豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
文武両道の名将…大大名たちを魅了した秀長の器量とは?
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(6)秀吉との信頼関係と秀長の軍事能力
黒田基樹(駿河台大学法学部教授/日本史学博士)
「補佐役」としての秀長の真骨頂は外交力だったといわれるが、軍事力においても秀吉が全面的に信頼を寄せる、優れた力量の持ち主だった。その二つを惜しみなく発揮したことが、秀吉の天下一統を成功させたのだろう。「文武両道の名将」として有能だった秀長を取次として慕う大大名も多かった。(全10話中第7話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:7分57秒
収録日:2025年10月20日
追加日:2026年1月11日
≪全文≫

●秀吉が全幅の信頼を置く秀長の軍事能力


―― 秀吉軍団(羽柴軍団)の戦い方では、どうしても秀吉の戦略・戦術に焦点が当たりがちだと思いますが、秀長自身も戦上手かどうかという点、先生はどのように分析されていますか。

黒田 基本的には勝ち続けているので──もちろん敵よりも大軍勢を率いているというのはありますが──軍事能力は一定レベル以上あったのではないでしょうか。秀吉が全面的に信頼できるぐらいの能力はあったと思います。

―― (秀長は)その頃のいわゆる補佐役というか、副将のような位置付けになると思います。冒頭で聞いたお話では、外交交渉役としての見事さということが、特に晩年のお話としてありましたが、その時代はまだそれほど外交などはなかったでしょうから、秀吉にとって補佐役の力量というのはどの辺りが一番メインになってくるのですか。

黒田 軍事行動をしている場合には、(秀吉の)身代わりを務めて別軍団を統率していく。実際に長宗我部を降伏させたのは秀長ですし、九州攻めの際に島津の本軍にぶつかっていったのも秀長で、秀吉は手薄なほうに行ってしまった。島津の本家の鹿児島に向けて進軍したのですが、島津の本軍は日向のほうに在陣していた。そこにぶつかっていったのは秀長で、それを成し遂げられるのは秀長しかいなかった。だから、任せているということだと思います。

―― なるほど。

黒田 そうした大大名たちが服属してくると、政権とのつなぎ役を全て秀長が担って、政権につなぎとめる。まだ天下一統は成立していなくて、関東、東北は戦争状況ですから、政権につなぎとめる仕事がうまくできないと、島津などは反乱しかねないわけです。それらを、小田原合戦が終わるまでしっかりとつなぎとめていたということなので、(その功績は)非常に大きいのではないでしょうか。


●権威はあっても威張らなかった秀長の器量


―― また、これも武士の世界の話としてよくいわれますが、武士が相手を認めるにおいては、力量が自分より上か下かというのがかなり大きな問題だということが、武士道系の本に書かれています。やはりそれだけ武力の見事さ、戦争の見事さ、男としての器量などがある程度あったからこそ、冒頭で先生がおっしゃったように、「そんな人が、これほど優しくしてくれた」と感激するのでしょうね。

黒田 そうでしょうね。死んだ際の葬式のときに「文武...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
古代中国の「日常史」(1)日常史研究とは何か
『古代中国の24時間』英雄だけでなく無名の民に注目!
柿沼陽平
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
『三国志』から見た卑弥呼(1)『魏志倭人伝』の邪馬台国
異民族の記述としては異例な『魏志倭人伝』と邪馬台国
渡邉義浩
オスマン帝国とは何か~その繁栄と共生の秘密~
オスマン帝国とは何か?その繁栄の理由
山内昌之
『江戸名所図会』で歩く東京~日本橋 (1)日本橋に見る徳川家康の手腕
徳川家康と江戸の町づくりー江戸時代の「日本橋」の姿とは
堀口茉純
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子

人気の講義ランキングTOP10
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(3)孤食リスクと加齢に伴うホルモン変化
「孤食」が危ない…独身男性の一人の食事はうつのリスク2倍以上に
小川純人
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
「アカデメイア」から考える学びの意義(1)学びを巡る3つの危機
「学びの危機」こそが現代社会と次世代への大きな危機
納富信留
キリンでつかんだ「幸せになる」仕事術(2)どうすれば好循環が生まれるか
「お客様のため」に心が向かうとイノベーションも起きる
田村潤
中国春秋戦国時代と始皇帝(3)戦国時代初期――戦国七雄と合従連衡
戦国七雄とは?合従連衡とは?…各国の勢力拡大と小国家の運命
鶴間和幸
日本の財政の真実を検証する(1)膨らむ借金の知られざる実態
日本の財政の「真実」をデータで徹底検証…国際機関の分析は?
宮本弘曉
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉