なぜ『ロビンソン・クルーソー』は“最初の近代小説”なのか 『ロビンソン・クルーソー』とは何か(1)読み続けられる18世紀の小説 追加日:2020/09/01 『ロビンソン・クルーソー』といえば、無人島。知恵と工夫と冒険心あふれるヒーローとして、だれもが認識している。しかし、実際にその小説を読んだ人は意外に少ないのではないだろうか。この小説が出版された時代背景や著者の経歴な... 『ロビンソン・クルーソー』はなぜ300年間読まれてきたのか 『ロビンソン・クルーソー』とは何か(2)言行不一致の人 追加日:2020/09/08 18世紀に出版された『ロビンソン・クルーソー』が、流れる時に埋もれず300年間読み続けられてきたのは、なぜだろうか。デフォー自身は、小説をどう思い、人間や人生をどう観察する人だったのか。その秘密を解く鍵として、「言行不一致... 『ロビンソン・クルーソー』の面白さは人物に比重があるのか 『ロビンソン・クルーソー』とは何か(3)面白いフィクションの条件 追加日:2020/09/15 一般的にフィクションを面白くするための条件として、「筋」と「人物造形」という二つの要素が重要だといわれる。読者を引きつけ、物語の続きを聞きたくさせるのは理にかなった筋であり、魅力的・個性的な人物なのだ。その条件に照ら... 改作との比較から見えた『ロビンソン・クルーソー』の本質 『ロビンソン・クルーソー』とは何か(4)ロビンソンの近代性 追加日:2020/09/22 『ロビンソン・クルーソー』が筋で読ませる小説ではないとすれば、果たしてロビンソン像は一貫していただろうか。ここでは「難破船から文明の利器を持ち帰る」シーンを題材に、矛盾に満ちた主人公の姿と、それを矯正しようとした「改... 世界文学の歴史に大きな影響を与えた「デフォーのついた嘘」 『ロビンソン・クルーソー』とは何か(5)ロビンソンのリアリズム 追加日:2020/09/29 『ロビンソン・クルーソー』の著者ダニエル・デフォーが求めたのは整合性や一貫性でなく、人間や世界の矛盾だった。そこに新時代のリアルが生まれ、引き継がれていったわけだが、なかでも論争を呼んだのが「足跡」をめぐる回収されな... デフォーの人生に影響を与えたカルヴァン派の「予定説」 『ロビンソン・クルーソー』とは何か(6)デフォーの人生 追加日:2020/10/06 『ロビンソン・クルーソー』の著者ダニエル・デフォーはどんな人生を歩んできたのか。重要なポイントは、デフォーの家族がイングランドで多数派の信奉する「国教会」という宗派ではなく、「長老派教会」という教会の信者だったことだ... コロナ禍で注目…ダニエル・デフォーの『ペストの記憶』 『ロビンソン・クルーソー』とは何か(7)『ペストの記憶』とデフォーの文学 追加日:2020/10/13 最終回では、デフォーの『ペストの記憶』を紹介していく。カミュの『ペスト』のような首尾整った名作ではないが、それだけにこの作品には、虚実の境を往復しつつ読者に訴えるものがあった。それはコロナ禍にさらされたわれわれにも、...
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