エンタテインメントビジネスと人的資本経営
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
実は「コンテンツ世界収益ベストテン」に日本勢が5つも!
第2話へ進む
ソニー流「多角化経営」と「人的資本経営」の成功法とは?
エンタテインメントビジネスと人的資本経営(1)ソニー流の多角化経営の真髄
水野道訓(元ソニー・ミュージックエンタテインメント代表取締役CEO)
ソニー・ミュージックエンタテインメント(ジャパン)は、アメリカのコロムビアレコードと1968年に創業した、日本初の外資とのジョイントベンチャーである。ソニーはもともとエレクトロニクスの会社だったが、今のソニーグループは極めてユニークな多角化経営をしている。ソニー・ミュージックエンタテインメントも音楽による利益は3割ほどで、アニメ、ゲームの稼ぎも大きく、加えてキャラクタービジネス、ミュージアム事業、ライブホールの運営、ファンクラブの運営なども行っている。これはディズニーもやっていない、世界的にも稀なビジネス構造といえる。(全6話中第1話)
時間:10分48秒
収録日:2025年5月8日
追加日:2025年10月20日
≪全文≫

●ユニークな総合エンタテインメント企業のあり方


 水野道訓と申します。本日はよろしくお願いいたします。表題にありますエンタテインメントビジネスと、昨今語られている人的資本経営。こうしたことについて今日はお話ししたいと思います。

 エンタテインメントビジネスは昨今、いろんな部分、メディアでも語られていますけれど、意外とどういうものか分かられていません。私の企業経営の経験をお話ししますが、何のビジネスにおいても、私が本当に必要だと思うのが人材です。

 人材は、エンタテインメントビジネスでも大変重要です。その部分に触れて、人的資本経営的なお話ができればということで進めたいと思います。よろしくお願いいたします。

 まず私が代表をしておりましたソニー・ミュージックエンタテインメント(ジャパン)について、「どんな会社?」ということを簡単にご説明したいと思います。

 ソニー・ミュージックエンタテインメントについて、単なるレコード会社と思われている方が多いと思います。実は総合エンタテインメント企業であることをちょっと話しましょう。

 ソニー・ミュージックエンタテインメントは創業1968年。もとはCBS・ソニー(レコード)といって、アメリカのコロムビアレコードとソニーによる、日本での外資第1号のジョイベン(ジョイントベンチャー)会社です。そこから始まって、今は100パーセントソニーの子会社ですが、けっこう大きな会社となっています。

 ソニーグループの中のエンタテインメント事業は、主にアメリカと、われわれ日本のソニー・ミュージックエンタテインメント(ジャパン)という、二本立てとなっています。

 今ゲームは北米中心でアメリカに拠点を置いていますけれど、ゲーム、それから音楽ビジネスとしての音楽出版、ソニー・ピクチャーズの映画、テレビ制作、そしてソニー・ミュージックエンタテインメント(グローバル)の音楽があります。

 これとわれわれのソニー・ミュージックエンタテインメント(ジャパン)が、同じように並列であります。

 いわゆる音楽系でいう世界三大メジャーには、他にユニバーサルミュージックとワーナーミュージックがあります。これらと大きく違う...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
東洋の叡智に学ぶ経営の真髄(1)経営とは何かをひと言で?
経営をひと言で?…松下幸之助曰く「2つじゃいけないか」
田口佳史
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
キャリア転換で人生を成功させる方法(1)2つの大きな潮流
なぜ40歳でキャリアについて一度考え直す必要があるのか
為末大
バブル世代の現実とこれからの生き方
バブル世代は「バブル崩壊世代」、苦労の先に見えるものがある
江上剛
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
山内昌之

人気の講義ランキングTOP10
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
プロジェクトマネジメントの基本(1)国際標準とプロジェクトの定義
プロジェクトマネジメントとは?国際標準から考える特性
大塚有希子
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
内側から見たアメリカと日本(7)ジャパン・アズ・ナンバーワンの弊害
ジャパン・アズ・ナンバーワンで満足!?学ばない日本の弊害
島田晴雄
歴史の探り方、活かし方(7)史料の真贋を見極めるために
質疑編…司馬遼太郎の「史料読解」をどう評価する?
中村彰彦
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
熟睡できる環境・習慣とは(2)酒、コーヒー、ブルーライトは悪者か
ブルーライトは悪者か?近年分かった「第3の眼」との関係
西野精治