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「共同体」の検索結果

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ムハンマドは神の啓示を受けた預言者で共同体の最高指導者

ムハンマドを知る(1)その役割と人物像

最近、イスラムが国際政治をにぎわすことが多くなってきたが、それに関連して「ムハンマド」という名を聞くことも多い。ムハンマドは、キリスト教のイエスや仏教の釈迦などと並び称される宗教リーダーだが、その役割には大きな...
収録日:2015/05/28
追加日:2015/06/22
山内昌之
東京大学名誉教授

なぜ戦争が始まるのか――ポリスをめぐる壮大な思考実験

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(6)言論でのポリス建設

一人ひとりの正義を知るには、より大きな国の正義を見るのがいい。類比の方法に基づいて第2巻の後半から「言論によるポリス建設」がなされる。そこで一種の壮大な思考実験が行われる。「なぜ私たちは共同体で生きるのか」に始ま...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/22
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

進化生物学から見る「母親の子殺し」の理由と歴史

進化生物学から見た少子化問題(1)近代以前の嬰児殺

「近代以前の社会は母親の子殺しに割と寛容だった」と、総合研究大学院大学理事で先導科学研究科教授の長谷川眞理子氏は語る。ヒトは昔から母親による子殺しが多いという。なぜかつて母親の子殺しは許されたのか。長谷川氏が進...
収録日:2016/11/25
追加日:2017/03/10
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長

ASEAN統合の鍵は、インドネシアにあり!

「TPP」か「一帯一路」か(4)ASEAN統合への影響

大筋合意したTPPの交渉過程や内容は、日本にとって大きな意義を持っていた。では東南アジア諸国にはどんな影響があるのか。政策研究大学院大学(GRIPS)学長・白石隆氏が注目するのは、インドネシアの出方だ。インドネ...
収録日:2016/03/09
追加日:2016/05/26
白石隆
公立大学法人熊本県立大学 理事長

教養は公共財なのか、プラトンの書かなかった「ある事柄」

「教養とは何か」を考えてみよう(11)教養はみんなのもの

プラトンの『第七書簡』には「書かれることのない事柄」についての言及がある。文字では伝わらず、共同体における共同生活と共同探求のなかでしか伝わらない事柄。それが哲学であるとすれば、教養は個人が所有するものと言える...
収録日:2020/10/26
追加日:2021/07/06

小林秀雄をより深く理解するための「近代日本小史」

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(2)なぜ「批評」は昭和初期に登場するのか

日本は明治維新によって西洋近代化へと大きく舵を切るが、それは大きな矛盾を抱えた大改革だった。そして「和魂洋才」という言葉が象徴するように、日本の国体主義と西洋の資本主義を両輪に推し進めた結果、経済は発展していっ...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/22
浜崎洋介
文芸批評家

「なあなあ」と自粛警察…大和魂と漢才の対から見えるもの

もののあはれと日本の道徳・倫理(4)「なあなあ」の日本ともののあわれ

日本は「なあなあ」でいい――本居宣長は、人それぞれにある切実な「あはれ」に共感し、不道徳な思いをある程度許容することが日本的な道徳であると説いたが、今回取り上げる考え方がこの「なあなあ」である。表立ったルールでは...
収録日:2023/08/04
追加日:2024/02/08
板東洋介
筑波大学人文社会系准教授

イスラムでは許しがたい火刑を断行したIS

「イスラム国」の本質と将来(3)「イスラム国」は、組織か「国家」か

イスラムとは、信仰共同体であると同時に国家であるという特徴を持ち、「イスラム国(IS)」はこの点を巧みに利用しカリフ宣言を行った。しかし、2015年1月を契機に、中東の人々がISに抱いてきた印象は変化している、...
収録日:2015/02/16
追加日:2015/03/03
山内昌之
東京大学名誉教授

近代日本の「失敗」は東アジア共通の遺産

中国の夢~中華から語る「普遍」(3)日本の経験の共有

東京大学東洋文化研究所教授・中島隆博氏によれば、「中国の夢」という言説は、日本や韓国など東アジア全体を包む共同体の構想へと発展し得る。もし「中国の夢」をその方向で発展させるなら、かつて近代日本が犯した失敗も、そ...
収録日:2016/01/21
追加日:2016/04/14
中島隆博
東京大学東洋文化研究所長・教授

ルソー:社会契約論、私有財産の否定、一般意志の重視

西洋哲学史の10人~哲学入門(6)ルソー 「自然に還れ」

フランス革命の動乱が始まる直前の18世紀に、ルソーは『社会契約論』を著した。それまでの社会においてベースとなっていた王権神授説に代わる、自由とその制限をめぐる新しい考え方とはいかなるものなのか。専修大学文学部教授...
収録日:2018/02/09
追加日:2018/06/01
貫成人
専修大学文学部教授

マルクス:下部構造が上部構造を規定する…唯物史観とは?

西洋哲学史の10人~哲学入門(9)マルクス 下部構造が上部構造を規定

マルクスは「下部構造が上部構造を規定する」という表現により、これまでの西洋哲学を根本から転倒させた。全世界の社会主義や共産主義にも影響を与えた彼の考えの中核はどのようなものなのか。専修大学文学部の貫成人氏が論じ...
収録日:2018/02/09
追加日:2018/06/22
貫成人
専修大学文学部教授

古代崇拝が『社会契約論』に持ち込んだ一つのジレンマとは

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(7)自由の意味

古代ローマの共和政に範を見出したルソーだったが、近代における人間観が古代ローマのそれとは大きく異なるという問題に直面する。一般意志を考える上で、より穏当な結論に着地することもできたが、ルソーは突き詰めてその意味...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/10/31
川出良枝
東京大学大学院法学政治学研究科教授

なぜ吉本隆明は60年安保の時に進歩的知識人を批判したのか

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(5)吉本隆明の思想――大衆の原像と対幻想

大衆の原像と対幻想――これは「戦後最大の思想家」といわれる吉本隆明の象徴的ともいえる言葉だが、いったいどのような思想にもとづくものなのか。今回は、吉本隆明の思想を初期から中期、そして後期とたどりながら、この2つの言...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/12
浜崎洋介
文芸批評家

ロシアの軍事干渉はイランからアサド政権を守るため

混沌のシリア情勢を読む(2)ロシアの大国戦略

シリア問題へのロシアの干渉の本格化は、一体何を意味するのだろうか。シリア軍隊救出、アサド政権救出がうたわれているが、何から、そして何のためにかは明らかではないと、歴史家・山内昌之氏は言う。前回に引き続き、中東干...
収録日:2015/10/05
追加日:2015/10/26
山内昌之
東京大学名誉教授

子どもの虐待の問題はどうしたら解決するのか?

進化生物学から見た少子化問題(2)現代の虐待リスク

「虐待はしてはならない行為だ」「母親なのになぜ虐待するのか」「虐待をする母親には人権の意識がない」などと言っても、子どもの虐待の問題は何も解決しないと、総合研究大学院大学理事で先導科学研究科教授の長谷川眞理子氏...
収録日:2016/11/25
追加日:2017/03/17
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長

安保法制は9.11とイラク戦争の宿題を解決できていない

日本の安全保障をめぐる3つの論点

政治学者で慶應義塾大学大学院教授の曽根泰教氏が、日本の安全保障をめぐる3つの論点について解説する。湾岸戦争後、日本も積極的な国際貢献が求められるようになった。安保法制はこの課題の解決だったが、9.11後の課題には対応...
収録日:2017/05/11
追加日:2017/05/29
曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授

プラトンの『ソクラテスの弁明』は謎多き作品

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(1)真実の創作

哲学の古典として最も重要な作品ともいわれる、プラトンの『ソクラテスの弁明』。この傑作に何が書かれているのか、6回にかけて解釈していくことで、哲学者とは何かを考える。まず今回は、『弁明』の執筆背景となったソクラテス...
収録日:2019/01/23
追加日:2019/04/28
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

“アメリカ”という概念の覚醒は欧州での7年戦争に起因する

“アメリカとは何か”~米国論再考Vol.2(1)アメリカの源流と地理

アメリカという国を理解するためには、その広大な土地をどのように開拓してきたのかを正しく知る必要がある、と東秀敏氏は強調する。アメリカの基礎は、英国系移民によって形成された。地理的な特徴を理解した上で、西部へと開...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/11/22
東秀敏
米国安全保障企画研究員

議論で和を実現せよ、怒りと執着を捨て凡夫の自覚を持て

聖徳太子「十七条憲法」を読む(5)条文を読む…和と議論

「議論によって和を実現する」――これは、十七条憲法の条文の中で最も多くかつ非常に重要なこととして第一条、第十条、第十五条、第十七条に記されている内容である。議論を尽くすことにより自ずと立ち上がる道理。また、その前...
収録日:2023/08/24
追加日:2024/01/04
賴住光子
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部倫理学研究室教授

奴隷制も復活? 歴史学の作法に適わないイスラム国の主張

『歴史とは何か』を語る(5)ある断面から全体を語れるか

「イスラム国」の考え方は明らかにおかしいと、イスラム研究の第一人者・山内昌之氏は言う。「複合的な見方」がないからだ。それは一体何か。『歴史とは何か』を語るシリーズ・第5回。
収録日:2014/10/21
追加日:2015/07/23
山内昌之
東京大学名誉教授

欧州のアベノミクスへの高い関心は「日本病」への憂慮から

欧州から見たアベノミクス(1)EUが抱える課題

千葉商科大学学長・島田晴雄氏によれば、今ヨーロッパはその深い悩みゆえに、アベノミクスに強い関心を示している。第一次世界大戦後に欧州が掲げた理念、同じようにリーマンショックの打撃を受けながら、日本やアメリカにでき...
収録日:2015/03/31
追加日:2015/05/11
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

トランプ大統領の登場で中国の脅威は弱まる?

トランプ政権と今後の世界情勢(3)中国が見せた新動向

トランプ大統領の登場は、当初思われたほど米中関係を緊張させていない。また南シナ海問題も、現状凍結で推移している。立命館大学特別招聘教授でジェトロ・アジア経済研究所長の白石隆氏は、アジアにおける中国の脅威はしばら...
収録日:2017/02/16
追加日:2017/04/17
白石隆
公立大学法人熊本県立大学 理事長

「コンシャス・キャピタリズム」という欧米の潮流

これからの社会と働くということ(4)“働くこと”<下>

日本労働組合総連合会(連合)第6代会長の古賀伸明氏が「これからの社会と働くということ」について論じるレクチャーシリーズ。今回は“働くこと”後編をお届けする。技術革新への対応、経済性・競争・効率と社会性・協働・共生、...
収録日:2017/12/27
追加日:2018/02/28
古賀伸明
元日本労働組合総連合会 会長

イスラム教とアッラーの意味…キリスト教との関係と違い

宗教で読み解く世界(2)イスラム教の世界

イスラム教は唯一神アッラーを信仰し、預言者ムハンマドに下された神の啓示を記したコーランを第一の法律とする。そして、イスラムそのものが全ての一神教の中で一番格上と位置づけている。今回は日本人にとってなじみの薄いイ...
収録日:2019/01/21
追加日:2019/05/25
橋爪大三郎
社会学者

民衆にとって生命維持装置の役割を果たしていたのは「村」

百姓からみた戦国大名~国家の本質(2)「村」という組織の重要性

過酷な生存状況を民衆が生き延びるために重要な存在だったのが、村という組織である。村は百姓たちが集まってできた支援的な共同体であり、各家の私権を制約する公権力としても存在していた。この村を単位に、領主は生産資源を...
収録日:2019/03/20
追加日:2019/09/22
黒田基樹
駿河台大学法学部教授

国際秩序が動揺すると、理想主義より現実主義が強くなる

国際政治を見る視点~外交の現実と理想(2)現実主義と理想主義

国際政治を見る視点として、現実主義と理想主義という二つの考え方をもとに議論していきたい。日本では、両者が対立し相容れないことは、集団的自衛権をめぐる議論でも経験したことだ。国際秩序が動揺すると、理想主義より現実...
収録日:2019/07/25
追加日:2020/01/31
小原雅博
東京大学名誉教授

なぜ「ナンセンスだ」といわれた社会契約論が出てきたのか

『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ【質疑篇】(2)社会契約論の現実

社会契約論の言葉自体は広く日本人の間に膾炙しているが、その発想はかなり人工的なものであり、なかなか受け入れがたい。実は社会契約論の淵源は、内戦期に国家の存在が動揺していた中でホッブズが国家の基盤を問い直したこと...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/11/14
川出良枝
東京大学大学院法学政治学研究科教授

デカルトの思考実験とポルトマンの「生物学的早産」

「教養とは何か」を考えてみよう(10)人間だけがなぜ話をするのか

大型の動物のなかでなぜ人間だけが話をするのだろうか。二人の哲学講師は「生物学的早産」による就巣性に目を向ける。人間が独り立ちするまでの長期間、子育てをしない社会はない。そこにはコミュニケーションが生まれ、規範が...
収録日:2020/10/26
追加日:2021/06/29

ホモ・サピエンスの進化に貢献した「共同」のパワーとは

認知バイアス~その仕組みと可能性(5)共同のバイアス〈前編〉

私たちは他者との「共同」を前提にして、日常生活を送っている。その共同の中にもさまざまなバイアスが潜んでいるが、ホモ・サピエンスの進化、成功を支えたのは共同のパワーではないかと考えられている。そこで今回は、薄め効...
収録日:2022/05/26
追加日:2022/11/08
鈴木宏昭
元青山学院大学 教育人間科学部教育学科 教授

異端の経済学者…ドイツ歴史学派、社会主義、マルクス主義

本当によくわかる経済学史(5)古典派を批判した異端者たち

古典派経済学が一世を風靡した時代には、それに批判的な意見も登場する。それが、ドイツ歴史学派や、社会主義、マルクス主義といわれるグループだった。これらの考え方は今でも根強く残っているのだが、やはり「異端」であって...
収録日:2022/06/08
追加日:2022/12/14
柿埜真吾
経済学者

プーチンに覚悟はあるのか…核につきまとうジレンマ

日本の外交防衛政策…家康の教訓(4)プーチンのジレンマとASEANの現実

ウクライナ侵攻において、核兵器の使用を匂わせるロシアのプーチン大統領。しかし、現状ではその使用は踏みとどまっている。そこにはどんなジレンマがあるのか。そこで重要な役割を果たしているNATOは、中国の動向も見据え東ア...
収録日:2022/12/26
追加日:2023/03/07
山内昌之
東京大学名誉教授

消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か

近代社会をつくり、現代にまで続く「自由主義」思想。この「自由主義」は、その言葉についても意味についても、意外なほどきちんと理解されていない。現代の日本では、まったく正反対とも思える主張について「リベラル」という...
収録日:2022/07/01
追加日:2023/04/18
柿埜真吾
経済学者

小林秀雄と吉本隆明の営為とプラグマティズムの格率

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(1)「断絶」を乗り越えるという主題

日本の文芸批評に大きな足跡を残した人物といえば、戦前の小林秀雄と戦後の吉本隆明の2人が挙げられる。そして、日本が近代の激動の時代を乗り越えていく中で、文学はその狭間を生きる人々にとって心の支柱となった。今回から7...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/15
浜崎洋介
文芸批評家

55年体制も裏でつながる一元論…即興には共通の土俵が必要

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(8)分断と対立を超える知恵

戦後、日本には歌舞伎的二元論、あるいは演劇的二元論といって、例えば表では55年体制とか、進歩派と保守派の対立とか、労使の対立などがあるけれども、裏でつながっている、根底では同じ日本のイメージのようなものが共有され...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/30
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える

進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態

宗教の起源について、進化生物学はどう考えるか。イギリスの自然人類学者ロビン・ダンバーの著書『宗教の起源』によると、宗教はヒトにとって普遍的な現象であり、そこには脳が大きな役割を果たしているが、文化の影響も否めな...
収録日:2023/12/20
追加日:2024/01/30
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長

懸命に公務をなさる天皇陛下の大きな存在感

Q.天皇制、霞ヶ関文化、日米同盟の3つを軸として守ろうと考えたのはいつ頃からか

政治において、軸として捉えていたことは何だったかを野田佳彦が語る。
収録日:2013/11/06
追加日:2014/02/24
野田佳彦
衆議院議員

国家と国民のあり方を根本から問う「イスラム国」

三つの戦争と「イスラム国」―中東情勢における悲劇の本質

混迷を極める中東の戦い。その台風の目は「イスラム国(IS)」なる新興の過激派組織だ。過日、この組織により邦人男性が拘束された。今、中東を揺るがすISの動向と主張、国際情勢への影響を歴史家の山内昌之氏が平易に解説...
収録日:2014/08/20
追加日:2014/09/18
山内昌之
東京大学名誉教授

非国家的な世界主義者と非難された西田の思想とは?

過去から未来へ、京都学派の役割(3)ランケの考えと西田幾多郎の立場

「世界史的立場と日本」を世に問うた京都学派。その思想について考えるうえで、ドイツの歴史学者ランケと西田幾多郎の考え方、立場を押さえておきたい。彼らがそれぞれヨーロッパとアジア、そして日本という立ち位置からどんな...
収録日:2014/07/18
追加日:2014/09/20
髙坂節三
公益財団法人 日本漢字能力検定協会 顧問

アメリカの伝統的な「二重封じ込め」政策の再現

「イスラム国」米イラク空爆~六つの背景とシリア情勢への対応~(後編)

イスラム国に対する米軍のイラク空爆開始からはや1カ月、事態は長期化の様相も呈し、出口が見えない。米欧、特にアメリカが軍事攻撃に打って出た六つの背景と、シリア情勢への対応について、山内昌之氏が鋭く分析する。(後編)
収録日:2014/09/18
追加日:2014/09/25
山内昌之
東京大学名誉教授

テオドール・ヘルツルによるシオニスト運動の始まり

イスラエルの安全保障観に学ぶ(3)現代イスラエルの建国

イスラエルの超能動的国防意識の裏側には、欧米の列強に翻弄された建国への道がある。偏見と迫害から逃れるためには自前の国土を持つしかない。しかし、パレスチナでの近代国家建設には邪魔になる先住者だけでなく、利用しよう...
収録日:2014/07/08
追加日:2014/11/15
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

7世紀のハワーリジュ派とISとの比較

「イスラム国(ISIL)」日本人殺害事件に際して~ハワーリジュ派とイスラム国

「イスラム国(ISIL)」事件で変化したのは中東の意識ではなく、日本自身の中東への関与姿勢ではないか、と歴史学者・山内昌之氏は問いかける。「中東で愛される日本」という建前や欧米とは一線を画する安心立命の境地から...
収録日:2015/02/16
追加日:2015/02/25
山内昌之
東京大学名誉教授

極端な派は消滅したが・・・7世紀からあった過激な集団

「イスラム国」の本質と将来(5)イスラム過激派を生み出すイスラム教の本質とは?

歴史学者・山内昌之氏による「イスラム国(IS)の本質と将来」に関する講演終了後は、充実の質疑応答の時間を迎えた。参加者の鋭く本質を突いた質問に、山内氏はどのように答えたのか。(2015年2月16日開催 日本ビジ...
収録日:2015/02/16
追加日:2015/03/05
山内昌之
東京大学名誉教授

戦後70年間の実績の中に反省や謝罪の表れを見てほしい

戦後70年の歴史認識~中韓の意図と平和国家日本(2)平和国家としての歩み

第一次世界大戦中に起こったアルメニア人虐殺事件は、現在でもトルコとアルメニアの間に衝突をもたらしている。歴史認識をめぐる日本と中国・韓国の対立でも、一人歩きした数字と戦後の取り組みがすれ違っている。歴史学者・山...
収録日:2015/04/22
追加日:2015/05/07
山内昌之
東京大学名誉教授

慈悲深さ・寛容さと前向きさを持ち合わせたバランス感覚

ムハンマドを知る(2)「罪と罰」の裁定者

中東情勢が世界の注目を集める今、その動向を理解するにはそこに住まうイスラムの価値観を知る必要があるだろう。預言者ムハンマドの人物像を知ることは、その何より確かな道筋となる。歴史学者・山内昌之氏のナビゲートで、ム...
収録日:2015/05/28
追加日:2015/06/22
山内昌之
東京大学名誉教授

ジェームズ・リカーズ「ドル消滅」で考えるギリシャ危機

書物で学ぶギリシャ危機(3)リカーズと有馬龍夫

ギリシャ危機を考える上で示唆的な書物として、歴史家の山内昌之氏が前回選んだのは、エマニュエル・トッドの『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』だった。今回は、それとは異なる見方で、全米ベストセラーとなったジェームズ...
収録日:2015/07/16
追加日:2015/08/17
山内昌之
東京大学名誉教授

なぜシリア内戦でアサド政権は持ちこたえているのか

混沌のシリア情勢を読む(3)シリア内戦の特異性

歴史学者・山内昌之氏が、シリア情勢を「内戦」という観点から語る。山内氏は「内戦」の定義づけ、特徴検出を行い、そのいずれにおいてもシリアは「内戦」状態から外れていると指摘する。シリア情勢の特異性とは? また、その...
収録日:2015/10/05
追加日:2015/10/29
山内昌之
東京大学名誉教授

アサシンとは「山の老人」に由来…現代のテロリストとの違い

「テロ」とは何か(3)長期の理想より目の前の危機対策

歴史学者・山内昌之氏が、日本にとっても世界にとっても早急に向き合うべき問題として「テロとは何か」を解説する。山内氏が着目したのは、歴史上に見る中世の暗殺集団アサシンと現代のテロリストの違いだ。テロという特異な殺...
収録日:2016/04/05
追加日:2016/05/02
山内昌之
東京大学名誉教授

ブレグジットに至ったのはEUのアウトサイダーだから!?

ブレグジットと英ポンド相場(1)EU離脱を選択した背景

2016年6月、国民投票の翌週にイギリスを訪れたシティグループ証券チーフFXストラテジスト・高島修氏。ロンドンの金融街・シティをはじめ、現地の投資家や日系企業、金融機関と、「イギリスのEU離脱問題」について会話...
収録日:2016/07/06
追加日:2016/07/10
高島修
シティグループ証券 チーフFXストラテジスト

悲惨極まるアレッポ、アサドこそ激化するシリア問題の火種

シリア・アレッポ情勢と三つの「限りなく嘘に近い神話」

シリア北部の中心都市アレッポの情勢は悲惨を極めている。忘れてならないのは、この地区を包囲したのは他ならぬシリアの政府軍、空爆を加えたのはアサド大統領を支援するロシアだということだ。「国家主権防衛のため」をうたう...
収録日:2016/11/02
追加日:2016/11/22
山内昌之
東京大学名誉教授

道徳の共通原理を示す命令は「二面性」を持っている!

道徳と多様性~道徳のメカニズム(3)道徳に基本原理はあるか?

東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻教授・鄭雄一氏が「道徳と多様性」について論じる連続講義。今回、考えるのは道徳の基本原理と二面性についてだ。道徳の本質は「仲間らしくあれ」ということだが、そこに...
収録日:2016/10/07
追加日:2017/01/19
鄭雄一
東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻教授

福島第一原発事故の比較制度分析で見えてくるものとは?

比較制度分析とは何か(5)原発事故の分析

福島第一原発事故の対応は、なぜ意思決定が遅れたのか。青木昌彦教授は、組織アーキテクチャにおける集団認知に着目し、原発事故の比較制度分析を行ってきた。慶應義塾大学商学部教授の谷口和弘氏が、現実に対してさまざまなイ...
収録日:2017/11/02
追加日:2018/02/01
谷口和弘
慶應義塾大学商学部教授

ポスト成長時代の行政の仕事は、労働環境の整備

真山仁の経営論(3)平成30年間の反省

「働き方改革」が働く人の目線で進められるためには、政府がいかに産業全体の売上の向上を促進するかである。小説家・真山仁氏が、日本企業がはらむ問題を指摘しつつ、政府が取るべき方策と現役世代の心構えについて説く。(全3...
収録日:2018/04/10
追加日:2018/08/20
真山仁
小説家

「合意なきBREXIT」とは何なのか?

BREXITの経緯と課題(1)合意なきBREXITの悪夢

今、BREXIT(ブレグジット)をめぐる政治が佳境である。世界中がこの歴史的出来事について注目している。BREXITはどのような経緯を経てきたのか。論争しているポイントは何か。EU離脱するとなると、どのような問題が生じるのだろ...
収録日:2018/12/04
追加日:2019/02/25
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

デカルトが説いた「当座の道徳」とは何か?

デカルトの哲学的処世術(2)穏健に生きるための格律

デカルトが説く「当座の道徳」は、穏健に生きるためのヒントが詰まっている。津崎良典氏によれば、デカルトは三つないし四つの格律に従えば穏健な生活が送れるという。その格律とは。(全3話中第2話)
収録日:2018/09/27
追加日:2019/03/17
津崎良典
筑波大学人文社会系准教授

「核心利益」と「奮発有為」から解き明かす中国の外交姿勢

「中華民族の偉大な復興」と中国外交(2)外交姿勢・後編

前回に引き続き、中国外交の特徴とその変化を、四字熟語から解き明かす。今回は、「核心利益」と「奮発有為」という2つから、大国となった中国の外交姿勢を明らかにする。(全4話中第2話)
収録日:2019/04/04
追加日:2019/05/28
小原雅博
東京大学名誉教授

「強国・強軍」を目指す「中国の夢」とはどんな夢なのか

「中華民族の偉大な復興」と中国外交(4)「中国の夢」

中国外交の将来を占うためには、中国が掲げる「中国の夢」について理解する必要がある。個人の夢である「アメリカン・ドリーム」と異なり、「中国の夢」は1つの運命共同体として捉えられた国家・民族・個人の夢である。それは、...
収録日:2019/04/04
追加日:2019/06/11
小原雅博
東京大学名誉教授

道徳は違う側面から見ると異なって見える円柱だ

AIに善悪の判断を教える方法~新しい道徳論(3)仲間と道徳の関係

見方を変えると道徳の意味が異なると、鄭雄一氏は指摘する。宗教では人を殺してはならないとされているのに、なぜ戦争は否定されないのか。鄭氏はここで、人とは仲間の意味だと見方を変えて考えるという斬新な議論を提示する。(...
収録日:2018/06/20
追加日:2019/06/14
鄭雄一
東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻教授

ホッブス『リヴァイアサン』とスピノザ、ロック、ルソー

国家の利益~国益の理論と歴史(4)「リヴァイアサン」を考える

「リヴァイアサン」は、旧約聖書に登場する海の怪獣である。ホッブズは、その身体を無数の人民からなると考え、国家の象徴とした。「正当化された暴力の独占」を国家に見たのは後世のマックス・ウェーバーである。ホッブズの問...
収録日:2019/03/28
追加日:2019/06/30
小原雅博
東京大学名誉教授

米中の狭間で日本はいかに進むべきか

米中関係を見抜く(4)日本は世界史の実験場になる

中国の「永遠の隣国」である日本は、米中のせめぎ合いの中で、一定の自立性を確保しながら、新たな理想を掲げることで、自らの生きる道を確保していくべきであろう。日本が自立性を保つためには、国力の再生が必要である。それ...
収録日:2019/06/28
追加日:2019/09/04
中西輝政
京都大学名誉教授

なぜ日本は「M&A」が下手になったのか?

海外M&A成功の条件(4)日本におけるM&Aの歴史

日本では第二次世界大戦の折に、国による統制経済化が社会の隅々に浸透したため、民間のM&Aの気運がしぼんでしまった。さらに共同体論的な「日本的経営」の伝統が確立したため、M&Aは「乗っ取り」というネガティブな感情ばかり...
収録日:2019/07/02
追加日:2019/09/17

自由・平等・博愛の理想を歌う「第九」の秘密と仕組み

ピアノでたどる西洋音楽史(7)現代に生きる「第九」

日本では年末の風物詩になって久しいベートーヴェン第九だが、そのメッセージは「自由・平等・博愛」というフランス革命の理想そのものだ。ベルリンの壁崩壊直後の演奏会では東西の演奏者が同じ舞台に上がり、「世界はひとつ」...
収録日:2019/09/04
追加日:2019/12/06
野本由紀夫
玉川大学芸術学部芸術教育学科 教授

中国の現場で感じた悲観論と楽観論

国際政治を見る視点~外交の現実と理想(3)悲観論と楽観論

前回は国際政治における「現実主義」と「理想主義」の対比を見たが、今回は「悲観論」と「楽観論」を考える。世界が注視する中国の動向についても、現実主義:理想主義、悲観論:楽観論を組み合わせると、4種類のシナリオが出来...
収録日:2019/07/25
追加日:2020/02/07
小原雅博
東京大学名誉教授

プラトンが『ポリティア』で書いた2段階の教育論とは

哲学から考える日本の課題~正しさとは何か(4)2段階の教育

古代哲学においては、いかにして「正しさ」に到達できると考えられてきたのか。重要なのは、言われたことを真似るだけでなく、その先に哲学的な対話を始めるということだ。そうした2段階のステップを踏んで、本当に「正しい」と...
収録日:2019/10/26
追加日:2020/03/02

プラトンの「アカデメイア」から受け継がれる大学の意味

哲学から考える日本の課題~正しさとは何か(5)対話の場所

「正しさ」というものを養っていくための教育機関として、古代ギリシャにはプラトンがつくった「アカデメイア」があった。そこは、さまざまな問題について言葉を自由に使いながら議論を交わす対話(ダイアローグ)の場として機...
収録日:2019/10/26
追加日:2020/03/09

デモクラシーのもとになった「クレイステネスの改革」とは

独裁の世界史~ギリシア編(5)クレイステネスの改革

賢明な独裁者であったペイシストラトスの時代が終わると、僭主政に反対する「クレイステネスの改革」が起こる。「デイモス」(民衆)を中心に据えたことでデモクラシーの源と呼ばれ、「陶片追放」でも有名なこの改革は、アテネ...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/21
本村凌二
東京大学名誉教授

ペロポネソス戦争の勝利がスパルタにもたらしたもの

独裁の世界史~ギリシア編(8)ポリス社会の変質

ペロポネソス戦争はアテネとスパルタという二大ポリスの対立に始まる。20年以上にもわたるこのギリシア「世界戦争」は、ポリス社会にさまざまな衰退をもたらした。スパルタの凋落、傭兵の出現とともに、ポリスの意味は変質して...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/04/04
本村凌二
東京大学名誉教授

シンギュラリティ後の世界を見据え、古典の役割を問う

哲学から考える日本の課題~正しさとは何か(11)質疑応答編4:古典の役割

少子高齢化や人口減少、シンギュラリティへの到達など、日本社会が迎える新たな状況に際し、どう行動していったら良いか。あるいはそのために古典はどんな役割を果たすのか。そこでポイントとなるのは「想像力」で、それを培う...
収録日:2019/10/26
追加日:2020/04/20

新たな国際秩序の形成へ浸透する中国の「シャープパワー」

激動の世界情勢を読む~米中対立の行方(7)新たな国際秩序に必要な価値

リベラルな秩序のために犠牲を払ってきたアメリカは、自国中心主義に向かいつつある。そのようななか、中国は、新たな国際秩序の形成におけるプレゼンスを高めている。では、そこで中国が提供できる価値とは一体何なのか。(202...
収録日:2020/02/15
追加日:2020/03/27

感染率や死亡率を決める要因は何なのか

新型コロナウイルスの克服(5)何が成否を分けるのか?

いったい何が感染率や死亡率の高さ・低さを決めるのか。その要因は決して単一ではない。公衆衛生系の問題は複合的に発生するからだ。そこで求められるのは、各セクターが適切に状況を把握し、相互にコミュニケーションを深めて...
収録日:2020/03/27
追加日:2020/04/01
橋本英樹
東京大学大学院医学系研究科 公共健康医学専攻 保険社会行動学分野 教授

感染症に打ち勝つためには国際協力の強化が不可欠

新型コロナウイルスによる世界変動(6)終息後の世界

ウイルスの感染拡大が終焉を迎えた世界には何が訪れるのか。注意すべきはデカップリングとナショナリズムの高揚による、国際社会の分断である。さらなる未来のウイルス感染に対峙すべく、国際的な協力体制を確立しなければなら...
収録日:2020/04/03
追加日:2020/05/06
小原雅博
東京大学名誉教授

イスラム教には民主主義や憲法といった考え方がない

宗教で読み解く「世界の文明」(3)一神教とイスラム教

一神教とは何か。もっとも理解しやすいのはイスラム教である。イスラム教の聖典であるコーランには、ムハンマドが啓示した神の言葉が書いてある。これにより、人々が従うべき法が示されることになる。(2019年11月12日開催日本...
収録日:2019/11/12
追加日:2020/05/10
橋爪大三郎
社会学者

キリンビール高知支店はいかに大企業病から這い上がったか

真のやる気とは何か(3)大企業病脱却のための処方箋

あらゆる組織が罹患する可能性のある大企業病。その例外ではなかったキリンビール高知支店は、いかにそこから這い上がり、V字回復したのか。そこには、自分たちの土台に立脚し、運命を感じて、主体的に動いていったプロセスがあ...
収録日:2020/04/10
追加日:2020/07/17
対談 | 執行草舟田村潤

現実のイスラムと理想のイスラムのあいだにあるズレとは何か

二つのイスラム~現代イスラムをめぐる紛争の根源を理解するために~

興味深い書物が出版された。『世界神学をめざして――信仰と宗教学の対話』(ウィルフレッド・キャントウェル・スミス著、中村廣治郎翻訳)である。この書物が説くように、歴史も宗教も多様なものである。宗教は人間が日常を生き...
収録日:2020/07/17
追加日:2020/08/16
山内昌之
東京大学名誉教授

あのまま存命なら「原・ハーディング」ディールの可能性も

ハーディングとトランプ~100年前の米大統領選を読む(4)新世界としてのアメリカ

およそ100年前のアメリカの大転換は、大英帝国的な国際協調主義を取るウィルソン大統領の姿勢に反発し、ヨーロッパとは異なるアメリカという自己意識を追求する人々に呼応する形で生まれた。この転換は、現代アメリカの姿勢にも...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/09/10
東秀敏
米国安全保障企画研究員

ハーディングとトランプがつくり出したのは別のアメリカ

ハーディングとトランプ~100年前の米大統領選を読む(5)新たなスタイルの政治家

ハーディングの特異性はいくつかの特徴によって語られる。後ろ盾を持たないことをよく理解していたため、エリート内でも対立を避け、共和党の重鎮からの信頼を勝ち取った。また、ビジネスの経験や縁故主義によって強く結束した...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/09/17
東秀敏
米国安全保障企画研究員

ルソーの「一般意志」とは…『社会契約論』で説いたこと

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(6)「一般意志」と直接民主政

「一般意志」とは何かを考えるために、ルソーは個々人の利益を追求するための意志である「特殊意志」と、その単なる総和である「全体意志」を持ち出す。この一般意志と全体意志の間には埋めがたい差異がある。一般意志を追求す...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/10/24
川出良枝
東京大学大学院法学政治学研究科教授

コロナ・パンデミックはいつ終わるのか、短期シナリオは崩壊

米中関係の行方と日本の今後を読む(2)「複合危機」が分けた明暗

新型コロナウイルスの蔓延によって「健康の危機」だけでなく「経済の危機」ももたらされた。互いにトレードオフの関係に二つの「複合危機」にどう対応すればいいか、簡単に結論は出ない。このパンデミックはいつ終わるのか。ワ...
収録日:2020/09/08
追加日:2020/10/01
小原雅博
東京大学名誉教授

「戦狼外交」と「probing」、中国の攻撃的外交の特徴

米中関係の行方と日本の今後を読む(5)中国の自信と変化する中国外交

現在の中国外交には変化の兆しがある。一つは「戦狼外交」として、外部からの攻撃に対してすかさず反撃を加える点だ。もう一つは「probing(探り)」といわれ、小出しに当たって相手の反応を見る方法だ。いずれも中国が世界の大...
収録日:2020/09/08
追加日:2020/10/17
小原雅博
東京大学名誉教授

アメリカとは革命を基礎とした「発明」である

“アメリカとは何か”~米国論再考Vol.1(1)アメリカという発明

日本ではしばしばアメリカが誤解されている。アメリカは終わらない実験と発明によって成立している国であり、それが繰り返されていく。よってアメリカの歴史は、その両方に極端にぶれる、いわばローラーコースターのようなもの...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/10/22
東秀敏
米国安全保障企画研究員

最澄が『山家学生式』で示した「一隅を照らす」の深い意味

【入門】日本仏教の名僧・名著~最澄編(3)『山家学生式』で示した修行の仕方

最澄が弟子たちに向けて書いた『山家学生式』では、厳しい修行の仕方が規定される。その奥には、仏教を極める僧こそが国宝であるとする考え方とともに、修行を重ねて他にも利益(りやく)を与えることが鎮護国家につながるとい...
収録日:2020/08/20
追加日:2021/01/08
賴住光子
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部倫理学研究室教授

マルクス主義の非常に重要な概念「階級」とは何か

マルクス入門と資本主義の未来(4)階級闘争と共産党

マルクス主義にとって重要な概念「階級」は、近代に特有のものではなく、形態を変えて古代から連綿と続いてきたものである。近代において「階級闘争」を妨げているのは、国家によるイデオロギーの操作であるため、共産党は国際...
収録日:2020/09/09
追加日:2021/01/14
橋爪大三郎
社会学者

10分でわかる「習近平政権」

習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴

国際社会における中国の動きに注目が集まっている。新冷戦ともいわれる米中摩擦が激化する中、2021年7月に中国共産党は創立100周年を迎えた。毛沢東以来、初めて「思想」という言葉を党規約に盛り込んだ習近平。彼が唱える「中...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/09/07
小原雅博
東京大学名誉教授

定年後、順調にいっている人たちの共通点とは何か

定年後の人生を設計する(5)定年準備のための7か条<前編>

定年後、順調にいっている人たちには共通点がある。それをもとに、実際に「どう行動すべきか」という観点からまとめ、定年準備のための7か条として解説する(今回はその前半講義)。大事なのは「行動様式で考える」ことだ。(全...
収録日:2021/08/25
追加日:2021/10/26
楠木新
人事・キャリアコンサルタント

習近平思想の内容とは…本当に「思想」と呼べるものなのか

習近平―その政治の「核心」とは何か?(4)独裁の危険性と習近平思想

習近平の時代になって、反腐敗闘争の結果、不正が減ったことは国民から評価されている。一方で習近平への権力と権益の集中は、独裁につながり、文化大革命のようなことが再び起きかねないと危ぶまれている。これは一党独裁体制...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/11/02
小原雅博
東京大学名誉教授

「人間天皇」を否定した三島由紀夫の思想が問うものとは

天皇のあり方と近代日本(4)三島由紀夫VS東大全共闘

世界中で価値観の分断が進み、社会が大きく割れている。ここで想起されるのが、1969年の「三島由紀夫vs東大全共闘」の両極に割れた討論会である。この討論会で、東大全共闘は天皇を罵り嘲笑する一方、三島由紀夫は「この天皇は...
収録日:2021/11/02
追加日:2022/01/06
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

ユング的な生得説の可能性――深層心理に神話の原型がある

古事記・日本書紀と世界神話の類似(5)2つの類似要因

世界神話の類似には2つの要因が考えられる。一つは経験論的な「神話伝播説」で、もう一つがユング的な考え方による「生得説」だ。なぜ人類が違った場所で違った時代に同じ夢を見るといった、シンクロニシティのようなことが時空...
収録日:2021/09/29
追加日:2022/04/17
鎌田東二
京都大学名誉教授

世界支配企業に成り上がったITベンチャーの問題点

続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(10)SVを再点検する

GAFAMNTが体現してきたのは、産業革命に比肩する世界史的技術革新だろう。それは、私たちの生活、社会、産業、国家、つまり世界の全てが高速に変化し、格差の拡大さえ後押ししているように見える。彼らを生み出したシリコンバレ...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/07/12
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

世界から「ワイルドカード」といわれる日本の大問題

続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(11)日本は何を学ぶか

シリコンバレーについて学んできたのは、今後の日本にどう生かすかを考えるためである。一つは人材問題で、イノベーションに必要な人材、そのモデルを追求し、さらに市場競争と国家戦略においてはそのあり方を見直す必要がある...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/07/19
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

ウクライナ問題で欧米が頭を抱えるジレンマとは

ウクライナ侵略で一変した国際政治(3)欧州の安全保障とエネルギー依存

ウクライナ侵略の勃発により、地続きのヨーロッパは大きな方針変更を迫られた。ことはユーラシア全体の安全保障問題に関わるため、中国やアメリカにも波紋が広がっている。さらに問題は経済やエネルギー転換の領域にも及ぶ。当...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/06/10
小原雅博
東京大学名誉教授

バイデン大統領の「台湾を防衛する」発言の真相とは?

激動のインド太平洋・米中の思惑を読む(1)日米首脳会談の重大ポイント

2022年5月にバイデン米大統領のアジア歴訪があったが、その中で特に重要だったのが日米首脳会談とQUAD首脳会合の2つである。日米首脳会談後の記者会見では、バイデン大統領の「台湾を防衛する」という趣旨のメッセージも飛び出...
収録日:2022/05/30
追加日:2022/07/01
中西輝政
京都大学名誉教授

「昭和の悲劇」の教訓とは…従来の昭和史理解の大きな誤り

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(6)二つの教訓

皇道派は中国との戦争の回避を主張したが、統制派こそが侵略を推進し、日本を破滅に導いた。だが総力戦体制は日本のみの考え方ではなかった。グローバリズムの中でも自国の国防については考えをひそかに持っていた。これが日本...
収録日:2018/12/25
追加日:2022/09/16
中西輝政
京都大学名誉教授

理性・気概・欲望…ポリスとの類比でわかる「魂の三部分説」

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(9)魂の三部分説

国家論を議論しているようにみえる『ポリテイア』だが、本当のテーマは「魂(プシューケー)」ではないか。ポリスにおける正義・不正を見ることで、類比的に、人の魂を考察できるからだ。ポリスの階層(守護者・軍人・生産者)...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/02/10
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

哲人政治から寡頭制、民主制への堕落…金銭欲と分断の末路

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(13)ポリスと魂の堕落過程〈上〉不正の考察

不正とは何か。この議論のキーワードは「欲望」と「分断」。この2つによって、理想的なポリスとしての形が「優秀者支配制」からだんだんと「名誉支配制」「寡頭制」「民主制」、最後の5番目に「僭主制」という順番に堕落したも...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/03/10
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

苦悩に耐えきれないと「一撃で殴る」ほうが簡単に見える

人生のロゴス(11)無限の憧れと永遠の苦悩

かつて本が売れたのは、反対意見を持つ人たちが、議論して論破するために読んでいたことも理由にある。命懸けで築き上げられた思想は、たとえ嫌いな思想であっても、どこかに共振する部分があるのである。だが昨今では、そのよ...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/08/04
執行草舟
実業家

ミーゼス、ハイエク…計画経済はうまくいかず独裁になる

日本人が知らない自由主義の歴史~後編(2)社会主義計画経済への批判

第一次世界大戦後、リベラリズムは社会主義に傾倒していく流れがさらに顕著となっていく。この時期、ニューリベラリズムへの異を唱えたのがミーゼスやハイエクといった自由主義経済学者たちであった。彼らはニューリベラリズム...
収録日:2022/07/25
追加日:2023/07/21
柿埜真吾
経済学者

ハラスメントを助長する全体主義、無関心、属人思考、圧力…

ハラスメント防止に向けた風土づくり(2)ハラスメントと心理的安全性の関係性

ハラスメントを助長している組織風土には、全体主義、無関心風土、属人思考風土、圧力的雰囲気があり、これらの根底にあるのは「心理的安全性の欠如」だと青島氏は語る。心理的安全性はコミュニケーションの基盤となるものだが...
収録日:2023/02/03
追加日:2023/08/20
青島未佳
一般社団法人チーム力開発研究所 理事

デビュー論文「様々なる意匠」小林秀雄の試みと直観の真意

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(3)小林秀雄の批評

大正から昭和初期にかけて起きた戦争景気、関東大震災、昭和恐慌など時代の荒波は、日本国民の心に多くの影響を与えた。そうした中、昭和4(1927)年に「様々なる意匠」という論文で文壇にデビューした小林秀雄は、これらの人々...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/29
浜崎洋介
文芸批評家

小林秀雄“最後の弟子”福田恆存の言葉と日本人の「自然」

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(7)改めて問われる、日本人の「自然」

小林秀雄が「伝統」と「直感」、吉本隆明が「大衆の原像」と「対幻想」という言葉でそれぞれ論考している“日本人の「自然」”。戦前・戦後を越え、昭和から平成へと向かう中、ニーチェから始まるポスト・モダニズムが堕落し、200...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/26
浜崎洋介
文芸批評家

「人間の健康にとって何がいいか」の答えが「読書」?

電脳社会の未来(3)再び中世のような時代になる

あるとき、テレビでAIが質問に対して答えを出していく番組をやっていたが、そのとき、「人間の健康にとって何がいいですか」と質問すると「読書」という答えが出され、「では健康によくて長生きする方法は何ですか」と尋ねたら...
収録日:2023/08/02
追加日:2023/09/29
執行草舟
実業家

アイヌの即興的な歌や踊りのなかに見つけた「音楽の命」

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(3)アイヌコタンでの経験

日本の戦時中に多く演奏されたのが伊福部昭の「交響譚詩」である。日本の民謡をそのまま曲にしているというわけではなく、オリジナリティが高く、それこそ日本的ともいえる曲であるが、なぜそのような独創的な曲を作ることがで...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/25
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授