内側から見たアメリカと日本
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ジャパン・アズ・ナンバーワンで満足!?学ばない日本の弊害
内側から見たアメリカと日本(7)ジャパン・アズ・ナンバーワンの弊害
高度成長のために頑張った日本は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の評価を得たが、その後の日本企業の凋落、競争力の低下を考えると、その弊害を感じずにはおられない。読書人口が減っている現状をみると、いつのまにか「世界からもう学ぶ必要はない」と思ってしまったのではないだろうか。一方、移民の国として成長し、目覚ましいリカバリー力を発揮してきたアメリカも苦しんでいる。トランプ政権が引き起こした問題で危機に瀕しているのだ。(全7話中第7話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツ・アカデミー論説主幹)
時間:6分37秒
収録日:2025年9月2日
追加日:2025年12月1日
カテゴリー:
≪全文≫

●成功の弊害――学ばなくなった日本とアメリカのリカバリー力


島田 もう一つ、伺いたいのですが、日本はエリートをつくるのと同時に、1950~1970年ぐらいまで高度成長を達成するのに頑張ったでしょう。

 それで、一応は半導体までつくるようになって、アメリカの心胆を寒からしめたところがある。でも、それ以降の日本は、もう一直線で低落しています。経済指標を見ていると、全部そうです。1人当たりGDPも、為替レートも全部凋落している。結局、日本経済の競争力が落ちてしまった。

 なぜ落ちたのだろうかという理由は、金融や財政などいろいろありますが、一言でいうと成功の弊害です。日本の仕組みは成功したと経営者が思ってしまい、「もう学ぶ必要はない」となったようなところがありませんか。

 例えば雇用制度がいい例です。

 終身雇用ですが、終身雇用をやっていると、古い人材をずっと維持していて、ラーニングが進まない。もっと新しい人と入れ替えて、産業構造が変わったら、もっと伸びる分野にいい人材を派遣するという流動性が出てこなければいけない。終身雇用は流動しないのです。それで、例えば法律でいうと退職金の支援法というようなものがあるけれど、「何年以上勤めたら退職金がいくらになる」と決まっていて、長期に勤めないとリターンがないのです。

 そうすると、人は動かない。そういう類いのものが、あらゆる産業にある。農業がそうです。土地制度があんなふうになっていたら、新規参入はできないですから。

 だから、なんというか、「日本は成功した」という感じを1970~1980年代前半までの日本人は非常にはっきり持ってしまい「これでいい。世界に学ぶものはない」というような感じがありませんか。

―― はい。多分、金融や財政などの政策ではなく、やはり日本人は天井が低いのだと思います。

島田 そうですか。これでいいのだと。

―― ええ。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」とかいわれて。「アズ」だから本当ではないのだけれど…。

島田 そうですね。「アズ」。

―― あれで、多分結構満足してしまった。アメリカは逆にベトナム戦争以降のもがき苦しんでいた時代で、日本人のほうが勉強するのをやめたのだと思います。

島田 なるほど。

―― その間、特に冷戦後にアメリカがやったことというのは、1960年から1990年まで成功した日本を徹底的に勉強しまし...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博

人気の講義ランキングTOP10
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
ウェルビーイングを高めるDE&I(2)人と組織を取り巻く環境変化:後編
なぜ日本の幸福度は低すぎるのか?会社任せで失われる自律性
青島未佳
百姓からみた戦国大名~国家の本質(1)戦国時代の過酷な生存環境
戦国大名と民衆の過酷な課題…飢饉の常態化をどう生き延びるか
黒田基樹
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
三日坊主、部屋が片付かない…なぜできないか行動分析学で考える
島宗理
イラン戦争と終末論(1)イラン戦争の戦略的背景と米国の政策
なぜイラン戦争がこのタイミングなのか?戦略的背景に迫る
東秀敏
昭和の名将・樋口季一郎…ユダヤ人救出編(5)陸軍悪玉論の中の名将たち
武力を持ったエリート官僚たち…陸軍悪玉論と個々人の決断
門田隆将
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
織田家中一の武略者…『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の知られざる実像
黒田基樹