政治・国際

ブレグジッド
【Brexit】
”イギリスのEU離脱”を意味する言葉で、「British(イギリス)」と「Exit(離脱)」を組み合わせた造語。イギリスは、2016年6月23日の国民投票でEU離脱支持が過半数を占め、EU離脱が現実のものとなった。2017年3月までに、イギリスがEUに離脱を正式に通知した場合、EUは2018年10月までに離脱についてイギリス政府と最終合意することを目指すという。
今後、EU諸国で連鎖反応が起こるのではないか
今後はEU内部の国に与える影響を考える必要があります。フランス、オランダ、ドイツ、オーストリア、イタリア、スペイン、ギリシャなどで連鎖反応が起こるのではないか。特に、内部に反移民、EU離脱を掲げる政党を抱えている国、例えば、マリーヌ・ル・ペン氏がいるフランス、あるいはオランダ、またドイツも難民移民問題でかなり大変です。
「イギリスのEU離脱問題」を考える(曽根泰教)

金融・経済

ヘリコプターマネー
【Helicopter Money】
ヘリコプターから現金をばらまくように、政府や中央銀行が市中に大量の貨幣を供給する政策のことを指す。該当するのは中央銀行による国債の引き受けや政府紙幣の発行など。1976年にノーベル経済学賞を受賞したアメリカの経済学者ミルトン フリードマン氏が、著書『貨幣の悪戯』の中で用いた寓話がもとになっている。
金融政策の議論としては机上的な議論が横行し始めている
歴史上のハイパーインフレの例にもありますように、財政が苦しいときにヘリコプターマネー等を行い、非常に効率のいいインフレーションを出すというインセンティブがあることを指摘しておきたいと思います。また、そういう可能性を抱えたヘリコプターマネーのアイデアですので、金融政策まわりの議論としては、非常に机上的な議論が横行し始めているとも言わざるをえないと思います。
「ヘリコプターマネー」とは何か?(植田和男)

ビジネス・経営

社会

ダイバーシティ
【Diversity】
多様な人材を積極的に活用しようという考え方のこと。 もとは、社会的マイノリティの就業機会拡大を意図して使われることが多かったが、現在は性別や人種の違いに限らず、年齢、性格、学歴、価値観などの多様性を受け入れ、広く人材を活用することで生産性を高めようとするマネジメントについていう。
2万人以上の外国人市民と共に生きる浜松市の「多文化共生プラン」
外国人の受け入れについては、日本の中で既に先取りして進めてきた地域があります。それが、浜松市を含めた、主としてものづくり産業のさかんな自治体です。浜松市では、日系ブラジル人を中心とする外国人住民が集住する地域へ呼び掛け、2001年に浜松市を含む13の自治体により「外国人集住都市会議」が発足しました。
浜松市の多文化共生の取り組み(1)外国人集住都市(鈴木康友)

医療

シェアード・ディシジョン・メイキング
【shared decision making(SDM) 】
患者や家族の意向や状況を鑑みて、医療上の意思決定に参加させること。インフォームド・コンセントよりも患者の自己決定権が強くなった概念。医療者が行う処置や処方がシンプルな場合は必要ないが、複数の選択肢があったり、治療の中に不確実性があるとき、また慢性疾患などでは治療方針が患者の価値観によって大きく変わるので使用が望ましいとされている。
SDMによって新薬の効果とQOLを両立させていく
例えば、この薬を飲むことで病気の進行を遅らせることができるが、薬とともに水をたくさん飲まなければならず、1時間に1回はトイレに行かないといけないという行動の制限がある場合、この薬をスタートする際には、患者の現在の病状、生活状況、今後の見通し等を確認し、最初は少しずつ試しながら、今後継続できるかどうかを話し合います。これは、SDMの一つのモデルではないかと思っています。
選択する医療(2)シェアード・ディシジョン・メイキング(堀江重郎)

科学技術

歴史

生前退位
【abdication of life】
2016年7月13日のNHKのニュースで“天皇陛下が天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を宮内庁の関係者に示されていることが分かった”と報じ、話題となった言葉。8月8日には、「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」がビデオメッセージにて公表され、今上天皇の生前退位の意向がにじむ内容として各メディアが一斉に取り上げた。
象徴としての天皇のあり方は、主権者たる国民と共にある
私は、今回のおことばを次のように捉えます。日本人が直面している普遍的な問題と結び付けると、これは誰しもが迎える「老い」、もしくは人生の晩年や黄昏とも関わる問題です。そうした状況では、象徴天皇であることに伴う責任を誠実に、天皇陛下のおことばでは「全身全霊で果たす」ことが難しくなるのではないか、こうしたことを心境として誠実にお語りになったことが、今回のメッセージの主眼ではないかと思います。
天皇陛下のおことば(2)国民への理解を求める(山内昌之)