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納富信留

納富信留

のうとみのぶる

東京大学大学院人文社会系研究科教授
<略歴>
1987 年3月 東京大学文学部第1類哲学専修課程卒業
1990 年3月 東京大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了
1990 年4月 同 博士課程進学 (1994年9月 退学)
1991 年10月 ケンブリッジ大学大学院古典学部Ph.D.コース入学
1995 年10月 同大にてPh.D.取得
1996 年10月 九州大学文学部講師(哲学・哲学史)
1998 年4月 九州大学文学部、大学院人文科学研究院助教授(哲学・哲学史)
2002 年4月 慶應義塾大学文学部助教授(哲学)
2006 年3月 オランダ・ユトレヒト大学訪問研究員(慶應義塾大学塾派遣留学:2007 年9月まで)
2007 年4月 慶應義塾大学文学部准教授(哲学)
2008 年4月 慶應義塾大学文学部教授(哲学)
2016 年4月 東京大学大学院人文社会系研究科 教授(哲学)

<主な著書・編著書>
(著書)
『ソフィストと哲学者の間 ―プラトン『ソフィスト』を読む―』、名古屋大学出版会、2002年2月
『プラトン ―哲学者とは何か』、NHK 出版、2002年11月
『哲学者の誕生 ―ソクラテスをめぐる人々―』、ちくま新書、2005年8月
『ソフィストとは誰か?』、人文書院、2006年9月(2007年度サントリー学芸賞受賞); 新版、ちくま学芸文庫、2015年2月
『プラトン 理想国の現在』、慶應義塾大学出版会、2012年7月(2012 年度義塾賞受賞)
『NHK 100 分de 名著 プラトン『饗宴』』、NHK出版、2013年7月
『プラトンとの哲学 ―対話篇をよむ―』、岩波新書、2015年7月

プラトン『ソクラテスの弁明』(訳と解説)、光文社古典新訳文庫、2012年9月

(編著)
『空間へのパースペクティヴ』納富信留・溝口孝司編、九州大学出版会、1999年4月
『精神史における言語の創造力と多様性』納富信留・岩波敦子編、慶應義塾大学出版会、2008年3月
『内在と超越の閾 ―加藤信朗米寿記念哲学論文集―』土橋茂樹・納富信留・栗原裕次・金澤修編、知泉書館、2015年7月
『テクストとは何か ―編集文献学入門―』明星聖子・納富信留編、慶應義塾大学出版会、2015年10月

<所属学会>
International Federation of Philosophical Societies (FISP) (Steering Committee)
International Plato Society (Advisory Board)
哲学会(理事)
日本西洋古典学会(常任委員)
日本哲学会(理事)
新プラトン主義協会(理事)

哲学から考える日本の課題 (全11話・9話配信中)

対談 | 中島隆博/納富信留
収録日:2019/10/26
追加日:2020/02/17

「正しい言葉とは何か」とは、古来議論されているテーマ

哲学から考える日本の課題(1)言葉の正しさとは

追加日:2020/02/17
現代社会の問題を哲学的に考える際、その切り口の1つとなるのが言葉の問題である。昨今では特定の言葉の使い方に対して批判がなされ、表現に対する制限も見受けられる。そこには言葉に関する「正しさ」が関わっているが、その背後には...

古代と現代では「正しさ」の考え方に根本的な違いがある

哲学から考える日本の課題(2)古代ギリシャの「正しさ」

追加日:2020/02/24
現代において「正しい」という形容詞は、個々の行為に対して付けられるものだが、古代ギリシャでは、人に付けられるものだった。そのため、成熟した市民は「正しい人」についてのモデルを想定しつつ、それに少しでも近づくよう実践し...

古代中国における「正しさ」とは何か

哲学から考える日本の課題(3)古代中国の「正しさ」

追加日:2020/02/24
古代中国においても、「正しさ」は個別的な行為に対してではなく、何らかの努力をしていけば到達する、望ましい人間のあり方としてイメージされていた。こうした考え方は、近代以後の孤立した主体や人格において等閑視されがちな身体...

プラトンが『ポリティア』で書いた2段階の教育論とは

哲学から考える日本の課題(4)2段階の教育

追加日:2020/03/02
古代哲学においては、いかにして「正しさ」に到達できると考えられてきたのか。重要なのは、言われたことを真似るだけでなく、その先に哲学的な対話を始めるということだ。そうした2段階のステップを踏んで、本当に「正しい」とは何か...

プラトンの「アカデメイア」から受け継がれる大学の意味

哲学から考える日本の課題(5)対話の場所

追加日:2020/03/09
「正しさ」というものを養っていくための教育機関として、古代ギリシャにはプラトンがつくった「アカデメイア」があった。そこは、さまざまな問題について言葉を自由に使いながら議論を交わす対話(ダイアローグ)の場として機能した...

カントと『論語』の対立を超えたところで正しさを議論する

哲学から考える日本の課題(6)正しさの基準

追加日:2020/03/16
特定の物事が「正しい」ものだったかどうかを判断するためには、その行為への評価にとどまらず、より広いコンテクスト(文脈)から考えなければならない。つまり、文脈によって「正しさ」の内容は変わるものである。(2019年10月26日...

ポピュリズム化する社会で「正しさ」をどう考えるべきか

哲学から考える日本の課題(7)ポピュリズムと言葉の問題

追加日:2020/03/23
今日のポピュリズム的潮流に対して、古代哲学の「正しさ」の観念はいかに示唆を与えてくれるのか。ポイントとなるのは、「正しさ」が原理原則によって判断される法廷的なイメージではなく、文脈依存的な「正しい人」に向かうプロセス...

日本人の価値観は何によって形成されているのか

哲学から考える日本の課題(8)質疑応答編1:宗教と道徳

追加日:2020/03/30
日本は宗教性が薄いと思われがちだが、実際には戦前から日本における重要な要素として、宗教は位置付けられてきた。それを含め、「日本人の価値観が何によって形成されているのか」というのは大きな問いである。(2019年10月26日開催...

無責任の構造を生んでいるのはイマジネーションを欠いた社会

哲学から考える日本の課題(9)質疑応答編2:無責任の構造

追加日:2020/04/05
日本では最近、不祥事が起きても、以前に比べて責任を取らず開き直ったり、居座ったりするケースが多く見受けられる。こうした問題は今に始まったことではなく、「無責任の体系」「悪の陳腐さ」として歴史的に論じられてきた。日本に...

西洋文明の起源から見るグローバル化 (全6話)

収録日:2019/05/29
追加日:2019/08/01

古典を学び、教養ある人間を目指すことがヨーロッパの理想

西洋文明の起源から見るグローバル化(1)グローバル化

追加日:2019/08/01
世界のグローバル化は、文化的にはヨーロッパが拡大して、人類全体に拡大する流れといえる。では、当のヨーロッパとは何を指すのか。それは地理的名称というより文化的な概念であり、「ギリシア・ローマの古典+キリスト教」=ヨーロ...

西周が気付いた「西洋の考え方を学ぶ方法」とは

西洋文明の起源から見るグローバル化(2)近代日本と西洋

追加日:2019/08/01
アジアの文化伝統に浸っていた日本は、ペリーの黒船により西洋と対面する。19世紀半ば、産業革命により先進的な技術を築いた西欧列強と日本の差は大きく、近代化=西洋化を推進することは、日本にとって植民地化されないための唯一の...

なぜ西洋文明の起源はギリシアにあったとされているのか

西洋文明の起源から見るグローバル化(3)学問の起源

追加日:2019/08/01
西洋文明とグローバル化を考える上で、ギリシアが起源とされる「学問」の果たした役割は大きい。ルネサンス以来、何度も繰り返しギリシア・ローマの古典を再生する運動が、西洋では繰り返された。人文系と自然科学を問わず、それらの...

「サイエンス」の本来の意味である「知識」とは何か

西洋文明の起源から見るグローバル化(4)科学の起源

追加日:2019/08/01
現代にいたる科学の始まりはギリシアにあった。ただし、当時の人々が考えていたのは自然科学領域だけではなく、「証明され、体系を持ち、真理を表す知識」の総体がそう称されたのである。科学と技術は決して混同されることなく、純粋...

哲学において提示された「アルケー」という概念とは

西洋文明の起源から見るグローバル化(5)哲学の起源

追加日:2019/08/01
哲学というと、古代ギリシアで始まったのが常識になっている。しかし、世界中のどこでも哲学的な命題を考えることはあったはずだ。ではギリシアの特殊性はどのようなところにあり、どう受け継がれてきたのだろうか。始原を意味する「...

「世界哲学」の可能性を日本から追求していく

西洋文明の起源から見るグローバル化(6)「世界哲学」

追加日:2019/08/01
西洋文明の起源をたどりつつ世界のグローバル化を考えてきたが、現代の位置付けを探るには、ここにいたる全プロセスを俯瞰する必要がある。また、ギリシア・ローマの古典を現代にどう生かすかについても検討が必要だ。日本から「世界...

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む (全6話)

収録日:2019/01/23
追加日:2019/04/28

『ソクラテスの弁明』は謎の多い作品

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(1)真実の創作

追加日:2019/04/28
哲学の古典として最も重要な作品ともいわれる、プラトンの『ソクラテスの弁明』。この傑作に何が書かれているのか、6回にかけて解釈していくことで、哲学者とは何かを考える。まず今回は、『弁明』の執筆背景となったソクラテスの裁判...

裁判でのソクラテスの冒頭のセリフを読みとく

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(2)挑発を語る裁判

追加日:2019/05/01
アテナイの裁判は、被告自身が自分の無実を述べなくてはならなかった。これを「弁明」という。壇上に立ったソクラテスは、裁判員に向かって、挑発とも取れるような弁明を始める。裁くものが、実は魂のレベルでどう生きるのかについて...

ソクラテスのいう「真実のすべて」とは何か?

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(3)真実のすべて

追加日:2019/05/05
ソクラテスの裁判は、「真実のすべて」を明らかにするという構造を持つ。ソクラテスはいろいろな人のところに出かけては彼らの無知を明らかにし、それによって人々の憎悪をためてきた。この裁判では、自分が憎まれていることを確認す...

「無知の知」はソクラテスの哲学ではない

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(4)不知の自覚

追加日:2019/05/08
アポロンの命令によって人々と対話したソクラテスは、不知を自覚するという哲学を持っていた。これは「無知の知」という俗説とは似て全く非なるものである。対話相手の無知を暴く傲慢な人物ではなく、自分が知らないという謙虚さとと...

プラトンのイデア論は、ソクラテスの問いかけへの答え

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(5)魂の配慮

追加日:2019/05/19
ソクラテスは、メレトスとの対話を通じて、裁判でも自らの哲学を遂行する。そして、お金でもなく、名誉でもなく、肉体でもなく、魂に配慮せよ、という。「魂を配慮する」とは何かについて、ソクラテス自身は答えを示さなかったが、弟...

死を前にしたソクラテスの最後のことば

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(6)裁判の帰趨

追加日:2019/05/26
有罪の判決に続いて、量刑の票決が行われるが、ここでもソクラテスは裁判員を怒らせ、死刑の判決が下った。判決後に、ソクラテスは死を前にして愛弟子たちに最後のセリフを述べるが、それは納富信留氏いわく、「感動的なセリフ」で「...

プラトンの哲学を読む (全6話)

収録日:2018/07/11
追加日:2018/10/01

ヨーロッパ哲学の伝統はプラトン哲学の脚注だ

プラトンの哲学を読む(1)対話篇という形式の哲学

追加日:2018/10/01
古代ギリシャのアテナイに生まれたプラトン。彼の哲学が分からなければ、現代の西洋、東洋、さらには日本の哲学や自然科学は根本的には理解できない。そういえるほど、プラトンは重要な哲学者である。そのプラトンの哲学について、東...

プラトン対話篇にみる5つの特徴

プラトンの哲学を読む(2)対話篇の特徴

追加日:2018/10/02
メインキャラクターがソクラテス、舞台はアテナイの日常、使われる言葉も難解ではなく、さながら歴史小説のようで、しかも著者プラトン自身は登場しない。こうしたプラトン対話篇の特徴について、東京大学大学院人文社会系研究科教授...

プラトン対話篇の鍵はソクラテスの理解にある

プラトンの哲学を読む(3)2つの誤解

追加日:2018/10/03
ソクラテスは何も書かなかった哲学者である。今日、私たちはプラトンのソクラテス像を通じて彼を理解することも多い。そこで流布してきたのは、本人の発言を忠実に再現しているという説と、プラトンの代弁者という説だ。東京大学大学...

対話篇のソクラテスはプラトンの想像による産物

プラトンの哲学を読む(4)ソクラテス対話篇

追加日:2018/10/04
プラトンの描くソクラテスは何者なのか。東京大学大学院人文社会系研究科教授の納富信留氏は、当時ソクラテスを描く対話篇が多く書かれたことを挙げ、複数のソクラテス像が存在したと述べる。その中で、プラトンは際立ったソクラテス...

ソクラテスは相手を論駁し、不知を自覚させる

プラトンの哲学を読む(5)対話篇を読む私たち

追加日:2018/10/05
ソクラテスの議論には特徴的な方法がある。正義とは何か、というように、主題を直接ズバッと聞くことだ。そして、ソクラテスは相手を論駁し、不知を自覚させる。東京大学大学院人文社会系研究科教授の納富信留氏は、この議論の方法に...

哲学とは、私たちの魂とプラトンの魂との対話

プラトンの哲学を読む(6)問われているものへ

追加日:2018/10/06
対話とは、言葉によって2つの魂が出会うことである。一方が問いを発し、もう一方が応答する。プラトンの発した問いは時を超え、現代へと続いている。そして、対話こそ哲学だという。では、プラトン対話篇を読む私たちはいかに哲学を始...

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