「同盟の真髄」と日米関係の行方
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こりごり?アイ・ラブ・トランプ?…トランプ陣営の実状は
「同盟の真髄」と日米関係の行方(7)トランプ氏の評価とその実像
杉山晋輔(元日本国駐アメリカ合衆国特命全権大使)
「こりごりだ」「アイ・ラブ・トランプ」…いったいどちらが本当のトランプ評なのか。前大統領のトランプ氏は、過激な発言で物議を醸すことも多かったが、その人柄はどのようなものだったのだろうか。2024年11月アメリカ大統領選挙を前に、トランプ氏の実像について、前回大統領時に側近を務めた者たちの声とともに語る。(全8話中第7話)
時間:6分02秒
収録日:2024年4月23日
追加日:2024年7月24日
カテゴリー:
≪全文≫

●「こりごりだ」…振り回されたトランプの優秀な側近たち


 次に、4年前の図をもう1回開けると、4年前にこういう形でバイデンさんが得票率でも勝って、選挙人もヒラリー・クリントンさんの時とトランプさんの時と逆になって勝ったのが、今度どうなるか分かりません。

 1ついえるのは、私が去年(2023年)12月にアメリカに半年ぐらい行く前は、そうはいっても(共和党の候補として)トランプさんはないのではないか。トランプさんの側近だった人たち、例えばマイク・ペンスさんはずっと副大統領で、ランニングメイト(大統領候補の伴走者=副大統領候補)だから途中で辞めるということは普通ないのです。

 けれど、辞めた途端に、この選挙が始まる時に、マイク・ペンスさんはトランプさんに反旗を翻して自分も立候補したわけです。立候補したのだけれど、全然トランプさんに敵わないので、さっさと撤退しました。撤退してこの(2024年)3月にCNNを見たら、ペンスさんが出てきて、「トランプさんが今度共和党のノミニー(被推薦人)になるかもしれないけれど、俺はもう絶対に支持しないから」と。要するに、4年間やってもうこりごりだという人の象徴です。

 実は「こりごりだ」と言った人は何人もいて、私もよくお付き合いしている人でも、「私はもうこの人、勘弁して。とてもではないけれど一緒にはできない」と。皆さんもよくご案内の人で、有名な人は何人もいますけれど、私も非常に感銘を受けた人の一人はジェームズ・マティス将軍です。

 国防長官を3年やって、マティスさんは4年我慢できなくて辞めました。マティスさんはペンスさんと違って、(表に)出てきて「こんなやつとはもう二度とやらないから」「一緒にやらない」なんていうことはおっしゃいません。カルフォルニアに引っ込んでしまって、私は1、2回連絡を取ったことありますけれど、もうほとんど出てこないのです。「もう、あの世界はこりごりだ」と。

 ちなみにマティスさんは大将ですから、ものすごく武勲のあった、立派な軍人さんです。けれども、私は彼の家に伺ったことは残念ながらありませんでしたが、本人の話によると、自宅に蔵書が8000冊くらいあって、それは軍事の専門の本だけではなく、国際法から国際関係、経済から文学から、ありとあらゆる本を持っている、大変な読書家、教養人だとい...

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