●岸田首相が“We are with you”と言い切ったことの意義
ここまでくると、共同声明の表現などがいろいろあります。それから、岸田さんの40分くらいの議会演説も非常に立派な英語での演説で、15回のスタンディングオベーションがあったということで、私は現場にはいないので、もちろんビデオで見ただけでありますけれど、非常に感銘を受けました。
その中でも1つ、岸田さんの演説の中で象徴的なところとしては、“I am here to say that Japan is already standing shoulder at shoulder with United States of America, you are not alone. We are with you.(私は次のことを言うためにここにきました。日本はアメリカとすでに肩と肩を並べてやってきています。あなたたちは1人ではない。私たちは常にあなたたちとあります)”という、英語も非常にクリスプな(歯切れ良い)、いい表現だと思います。
ここは、そのあと少し展開があったので、あとでお話します。
ウクライナ(についての発言)の時には、苦虫を噛み潰したような顔ではないけれど、一部の人がスタンディングオベーションで、例えば、カマラ・ハリスさんはニコニコしてワッと立って拍手をしている時に、下院議長のマイク・ジョンソンさんは、こちらの方を向いて全然拍手もしないで、スタンディングオベーションもしないのです。「ウクライナについての支援が必要だ」と言った時には、ずいぶんの人が立ち上がりましたけれど、共和党のいわゆる「フリーダム・コーカス」といわれる人たちは立たなかったのです。
しかし“I am here to say that Japan is already standing shoulder to shoulder with United States of America, you are not alone, we are with you.”と(岸田首相が)言った時は、本当に全員が立ち上がって、マイク・ジョンソンさんもカマラ・ハリスさんも、総理の後ろで立ち上がって万雷の拍手をされました。
英語も非常にいい英語だったと思います。一部の批判的論者の中には、「ここまで大見得を切ってしまって大丈夫か」と思った人はきっといるでしょうが、私は思いませんでした。こういうふうに、グローバルパートナーになると言ったわけです。
もちろん、先ほど(第1話で)お話しした、韓国、朝鮮半島、台湾、それから台湾海峡は当然かもしれませんし、世界の隅から隅まで...