トランプ2.0~アメリカ第一主義の逆襲
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危機の10年…2つのサイクルが初交差する2020年代の意味
トランプ2.0~アメリカ第一主義の逆襲(2)交差する2つのサイクル
東秀敏(米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー)
アメリカには、80年周期の制度サイクルと50年周期の社会経済サイクルがあり、その2つの周期が初めて重なるのが2020年代なのだ。「危機の10年」ともいわれており、そのタイミングで始動したトランプ第二次政権。その動きの舵取りはいかなる進路をたどるのか、歴史と照らし合わせながら位置付ける。(全3話中第2話)
時間:13分14秒
収録日:2025年3月21日
追加日:2025年4月26日
カテゴリー:
≪全文≫

●80年周期の制度サイクル


 次にいきたいと思うのですけれど、アメリカの歴史のサイクルを詳しく説明したいと思います。まず、2020年代というのは、危機の10年に相当しまして、なぜ危機かといいますと、まずアメリカの歴史には大きなサイクルとして2つ挙げられます。

 それが制度サイクル。これが80年周期で、最初はフロンティア時代サイクル、1787年から1865年、つまり建国から南北戦争終結ぐらいまでなのです。これがフロンティア開拓時代のサイクルで、南北戦争によって破綻して、南北戦争以降新しいものが出てきます。

 これが工業化時代。つまりアメリカは南北戦争の終わり頃まで全然工業化が進んでおらず、特に南部が一大プランテーションの一帯でしたので、南部の工業化がすごく重要なアジェンダとなりました。南北戦争以降の連邦政府のあり方は、工業化を強引に推し進めるような政府のあり方になりました。なので、南北戦争から第2次世界大戦ぐらいまでの80年は、工業化時代サイクルとみなすことができます。

 第2次世界大戦以降の連邦政府のあり方は、テクノクラシー時代サイクル、つまり専門家集団が経済問題、社会問題を解決するという政治のあり方です。これを80年周期で考えますと、ちょうど今年の2025年ぐらいに終わるということになりますので、このサイクルの終焉が現在起こっていますし、新しいものが出ようとしているということです。


●2020年代は2つのサイクルが初めて交差する


 次に社会経済サイクルです。これは50年周期で回っているのですけれど、まず建国からアンドリュー・ジャクソンの時代ぐらいまではワシントン・サイクルというもので、これはどちらかというと13州とヨーロッパの貿易の関係で成り立っているわけです。

(次は)ジャクソン・サイクル。これは、まさに西部開拓、つまりアメリカの経済の重心が大西洋からアメリカのハートランドに変わっていったときです。特に1803年のルイジアナ買収によってアメリカのニューオーリンズを手にしました。つまりミシシッピ川をアメリカが獲得することができたのです。これで、ヨーロッパとの貿易がアメリカのハートランドの開拓に貢献するようになったのです。

 それはなぜかというと、ミシシッピ川を伝ってアメリカのいろいろなハートランドの地域に物資を送ることができたからです...

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