大人の学び~発展しつづける人生のために
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
ニュートンのエピソードにある二つのインプリケーション
大人の学び~発展しつづける人生のために(6)「深める」と「広げる」の両立
これからの時代は、「次の時代は何が来るのだろう」と予測して合わせていく学びではなく、好きを探求していくことになってくる。そう答える為末氏。一方、柳川氏は、「深める」と「広げる」は矛盾しているようで矛盾しないとして、深めることが広げることになる二つの側面について丁寧に語る。それぞれどのような意味が込められているのか。最終話では、これからの学びについて非常に興味深い二人の話をお届けする。(全6話中第6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
※収録時の事情により、一部動画内に揺れが生じている箇所がございます。ご了承ください。
時間:11分20秒
収録日:2024年2月18日
追加日:2024年8月12日
≪全文≫

●これからの学びは、予測に合わせるのではなく好きの追求


―― 最後のまとめとして、「広げる」「深める」というところに話を持っていきたいと思います。もともと「広げる」と「深める」では逆のことを訊いていますので、まとめるのも大変だろうと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。為末さんから、お願いいたします。

為末 多分ポイントは「好きを追求する」ということと、「自分の好きにとらわれないで、いろいろなものを見てみる」ということのバランスだろうと思います。

 でも、私が前半に申し上げた、「好きなことがあったら、それで幸せではないですか」というのも真のような気がします。それはどういうことかというと、好きを掘り下げていったことがいったいどこで自分の人生に生きてくるか分からないし、たとえ生きなくても、それで結構幸せは担保される気がするのです。

 どういうことがいいたいかというと、リスキリングをしたり、アンラーンをしたりしていくときに、「次の時代は何が来るのだろう。そのために必要なスキルは何だろう」と考えることと、「自分が好きを追究していたら、時代が合ってきた」という二つの方向があるとして、どうも前者は難しいのではないかと思っているわけです。

 今、うちの子は小学生ですが、小学校の先生が10年後の世の中の変化を見越して、子どもたちに何か教えられるのか。AIなどが出てきた現在、10年後の世の中がどうなるかを分かっている人はもはや世界中どこにもいないはずです。そうするともう、未来から逆算して当てにいく学びということの意味がなくなってきます。

 一方で、よく分からないけれど、厚底スパイクがすごく好きだからと掘り下げていったら、あるときに「厚底スパイクのことを知るには、あの人しかいない」となってくる。でも、それは「いつか厚底スパイクの時代が来るから学んでおかないと」と思ったわけではないのです。好きで追求していたら、時代がたまたま合ってきたわけです。

 これからの時代は、「次の時代は何が来るのだろう」と予測して合わせていく学びではなくて、好きを探求していくことになってくる。ただ、一方で、柳川先生が言われたように、自分自身という存在を時代や周りに決めてもらうところから、こちらにボールを持ち直し、もっと速いスピードでクイックにやっていく。なんとなく、そんなやり方になっていくのが...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
楽観は強い意志であり、悲観は人間の本性である
これからの時代をつくるのは、間違いなく「楽観主義」な人
小宮山宏
老荘思想に学ぶ(1)力のメカニズム
老荘思想は今の時代に人類の指針となる
田口佳史
世界神話の中の古事記・日本書紀(1)人間の位置づけ
世界神話と日本神話の違いの特徴は「人間の格づけ」にある
鎌田東二

人気の講義ランキングTOP10
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――認知行動療法とポジティブ・ルーティーン
西野精治
内側から見たアメリカと日本(5)ヒラリーの無念と日米の半導体問題
大統領選が10年早かったら…全盛期のヒラリーはすごすぎた
島田晴雄
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
鎌田東二
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(7)不動産暴落と企業倒産の内実
不動産暴落、大企業倒産危機…中国経済の苦境の実態とは?
垂秀夫
歴史の探り方、活かし方(4)史実・史料分析:秀吉と秀次編〈上〉
史料読解法…豊臣秀吉による秀次粛清の本当の理由とは?
中村彰彦
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
人生100年時代の「ライフシフト概論」(3)キャリアの危機〈下〉
40代前半に訪れる「中年の危機」、鍵は「人生の成長戦略」
徳岡晃一郎