Monthly Program Guide September 2025

9月プログラムガイド


9月特集ラインナップ
  • ・シニアの雇用、正規・非正規の格差…日本の労働市場の問題(宮本弘曉)
  • ・老年が惨めと思われる4つの理由とは…キケロの論駁に学べ(本村凌二)
  • ・毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える(森田朗)
  • ・日本の定年制はおかしい…ガラパゴス的で不幸を招く制度(出口治明)
高齢化が進み、人口も毎年100万人単位で減っていく、これからの日本。そのような国を、より幸せな社会にしていくためには、いかなる施策が必要なのか。そんな日本で幸せに生きていくためには、どのような心構えが大切なのか。老年の「負の側面」に負けず、乗り越えていく智恵とは。活路を拓く名講義をピックアップしました。

  • ・深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質(橋爪大三郎)
  • ・習近平政権が語る世界構想は、西欧社会を超えられるか(中島隆博)
  • ・習近平政権の野望とそのカギを握る台湾の地理的条件(島田晴雄)
  • ・習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍(小原雅博)
中国の「表層」を眺めるだけでは、何が真の問題かが見えてきません。そして、中国の本質とはいかなるものなのかが見えてこなければ、近未来の日本の戦略も描けません。いま、われわれが直面しているのは、はたしていかなる事態なのか。これから何が起きようとしているのか。そのようなことにも想いを巡らすことができる講義群です。



9月配信講義ピックアップ
配信予定日:9月3日(水)
より良い人生への学び…開かれた知、批判の精神、学ぶ主体
私たちにとって「学び」はどんな意義を持つのでしょうか。学びについて考えるべき要素は3つあると納富氏はいいます。さらに、「学びは生きる場所」でもある。今生きている人と対話をする。先人たちと書物を通じて対話する。そのことで、自分自身がなしうる「限られた人生」は大きく拡張していく。さらに、全然違う世界を見たり、全然違う時代を知ったり、全然違う考え方の人と議論することで、自分が「より良いもの」へと変容していく。そしてそのような「学び」そのものが、「人間として充実して生きる目的」にもなっていくのです。(全4話中第4話)
東京大学大学院人文社会系研究科教授

配信予定日:9月4日(木)
童歌「あんたがたどこさ」は何拍子?変拍子の不思議な魅力
数学と音楽の親密な関係を知るのに、リズムはもってこいの要素です。世界のどこでもリズムは数でカウントされます。その中でも、例えば「あんたがたどこさ」は目まぐるしく変わるような「変拍子」ですが、日本人はだれもが簡単にリズムをとっています。また、特に5拍子や7拍子、9拍子などの変拍子を2と3の和と捉えていくと、それらを好む民族のグルーブが次第に感じ取れます。さらに、1小節をいくつもの拍子に分けていくと、なんとそれは幾何学につながってしまうのです。(全4話中第2話)
ジャズピアニスト/数学研究者/STEAM 教育者/メディアアーティスト

配信予定日:9月6日(土)
2交代制と3交代制、どちらが問題?…有効な夜勤対策は
睡眠のリズムに大きな影響を及ぼすシフトワーク。医療業界などそうした働き方をせざるを得ない職場では、夜勤問題などもあり、2交代制と3交代制、どちらにも問題があるといいます。そうしたシフトワークの影響を減らすためにどのような工夫が可能でしょうか。短時間での仮眠の有効性を中心に、個人や組織ができる対策を解説します。(全6話中第6話)
早稲田大学スポーツ科学学術院教授/早稲田大学睡眠研究所所長

配信予定日:9月7日(日)
ヒトの脳みそは類人猿の3倍も…なぜそんなに大きいのか
ヒトが他の動物と決定的に違うのは、ペア同士だけでなく、それらが集まって大きな社会集団を形成することです。共同作業で食料を得るヒトは、集団で暮らさないと捕食者などから身を守れない環境の中で生きてきました。その中で子育ては当然、共同保育が基本となります。その要因として関係があるのは脳の大きさです。どういうことなのでしょうか。ヒトの子育てと脳の関係について解説します。(全5話中第2話)
日本芸術文化振興会理事長/元総合研究大学院大学長

配信予定日:9月10日(水)
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
組織のまとめ役として、どのように接すれば部下やメンバーの成長をサポートできるのでしょうか。多くの人が直面するその課題に対して、「経験学習」に着目したアプローチが有効だと松尾氏はいいます。では経験学習とは何か。個人、そして集団に成長を促すための経験学習サイクルと合わせて解説します。(全4話中第1話)
青山学院大学 経営学部経営学科 教授



講師紹介~テンミニッツ・アカデミーの講師ってどんな人?
元「はやぶさ」プロジェクト・マネージャの宇宙工学者
宇宙工学者/工学博士
今回は、川口淳一郎(かわぐち・じゅんいちろう)先生を紹介します。川口先生は、小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャを務められた宇宙開発の第一人者です。「はやぶさ」が多くの苦難を乗り越えて小惑星イトカワからのサンプルリターンを成し遂げたことをご記憶の方も多いことでしょう。その川口先生が、20世紀初頭から現在、そして未来まで見据えた宇宙開発史を講義くださいました。当事者ならではの視点で語られるエピソードの数々、まさに必見です。



テンミニッツ・アカデミーからのお知らせ
今後登場予定の新講師&新講義
今井むつみ(今井むつみ教育研究所 所長/慶應義塾大学名誉教授):テーマ/『学力喪失』
また、東秀敏氏(米国大統領制兼議会制研究所〈CSPC〉上級フェロー)の新シリーズ講義(テーマ:トランプ・ドクトリン)、養田功一郎氏(元三井住友DSアセットマネジメント執行役員/YODA LAB代表/金融・経済・歴史研究者)の新シリーズ講義(テーマ:日本の「所得の謎」後編)を9月中旬~下旬に配信開始予定です。ご期待下さい。