AIは考えているのか、考えていないのか――この問いについて議論する前に、そもそも「考える」とは何なのかという大問題がある。この問題について、マルクス・ガブリエル氏は身体と結びつけて「考覚」という表現で考えている。ではAIにとって「考える」こと、思考をどう捉えればいいのか。そこで今回から「AI時代と人間の再定義」というテーマで、7回にわたって講義を進めていく。第1話では、AIと人間の思考の違いについて議論を深めていく。(2025年7月12日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全7話中第1話)
※司会者:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
AI時代と人間の再定義
AIは間違いが分からない…思考で大事なのは訂正可能性
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
中島隆博(東京大学東洋文化研究所長・教授)
2.仏法僧の三宝――なぜ1人で仏教に向かってはいけないのか
2026年1月24日配信予定
3.タイトル未定
2026年1月30日配信予定
4.タイトル未定
2026年1月31日配信予定
4.タイトル未定
2026年1月31日配信予定
5.タイトル未定
2026年2月6日配信予定
6.タイトル未定
2026年2月7日配信予定
7.タイトル未定
2026年2月7日配信予定
時間:11分36秒
収録日:2025年7月12日
追加日:2026年1月23日
収録日:2025年7月12日
追加日:2026年1月23日
カテゴリー:
≪全文≫
●AIは考えているのか、考えていないのか
―― おはようございます。どうぞよろしくお願いいたします。本日のテーマは「AI時代と人間の再定義」です。皆さん、AIをお使いになっていて、AIは考えていると思いますか。考えていないと思いますか。という質問です。
AIは考えていると思う方は挙手をお願いできますか。
(聴講者の反応を見て)……案外少ないですね。
では、AIは実は考えていないのではないかと思っていらっしゃる方は。
(聴講者の反応を見て)……ほとんど。なるほど。
今日はそのあたりのお話も含めてということになります。まず、AIは考えているか、考えていないかというところでいうと、先生のご見解はどういう感じですか。
中島 どうもありがとうございます。考えるということ自体が何なのかという大問題があります。また後でこれは詳しく述べてみたいと思いますけれど、やはり人間が考えるという仕方でAIが考えるということは、なかなかないのではないかと思います。
―― その見解がある一方、実際AIをお作りになっている、岡野原大輔さんはどういう方かといいますと、Preferred Networksという会社で、実際に日本版の生成AIをお作りになっている技術者の方でいらっしゃいます。この方の(テンミニッツ・アカデミーでの)講義はどういう講義かといいますと、実際どういうプロセスで生成AIを作っているのか、どういう勉強をさせて生成AIが動いているのかというのをかなり詳しく、分かりやすく解説いただいた講義です。
その方によると、どうもまさに先生がおっしゃった答えも一部あるのですが、人間が考えるということ自体がまだ科学的に分かっていないので、何とも分からないけれど、やればやるほど、どうもAIは考えているのではないかとしか思えなくなってきたというのが、その人の答えなのですね。
中島 それはどういう理由で?
―― (それは)どうも出てくる結果のようです。そこで挙げている事例が、どう勉強させるかというところです。要は人間が与えられる問題には限度がありますから、もうコンピュータに勝手に勉強させるのです。それで、どういう勉強をさせているかというと、膨大なテキストを自分たちで穴埋め問題にすると、勝手に自分で「ここの問題を、(ここの)言葉を抜いて、それを埋める」ようなことを延々とやらせるそうです。
そうすると、いろんな文脈を読...
●AIは考えているのか、考えていないのか
―― おはようございます。どうぞよろしくお願いいたします。本日のテーマは「AI時代と人間の再定義」です。皆さん、AIをお使いになっていて、AIは考えていると思いますか。考えていないと思いますか。という質問です。
AIは考えていると思う方は挙手をお願いできますか。
(聴講者の反応を見て)……案外少ないですね。
では、AIは実は考えていないのではないかと思っていらっしゃる方は。
(聴講者の反応を見て)……ほとんど。なるほど。
今日はそのあたりのお話も含めてということになります。まず、AIは考えているか、考えていないかというところでいうと、先生のご見解はどういう感じですか。
中島 どうもありがとうございます。考えるということ自体が何なのかという大問題があります。また後でこれは詳しく述べてみたいと思いますけれど、やはり人間が考えるという仕方でAIが考えるということは、なかなかないのではないかと思います。
―― その見解がある一方、実際AIをお作りになっている、岡野原大輔さんはどういう方かといいますと、Preferred Networksという会社で、実際に日本版の生成AIをお作りになっている技術者の方でいらっしゃいます。この方の(テンミニッツ・アカデミーでの)講義はどういう講義かといいますと、実際どういうプロセスで生成AIを作っているのか、どういう勉強をさせて生成AIが動いているのかというのをかなり詳しく、分かりやすく解説いただいた講義です。
その方によると、どうもまさに先生がおっしゃった答えも一部あるのですが、人間が考えるということ自体がまだ科学的に分かっていないので、何とも分からないけれど、やればやるほど、どうもAIは考えているのではないかとしか思えなくなってきたというのが、その人の答えなのですね。
中島 それはどういう理由で?
―― (それは)どうも出てくる結果のようです。そこで挙げている事例が、どう勉強させるかというところです。要は人間が与えられる問題には限度がありますから、もうコンピュータに勝手に勉強させるのです。それで、どういう勉強をさせているかというと、膨大なテキストを自分たちで穴埋め問題にすると、勝手に自分で「ここの問題を、(ここの)言葉を抜いて、それを埋める」ようなことを延々とやらせるそうです。
そうすると、いろんな文脈を読...
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
ヒトが罪を犯す理由…脳の働きから考える「善と悪」
長谷川眞理子
人気の講義ランキングTOP10
欧州では不人気…木村資生の中立説とダーウィンとの違い
長谷川眞理子