編集長が語る!講義の見どころ
話題のメタバース・AI・量子コンピュータを深く知る/特集【テンミニッツTV】
2022/11/04
いつもありがとうございます。テンミニッツTV編集長の川上達史です
メタバース、量子コンピュータ、AI……。さまざまな言葉が飛び交っています。たとえば、いま書店に行くと、「メタバース」という言葉がタイトルに入った書籍が、とても目につきます。
では、「メタバースとは?」「量子コンピュータとは?」と聞かれると、なかなかすぐに答えられない方も多いのではないでしょうか。
テンミニッツTVでは、それぞれについて、まさに第一人者の先生方に講義をいただいています。本日は、それらを集めた特集を紹介いたします。
■本日開始の特集:メタバース・AI・量子コンピュータを深く知る
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=177&referer=push_mm_feat
メタバース、量子コンピュータ、AI……。話題の最新技術は、はたしてどのようなものなのでしょうか。現在、どのような状況になっていて、社会をどのように変えていくのでしょうか。わかりやすく本質と展望を語り尽くします。
・廣瀬通孝:10分でわかる「メタバースとVRの関係」
・武田俊太郎:10分でわかる「量子コンピュータ」
・長谷川眞理子/松尾豊:知能と身体性は不可分なのか?
・柳川範之/松尾豊:AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
・橋爪大三郎:AIに本は書けるのか~AIと人間の違いを考える
■講座のみどころ:ゼロからわかる「メタバース」(廣瀬通孝先生)
さて、話題の「メタバース」ですが、そもそもいかなるものなのでしょうか。
廣瀬通孝先生(東京大学名誉教授)は、「ネットワーク上に大規模に展開したVR(バーチャルリアリティ)」だとおっしゃいます。
今回、廣瀬先生に、メタバースについて、とてもわかりやすく講義いただいていますが、その後、実際に廣瀬先生と川上とで、アバター(仮想空間上の分身)を使って対談する試みもしています(第6話、第7話)。
私(川上)自身、このメタバース対談では、とても不思議な感覚を覚えました。場合によっては、まず第6話以降をご覧になって雰囲気をつかんでから、第1話を見てもいいかもしれません。メタバースの世界になると、どのようなことになるのか、疑似体験ができます。
◆廣瀬通孝:ゼロからわかるメタバース(全7話)
(1)「新しいタイプのVR技術」への期待
10分でわかる「メタバースとVRの関係」
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4642&referer=push_mm_rcm1
(6)アバター対談〈上〉
メタバース空間とはどんなものか、アバター対談で体感する
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4647&referer=push_mm_rcm3
さて、廣瀬先生は、「ネットワーク上に大規模に展開したVR(バーチャルリアリティ)」について、第1話で詳しく次のようにお話しになります。
《いわゆるネットワーク世界というものがあるじゃないですか。あれはまだVR的ではありません。(zoomなどのように)絵が見えるものもあれば、LINEのようなものでは吹き出しが出てくるものもある。(そうではなく、)人と人が社会的な活動をするときに、今のいわゆるDX的な世界で行っていることのその先に、VR的な、より身体的な活動が入ってくる。あるいは、もっと直感的に空間を感じる。そのような要素を付け加えていったものがメタバースであるという言い方もできるかもしれません》
ひと言でいえば、いま現在は、ネットワークでのやりとりは、テキスト情報でのやり取りや、テレビ電話的なものなどがメインですが、そこにバーチャルリアリティが入って、自分の身体や、相手の間近に感じながら、まるで目の前であっているような感覚で会話ができるようになるということです。
実際に、私(川上)も第6話以降で廣瀬先生とのアバター対談を経験したのですが、自分の首を振ると、景色も動く、下を向けば自分の身体が見える、すぐ近くに廣瀬先生の存在を感じるなど、とても不思議な臨場感を覚えました。また、しばらくその空間で過ごすうちに、不思議と違和感もなくなってきます。
この感覚は、自分の動きと連動することから生まれるものだと思うので、今回の講義動画から十全にはお伝えできないかもしれませんが、ぜひ雰囲気だけでも感じていただければ幸いです。
第1話から第5話までの講義では、メタバース技術の現在地と、今後の可能性をお話しいただいています。
コロナ禍によって、一気に技術が進展したというご指摘は、とても納得させられます。そしてこれからVRの技術は「恐竜から哺乳類に進化する」といいます。研究室で取り組むような、大きくて複雑な技術から、比較的に小さくて軽い技術になっていく。
たとえば、専用の大袈裟な機械を使うのではなく、(zoomのように)ネットワーク上でできるようになるといいます。
また、実際のリアリティ感を増すために、錯覚を使う技術もご紹介くださいます。タブレットやスマホの画面を指でさわると、雪道を踏みしめるザクッザクッという音が聞こえてきたり、実際には狭い部屋でグルグル回って歩いているのに、バーチャル空間のなかではまっすぐに歩いている感覚になれたり……というような技術ですが、これは、実際に講義動画で見ていると、どんどん興味がわいてきます。
メタバースになっていくと、リアル空間とバーチャル空間がミックスされていくようになります。そうすると「通勤は必要なのか」「リアルオフィスは必要なのか」という話にもなってきます。さらに、バーチャルの世界のなかで、巨額のお金も動くようになって「VR大規模経済圏」が形成されていく……。
また、講義で廣瀬先生は、バーチャル空間で自分自身の服装・風体を変えると、自分の行動様式も変わるとおっしゃいます。たとえば、VRのなかでスーツ姿でドラムを叩くと、少しおとなしめに叩くけれども、自分の姿をレゲエスタイルに変えると、大胆に演奏するようになる……などといったことです。
これは直感として、とても納得できる話です。そうすると、メタバースのなかでの、自分の服装や格好などでもいろいろ工夫できるようになる。そのようにすればするほど、間違いなく、その空間への没入感は高まることでしょう。オンラインミーティングや、ゲームなどの世界も大きく変わっていくはずです。
どのような世界がやってくるのか。理知的にも、体感的にも理解できるようになる講座です。ぜひご覧ください。
(※アドレス再掲)
◆特集:メタバース・AI・量子コンピュータを深く知る
https://10mtv.jp/pc/feature/detail.php?id=177&referer=push_mm_feat
◆廣瀬通孝:ゼロからわかるメタバース(1)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4642&referer=push_mm_rcm2
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レッツビギン! 穴埋め問題
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今回は「イスラム教」についての問題です。ではレッツビギン。
イスラムの根本的な原理、原則を( )といいます。( )とは、「1」という意味です。神は1人、預言者も1人、コーランも1冊。したがって、人類全体がこの神に従うわけだから、人類全体の共同体も1つ。こういう考え方です。この人類全体の共同体のことを「ウンマ」といいます。これがムハンマドの後継者、カリフという人に率いられて、人類が統一されるというのが、イスラムの考え方なのですが、現実にはあちこちに王様がいたり、国があったりします。しかし、他に国があってはいけない。王様がいてはいけない。これがイスラムの基本的考え方です。
( )には同じ言葉が入ります。さて何が入るでしょう。答えは以下にてご確認ください。
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2663&referer=push_mm_quiz
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編集後記
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皆さま、今回のメルマガ、いかがでしたか。編集部の加藤です。
さて最近、数学に興味関心があり、以下の本を読み始めています。
『計算する生命』(森田真生著、新潮社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4103396520/
本書は『数学する身体』で小林秀雄賞を受賞した森田真生氏(独立研究者)の著書です。
紹介文には「教科書では学べない(中略)壮大な計算史」という言葉が躍っていますが、数学というのは単に計算とか学校の勉強だけでなく、いろいろな分野、世界、そして宇宙までにつながる、壮大な学問であると実感する今日この頃です。
毎回で恐縮ですが、読み進めていった後、機会があれば、改めて具体的な紹介ができればと思います。
最後に。
数学の世界では切っても切れない哲学者・デカルトについての講義を以下、紹介して終わりたいと思います。
デカルト座標軸と解析幾何学の発明…図と数を対話させる
津崎良典(筑波大学人文社会系准教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2555&referer=push_mm_edt
中学校で習ったX軸とY軸のグラフはデカルトの発明だということです(デカルト座標軸)。ぜひご視聴ください。
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テンミニッツ・アカデミー編集部