トランプ政権の対ロシア戦略の裏側
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「関与と介入」の二大潮流…米露ディール外交の歴史
トランプ政権の対ロシア戦略の裏側(1)対露ディール外交の起源
東秀敏(米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー)
トランプ大統領の第2次政権がスタートし、目下ウクライナとの戦争を継続しているロシアとの外交も本格化しているアメリカ。そこで注視すべきはトランプ政権の基礎ともいえるディール外交である。特に対露ディール外交の戦略はいかなるものなのか。まずはその起源について、「介入と関与」の観点から米露関係の歴史を振り返りながら解説する。(全2話中第1話)
時間:13分35秒
収録日:2025年3月14日
追加日:2025年4月5日
カテゴリー:
≪全文≫

●3つのポイントから米露関係を考える


 米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)の上級フェローを務めています、東と申します。本日はよろしくお願いします。

 今回は「米露デタント派の逆襲」ということで、今のトランプ第2次政権が正式に発足して約2ヶ月が経つのですが、ついに米露関係が本格的に動き始めたということをもって、米露関係の最近の動き、そして今後の展望に関して説明したいと思います。

 まず問題提起なのですけれど、トランプの対露ディール外交はどこに向かうのか、ということで、3つのポイントを問題提起したいと思うのです。まず対露ディール外交の起源はどこにあって、そのビジョンはどこを目指しているのか、そして対露ディール外交を実際にやったらどういう逆説が起こり得るのか。この3つについて解説したいと思います。

 まず、トランプの対露ディール外交ですが、実はアメリカの長い歴史を見ると、アメリカの対露外交の本流を形成しており、これは現実主義(リアリズム)に基づく対露外交になるのです。

 最近までメインストリームと考えられていた、ロシアおよび旧ソ連諸国を民主化してロシアを揺さぶるという戦略は、冷戦以降に根付いたものなのですけれど、これはどちらかというと傍流に当たり、現実主義に対するアイディアリズム、つまり理想主義に一脚するものであります。

 ここで重要なのは、ヘンリー・キッシンジャーという元国務長官がおられましたが、彼が冷戦期にアメリカの対露外交の本流を復活させて、その本流のラインを継承したことです。これが、米ソ(当時)デタント緊張緩和、そして米露核軍縮条約SALTI(ソルトワン)等に現れたという前例があります。

 キッシンジャーという人物はトランプ、そしてトランプ政権の関係者と密接なコネクションを持っていまして、特にトランプ政権第1期目のときにトランプ大統領の外交安保の指南役として、かなり裏で暗躍していた人物でした。

 したがって、トランプはすごくキッシンジャーから影響を受けています。それが最も顕著に現れているのが米露関係です。特に彼の対露外交に最も顕著に現れています。

 トランプは対露外交のビジョンとして何を描いているかというと、米露間...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
国際地域研究へのいざない(1)地域研究の意味とイスラエル研究
なぜ経済学で軽視されてきた「地域研究」が最高の学問なのか
島田晴雄
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
三つの建国――その歴史的背景から迫るアメリカの原点
中西輝政
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫

人気の講義ランキングTOP10
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(5)ユークリッドとアルキメデス
頭はみんなで共有できる…情報を頭の中に入れないと発見できない
橋爪大三郎
知られざる「脳」の仕組み~脳研究の最前線(1)脳科学と「ミクロのマクロの隔たり」
脳が生きている、死んでいるとは?最新研究で迫る脳の秘密
毛内拡
ウェルビーイングを高めるDE&I(8)アンコンシャスバイアス:前編
バイアスの罠…8割直観と思考の「エコ運転」の自覚が大事
青島未佳
ラカンの精神分析~心の謎を解き明かす(1)精神分析の概念とその起源
なぜ心の病にかかるのか?ラカンの精神分析とその起源
斎藤環
認知症とは何か(1)疾患の種類と対応
多くの認知症の原因は「脳のゴミ」の蓄積
遠藤英俊
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
編集部ラジオ2026(17)「過剰な良かれ」の落とし穴
【10minで考える】巨人・阿部監督の辞任と「過剰な良かれ」
テンミニッツ・アカデミー編集部
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
イラン戦争と終末論(1)イラン戦争の戦略的背景と米国の政策
なぜイラン戦争がこのタイミングなのか?戦略的背景に迫る
東秀敏
飽食時代の「選食」のススメ(1)選食の提唱と「食の多様性」
肥満、認知症、低栄養…飽食の時代に大事な「選食力」3カ条
堀江重郎