Monthly Program Guide May 2025
5月プログラムガイド
目次(contents)
5月特集ラインナップ
- ・なぜ弥生時代の始まりが600年も改まった?定説改訂の背景(藤尾慎一郎)
- ・高校日本史で学んだ縄文時代のイメージが最新の研究で変化(山田康弘)
- ・最初の日本列島人はいつ、どうやって日本に渡ってきたのか(海部陽介)
- ・人類の祖先たちの「出アフリカ」…その時期はいつ頃?(斎藤成也)
弥生時代、縄文時代の「実像」が、歴史研究の進化によってどんどん変わってきています。それらの時代に人々がいかに生きていたのかを知れば、「日本人とは何か?」の原点も見えてきます。さらに、ホモサピエンスはどうやって海を越え、日本に渡ってきたのか。遺伝子研究などから、日本人のルーツも明らかにします。
- ・米国史の教訓…ドル基軸通貨体制の信認を問う大転換に?(養田功一郎)
- ・叩き潰せ、正しいのは自分だけ…ロイ・コーンの教えとは(島田晴雄×神藏孝之)
- ・100年ぶりのアメリカ第一主義とトランプ新政権3つの焦点(東秀敏)
- ・「関与と介入」の二大潮流…米露ディール外交の歴史(東秀敏)
世界を揺るがす「第2次トランプ政権」。そのあり方は、第1次とはまったく異なります。にもかかわらず、同じ感覚でトランプ政権を見てしまうと、大きな見間違いをしてしまいかねません。はたして、何がトランプ大統領を突き動かしているのか。第1次政権と何が大きく変わっているのか。その底流を浮き彫りにする講義群です。
- ・現代でも通じる蔦屋重三郎の斬新な出版アイディア(堀口茉純)
- ・なぜ「父祖の遺風」がローマと江戸に共通する価値観なのか(本村凌二×中村彰彦)
- ・松平定信のもう一つの功績「学問吟味」の画期性に注目(中島隆博)
- ・徳川家康の「天下泰平」デザインとは?先人達の失敗に学ぶ(片山杜秀)
江戸時代についても、教科書で学んだことが大きく変わってきています。当時、庶民の文化水準の高さが圧倒的に世界一だともいわれる「江戸」。なぜ、そのような豊かな文化が花開いたのでしょうか。いかなる経済政策を展開されていたのか。また、徳川幕府の政治のあり方の真髄とは……。江戸時代の新常識を知れば、現代日本人の心も豊かになること、うけあいです。
5月配信講義ピックアップ
配信予定日:5月1日(木)
第五の波――軍事技術の革命的変化がもたらす新たな脅威
国家安全保障上の脅威といえばミサイルや爆弾投下などの「武力攻撃」を想定しがちですが、現在、特に先進諸国では異なる見方をしているといいます。2024年米国下院の特別委員会で、国内に大量の中毒者・死亡者を出して社会問題視されているフェンタニルが、中国の国家的戦略によって持ち込まれたものと報告されたのです。これは「非対称兵器」と呼ばれるものの事例ですが、いったいどのようなものなのでしょうか。その脅威について解説します。(全5話中第1話)
杏林大学医学部教授/高度救命救急センター長
配信予定日:5月2日(金)
米国史の教訓…ドル基軸通貨体制の信認を問う大転換に?
トランプ関税の影響は、今後、どのように広がっていくのでしょうか? 過去の大きな構造変化や金融環境の変化が各国の「株価リターン」にどのような影響を与えたのかを分析しつつ、今後を考えるヒントがないかを検証していきます。第1話では、1920年代のアメリカの状況との類似性や、第二次世界大戦後に基軸通貨国として繁栄してきた経緯を踏まえつつ、現在のアメリカの変化を整理していきます。(全2話中第1話)
※本講義は長期会員(年間会員&2年会員)限定講義です。
元三井住友DSアセットマネジメント執行役員/YODA LAB代表/金融・経済・歴史研究者
配信予定日:5月4日(日)
「法華経はSFだ!」というナラティブの神秘的体験
『法華経』といえば紀元1世紀から3世紀に成立したといわれる大乗仏教の代表的経典。厳しい修行や哲学的思索を行う出家が中心だった当時のインド仏教に対し、誰もが平等に成仏できると説く『法華経』は画期的なものでした。鎌田東二氏は、自身のがん闘病の経験も踏まえつつ、「法華経はSFだ!」と説きます。どういうことなのでしょうか。(全10話中第1話)
京都大学名誉教授
配信予定日:5月5日(月)
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
国際政治の戦略を考える上で今やかかせない地政学の視座。今回のシリーズではヨーロッパに焦点を当て、地政学の観点から情勢分析をします。第1話目では、まず地政学の要点をおさらいし、常に揺れ動いてきた「ヨーロッパ」という領域の歴史を解説します。(全10話中第1話)
東京大学名誉教授
配信予定日:5月6日(火)
血圧を甘く見てはいけない…血圧が血管を傷つける仕組み
血圧は私たちの健康にどのような影響を与えているのでしょうか。高血圧は日本人の中でもっとも多いリスクファクターであるため、血圧を甘く見てはいけないのです。高血圧以外の人と比べて死亡率が高くなっているからです。では血圧をどう見ていけばいいのでしょうか。今回は血圧の基本的な仕組みから、脳や血管への負担、健診の重要性まで詳細に解説します。(全7話中第4話)
大阪大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 特任准教授
講師紹介~テンミニッツTVの講師ってどんな人?
専門はアーレント、政治理論、政治思想史
早稲田大学政治経済学術院政治経済学部教授
今回は、齋藤純一(さいとう・じゅんいち)先生を紹介します。齋藤先生のご専門は政治理論、政治思想史。とりわけ「公共哲学」を軸に書籍も数多く発刊されています。1958年のお生まれで、2004年に早稲田大学政治学術院教授に就任され、2021年から2024年まで同大学政治経済学部長をお務めになりました。今回のテンミニッツTV講義も、カントやアーレントなどを学びつつ、現在のように政治が混迷をきわめる時期こそ「哲学」や「歴史」の分析が有益であることを実感できる必聴講義です。
テンミニッツTVからのお知らせ
今後登場予定の新講師&新講義
川口淳一郎(元JAXA。はやぶさプロジェクトマネージャー):テーマ/宇宙開発史 (※配信開始予定は6月以降)
このほか、柿埜真吾氏(経済学者/思想史家)の新講義(テーマ:トランプ政権の政策の影響)を5月中旬から、養田功一郎氏のの新講義(テーマ:田沼意次と経済政策)を5月末頃から、それぞれ配信予定です。ご期待下さい。