編集長が語る!講義の見どころ
驚愕の大転換?トランプ政権の対ロシア戦略の裏側/東秀敏先生【テンミニッツTV】
2025/04/11
いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上達史です。
当然のことですが、どの国であれ誰が権力者になるかによって、その政策はガラリと変わるものです。とりわけ、その変化の度合いが大きいのが、今、アメリカを率いているトランプ第二期政権だといえるでしょう。
これまでの常識に則って考えていたら、たちどころに時代の動きから置いてきぼりにされかねません。
しかも、トランプ政権になってから人脈地図も大きく変わっています。加えて、トランプ第二期政権は、色濃く「反エリート」的な姿勢をとっていますので、これまでのように「国務省を見ていれば大丈夫」というわけにも行きません。
では、トランプ政権はどう動くのか。まずは対ロシア政策がどうなるのかについて、東秀敏先生(米国大統領制兼議会制研究所〈CSPC〉の上級フェロー)の講義を紹介いたします。東先生は、現在のトランプ政権の動きも鋭くウォッチしておられます。はたして、見えてくるものは、どのようなことなのでしょうか。
◆東秀敏:トランプ政権の対ロシア戦略の裏側(全2話)
(1)対露ディール外交の起源
「関与と介入」の二大潮流…米露ディール外交の歴史
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5756&referer=push_mm_rcm1
まず東先生は、アメリカでは伝統的に対ロシア政策について、「関与と介入」の二大潮流があったといいます。冷戦後、「カラー革命」といわれるような政治運動で、ロシアの周辺国に民主主義的=反・非ロシア的政権を樹立しようという動きがありました。しかし、このような「介入」の動きは、長い歴史を見れば実は「傍流」だったと東先生はおっしゃいます。
たとえばアメリカ独立戦争のときも、イギリスと戦ったアメリカを支援したのが、エカチェリーナ二世のときのロシア帝国。南北戦争で、リンカーン大統領が率いる北部を支援したのもロシアでした。
アメリカはロシアからアラスカを購入してもいますし、第二次世界大戦でも、アメリカはロシア(ソ連)を大いに助けました。
実は、アメリカはロシアに「関与」し、ロシアとディールする動きが主流だったのだ。そう見ていくと、いろいろな景色が変わって見えます。
第二次世界大戦後の「ソ連封じ込め」は「介入」の動きでした。それに対して、キッシンジャーが推し進めたデタント(緊張緩和)は、あきらかに「関与とディール」の動きでした。
トランプは、実はこのキッシンジャーの「直系の弟子」のような人物だと、東先生は指摘します。
では、これからアメリカ、そしてロシアはどうなるのか。
東先生は、次のようにおっしゃいます。
《トランプが目指す対露ディール外交のゴールは、ウクライナ戦争の負担を欧州に押し付けて、ロシアを国際社会に戻して、対中牽制を強化することです。この戦略は「逆ニクソン戦略」で、ロシアと組んで中国を封じ込めるということです》
しかし、この路線で進むと、むしろロシアは亡国に追い込まれかねないというのですが――はたして何が起きうるのかについては、ぜひ講義本編をご覧ください。
アメリカの底流に動いているものを、歴史的経緯からクリアに見通すことができるようになる講義です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆東秀敏:トランプ政権の対ロシア戦略の裏側(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5756&referer=push_mm_rcm2
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