トランプ2.0~アメリカ第一主義の逆襲
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
100年ぶりのアメリカ第一主義とトランプ新政権3つの焦点
トランプ2.0~アメリカ第一主義の逆襲(1)アメリカ第一主義の歴史
東秀敏(米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー)
トランプ第2次政権が本格的に始動したアメリカ。トランプが掲げる「アメリカ第一主義(アメリカファースト)」とはなにか。それは100年ぶりともなる「フロンティアの再定義」であり、「地球からの撤退宣言」なのだという。いったいどういうことなのか。まずはアメリカ第一主義の歴史を振り返る。(全3話中第1話)
時間:13分42秒
収録日:2025年3月21日
追加日:2025年4月19日
カテゴリー:
≪全文≫

●100年ぶりのアメリカ第一主義


 今回もトランプのお話をさせていただきます。米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)の上級フェローを務めている東と申します。よろしくお願いします。

 今回のタイトルは「狂騒の20年代後半」、まさに2025年以降の話をするわけなのですけれど、本格的に、100年ぶりに米国第一主義(アメリカファースト)が逆襲をしたということです。今後のトランプ第2次政権の方向性を見ていきたいと思います。

 問題提起をしたいのですけれど、第2次トランプ政権、トランプ(Trump)2.0のアメリカはどういう進化をするのでしょうか。これを歴史の観点から考察したいと思うのですけれど、まずアメリカの歴史は面白くて、サイクルが結構ありまして、それがまず制度サイクルです。これは連邦政府のあり方を問うことになるのですけれど、連邦政府のあり方がサイクルによってけっこう変わっています。次にやるのが社会経済サイクル、主にその社会体制、あと経済体制が、これもサイクルによってころころ変わっています。最後に対外関係です。アメリカの外交政策というのもサイクルを基軸に変わっています。

 なので、アメリカの歴史において、トランプ第2次政権をこのサイクルに基づいて位置づけたく思います。


●トランプ第2次政権の3つの焦点


 要旨なのですけれど、トランプ第2次政権というのは米国第一主義(アメリカファースト)の逆襲であり、これも100年ぶりに本格的にアメリカファーストの時代に突入したということです。

 制度サイクル、その連邦政府のあり方を見てみますと、今までテクノクラシーという連邦政府のあり方、つまり専門家集団による統治があったわけなのですけれど、これが今違うものに移行して、「国家リバタリアニズム」というべきものに変わってきている。(つまり)新しいサイクルの形がまだ形成されている状態なので、具体的な定義はできませんが、大まかな形は国家リバタリアニズムというべきものに変遷しているのです。

 次に社会経済サイクルです。これは今までグローバリズムを基調とした経済体制、社会体制でやってきたわけなのですけれど、これからアメリカはどういう方向に進むかといいますと、まず「脱グローバル...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
トランプ・ドクトリンと米国第一主義外交(1)リヤド演説とトランプ・ドクトリン
トランプ・ドクトリンの衝撃――民主主義からの大転換へ
東秀敏
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(1)電動化で起こる「カンブリア爆発」
ロボットの「カンブリア爆発」時代へ電動化がもたらすもの
岡本浩
多数派が多数でなくなるとき
悩める多数派…なぜ「多数は少数の集まり」と考えるべきか
曽根泰教
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹

人気の講義ランキングTOP10
内側から見たアメリカと日本(3)ビル・ゲイツの世界戦略
「50億人を救う」と宣言したゲイツとの粋なエピソード
島田晴雄
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方
知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」
今井むつみ
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
中村彰彦
編集部ラジオ2025(27)なぜ何回説明しても伝わらない?
なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ
テンミニッツ・アカデミー編集部
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
「ホメロス叙事詩」を読むために(1)ホメロスを読む
2700年前のホメロスの叙事詩が感動を与え続ける理由
納富信留
徳と仏教の人生論(1)経営者の条件と50年間悩み続けた命題
宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由
田口佳史
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏