Monthly Program Guide March 2025

3月プログラムガイド


3月特集ラインナップ
  • ・未完の長編『銀河鉄道の夜』の魅力と宮沢賢治の思想に迫る(鎌田東二)
  • ・『「甘え」の構造』への誤解…実は甘えを許さない日本人?(與那覇潤)
  • ・誤解された『タテ社会の人間関係』…日本社会の本質に迫る(與那覇潤×呉座勇一)
  • ・『潮騒』と『太陽の季節』…美への憧憬vs煽情的な太陽族(片山杜秀)
「名著」は時代を映す鏡であり、折々の日本人の姿をあざやかに浮かび上がらせるものでもあります。それぞれの名著が含み持っていたメッセージとはいかなるものか?また、現代の日本人はそれらの名著から何を受け取ることができるのか。日本社会と名著の接点をさぐる特集です。

  • ・大谷翔平選手に天の配剤…花巻東高校での貴重な経験を糧に(桑原晃弥)
  • ・大谷翔平と石原裕次郎に見る「人間的魅力」の本質とは?(本村凌二)
  • ・大谷翔平選手が現代の「粋」を体現!?一生懸命よりも遊び心(本村凌二)
  • ・集中のスイッチを入れる方法は意識からと身体からの2通り(為末大)
大谷翔平選手は、なぜあれほど活躍できたのか。その秘密を、様々な角度から探ります。まず強調すべきは、大谷翔平選手の言葉や哲学を知れば、その活躍が「必然」だったことがわかることでしょう。さらに「アスリートの考え方」を知ることで、自分自身への大きなヒントももらえます。いま学ぶべき珠玉の講義集です。



3月配信講義ピックアップ
配信予定日:3月1日(土)
なぜ銀行が国債を買うとお金の総量が増えるのか
社会に流通するお金の総量を司っているのは日本銀行券を発行する日銀だと、一般には思われているかもしれません。しかし、日銀がお金を生み出すその量はあくまで受動的に決定されており、その増減の鍵を握るのは人々の需要と民間銀行の国債購入にあるのです。一方で民間マネーを生み出さない「ブタ積み」も時に発生してしまいます。実務的なことを理解できると、その実際の仕組みが明快に見えてきます。お金が生み出されるメカニズムに迫ります。(全6話中第2話)
三井住友DSアセットマネジメント株式会社 執行役員

配信予定日:3月2日(日)
修善寺の大患…反知性主義の時代に夏目漱石を読み直す意味
反知性主義が跋扈する現代社会。21世紀も四半世紀が過ぎ、知性で社会を理解しようとすればするほど葛藤が生まれるこの時代、日本人にとってはもう一度読み直すべき作家が夏目漱石ではないでしょうか。実は1世紀以上前の明治の終わり頃にも酷似した事態があり、その時代を象徴する作家が漱石だからです。今回のシリーズ講義では、その時代を描いた漱石の三部作を読むことで、彼が捉えた人間と社会から現代を本質的に読み解きます。(全9話中第1話)

配信予定日:3月3日(月)
大谷翔平選手に天の配剤…花巻東高校での貴重な経験を糧に
大谷翔平選手は今や野球界だけでなく世界中のスポーツ界の象徴的存在ですが、本人は「自分も最初からこの体と技術があったわけではない」と努力と練習の成果を強調しています。いったいどんな出会いやプロセスが彼を育ててきたのでしょうか。大谷選手についての著書も多い桑原晃弥氏のナビで、まずはその歩みから見ていきます。(全9話中第1話)
経済・経営ジャーナリスト

配信予定日:3月5日(水)
プラトンのアカデメイア…哲学の歴史に重要な場とメディア
哲学は共同作業だと、世界哲学プロジェクトは考えます。師匠と弟子、あるいは弟子同士が問いの共有のもと対話をしなければ、哲学伝統は後世に残らないからです。そして、書き物を継承するための場としての役割を果たしたプラトンの学園アカデメイアは、現在も学校組織の規範とされています。また、先達の思想を正しく伝えるには、著書への注釈や翻訳も欠かせない行為です。(全9話中第8話)
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・文学部部長・教授

配信予定日:3月7日(金)
年収の壁、解雇ルール、退職金…活発な労働移動を阻む要因
なぜ労働市場の流動化がなかなか進まないのでしょうか。実は日本には労働移動が不利になる制度や慣行があるのです。例えば退職金の優遇税制、解雇ルール、年収の壁がそれに当たますが、それぞれどのような内容なのでしょうか。労働市場改革を実現する上で無視できないそれらの要素を深掘りします。(全7話中第5話)
一橋大学経済研究所教授



講師紹介~テンミニッツTVの講師ってどんな人?
第13回西洋美術振興財団賞「学術賞」受賞、専門はフランス近代美術
三菱一号館美術館 上席学芸員
今回は、安井裕雄(やすい・ひろお)先生を紹介します。安井先生は1969年生まれで、ご専門はフランス近代美術。現在、東京の三菱一号館美術館の上席学芸員をお務めですが、これまでに財団法人ひろしま美術館学芸員や、岩手県立美術館専門学芸員などを歴任されています。実際に展覧会を企画するお立場であり、さらに印象派を中心に数多くの著作も発刊されています。安井先生のやさしい語り口にいざなわれながら名画を鑑賞するうちに、印象派の秘密がよくわかる珠玉の講義です。



テンミニッツTVからのお知らせ
今後登場予定の新講師&新講義
石黒憲彦(独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)理事長):テーマ/グローバル環境の変化と日本の課題
このほか、沖大幹氏(東京大学大学院工学系研究科 教授)の新講義(テーマ:水から考える「持続可能」な未来)を3月上旬から配信開始予定です。ご期待下さい。