ドンロー・ドクトリンの台頭
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ドンロー・ドクトリンの正体は脱地政学論…日本の進む道は
ドンロー・ドクトリンの台頭(3)脱地政学論と日本への影響
東秀敏(米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー)
ドンロー・ドクトリンは協力の募集と拡大の原則に立脚するものの、軍事的および経済的圧力・領土的野心・選択的同盟関係から成立する。西半球から競合勢力を排除し、脱地政学を図った後の目的は宇宙進出である。この歴史的転換期、日米同盟はいつ破棄されてもおかしくなく、日本は厳しい選択を迫られている。最終話では、2026年1月のベネズエラ侵攻の意義、トランプ政権内で急速に台頭しているカナダ併合論、そしてドンロー・ドクトリンの脱地政学論について解説し、講義を締めくくる。(全3話中第3話)
時間:7分31秒
収録日:2026年1月20日
追加日:2026年3月7日
カテゴリー:
≪全文≫

●ドンロー・ドクトリンの構成要素とベネズエラ侵攻の意義


 このような歴史背景があって、今回のモンロー・ドクトリンのトランプ系論、つまりドンロー・ドクトリンというものが出てくるわけです。NSSを見ると、ドンロー・ドクトリンは「協力の募集と拡大の原則」に立脚しています。

 (これは)聞こえはいいものの、実はドンロー・ドクトリンは以下の要素から構成されています。第一に軍事的圧力、第二に経済的圧力、第三に領土的野心、そして第四に選択的同盟関係というものです。ドンロー・ドクトリンの中短期目標は、西半球から中露、NATO、イラン等の非西半球競合勢力の排除で、実はNATOも西半球における排除の対象になっています。

 今回のベネズエラ侵攻において最も重要な意義としてあるのは、トランプがこの電撃作戦に成功してしまったがために、世界のエネルギー地政学が根本的に転覆されたことです。(これで)中露およびイランに究極の圧力を突きつけることになります。

 例えばロシアは、もう石油産業の主導権を完全に喪失しています。アメリカだけで、ベネズエラの埋蔵量を合わせると世界の55パーセントの石油をコントロールすることになりました。ロシアは石油ガスが経済の支えとなっていますから亡国まっしぐらで、これはもう軌道修正できないと思います。

 これに対して中国はどういう状況かというと、中国に関しては、重油供給の最重要拠点が実はベネズエラだったわけで、これを完全に喪失してしまいました。残るはカナダとイランに頼るしかないのですが、これもかなり厳しい状態だと思います。


●NATO解体からカナダ併合へ


 今、グリーンランド問題がかなり話題になっていますが、これがめざすところとして、北極航路をその支配下に置くという地政学的な議論も間違ってはいないのです。中国・ロシアの影響を排除するという議論も間違っていないのです。しかし、グリーンランド問題に付け込むことによって、実はNATO解体を加速化させているわけです。

 NATO解体のためにグリーンランドは併合し、とどめとしての「カナダ併合論」も、今トランプ政権の中で急速に台頭しています。実はカナダこそが西半球における英国(イギリス)の影響圏であって、今やカナダはアメリカに侵略される恐怖感から急速に対中シフトしています。先日もカーニー首...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
グローバル環境の変化と日本の課題(1)世界の貿易・投資の構造変化
トランプ大統領を止められるのは?グローバル環境の現在地
石黒憲彦
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博

人気の講義ランキングTOP10
大谷翔平の育て方・育ち方(1)花巻東高校までの歩み
大谷翔平の育ち方…「自分を高めてゆく考え方」の秘密とは
桑原晃弥
ドンロー・ドクトリンの台頭(1)トランプ系論と2025年度版NSS
ドンロー・ドクトリンとは?トランプ系論と西半球の重要性
東秀敏
インフレの行方…歴史から将来を予測する(6)高市政権誕生の影響
ポイントは財政悪化よりインフレ?…高市政権でどうなるか
養田功一郎
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(1)なぜ日本人は突入できたのか?
福島第一原発事故…日本の危機と闘った吉田昌郎と現場の人々
門田隆将
高市政権の進むべき道…可能性と課題(2)財政戦略3つの問題点
高市政権の財政政策の課題は…ポピュリズム政策をどうする?
島田晴雄
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
大谷翔平と石原裕次郎「好かれる男」の共通点
大谷翔平と石原裕次郎に見る「人間的魅力」の本質とは?
本村凌二
こどもと学ぶ戦争と平和(4)人間はなぜ戦争をするのか
人間はなぜ戦争をするのか?2つの要因から問う平和の条件
小原雅博
プロジェクトマネジメントの基本(4)スケジュール・マネジメント
スケジュール管理で重要な「クリティカル・パス法」とは
大塚有希子