●日本での生成AI活用に向けたリスキリングの動き
―― そうすると、一気にキャッチアップする可能性も今後あり得るということですね。
渡辺 あります。そのキャッチアップを可能にするための取り組みを、マイクロソフトもいくつかさせていただいています。
こちら(スライド)はいろいろなメディアに出ましたので、ご覧いただいた方も多いのではないかなと思いますけれど、2024年の4月10日に、いちばん右に写っている白いジャケットの女性が当社の、日本マイクロソフト社長の津坂美樹です。当時の岸田(文雄)総理と一緒にワシントンDCのほうに行きまして、岸田総理の隣に立っておられるのがブラッド・スミスという、マイクロソフトの副会長およびプレジデントという、非常に重要な役職に就いている、法務及び政策渉外という政府対応の責任者です。岸田前総理に、こういうことに取り組むことで日本における生成AIの発展に貢献をしたいと言ったのがこの3点になっています。
投資額が非常に大きなものなので注目を集めましたけれど、これはそのタイミングから2年間の間に行うということでした。2.9ビリオンドルと発表されましたけれど、そうとう大きなお金を投じて、データセンターとか、ネットワークインフラが必要になってくるので、それを支えますということです。
あるいは、人の部分です。300万人のリスキリングということなので、リスキリングはDXということがいわれるようになってから、かなり一般的な言葉になってきたのではないかと思いますけれど、特にここではAIに特化をしたリスキリングを行うであるとか、リサーチ拠点を東京に開設する。こういったようなことで、人・組織の部分を含めて底上げをご支援しますよということをやっています。
―― これは当然AIの世界になってくると、リスキリングといっても、今までのとはイメージが変わってきますよね。
渡辺 変わってくると思いますね。
―― 例えば、コンピュータ言語うんぬんという話ではなくなってきて、実際に先ほどのPrompt Engineeringですとか、もう「どう使うか」というようにむしろ進んでいくというようなイメージになりますか。
渡辺 そうですね。もちろんAIも作るということはしなければいけないので、いろいろな参画者の立場があると思うのです。AIを用いたシステムを作る人です...