生成AIの台頭により、急速にかつての常識が非常識になろうとしている。この変化の波は、個人の働き方だけでなく、人生そのものを変えうる力を持っている。さらに社会をも大きく変えていくだろう。本講義シリーズでは、2024年にイタリアで開催されたG7におけるAI専門家会合に日本代表として出席した宮本弘曉氏が、その折の話も交えつつ、世界の最先端の専門家たちの研究から、AIが社会に与えるインパクトについてどのような未来が見えてくるのかを詳細に解説する。第1話では、AIが雇用を奪う懸念と新しく生まれる仕事の可能性に加え、労働市場が硬直的な日本が直面する課題について言及する。(全8話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
宮本弘曉(一橋大学経済研究所教授)
2.雇用の60%にAIの影響が…「わかってから動く」では遅すぎる
2026年5月19日配信予定
3.AIは「失業」を増やすか減らすか…創造的破壊か?資本化効果か?
2026年5月25日配信予定
4.AIは「まあまあの技術」?…タスクベース・アプローチでわかること
2026年5月26日配信予定
4.AIは「まあまあの技術」?…タスクベース・アプローチでわかること
2026年5月26日配信予定
5.タイトル未定
2026年6月1日配信予定
6.タイトル未定
2026年6月2日配信予定
7.タイトル未定
2026年6月8日配信予定
8.タイトル未定
2026年6月9日配信予定
時間:12分09秒
収録日:2026年3月11日
追加日:2026年5月18日
収録日:2026年3月11日
追加日:2026年5月18日
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≪全文≫
●「AI大格差」――G7の専門家会合でも議論された重要なテーマ
―― 皆さま、こんにちは。本日は宮本弘暁先生に「AI大格差」ということでお話をいただきたいと思います。宮本先生、どうぞよろしくお願いいたします。
宮本 どうぞよろしくお願いします。
―― 宮本先生、これまでテンミニッツ・アカデミーではいろいろと経済関係の講義もいただいておりました。そこで、なぜ今回AIの講義なのかというところですが、実は先生が2024年イタリアで行われましたG7の機会にAIの専門家会合があり、それに日本の専門家の一員として出席されたということですね。これは、大体何人ぐらいが集まった会議だったのですか。
宮本 G7ですので、各国1人ずつ専門家が参加し、専門家は全部で7人でした。
―― そうだったのですね。なるほど。
宮本 これに議長が一人加わり、専門家チームとしては8人でした。それにG7の事務方のスタッフの方々が何人か入られましたが、基本的には8人で議論をする会議でした。
―― この会議には、2025年のノーベル経済学賞を取られたフィリップ・アギヨンさんも出られていたというところで、本当に錚々たる方々が皆さんお集まりになったということですね。
宮本 そうですね。政策の現場でも、これだけAIが社会に浸透してきますと、今後どのように経済や社会に影響を及ぼすのかが非常に重要なテーマになっています。
それを踏まえてG7の方で、現在AIはどこまで進化をしているのか、今後どのようになっていくのか、それがさらに経済・社会全般にどういう影響を与えるのかを一度整理をしようということで、専門家会合が立ち上がりました。AIの専門家、私のように経済を専門にしている者、あるいはコンピュータ・サイエンスの専門家などが集まって、議論を行いました。
―― 本当に今、日進月歩どころではないスピードで、AIがどんどん性能を高めていっています。具体的にいいますと、いわゆる社会の政策的な面もそうですし、個人の働き方、生き方、仕事そのもののあり方まで変わっていくという、おそらくそういうようなものを論議する会合だったと思います。そのあたりの知見も含めて、今日は問題提起をいただくというところですね。
宮本 はい。
―― ちょうど、宮本先生が『AI大格差――最先端の研究が明かす仕事と給料の未来』(日本評論社)と...
●「AI大格差」――G7の専門家会合でも議論された重要なテーマ
―― 皆さま、こんにちは。本日は宮本弘暁先生に「AI大格差」ということでお話をいただきたいと思います。宮本先生、どうぞよろしくお願いいたします。
宮本 どうぞよろしくお願いします。
―― 宮本先生、これまでテンミニッツ・アカデミーではいろいろと経済関係の講義もいただいておりました。そこで、なぜ今回AIの講義なのかというところですが、実は先生が2024年イタリアで行われましたG7の機会にAIの専門家会合があり、それに日本の専門家の一員として出席されたということですね。これは、大体何人ぐらいが集まった会議だったのですか。
宮本 G7ですので、各国1人ずつ専門家が参加し、専門家は全部で7人でした。
―― そうだったのですね。なるほど。
宮本 これに議長が一人加わり、専門家チームとしては8人でした。それにG7の事務方のスタッフの方々が何人か入られましたが、基本的には8人で議論をする会議でした。
―― この会議には、2025年のノーベル経済学賞を取られたフィリップ・アギヨンさんも出られていたというところで、本当に錚々たる方々が皆さんお集まりになったということですね。
宮本 そうですね。政策の現場でも、これだけAIが社会に浸透してきますと、今後どのように経済や社会に影響を及ぼすのかが非常に重要なテーマになっています。
それを踏まえてG7の方で、現在AIはどこまで進化をしているのか、今後どのようになっていくのか、それがさらに経済・社会全般にどういう影響を与えるのかを一度整理をしようということで、専門家会合が立ち上がりました。AIの専門家、私のように経済を専門にしている者、あるいはコンピュータ・サイエンスの専門家などが集まって、議論を行いました。
―― 本当に今、日進月歩どころではないスピードで、AIがどんどん性能を高めていっています。具体的にいいますと、いわゆる社会の政策的な面もそうですし、個人の働き方、生き方、仕事そのもののあり方まで変わっていくという、おそらくそういうようなものを論議する会合だったと思います。そのあたりの知見も含めて、今日は問題提起をいただくというところですね。
宮本 はい。
―― ちょうど、宮本先生が『AI大格差――最先端の研究が明かす仕事と給料の未来』(日本評論社)と...