高市政権の進むべき道…可能性と課題
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「強い経済」へ――実現への壁は古い日本と同調圧力!?
高市政権の進むべき道…可能性と課題(3)外交への懸念と経済復活への提言
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
高市首相の台湾問題をめぐる発言が中国側の激しい反発を招いている。緊迫する国際状況において、日本の態度が問われている。経済再生に向けて課題は山積みで、年功序列などの古い制度を打破する新陳代謝と生産性の向上は不可欠。また、「強い経済」を実現するため、かつて半導体産業で敗北した歴史に学ぶという意味でも、今後は同調圧力を排した教育や、シリコンバレーのようなエコシステムの構築が必要である。(全4話中第3話)

※緊急配信のため、講義テキストはございません。レジュメを掲載いたします。ご了承のほどなにとぞよろしくお願いいたします。
時間:10分37秒
収録日:2026年1月22日
追加日:2026年2月27日
≪全文≫

●台湾有事答弁問題と日本外交

・以下では前述のように、高市首相が11月7日の衆議院予算委員会で、台湾有事を巡る答弁に対して、中国政府の指導部や外交関係の職員が強く反発し、その結果、日中関係にどのような波紋と後遺症がつづいているかについて整理することにしたい。
ー首切り発言
・高市首相の答弁の翌日8日、中国の註大阪総領事薛剣(せつけん)氏が高市発言に反発してX(旧ツイッター)に激しい内容の批判を投稿した。「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟は良いか」この発言に対して当然、日本の政治家やメディアから激しい批判が燃え上がった。
ー核心的利益中の核心
・中国当局の幹部や担当者が強く反発した大きな理由は、台湾問題は中国政府と中国共産党にとって「核心的利益中の核心で、触れてはならないレッドライン」ということ。
・中国の外交担当者の一連の発言につづいて、中国の対日態度が俄かに硬化しきた。その背景には、習近平氏が10月31日に韓国の慶州で高市首相と友好的な雰囲気の中で30分間首脳会談をしたのに、その直後、高市氏から中国の核心的利益の中核に踏み込むような発言があってメンツをつぶされた反応という見方もあるが、中国の態度の急速な硬化は習近平主席が直接示唆しているからだと垂水元中国大使は述べている。
ー経済、外交、軍事で圧力強化
・中国はその後、急速に日本への圧力を強化していった。例示すると、日本からの海産物や食料の輸入停止、日本は危険な国との理由で、中国人の日本への旅行や留学の自粛、レア・アースなど軍民共用の戦略物資の対日輸出の制限強化、さらには空母艦載機の自衛隊機へのレーダー照射など陸続とつづき、かつ強化されている。


●2026年、山積する課題

1. 責任ある積極財政は貫徹できるか
ー財政拡張主義への市場の懸念
・高市首相は、政策の主軸として「責任ある積極財政」を掲げている。積極財政の形としての規模は今年度の過去最大とされる122兆円予算やその前段としての大型経済対策と25年度補正予算などに表れているが、方法としても、年度毎のPBバランスを重視しない、政府債務から資産性の資金を差し引いて計算するなども高市流の積極性を裏付けている。
・こうした財政主義については多くのエコノミストの批判もあるが、財政拡大の影響を懸念する市場が円安に傾いていることなどは留意する必要...

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