの負の遺産

スターリンやヒトラーのように過激な独裁はその後、中国の文化大革命やカンボジアのポル・ポト政権に引き継がれた感も否めない。そのような独裁を生む背景にはどのようなものがあるのだろうか。話はユーラシアの東西での違いに...
収録日:2020/01/30
追加日:2021/03/05
本村凌二
東京大学名誉教授

神や天皇など崇高な存在がなければ偉大な社会はできない

「壁」ありてこそ(3)崇高なるものの重要性

19世紀までのヨーロッパ人には神への信仰があった。日本は神の代わりに天皇への尊崇心があった。「日本人の心のふるさと」は田園風景や里山などではなく「天皇」だったのだ。それを失ったから日本人はダメになった。崇高な存在...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/03/05

天皇こそが「日本人のアイデンティティ」の核心だった

「壁」ありてこそ(2)天皇に対する「畏怖」

執行草舟が子どもだった頃、深く感銘を覚えたのは。当時の日本人たちの「天皇に対する心」であった。共産党員でも西洋かぶれの人でも、天皇の名前を聞けば直立不動になった。天皇に対する尊崇が、日本人の良さを作っていたので...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/02/26

日本的なるものと西洋的なるものの葛藤が立派な魂を生んだ

「壁」ありてこそ(1)作家との対話が当たり前だった時代

執行草舟が、三島由紀夫との対話などを紹介しつつ、日本における天皇の意味、芸術の意味、西洋と日本の狭間で揺れ動く葛藤の意味などについて語るシリーズ。第1話では、三島由紀夫と16歳から19歳までに7回会って文学論議をし...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/02/19

渋沢栄一が生涯変えなかった肩書は「養育院院長」

「近代日本をつくった男、渋沢栄一」の素顔(4)養老院院長と護民官意識

「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一だが、実は福祉の世界でも日本の近代を切り拓いた功績者でもあった。高齢者福祉の嚆矢となった「養育院院長」として生涯を尽くした彼の胸にあったのは、とにかく困った人を何とかしたい...
収録日:2019/04/24
追加日:2021/02/17

渋沢栄一の曾孫が明かす「日本資本主義の父」の真実

曾孫が語る渋沢栄一の真実(1)ゆかりの地で聞く「奇跡の10年間」

2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公は、2024年から流通が始まる新一万円札の顔としても注目されている渋沢栄一。栄一は生涯に数百もの企業を設立・育成する一方、社会公共事業に数多く関わっている。本シリーズ講義では...
収録日:2020/10/14
追加日:2021/02/01
渋沢雅英
渋沢栄一曾孫

なぜ「やる気のある社員」が日本では6%しかいないのか?

営業の勝敗、キリンの教訓(1)やる気のない社員になる理由

ベストセラー『キリンビール高知支店の奇跡』の著者で元キリンビール副社長であった田村潤氏に、キリンでの経験と営業の勝敗を分けるポイントを聞く。田村氏がかつて高知支店に配属された1995年は、キリンビールがまさに窮地に...
収録日:2020/09/25
追加日:2021/01/25
田村潤
元キリンビール株式会社代表取締役副社長