編集長が語る!講義の見どころ
(10min解説)斎藤幸平氏に物申す…自由喪失の危機に読みたい自由主義の近現代史/柿埜真吾先生&編集部ラジオ【テンミニッツ・アカデミー】

2026/08/22

いつもありがとうございます。テンミニッツ・アカデミー編集長の川上達史です。

この8月上旬に、テンミニッツ・アカデミー講義録として、柿埜真吾先生の『“自由喪失の危機”に読みたい自由主義の近現代史』(発行:イマジニア、発売:ビジネス社)が刊行されました。

このタイトルのとおり、今、世界的に民主主義は動揺し、自由は喪失の危機にあるともいえます。

そのような「自由喪失の危機」の一端を感じさせる一冊が、斎藤幸平氏の『人新世の「黙示録」』(集英社)かもしれません。

斎藤氏はこの本で、今、気候崩壊の危機であり、これを回避するためには、資本主義の暴走を止める「計画経済」と「エコロジー独裁」が必要だと説きます。

実は、今回の柿埜真吾先生の書籍と、斎藤幸平氏の『人新世の「黙示録」』の2冊が主要なアクターとして取り上げているのがハイエク(1899年~1992年)です。ハイエクはオーストリア生まれの経済学者、哲学者で、マルクス経済学流の「計画経済」が必然的に自由を圧殺し、全体主義を招くことを論じました。

斎藤幸平氏は「気候崩壊の危機の最悪の結末を避けるためには、マルクスによってハイエクを乗り越える作業が不可欠」だと説きます。一方、柿埜先生は、ハイエクが計画経済を否定する論法を高く評価します。

今回の編集部ラジオでは、柿埜先生に新刊書籍にかける思いと、斎藤幸平氏のハイエク論への異議について、縦横無尽にお話しいただきました。今回は「2話同時配信」です。

◆編集部ラジオ2026(28)自由喪失の危機に考えるハイエク-1
斎藤幸平氏に物申す…自由喪失の危機に読みたい自由主義の近現代史
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6335&referer=push_mm_rcm1

◆編集部ラジオ2026(29)自由喪失の危機に考えるハイエク-2
「自由主義はもう終わった」という議論は、いつか来た危険な道
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=6336&referer=push_mm_rcm2

世界中で「危機」が高まる今、なぜハイエクの自由主義を学び直すべきなのでしょうか。「マルクスによってハイエクを乗り越える」というのは、どこに無理があるのでしょうか?

今回の編集部ラジオで柿埜先生は、市場経済と人間の本質を深く掘り下げていきます。

やはり、計画経済という劇薬は、どれほどプランを魅力的に語ろうとも、結果的には全体主義の影を帯びざるをえない。そもそも、インセンティブがない計画経済で資源の効率的配分や新たな創意工夫ができるかといえば、大いに疑問である。ハイエクが示した「下からの自生的な秩序」と「修正力」こそが重要だ……。

自由主義は一見、迂遠に見えます。しかし結果として、長期的にも短期的にも最良の結果を招来すると柿埜先生は強調します。

実は「自由主義は、現代の課題に対応できないからもう終わった」という議論は、ムッソリーニやヒトラーも論じていたものでした。その過ちを、繰り返すのか否か。

1点突破的に「真に大事な部分は何か」が見えてきます。今回の編集部ラジオも、ぜひ講義視聴のご参考にご活用いただければ幸いです。


(※今回の「編集部ラジオ」の関連講義)

◆柿埜真吾先生:日本人が知らない自由主義の歴史~前編(全7話)
(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4894&referer=push_mm_rcm3

◆柿埜真吾先生:日本人が知らない自由主義の歴史~後編(全13話)
(1)ニューリベラリズムへの異議
ハーバート・スペンサーとダイシー…20世紀の危機の予言者
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4996&referer=push_mm_rcm4


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