地政学入門 ヨーロッパ編
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
地図で読む「ヨーロッパにおけるパワーの東漸と西進」
第2話へ進む
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
小原雅博(東京大学名誉教授)
国際政治の戦略を考える上で今やかかせない地政学の視座。今回のシリーズではヨーロッパに焦点を当て、地政学の観点から情勢分析をする。第1話目では、まず地政学の要点をおさらいし、常に揺れ動いてきた「ヨーロッパ」という領域の歴史を解説する。(全10話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分25秒
収録日:2025年2月28日
追加日:2025年5月5日
カテゴリー:
≪全文≫

●地政学と国際政治の深い関係


―― 皆さま、こんにちは。

小原 こんにちは。

―― 本日は小原雅博先生に、地政学講義のヨーロッパ編ということでお話をいただきたいと思います。小原先生、どうぞよろしくお願いいたします。

小原 よろしくお願いします。

―― 小原先生には2024年3月末に配信した「地政学入門 歴史と理論編」ということでご講義をいただきました。この講義で、地政学とは何かについて主要な理論をご紹介いただきました。今回はそれに基づきつつ、ヨーロッパ編になります。

 少しおさらい的にいきますと、地政学というのはジオポリティクスということで、地理プラス政治、特に国際政治を結びつけたような概念であるということです。あと非常に印象深かったのが、スパイクマンという方のお言葉で、「地理とは外交政策において最も基本的なファクターである。なぜなら地理は不変であるから」というところです。

 先生のご説明では、政治、特に指導者がどう動くかとか、非常に可変的なところがあるけれど、地理の条件というのは不変的なものなので、それを見た上で国家が戦略を決めるのに、どのようにその地理の影響を受けているのかというのを考えていく。基本的にはそういう認識でよろしいわけですね。

小原 そうですね。地政学と戦略は非常に緊密な関係があって、もちろん時代がどんどん変わっています。最近では科学技術が大変な勢いで進歩していますから、特に軍事技術は、例えば大陸間弾道弾は100年前にはなかったものです。そういう意味でいうと、地政学において非常に重要な要素である距離(ディスタンス)というものを飛び越えるような技術革新が起きてきているわけです。

 それでも、いろいろなことを考えていくと、この不変的な要素である、例えば中国は引っ越しはできない、永遠に日本の隣国であるというような、根本的な、本質的な問いかけからして、地理というものをどう国際政治の上で反映させていくのかということはすごく大事なことです。

―― さらに前回の講義で印象深かったのが、「地図を読むのだ」というお話です。小原先生は子どもの頃から地理、地図が大好きで、地図帳を今日もお持ちいただきましたけれど、ずっと読みながら、読み出すと1時間でも2時間でもいろいろな空想を働かせたということですね。

小原 はい...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
戦争と平和の国際政治(1)「合理性の罠」とインテリジェンス
国際政治の要諦は戦略とインテリジェンス
小原雅博
グローバル環境の変化と日本の課題(1)世界の貿易・投資の構造変化
トランプ大統領を止められるのは?グローバル環境の現在地
石黒憲彦
こどもと学ぶ戦争と平和(1)私たちに必要な想像力と戦争体験
なぜ戦争が起こるのだろう…大切なのは想像力と生の声
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(1)なぜ日本人は突入できたのか?
福島第一原発事故…日本の危機と闘った吉田昌郎と現場の人々
門田隆将
高市政権の進むべき道…可能性と課題(2)財政戦略3つの問題点
高市政権の財政政策の課題は…ポピュリズム政策をどうする?
島田晴雄
こどもと学ぶ戦争と平和(3)「小さな外交官」と少年兵の問題
外国が攻めてきたらどうすればいい?戦争と少年兵の問題
小原雅博
AI時代と人間の再定義(4)自分と出会うチャンス
プロセスこそが貴重…AIにない「自分と出会うチャンス」
中島隆博
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
逆境に対峙する哲学(10)遺産を交換する
ナイチンゲールの怒りから学ぶこと…逆境の中で考えるとは
津崎良典
クーデターの条件~台湾を事例に考える(6)クーデターは「ラストリゾート」か
中国でクーデターは起こるのか?その可能性と時期を問う
上杉勇司
おもしろき『法華経』の世界(9)「如来寿量品」と三身論
仏の寿命は無量で久遠に実在する…「如来寿量品」の神秘
鎌田東二
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝