編集長が語る!講義の見どころ
GAFAなど成功するアメリカ経営の秘密(特集&島田晴雄先生)【テンミニッツTV】

2022/02/04

いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上達史です。

一昔前は「日本的経営は素晴らしい」などと語られたものですが、まさに「今は昔」の物語。いまやGAFA(Google、Amazon、Facebook=Meta、Apple)などアメリカ企業の勢いに圧倒されています。

なぜ、こうなってしまったのか。もちろん日本の「欠点探し」「間違い探し」をするのも必要でしょうが、むしろ、なぜアメリカ企業が、かくも隆盛を遂げることになったのか、その要因を研究することも重要ではないでしょうか。

■本日開始の特集:GAFA、バフェット…アメリカ経営の神髄

https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=153&referer=push_mm_feat

もしかすると、われわれが抱いていた「アメリカ経営」のイメージが決定的に間違っていたのかもしれません。今回の特集では、真のアメリカ経営の強さはどこにあるかを、様々な角度から徹底研究します。

島田晴雄:世界を制覇したIT巨人「GAFAMNT」の実像に迫る

桑原晃弥:10分でわかる「ウォーレン・バフェット」

西山圭太:GAFAやBATHに学ぶべきは「リバースエンジニア」という方法

三枝匡:縦割り打破!「スモール・イズ・ビューティフル」の組織論

新浪剛史:私が直面したビーム社買収の「壁」


■講座のみどころ:シリコンバレー物語~米国はいかに日本に勝ったか(島田晴雄先生)

GAFAの経営は、なぜ成功したのか。これまで、そのことについてコンパクトかつ体系的に論じたものは、残念ながらあまりお目に掛からなかった気がします。本日紹介するのは、まさにそのシリコンバレーの物語を、島田晴雄先生(テンミニッツTV副座長/慶應義塾大学名誉教授)が的確にまとめてくださった講座です。

本講座で島田先生もご指摘くださっていますが、実は40年前の1980年代には、シリコンバレーは日本企業の半導体に席捲(せっけん)されていました。そこからアメリカがいかに巻き返していったのか。何がキーポイントだったのか。そのあり方が、とても明解に解き明かされます。まさに学ぶところの多い講座です。

◆島田晴雄:シリコンバレー物語~IT巨人の実像と今後(全7話)
(1)GAFAMNTをプレビューする〈上〉
世界を制覇したIT巨人「GAFAMNT」の実像に迫る
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4265&referer=push_mm_rcm1

島田先生は第1話の冒頭で、次のようにおっしゃいます。

《40年前のシリコンバレーの姿を見ると、なんと日本企業に席捲されていたのです。アメリカはそれを巻き返していったのですが、巻き返し方が総合的で卓越していました。政府も、まるで共産主義国家でもあるかのように力を入れましたし、軍も産業界も総力戦で対日本の巻き返しを図ったわけです。

彼らが素晴らしいのは、日本企業の強さの秘密を産業界や学者がそろって学んだところです。日本企業の本当の強さを彼らは分析し、析出して、次には応用するということをやっています。

そういう動きをかたわらからずっと支えていたのが、スタンフォード大学です。スタンフォード大学は、おそらく世界で最初に総合的なエコシステム(生態系)をつくったのですが、その最中にIT産業革命と、それを推し進めた情報科学の一大転換がありました。これを1990年代のアメリカ企業が吸収し、シリコンバレーの巨人たちがみごとに吸収して、自分のものにしてしまったわけです》

本講座は、まさにこの趣旨を具体的に、わかりやすくご解説いただくものになります。

最初に島田先生は、いまをときめくGAFANMT(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、マイクロソフト、テスラ)を「プレビュー」されます。

島田先生が指摘されるのは、GAFAにマイクロソフトを足した「GAFAM」(5社)の時価総額が、2020年5月に東証一部の総額(2170社)を抜いた事実です。その3年前には、東証一部の総額はGAFAMの2倍以上の価値がありました。いかに急速に日本が抜き去られたかがわかる象徴的な数字です。

そしてGAFAMの現状の概略を1話、2話でお話しくださいます。ここはぜひ講義本編をご覧ください。

そのうえで島田先生は、1980年代以降にシリコンバレーで何が行なわれたのかに迫ります。実は島田先生は実際にシリコンバレーに足を運ばれ、様々な方にお会いになっています。その知見もふんだんに盛り込んでいただいていますので、とても臨場感のあるお話です。

エズラ・ヴォーゲル氏の有名な「ジャパン・アズ・ナンバーワン」は、島田先生のご指摘どおり、まさに「警告の書」でした(第4話)。そこまで、日本による半導体などでの席捲は、アメリカに深刻な危機感を抱かせたのです。

そこからアメリカは強力に反撃に出ます。日本企業の強みを徹底的に分析し、それを打ち倒す戦術を編み出していくのです。しかも、日本の力を殺ぐために、野蛮ともいえる政治的な干渉もあえて行ないました。

この辺りの島田先生のお話(第5話以降)は、ドキドキするほどの名分析。いま日本の半導体が大打撃を受けている姿を想起すると、なんとも複雑な気持ちになってきさえします。

詳細は、ぜひ講座本編をご覧ください。

なお、シリコンバレー各企業の創業者の姿や、その事業についての分析は、後日配信の別講座で島田先生に詳しくご解説いただいております。ぜひお楽しみに。


(※アドレス再掲)
◆特集:GAFA、バフェット…アメリカ経営の神髄
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=153&referer=push_mm_feat

◆島田晴雄:シリコンバレー物語~IT巨人の実像と今後(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4265&referer=push_mm_rcm2


----------------------------------------
レッツビギン! 穴埋め問題
----------------------------------------

今回は「学び方」についての問題です。ではレッツビギン。

人間は怠け者なので、一人でいたのではなかなか勉強ができない動物なのです。だから、昔から「(    )・ラーニング」の大切さがいわれます。

さて(    )にはどんな言葉が入るでしょう。答えは以下にてご確認ください。
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3525&referer=push_mm_quiz


----------------------------------------
編集後記
----------------------------------------

今回のメルマガ、いかがでしたか。編集部の加藤です。

さて本日は、1月25日より配信開始となった納富信留先生(東京大学大学院人文社会系研究科教授)の新シリーズ講義「ギリシア悲劇への誘い」を紹介いたします。

◆納富信留:ギリシア悲劇への誘い(全7話)
(1)ギリシア悲劇を観る
二千年の時を超えて読めるギリシア「三大悲劇詩人」の作品
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4343&referer=push_mm_edt

ギリシャ哲学の第一人者による「ギリシア悲劇」の解説ですし、過去に上演された演劇や映画の話などもあり、非常に見ごたえ、聴きごたえのある講義です。
現在、2話目を配信中ですが、この後、4話目からは『オイディプス王』の解説に移っていきます。
毎週火曜日配信予定ですので、ぜひシリーズを通してご視聴ください。