大人の学び~発展しつづける人生のために
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
好奇心はコントロールが効かない…遊びの重要な条件とは
第2話へ進む
見方を変える!生き方を変える!そのためのアンラーン
大人の学び~発展しつづける人生のために(1)「Unlearn(アンラーン)」とは何か
「Unlearn(アンラーン)」とは決して学ばないことではない。むしろ逆である。柳川氏と為末氏による共著『Unlearn(アンラーン) 人生100年時代の新しい「学び」』で提唱されているその考え方は、過去に学んだこと、経験したことを一度やわらかくほぐし直し、新たに発展させていく技術である。人生100年時代の大人の学び、またキャリア形成のために大事なその考え方について解説する。(2024年2月18日開催「大人の学びフェス」基調講演「発展しつづける人生のために」より、全6話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
※収録時の事情により、一部動画内に揺れが生じている箇所がございます。ご了承ください。
時間:10分11秒
収録日:2024年2月18日
追加日:2024年7月8日
≪全文≫

●発想や思考のクセを捨てる「アンラーン」


―― 皆さま、こんにちは。本日はこれから「大人の学び 発展しつづける人生のために」ということで、柳川(範之)先生と為末(大)さんにお話をいただいてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

 柳川先生、為末さん、本日はまさに「大人の学びフェス」という催しですので、ぜひ学びを二つの観点から考えてまいりたいと思っています。一つは学びをいかに広げるのかという要素です。もう一つは、学びをいかに深めるのかというところでお話をお聞きできればと思っています。

 ちょうど両先生がこちらの──皆さんお持ちでしょうか──『Unlearn(アンラーン) 人生100年時代の新しい「学び」』(柳川範之著、為末大著、日経BP)という本の中で「アンラーン」という概念を提起されています。「learn」に否定の「un」が付くというところから入るわけですが、まずはこの「アンラーン」が学びを広げていくのに大事な概念かと思われるので、この点からお聞きできればと思っています。

 それでは最初に柳川先生、アンラーンをどう考えるべきかということについてはいかがでしょうか。

柳川 ありがとうございます。今、ご紹介いただきましたように、アンラーンというと、「learn」に「un」が付くので学ばないことなのか、というご質問をよく受けますが、これは決してそうではありません。今日の皆さんは「大人の学び」に関心があって来られていると思いますが、これはしっかりした学びをするための、ある種の重要なステップではないかということで、為末さんとまとめた次第です。

 どういうことかというと、いろいろなことを学んでくる中で、発想や思考にはずいぶんクセがついている。クセがついていると、新しいインプットをしても、素通りしてしまうようなことが起こる。そこで、今まで身につけてきた発想や思考のクセ、あるいは考え方のパターンのようなことを一旦解きほぐしてみる。そうすると、結果として、新しいインプットをしたときに、それがしっかり頭に入っていくということです。この点については、後でもう少し具体的なお話をしたいと思っています。


●競技引退の節目で気づいた「変える」力


―― ありがとうございます。続きまして為末さん。今の「アンラーン」の考え方について少し具体的な補足をいただくと、どのようになるでしょうか。

為末 そうです...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
キリスト教とは何か~愛と赦しといのち(1)「イエス」とは一体誰なのか
「イエス・キリスト」という名前の本当の意味は?
竹内修一
小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(1)「断絶」を乗り越えるという主題
小林秀雄と吉本隆明の営為とプラグマティズムの格率
浜崎洋介
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
西洋哲学史の10人~哲学入門(1)ソクラテス 最初の哲学者
ソクラテス:「フィロソフィア」の意味を問う最初の哲学者
貫成人
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(1)ニューリベラリズムへの異議
ハーバート・スペンサーとダイシー…20世紀の危機の予言者
柿埜真吾
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照

人気の講義ランキングTOP10
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
中村彰彦
編集部ラジオ2025(27)なぜ何回説明しても伝わらない?
なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ
テンミニッツ・アカデミー編集部
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質
脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは
鎌田東二
内側から見たアメリカと日本(2)アメリカの大転換とトランプの誤解
偉大だったアメリカを全否定…世界が驚いたトランプの言動
島田晴雄
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制
『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割
今井むつみ
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
エンタテインメントビジネスと人的資本経営(1)ソニー流の多角化経営の真髄
ソニー流「多角化経営」と「人的資本経営」の成功法とは?
水野道訓
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(2)「ほめる」技術
男性は「ほめる」のが苦手?傾聴から始まる「ほめる」技術
三谷宏治
徳と仏教の人生論(1)経営者の条件と50年間悩み続けた命題
宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由
田口佳史