Monthly Program Guide August 2025

8月プログラムガイド


8月特集ラインナップ
  • ・奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」(門田隆将)
  • ・ワシントン会議から10年、こんなに日本が不利になるとは(渡部昇一)
  • ・レーニン演説…革命のため帝国主義の3つの対立を利用せよ(福井義孝)
  • ・核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる(橋爪大三郎)
先の大戦から80年。いまわれわれが歴史をふりかえり、考えるべきこととは何でしょうか? 当時の人々は、実際に何を考えていたのか。どこに「失敗」があったのか。国の指導層の問題点とは。隠された「原因」はどこにあるのか。そもそも、なぜ戦争になってしまうのか……。歴史の教訓は、まさに現代のわれわれに大きなヒントを示してくれます。

  • ・自由な多民族をモンゴルに統一したチンギス・ハーンの魅力(宮脇淳子)
  • ・徳川家康の「天下泰平」デザインとは?先人達の失敗に学ぶ(片山杜秀)
  • ・田沼意次とは?再評価で注目の人物像と時代背景に迫る(養田功一郎)
  • ・江戸城無血開城で日本の危機を救った西郷隆盛の問題解決力(田口佳史)
リーダーの良し悪しで、「幸せな未来」になるか「不幸せな未来」になるか、まことに大きく左右されてしまう……。そのことを、もしかすると今、日本人は身に沁みて痛切に実感しているのかもしれません。このようなときこそ、歴史上の素晴らしいリーダーの事績に触れて、心を磨き、高めたいものです。

  • ・ニーチェ:超人、ニヒリズム…善悪は弱者の嫉妬心にすぎない(貫成人)
  • ・「リバタリアニズム」の様々な側面を整理して分類してみる(柿埜真吾)
  • ・ルソーが宣言した、新しく国家をつくる際の二重の課題とは(川出良枝)
  • ・プラトンの『ソクラテスの弁明』は謎多き作品(納富信留)
夏の終わりには、なぜか、そこはかとない寂しさを覚えます。どことなく、祭や花火が終わったあとにも似た感覚かもしれません。秋から冬への寂しさとも、また少し違った気持ちのこのような季節に、今回ピックアップした哲学者たちを学んでみてはいかがでしょうか。心が沸き立つものが見つかるかもしれません。



8月配信講義ピックアップ
配信予定日:8月1日(金)
マイナンバーが生かせない…「三層分離」という大変な問題
コロナ禍で行われた一人あたり一律10万円の給付は記憶に新しいですが、それ以降もさまざまな世帯を対象に、さまざまな給付金が支給されました。しかし、給付金の実態を見ていくと、自治体の事務負担やその背景にあるワークフローの煩雑さなど、あまりにも多くの問題が浮上してくる。にもかかわらず、政治の側はロジスティックスを深く考えることなく、その時々の流れのなかで給付金を決定し、現場は常に翻弄されていく。では、行政をどのように変えていけばいいのか。マイナンバー制度や業務のデジタル化などの課題を解説する。(全4話中第4話)
東京大学客員教授/元・会計検査院長

配信予定日:8月4日(月)
健康障害は後戻りできない…予防タイミングは今が一番!
健康障害は一度そうなってしまえば元に戻すことはできません。だからこそ健診結果をつぶさに確認し、予防的に対処していくことが重要になります。血圧や尿酸の値と内臓脂肪の関係を例に取り、健康障害の根本原因をいかに見極めるかを解説します。(全3話中第2話)
大阪大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 特任准教授

配信予定日:8月5日(火)
アポロ11号は、なぜ月面に着陸できたか…米ソの開発競争
宇宙開発は、無人の人工衛星打ち上げから、人類が実際に宇宙へ行く有人活動の時代に移っていきます。まずはソ連(ガガーリン)が地球の軌道周回に成功し、次にアメリカ(アポロ11号)が月面着陸を達成しました。猛スピードで進む有人宇宙開発の裏側には何があったのか、その実状に迫きます。(全14話中第3話)
宇宙工学者/工学博士

配信予定日:8月7日(木)
経済秩序や普遍的価値観を破壊し、軍事力行使も辞さぬ米国
トランプ第2次政権の始動により、冷戦後の世界史は大きな転換点を迎えています。それは政治面のみにとどまらない国際秩序の転換点だともいえます。その象徴ともいえるのが、2025年6月のイランへの核施設攻撃であり、トランプ政権の関税政策です。自国優先の経済政策、普遍的価値の軽視とその推進者としての役割の放棄、さらに独断専行の軍事力の行使。アメリカはこれまでの国際主義と決別したのでしょうか。(全3話中第1話)
東京大学東洋文化研究所教授

配信予定日:8月13日(水)
「学びの危機」こそが現代社会と次世代への大きな危機
混迷を極める現代社会にあって、「学び」の意義はどこにあるのでしょうか。次世代にどのような望みをわれわれが与えることができるのでしょうか。社会全体の運営を、いかに正しい知識と方針で進めていけるのでしょうか。一人ひとりの人生において学びがいかに大きな支えになりうるのでしょうか。学問の原点である古代ギリシアでプラトンが創設した学園アカデメイアから考える今シリーズ。まずは現代の学問が置かれている状況を、反知性主義や経済原理の浸透といった点から整理します。(全4話中第1話)
東京大学大学院人文社会系研究科教授



講師紹介~テンミニッツ・アカデミーの講師ってどんな人?
元・会計検査院長、コロナ禍の政策や給付金の実態について鋭く解説
東京大学客員教授/元・会計検査院長
今回は、田中弥生(たなか・やよい)先生を紹介します。田中先生は、令和6年1月から令和7年3月まで会計検査院長をお務めでした。会計検査院といっても、ピンとこない人もいらっしゃるかもしれませんが、実は「驚くほど興味深い分析」を数々行なっているのです。今回、テンミニッツ・アカデミーでは、コロナ禍の折の諸政策や、給付金の実態に深く斬り込んだ調査をご紹介いただきました。まさに目が点になります。日本政治を考えるために、ぜひとも視聴すべき講義です。



テンミニッツ・アカデミーからのお知らせ
今後登場予定の新講師&新講義
山本勲(慶應義塾大学商学部教授):テーマ/DEIの重要性と企業経営
このほか、片山杜秀氏の新講義(テーマ/「集権と分権」から考える日本の核心)を8月の中旬から配信開始予定です。ご期待下さい。